【整体師として働く水牛獣人:文太さんの番外編その2】
季節は春、のはずだったのだけど。桜はあっという間に散り、目に優しそうな緑色の葉をつけた木が次々と出現していた。そうして気づかぬ内にやってきたのは――夏。
「……まだ五月直前なんだけど」
夏ってたしかジメジメの梅雨を乗り越えた先に来る面倒な季節だった記憶あるんだけど、なぜ急にこんなことになったのだろう。地球は気まぐれだから毎年季節の移り変わりがあるものの、時と場合によっては様々なサプライズを起こしてくれる。春なのに雪が降ったり、秋なのに真夏のような暑さだったり、頼むから標準的な春夏秋冬の動きをしてくれ。いきなり夏なんて来たら体が病気になってしまう。
「でも、おかげでアイスがうまいな」
ベロンベロンと細長い舌を蛇のように動かしているのは――水牛獣人の文太さん。今僕たちは駅の近くにある「モーモーアイス」というお店のソフトクリームをムシャムシャと食べている最中だった。ネットでは随分話題になっているらしく日々行列が絶えないので僕は全然行く気がなかったのだが、文太さんがどうしても食べたいと言うからついてきてしまった。本当は一人で行きたかったらしいのだが、やはりおじさん一人でアイスクリーム買うのが少し恥ずかしかったんだってさ。僕としては文太さんと一緒に居られる口実ができたので大変ありがたい。
「すっごくミルクが濃くておいしいですね、これ」
甘いミルクが舌の上でふわっと溶けて、これがすっごくおいしい。コーンも一般的のではなく少し硬めのワッフルコーンなので、歯応えがあって独特の食感が楽しめる。甘すぎるぐらいのミルクアイスに程よい甘さのワッフルコーンが合わさると、丁度良い感じに調整してくれる。今までコーンがあまり好きではなかったけど、大人になるとこのコーンにちゃんと意味があったのだなと気がつく。
「んー、うちでも作れねぇかなこれ。流石に俺のミルクはこんな濃厚な味を出せないしなぁ」
「……ちょ、文太さん。それあんま外で言わない方が……」
隣の女子高生が騒がしかったから多分聞かれてないだろうけど、俺のミルクなんて言ったらそりゃもう猥語になっちゃうので通報されちゃいますよ。当の本人は首を傾げて全然気がついてなさそうな様子だったのだが。
「おお、コーンの下までミルクアイスがたっぷりだな!」
最後の最後までアイスと一緒に食べることで、程よく水分を吸ってフヤフヤになる。アイスのコーンを発明した人に感謝せねばなるまいな。
そういえば僕たちはアイスを食べに来ただけではなく、今日はとある場所に遊びに行く約束をしていたんだ。文太さんは学生時代に使っていたものなのか、運動用のジャージを身に纏っている。そういえばラグビー部に所属してたんだっけ、いいな文太さんのジャージ。あれもマニアには高く売れ……この話はやめよう。そんな、如何わしいことをしに来たんじゃないんだぞ。
「いやぁ、楽しみだ。兄ちゃんとプールなんてさ、楽しくないはずがねぇ。シシッ!」
頭をワシワシと撫でられながら、僕たちは駅の近くの四階建ての建物に入っていく。そこはこれまた最近オープンした温水プール施設である。文太さんはラグビーが好きなのだが、どうやら水泳部や水球部にも入りたかったんだってさ。でも先輩に誘われたからラグビーを始めたらしく、そのまま今になるまでプールに入る機会なんてなかったらしい。
受付でお金を払い、僕らはリストバンドを受け取る。そこにはバーコードがついていて、それでロッカーの鍵とか自販機などの精算もできるんだってさ。ハイテクだなぁ。着替え室に入ってみると、なんとガラガラ! どうやら種族の大きさによってプールの階層が分かれているらしく、大型獣人エリアは今ほとんど人がいない状態らしい。さっき凄まじい混雑だったのが、ニンゲンエリアかな。あそこ、いつもおっちゃんとおばちゃんがいて芋洗い状態なんだってさ。定年後のその世代の人たちって他にやることがないのかもしれない。
ちなみに僕が大型獣人エリアにいる理由は、文太さんがいるからだ。普段ここは人間の出入りが禁止されているが、大型獣人の同伴者がいる場合はこっちに来れるんだ。ニンゲンエリアよりも底が深いプールとかそういう危険な場所があるので、文太さんから離れることは許されない。つまりはプールで文太さんと必然的にイチャイチャしなくてはならない状況に……むふふ。
「リストバンドを右腕に付けてる人はタチ、左側に付けてる人はウケ。足に付けて人は両方できるって感じだったはずだ。兄ちゃんも参考にしてくれ」
「文太さんからいきなりハッテン場の暗黙のルールの話が出てくるとは、もうびっくりですよ」
「シシッ、兄ちゃんそういうの興味ありそうだったからよぉ。ま、頭の片隅にでも入れとくと後できっと役立つぜ?」
残念ながらご近所のおっちゃんたちが性欲凄すぎて、そんな場所に行く時間も勇気もないのが現状です。そんな知識を入れられてしまったからか、さっきすれ違った狼のおっちゃんのリストバンドの位置を見てしまったではないか。ふぅん、あの人はウケか……とかそういう目でしか見られなくなっちゃうでしょうが。
僕がのんびり下着を履き替えていると、文太さんは既に準備万端でストレッチをやっていた。あれ、まさかズボンの下に既に海パンを履いていたのか? やる気満々じゃないですか。それにしても文太さんの履いているのは随分と小さめのビキニパンツだな、股間の盛り上がりがすごく強調されている気がするぞ。
「ん、どうした兄ちゃん。ここはムラムラしたものを発散させるような、そんな場所じゃないぞ?」
「ぐうっ……文太さん、わかっててその下着履いてきたんですか?」
「シシッ、さぁな。ほらほら、早く着替えて入ろうぜ」
この人絶対確信犯だ、半立ち状態になってしまった息子をなんとか抑えたあとに、僕らはいよいよ温水プールの扉を開いていく。そこはヤシの木がたくさん生えていて、なんというか南国をイメージしたような場所となっている。
あとでおいしい果物ジュースを飲みながらビーチチェアで寝転がるのもいいかもしれない。でもまずは久しぶりのプールだ、僕泳げるかなぁ。でも昔水泳やってたし、泳げないってことはないんだろうけど……。
まずは足だけ温水に浸けて、そこから一気にドーンと……あれ、足が、足がつかないです。あれ⁉︎ このプールって底がないんだっけ?
「モガガガガッ!」
「おいおい兄ちゃん、ここ大型獣人用プールだって事忘れてるだろ。ダメだぞ勝手に動きまわっちゃ」
「ゲホッゲホッ……す、すみません」
すっかり忘れてました、そういえばプールの底の深さとか違うんでしたよね。早速溺れかけたので、僕は今文太さんに必死にしがみついてます。いやしょうがないじゃないですか、まさか足がつかないほどだなんて聞いてませんぜ。文太さんの黒い体毛は熱を放っていて、どこを触っても温かい。やはり黒い毛は熱を吸収しやすいんだろうな。
「ま、しっかり捕まってなって。兄ちゃんが泳げるようなとこもちゃんとあるから安心してくれ」
「……面目ないです」
「シシッ、いいってことよ。まぁ俺が居たから大型獣人用の方になっちまったわけだし、兄ちゃんが気にすることはねぇ」
肩に顎を乗せ、足をしっかりと文太さんの胴体に絡ませる。ほんのり文太さんの体臭がして落ち着くな。心臓の鼓動もより近くに感じるし、なんかエッチしてるわけじゃないのにとても心地よい。そんな文太さんはというと爆速で流れるプールを進み……文太さん? な、なんか早くないですか?
「んー、俺水牛獣人だからさ、水には結構慣れててな。んじゃ、まずはジャングルコースに行ってみるか。ちゃんとしがみ付いてるんだぞ」
凄まじい速度で歩み進んでいくので、背中におぶられた僕も実はそんなに楽ではない。グッとしがみ付く力を強めると、今度は自分の息子を背中にグリグリ押し付ける形となってしまい、どちらにせよ苦しい状況である。
「ほら、ここからもっと流れが急になるぞ」
「もっと⁉︎ あ、あの文太さんもうちょっとゆっくり、お願いします」
「ああ、すまんすまん。後ろにいると勢いで流されちまうだろうから、前で抱かせてくれ」
「前⁉︎ 前って、それは……あっ!」
「ちっと背中に感じる水流がキツいかもしれねえが、これで後ろに置いてけぼりってことはなくなるだろうよ」
動きの速い文太さんに後ろからしがみついていると、足が離れてしまった時に後ろから首だけに腕を回す状態となる。そうなるといつしか前へ前へと進む文太さんに振り落とされてしまうというわけだ。そこで考えられたのが今度は前から抱きつくようにおぶさるという手法である、だがこれって……駅弁みたいじゃないか。
「兄ちゃん、なんか今、変なこと考えたろ」
「っ‼︎ そ、そんなことは」
「ふぅん、ま、それならいいんだけどよぉ。腹になんか当たってんぞ」
前から文太さんの肩に顎を乗せてそのまま抱きつくなんて、どうしても以前やられた駅弁を思い出してしまう。幸いにも水の中に隠れた股間部分は周りの人たちにバレることはないが、文太さんにはモロバレ状態というわけである。
「ここから渦潮地帯だ、目ぇ回さないように気をつけるんだぞ」
「ああっ⁉︎ 文太さん、ちょ、回転しす……ぐえぇっ」
「ん? なんか言ったか?」
本人は楽しそうにジャングル地帯の流れるプールを堪能しているようだが、自分はそういうわけにもいかない。なんでこんな激しいコース行くの? 本人めっちゃ楽しそうなのはいいんだけど、僕は……気持ち悪く……。
「ゴボボボ……」
「あ⁉︎ おい、兄ちゃん。兄ちゃんーーっ‼︎」
*
場所が変わってここはプールサイドのビーチチェアである。寝転がれるタイプの椅子で、僕はそこでグッタリとうなだれていた。
「いやぁ……その、なんというか。年甲斐になく楽しんじまって悪ぃな、シシッ」
「うぐ……」
文太さんはどうやらグルグル回るタイプのアトラクションが大好きなんだとか。コーヒーカップで自らハンドルをグルングルン回すタイプで、一緒に行った友達が絶対コーヒーカップに乗ってくれないんだって。そりゃあ僕をおぶったままあんな激しく回転するはずですよね、さっき僕を休ませてる時に買ってくれてたトロピカルジュース飲めない。
「んっ、このジュースに入った果肉はうまいな。兄ちゃんもどうだ」
「……もうちょっと休んでから」
「だよなぁ。……すまん」
思った以上に悲しそうな顔してるので、ここは気合でなんとか乗り切ろう。さっき文太さんが飲みかけていたトロピカルジュースのストローに口をつけると、果物本来の甘みが際立った液体が僕の胃袋へと押し込められる。先程まで気持ち悪かったのだけど、このジュースはそれを治してくれるような効果があるのだろうか。うまい、力がみなぎる。
「……おいし」
「お、元気出てきたか? 次は流れないプール、行こうぜ。そこなら兄ちゃんも気持ち悪くならねぇはずだ」
僕を休ませようとしてくれてるのはわかるが、それでもやはり泳ぎたい気持ちの方が強いみたいだ。文太さんいつも以上にグイグイ押してくる。そんな僕も満更ではなさそうな表情をしながらついていくのだが。
今度は大きくまん丸な形をした自由に泳げるプールだ、ここは……おっギリギリ足がつきそう。それに流れるプールと違ってどの方向に泳いでもいいわけだし、ここはここで楽しそうだ。
「シシッ、んじゃさっき俺がおぶってやったから、今度は兄ちゃんにおぶってもらうかぁ」
「ぐあっ⁉︎ ちょ、ちょちょちょ文太さん」
「水の中なんだし、普段は絶対できないようなこと、したくなっちまうなぁ。シシシッ」
普段こんな文太さんに背中からのしかかられたら、間違いなく床にペシャンコになっていたであろう。水の中だから緩和されているのだが、それでも中々の重量感である。でもそれ以上に問題があって、背中に……背中に、当たってる、文太さんのご立派なアレが。それは硬くはなっていないけど、温水プールに負けないぐらいの熱量を放っている。意識してはいけないと思いつつテキトーに水中を歩いてみるものの、文太さんは予想もしていなかった行動をとってきた。
「いやぁ、楽ちんだなぁ。兄ちゃんの背中、あったかいな。それに水の中でこんな事したって、何も怒られやしねぇんだしな」
「あっ、ひぁっ!」
「ほらほら、さっき俺がおぶってやった分ぐらいは楽させてくれよ。このプールも広いんだ、自由に歩き回っていいんだぞ」
あろうことか、文太さんは僕の半ズボンのような海パンに堂々と腕を突っ込んでくる。僕が勃起していないか念入りにチェックしたあと、今度は動体に回した足の指で逸物を掴んでくる。歩く必要のない文太さんの足は暇そうに僕のちんちんをニギニギしていて、おかげで数秒経たずにフル勃起してしまうのであった。
「なあに、バレねぇって。人も少ねぇし、たまにはこういうのもいいだろ?」
「……恥ずかしい」
「そうか? 俺は兄ちゃんとこうやって堂々とスキンシップ取れるのが楽しくて仕方ねぇんだがな」
完全に文太さんペースに乗せられているので、僕は気を紛らわすために丸いプールを散歩していった。文太さんがそこそこの重量なので牛歩になってしまうが、それでも少しずつ前に進んでいるらしい。順調だと思えたその時、ふと全身から力が抜けるような出来事が発生する。
「ぐあっ、ちょ、いきなりなにするんですか!」
「兄ちゃんの耳に息フーッてやったらどうなるのかなと思ってさ」
「……僕が沈んだら文太さんも沈みますからね、やめてくださいね」
「まぁまぁ、その時はその時だ。シシシッ」
こいつ、楽しんでやがる。流れるプールの時といい、ただの自由に泳げるプールといい、文太さんとのプールは心臓に悪い。そんな僕は丸いプールの中を三周ぐらいさせられ、その間文太さんから一秒たりとも離れることはなかった。どうやら人の背中におんぶされるのが久しぶりのようで、終始楽しそうに僕の肩付近で笑っていた。
僕の息子は痛いほど勃起していて、それでも文太さんは足指で挟みながら弄るのをやめることはなかった。
*
「大型獣人用ビッグスライダー……?」
「ここが一番楽しいとこだ。兄ちゃんは一人じゃ滑れない、だが俺と一緒なら滑れる。どうだ、滑りたくなってきただろう」
僕らの目の前にあるのは真っ暗闇の穴。中を覗いて見ても先が全く見える気配がなく、一体どこへ通じているのかまるで予想できない。そんな大型獣人用ビッグスライダー、本来なら人間だけでは滑れないものなのだが、文太さんと一緒なら人間でも可というわけだ。だけど、どうやって二人で滑るんだ?
「まず俺がここに乗るだろ。そしたら兄ちゃんはここだ」
仰向けに寝る文太さんの股座、そこを指差して座れと命じられる。なるほど、二人で連結して滑りなさいということか。文太さんの股にすっぽりとおさまった僕は両脚に挟まれ、胴体を後ろからギュッとハグされる。ちょっと密着しすぎじゃない? こんなもんなんですか? ドキドキしちゃうじゃないですか。
「こうしねぇと監視員がうるさいからな。ま、兄ちゃんはこういうの大好きだもんなぁ」
「んなっ。ま、まぁ……いや……じゃないです」
「うんうん、素直が一番だ。んじゃ、行きますか」
「あ、ちょっとまだ心の準備……ひゃあああぁぁぁぁ……」
僕らはスライダーの中へ吸い込まれるように飲み込まれていく。もはや文太さんが後ろで抱きついてくれてるとか、そんなこと考える余裕はない。真っ暗闇の穴で最初に見えたものは無数の光、上下左右がLEDライトで装飾されていて光の洞窟のようである。
「あ、え? 文太さん、これどっち行けば⁉︎」
「思うがままに進んでみな」
「右。うーん、左、いや右……ああっ左になっちゃった」
「シシッ、さあて、どこに出るかなっと」
「うわああああああっ!」
光の洞窟が終わると今度は無数の分岐点、左右に何度も揺られながらも僕たちは自由に流されていく。正直不安でしかないのだけど、文太さんは耳元でフンスンフンスと鼻息が荒そうなので楽しんでいるご様子だ。そんな僕はというと……怖い、怖すぎる。大型獣人用だからか、水流の勢いが半端ないのである。もはや車に乗ったときぐらいのスピードは出ているのではなかろうか。
「兄ちゃん、くるぞ‼︎」
「え、何、ひあああぁっ‼︎」
先に文太さんの警告を聞いていなければ、僕はもっと大きな声で絶叫していたに違いない。急にお尻がフワッと浮いたかと思えば、そこは角度が四十五度ぐらいの急降下ゾーン。そこに大型獣人と人間の二人分の体重がかかり、速度は急速に上がっていく。もはや僕たちを止められるものは誰もいないのである。
「うおおおおおおぉぉぉっ‼︎」
「ひぇぇえええぇぇぇっ」
ザッパーンと盛大に水しぶきを上げ、僕らは着地用のプールに投げ出された。あまりに高度の高い場所から勢いよく入水したため、もはやどこが上なのか下なのかもわからない。そんな僕を水中からすくい上げてくれたのは文太さんだ。ありがとう、もう最初から最後まで寿命が縮まるぐらい怖かった。
「ゲホッゲホッ……」
「いやぁ楽しかったな兄ちゃん! ほら、全然並んでないなんて珍しいんだ、もう一回行こうぜ。次は右のルート行ってみるか、シシッ」
刺激が強すぎるあまり一回は拒絶したものの、それじゃここに来た意味がないだろうと無理矢理連れられて、そして再び最上階から凄まじい勢いで流れていきながらプールに投げ出される。そんな激しい運動を二時間ほど続けた頃には、叫び声など出ないほどに疲弊する僕なのであった。文太さんはまだまだ元気そうで滑り足りないと言っていたので、そのまま一人で更に一時間勝手に楽しんでもらう。僕はベンチでグッタリしながらその様子を見ているのであった。
*
獣人と行くプールというものがこれほどまでに過酷だとは思っていなかったが、文太さんはようやく満足してくれたようなので帰宅の準備を始めることにした。まずはシャワーを浴びるのだが、別々に浴びようとすると文太さんはグッと肩を抱き寄せ、一緒のシャワールームへと誘導される。この温水プールのシャワーは完全個室状態のようで、意外と金がかかっていて驚かされる。そんなに広いわけでもないシャワールームで男二人、目の前には文太さん、それはただのシャワーで終わるはずもなく――
「んふぅっ、んっ」
「んぶっ、んちゅっ」
僕らは唇同士をくっ付け、お互いを貪り合っていた。昼間っから水中で大胆に僕を誘ってきた文太さんはもう帰るまで我慢できないといったご様子で、僕が優しく口を差し出すと思い切りマズルでかぶりつかれた。一方的に唾液を送りつけるそのキスに僕は一歩後ろに引いてしまうが、狭い空間でそれも叶わず勢いのある接吻をモロに全て受け止める。
「今日は水中で足コキされて、兄ちゃん随分と興奮してたなぁ」
「それっ、はっ、文太さんのせい……はぐぅっ」
「ここなら俺以外誰も見てねぇぞ、ほれ。俺に足コキでイくとこ、見せてくれよ」
シャワールームで仰向けになった僕を、文太さんは遠慮なく足で踏みつけてくる。最初は金玉を潰れない程度にゴリゴリと刺激し、そして精子の生成速度を一時的に促進していく。パンパンに溜まった金玉がほぐされると、今度は竿を目掛けて足指で挟み込んだ。僕の我慢汁は全く自重することなくダラダラと垂れ流しになっていて、文太さんの足指は数秒しない内にベトベトになっていた。
「こんなやらしい汁出して、兄ちゃんはやっぱドMなんだなぁ。ならもっと激しくしてもいいってことだな」
「あっ、あぐうっ、鬼頭はダメッ、刺激があぁっ」
「ここが弱いんだろ、なら鍛えていかなきゃダメじゃねぇか」
強すぎる刺激にダメだ、ムリだと腰を引いたところで背中に壁にぶち当たり、僕は電気あんまのように股間を軽くシェイクされながら足で虐められる。両手でその脚を掴んでもびくともせず、そんな抵抗をすると余計に文太さんが鼻息を荒くして僕を虐めてきた。
「こんなおっちゃんの足で興奮できる兄ちゃんは、やっぱりスケベなヤツだなぁ」
「あああああっ‼︎」
鬼頭部分を執拗に責められた時の感覚は恐ろしいほど気持ちよく、気がつけば文太さんの足を真っ白い液体で染め上げていた。その間も僕の鬼頭から親指と人差し指を離してくれることはなく、僕の精液がぶっかけられる事なんて全く気にしていない様子だ。
「あぁ、兄ちゃんのせいでこんな汚れちまって。ほれ、自分で汚しちまったもんはどうするのが礼儀か兄ちゃんはちゃんとわかってるよな」
そう言いながら粘液まみれの足を僕の顔に向けて差し出し、無言で頷きながら僕は足指を舐め始めた。自分の体液がぶっかけられたその足指に舌を這わすのは正気の沙汰ではないが、文太さんを汚してしまった僕が悪いんだ。それぞれの指を念入りにちゅぽっと咥えながら、ついでに指の間に溜まった汚れも落としてやる。蒸らされて饐えた臭いがするわけではないが、それでも独特の体臭が奥深くに残っているような気がして、その臭いを嗅ぐと文太さんの顔が鮮明に脳の中に出てくるほどだ。
「こんなキレイに舐めてくれて、ありがとなぁ。ご褒美にいいことしてやろう、今日プールでやったみてぇにしっかり抱きついとくんだぞ」
足コキで精液まみれになった僕の体を、文太さんは優しく抱き上げる。今日最初に流れるプールでやったように、前からちゃんと抱きつくよう命じられた。するとケツに熱くて硬いものが押し付けられて、入り口で何度も鬼頭でノックされていた。我慢汁塗れになったその牛のチンポは肛門部分にしっかりとマーキングされ、そして挿入がスムーズになるように我慢汁を塗りたくられる。
「兄ちゃん、力抜けなぁ」
「あっ、太っ……!」
「ふんっ、おお……入ったぞぉ。もっと足でしっかり抱きついとけよ、俺の駅弁は激しいからな。シシッ」
首元にしっかりと手を回し、肩に顎を乗せる。足は丸太のような胴体に巻きつけるようにすれば、余程のことがない限りは振り落とされないであろう。だが文太さんはオスの獣人、そんな生半可な前準備では交尾の激しさに耐えられない可能性だってあるのだ。これからくるであろう振動に僕は目を瞑りながら待ち続ける。
「お゛おっ、いいっ、いいぞっ、兄ちゃんっ」
「あっ、あっ、あぁっっ」
「根元までしっぽり咥えやがって、何てやらしい穴なんだ。もっと激しくっ、するぞっ」
「あああっ‼︎ やっ、あぁっ」
パンッパンッと根元まで突き刺す文太さんの駅弁は、それはもう激しくて、熱くて、全身が焼けるようだった。中にドクドクと我慢汁を吐き出し続けるその極太の逸物は、射精前にしっかりと中を堪能するようにいろんな場所を突き上げる。たまに意図的に前立腺を潰すような動きをされると、僕は我慢できずに垂れ流したチンポのヨダレを文太さんの腹に擦りつけてしまった。
「俺の足でさっきたっぷりとぶっ放したのに、まだこんなスケベ汁出してるのかぁ」
「あっ、そんな根元まで、ひぃっ」
「ここをゴリゴリしてやれば、兄ちゃんのチンポも大喜びだろ。いいんだぞ、出したかったら俺に全部ぶっかけてみろ。ケツ穴犯されて出すメスイキってやつは、そりゃあもう気持ちいいってもんだ」
甘い誘惑に僕は全く我慢する様子も見せずに、次々に文太さんの腹に向けて射精を開始する。その間も文太さんはずっと腰を振り続けていて、その刺激によってまた大量の子種を打ち上げるのだ。お互いの腹に精液が塗り広げられると、そこからムワッとした栗の花の匂いが立ち込める。その匂いは文太さんをより興奮させたのか、牛の鼻特有の大きな穴を広げてスンスンと嗅ぎ始める。その行為が僕にとってはとても恥ずかしくて、つい顔を文太さんの首元に埋めてしまった。
「シシッ、んな恥ずかしがらなくていいんだぞ。兄ちゃんの匂い、全部いい匂いだなぁ。もっと嗅がせてくれよ」
「あっ、はぁっ‼︎」
下から力強く突き上げられながら、僕は首元の匂いをスンスンと嗅がれていた。そんな所に何か匂いがあるわけでもないのにと訴えたけど、文太さんは僕自身から香る匂いを堪能したいらしい。鼻息の荒いその様子に僕も酷く興奮してしまって、下からも上からもだらしなく体液を垂らし続ける。肩に僕のヨダレが垂らされようが、文太さんはそれを嬉しそうに見ながらただ腰を振り続けていた。
「兄ちゃんの中、全部っ、出すからなっ。漏らすんじゃねぇぞっ、ぐうううっ、ぐおおおおっ」
防音設備になっていない気がするこのシャワールームで、文太さんは力強く雄叫びを上げる。すると尻の中で暴れていたチンポは大きく膨らみ、そして中に勢い良く精液を叩きつけた。奥へと向かうその精液は、間違いなく子宮に向けて出されたようなそんな力強い射精であった。全身を小刻みに震わせながら、フーッと大きくため息をつく文太さんは最後の一滴まで注ぎ込むのをやめない。射精が終わった段階でも硬くなったチンポは中々引き抜かれることはなく、最後に中をかき回すようにしてから勢いよく引き抜かれるのだった。
「こうやって混ぜとけば、子供ができる確率が上がるんだってよぉ。兄ちゃん、知ってたか?」
「……はぁっ、はぁっ、僕は子供なんて作れませんて……」
「ああ。だが、オスって生き物はこういうシチュエーションに興奮しちまうんだ。だから、許してくれな。シシッ」
シャワールームは汗と精液の臭いが充満し、床にはケツから漏れ出た文太さんの子種の池が出来上がる。すべて体の中に取り込みたい、そんな思いがあってもこのケツ穴は閉じることを忘れてヒクヒクとわななきながら液体を吐き出し続けるしかないのだ。一生文太さんのチンポが挿入されたままでもいいのに、なんて。僕は最後に甘いキスを文太さんにせがみ、お互いの体臭がせっけんの良い匂いになるまで汚い汁を洗い流してからシャワールームを脱出するのであった。
*
「スゥー……」
目を閉じると、目の前の背中から僕の大好きな人の匂いがする。それは真っ黒い毛並みをしていた水牛獣人で、今はシャワールームにあったボディソープの良い香りがうっすらと漂ってくる。
「あっという間にこんな時間とはなぁ……」
残念そうにそう呟いた文太さんは、僕をあまり揺らさないようにゆっくりと歩いてくれていた。意識はあるのだが、体が重たすぎてもはや文太さんの言葉に返事もできやしない。
文太さんに背中におぶられながら、僕らは家に向けて歩み続ける。普段はついジッと見てしまうようなキレイな夕焼けだが、そんな体力は残されていなかった。今日一日、本当に激しかった……。
「プール、楽しかったな。やっぱこういうのは誰かと一緒に行くもんだなぁ」
僕も楽しかったですよ、大分文太さんに振り回されはしましたけど……。文太さんと一緒に行くプールもいいけど、他のおっさん達も一緒に行ってみたいな。すっごくカオスになる予感しかしないけど、それでもたまにはいいだろう。そんな刺激的なイベントがあってもいいじゃない。
「また行こうな。シシッ!」
その文太さんの言葉に僕は何もいわず、ただ肩に回した腕の力をグッと強める。すると文太さんは嬉しそうに尻尾を揺らしながら、僕をおぶっている腕に力を入れてくれた。言葉ではなく体で伝えるその意思表示に、僕はふふっと笑いながら目を瞑っていた。
「……何笑ってんだ、起きてるなら返事ぐらいしろって」
「へへへ……」
その後僕の家まで送ってくれるのかと思えば文太さんの家にお持ち帰りされていたようで、ご飯を食べた後激しくまた一戦、いや三戦ぐらい交える事となったのだった。
*
牛水 文太
種族:水牛、黒色
主人公の呼び方:兄ちゃん
ニシシッ、シシッと笑う。
好きなもの:牛肉
テーマ:優しい体育会系
この街で整体師として個人経営を行なっている。サラサラとした毛並み。学生時代はラグビー部に所属していて、今現在もその頃のメンバーと遊ぶこともしばしば。だがどんどん結婚していくせいで、文太さんは取り残されているようだ。だがそんな事別に何とも思っていないようで、それよりも学生なのにマッサージに通い続けてくれる主人公の事に夢中らしい。
昔水泳部や水球部に入りたいと思っていたのだが、先輩に誘われてラグビー部へ入る事となる。もとから泳ぎは得意な方で、泳ぐより水中を歩く方が好き。
それと同じぐらい水中でただボーッと止まっていることも好きで、その場合は誰か隣に密接していないと落ち着かない。野生の本能というか、元々の種族がら水で群れるのが好きなようだ。
水中で見えない悪戯をするのが大好きで、今回は事あるごとに主人公の体に過剰なスキンシップを図っていた。久しぶりに会えたというのもあり、随分と興奮していたご様子。特に一番楽しかったのはウォータースライダーで、あれは一日中滑っていられると力説している。
挑戦的なビキニパンツを履いてきたのは、勿論主人公をドキドキさせるためである。しかも別に家にそういった水泳パンツがあったわけではなく、わざわざ買いに行ったらしい。そういうエッチな悪戯もついやりたくなってしまうのが文太さんなのだ。
リクエストしてくれた支援者に一言:
「プールはいいよなぁ、陸とは違ってこう、落ち着くよな。昔ビー部の連中と風呂入った時とかさ、こうみんなで固まって入るの結構好きだったんだよな。夏場は暑苦しいが、冬場は中々いいもんだぞ、やってみろよ。何、相手がいねぇ? なら俺が密着してやるよ。何なら風呂だけじゃなくて、寝る時も一緒にいてやろうか。牛って意外とあったけぇんだぞ、ほれ触ってみろ。……ん、触り足りねぇなら俺がギュッとしてやろうか。どうだ、ビー部で鍛えたこの太い腕からは抜け出せねぇだろ。シシッ! んー? 何こんなパンツの中でヨダレ垂らしてるんだ? 我慢は体によくないぞぉ」
ぱぱぱんだ🐼🐾ぱぱを
2020-05-02 05:31:01 +0000 UTCつまつま
2020-04-27 21:42:48 +0000 UTC