NokiMo
-freya-
-freya-

fanbox


家出少女がお嬢様との百合拘束プレイにどっぷりはまってしまうお話し(その2)

 さっきまで、あんなにいっぱい気持ちよくなって、おまんこから変なお汁を溢れさせていたはずなのに。

 清拭されて、パンツも脱がされてしまっているのか、アソコへの刺激は何一つ残っていなくて、すぅすぅ、と空気が触れる虚しさだけを感じる。


「ン……ッ、んん……っ」


 あのままずっと、快楽の中に閉じ込められていたら、私はどうなっていたんだろう。

 今もずっと喘ぎ声を漏らして、サユリからの愛を貪り続けていただろうか。

 ――わからない。

 何も、わからないから想像してしまう。

 私の意思も、尊厳も、何もかも、それらすべてを放棄した先に、どんな結末が待っていたのかを――


「ン、んんぅ……ッ」


 何も身に着けていないおまんこが疼く。

 思わず、自分で触りたくなって手を動かそうとするけど、サユリが残していった縄がギシリ、と鳴いて、それを許してくれない。

 どうせ放置するのなら、手足の束縛も解いてくれたらよかったのに。と、思うけど、サユリは私の自由を奪って性的な愛玩動物として管理したい。って言っていたから、この先も身体拘束は続くのだろう。

 それも、一生続いていく。

 何も抵抗できない私のことを容赦なく快楽で責め立てていたサユリの様子からして、それは間違いない。

 どうやら私は、勢いに任せてとんでもないことを受け入れちゃったらしい。

 でも、それでいい。

 そのために私はここにいるのだから――

 

「ひゃふひ……? ひふほ……?」


 なんとなく、サユリの名前を呼んでみる。

 サユリが傍にいるなら、サユリに気持ちよくしてもらえると思ったのだ。

 けど、赤いボールに口を塞がれているせいで言葉足らずな声音が響くだけになる。

 何も見えない視界で、言葉にならない言葉を発していることが、なんだか無性に恥ずかしく思えた。

 口が塞がれるのには、まだ慣れそうにない。


「ひゃふい……?」


 それでももう一度名前を呼んでから、しばらく、反応を待ってみる。

 でも、私が求めている存在は一向に現れない。

 こんな状態で、私を放置するなんて、サユリはこの拘束によっぽど自信があるんだろうか。

 逃げられないように拘束する。と言っていたし、たぶんあるのかもしれない。

 このまま寝転がっているのは、なんとなく癪だし、とにかく、身体を起こそう。

 そう思って、手足に力を込めてみる。


 ——ギチ、ミチミチッ。


 けれど、サユリに施された縛めは実に狡猾で、問答無用に私の動きを阻害していた。

 視界は真っ暗のまま、口の中は異物に埋め尽くされてるし。

 周囲から物音はなく、静まり返っていて、私が首を動かすたびに鎖がジャラジャラ、と音を鳴らすだけ。

 首を圧迫している首輪の存在が、私の呼吸の一挙一動を見張っているような。

 そんな気分になる。

 ただの無力な肉の塊として、ベッドの上に放置されている身体は、いつものように簡単には起き上がってくれない。


「ン……ッ、んぅ……ッ、うぅ……ッ!」


 それがなんだか嫌なものに感じて、身体に絡みつく縄の縛めから逃れようとする。

 足のほうも同じように試してみるけれど、梯子状の縄目を作るようにサユリは足に縄を掛けていた。

 膝の先から太ももの根本まで広範囲に渡って縄が足をホールドしちゃっているから、手を使わず縄を解くのは無理そうだ。

 逆に、背中に束ねられた両手首はまだ少しだけ前後左右に動きを逃がせるから、そこに意識を集中すれば、何とかこの束縛から抜け出せる希望はありそうだった。


「ンぐ……ッ、う、うぅ……ッ!」


 一縷の望みを抱き、緊縛された身体を捻って、仰向けだった姿勢を横向きに変える。

 下側になった片腕がベッドに押し上げられて、手首の縄に深く入り込んでしまうけど、反対側の腕は圧迫されないから、縄から腕を引き抜けないかどうか力を込めてみる。


 ――ギ、ギギッ、ギッ。


 でも、思うように縄から手首を逃がせない。

 まるで、私がこの動きをすることが事前に知られていたかのように。

 胸の上下の縄は、二の腕の動きを邪魔してきて、執拗なほど腕を抑え込んでくる。

 ただ胸を強調するための彩の縄だと思ってたけれども、どうやら、この縄は私の腕を背中に留めておくための布石だったらしい。

 やられた。

 これじゃあ、両手のほうも簡単には自由になりそうもない。


「————ッ」


 自分で自分の身体の高ぶりさえも慰めることができない現実に、自分がサユリの愛玩動物としてここに縛り付けられているのだと自覚させられる。

 私はもう、サユリに施される拘束を受け入れ続けるしかないんだ。

 

「ンんッ、ん……ッ、ンぅ、うぅッ……! んぐぅ~~~うッ!」


 でも、諦めたりなんかしない。

 横向きの姿勢から内側に身体を丸めて、下り曲がった両足を外に投げだすように勢いをつける。

 そして、口の中の異物を噛みしめながら、腹筋にめいいっぱい力を込めて、上半身をなんとか起こしきる。


「ンむぅ……ッ、ンん、ン……っ!」


 あとは、この姿勢を維持しながら、手首を背中に束ねる縄目に指を伸ばして結び目を解くだけ。


「んぐぅううっ、うぅうッ、んぅ……?」


 指が触れる範囲の縄は固く絡まりあっていて、指先を引っ掛けても全然びくともしなかった。

 いや、そもそもどこに縄の結び目があるのかが私にはわからない。

 ただ無意味に指先が空を切るだけに終わる。


「ンんッ!? ん、ンご、おぁ……ッ!?」


 おまけに、姿勢を変えたあと顔をうつ伏せにしてたおかげで、だらり、と口から変に溢れ出した涎が顎を伝って下に落ちてしまう。

 しゃべることも、その場から立ち上がることもできないくせに。

 赤ちゃんみたいに涎も垂らして、何やってるんだろう。

 こんな惨めなことやるんだったら、おとなしくサユリがやってくるのを待っていたほうがいいんじゃないだろうか。


 どうせ、縄は解けないし、私にこの拘束を施していったのは、サユリだ。

 本当は、この束縛から逃れて高ぶった熱を発散したかったけれども。

 サユリが私をここに繋ぎ止めておきたいから、私はここに放置されているのだし。

 私の勝手なわがままで、サユリに施してもらった拘束から抜け出すのは間違っている。


「ん……ッ、んぐ……ッ、うぅ……ッ!」


 そう、自覚しながらもまたしばらくして、縄の束縛に抗うように、私は縄抜けにチャレンジする。

 不自由なのが嫌だ。とか、サユリに迷惑を掛けたい。とか、あそこを触りたい。とか、そういう我儘が理由じゃない。

 単純に、暇だったのだ。

 このままここで、何もしないよりかは、拘束に抗っていたほうが暇つぶしになると思った。

 ただそれだけのこと。

 拘束して放置していくくらいだもん。

 ペットにだって、それくらいの自由は許されていいはずだ。


 ——ミシ、ミチチッ。


 だから、繰り返し、繰り返し、両腕に力を込めて。

 縄が肌に食い込む感触を味わいながら、私は縄の束縛に抗い続けた。


「ンん……ッ? ん!?」


 そんなことを何十分と続けていたからだろう。

 ついに、私を束縛している縄にほころびが生じた。

 二の腕を抑え込んでいた胸の下の縄が腕から外れたのだ。

 あとはもう、その歪みを頼りに手首を強引に捻っていくと、背中に束ねられていた私の両手は縄の縛めから解放されていた。


「んぐ……ッ? ん、んむぅ……ッ、ん?」


 ただ、そのあと胸の上下に残った縄はなかなか解けてくれず、結局、手首と同様に無理やり身体から引き離す形で二の腕の自由を確保することになった。

 でも、ここまでくれば、もう両手は自由に動かせる。

 それなら、まずは視覚を塞いでいる目隠しをどうにかしたい。

 そう思い。目隠しを固定している後頭部のストラップに手を伸ばす。


「んん……? ン……ッ」


 何も見えてないから、バックルからストラップを外すのに少しだけ苦労するけど、ピンさえ外せればあとは簡単にストラップをバックルから抜くことができた。

 目隠しを外したときちょっとだけ目がまぶしくて、瞼をパチパチしてしまう。

 しばらくしたら視界が回復して、ぼやけていたものも見えてくる。


 次はどうしよう。


 両足の縄も煩わしいけれども、その前にまずは口に咥えたままのシリコンの塊をどうにかしたい。

 なんだかんだ、これがあるせいで口での呼吸もできないし、なにより下を向くたび涎が勝手に垂れてしまって嫌だった。


「ンん、ん……っ、んぐ」  


 うなじのところにあるストラップに指を掛けて、目隠しと同じ要領でバックルからストラップを抜き取る。

 そして――


「——ぷはっ……っ!」


 頬を割くように締め付けていたストラップが緩んだところで、口の中の異物を舌で押し出し、赤いシリコンのボールを吐き出した。

 

「うわ、びちょびちょ……っ」


 ただの丸い塊のくせに。

 私の唾液をいっぱいに吸い込んだそれは、照明の明かりをテカテカに反射していた。

 私の口をずっと塞いでいたコイツをよくよく観察していると、その丸みが実にアダルトチックな形状に思えてきた。

 こんなのが今までずっと自分の口の中に収められていたのだと自覚するとなんだか変な気持ちになる。

 このストラップ。ほっぺたに食い込むくらい締め付けてあったし、たぶん、かなり恥ずかしい顔になっていたに違いない。

 

「これ、また咥えることになるんだろうなぁ……」


 あのときのサユリは、なんとしてでも私にこれを咥えさせようとしていた。

 そのときの様子を振り返ってみても、再び同じことをされるのがたやすく想像できてしまう。

 さすがに、また咥えるのなら涎でびちょびちょだから、一度洗ってから使ってほしいとは思うけど。

 どうだろう。

 さすがに、またすぐ咥えさせられるなんてことはないよね?

 

「って、どうしよ。どこに置いておこうかな……?」


 両足の縄の存在を思い出し、涎でべとべとの口枷をどう処理するか迷う。

 麻縄は適当に放棄したけど、こっちは濡れているから、できればベッドを汚したくない。

 なんて、思ってると。


「こっちにちょうだい」


 いつの間にか私の傍に猫のような四つん這い姿でサユリがいて、その口枷に手を伸ばしてきた。 


「え? サユリ!? い、いつからいたの……!?」


「いつからって……そんなの、コトリが情けない声で名前を呼んだときもずっといたよ?」


「う、うそ……? ぜんぜん気づかなかったんだけど……!」


「まぁ、そのための目隠しですから」


「うぅ、なんか恥ずかしい……っ」


 などと、サユリに口枷を返しながら、普通の会話を交わす。

 けど。私の両足は、相変わらず縄が施されたままだし。

 首には、重厚な朱色の首輪が嵌っていて、天井から釣り下がる鎖に繋げられている。

 まだ私は完全に自由になったわけじゃない。


「あ~あ、それにしてもコトリ。思ったよりも早く縄抜けできちゃったね? すぐに諦めようとしてたから、コトリにはこれくらいの拘束で十分だと思ってたけど、やっぱり、もっと厳重に拘束しないとわたしが留守のとき簡単に逃げられちゃいそう」


「え? も、もっと厳重って……さっきのはたまたま縄がズレたから抜け出せただけだよ?」


「でも、抜け出せたことにかわりはないでしょ?」


「それはたしかにそうだけど……でも、今のよりも厳重にって、どれくらい厳重にするつもりなの……?」


「えへへ、ちょっと、まってて。いいのがあるから」


 私の問いかけに、サユリは、よくぞ聞いてくれました。という微笑みを返してきて。

 私の口に咥えさせていた口枷を片手に持ちながら、部屋の外へと向かう。

 そこには、私とサユリが入ってきた扉とは違う、別の電子扉があって、サユリは指紋認証を使って扉を開けると部屋から出て行ってしまった。


「~~~~っ」


 中途半端な状態で、一人ぽつんと部屋に残されてしまい、なんともいえない気持ちになる。

 自分の庭を闊歩するようにサユリは超自由だ。

 それに比べて今の私って。サユリが指紋認証で電子扉を開けてくれないとこの部屋から出られないから、そもそも逃げることなんて不可能だし。首輪はなんでか南京錠で施錠されてるから、天井のリードが届く範囲にしか移動できそうにない。

 それなのに、サユリは私の自由を奪いたい。私の身体を束縛したい。という。

 それは、サユリが一貫して崩すことない愛情表現に思えた。


「ごめん、待った?」


 なんて、どうでもいいことを考えていると電子扉が再び開き、「おまたせ」と黒い革製品を抱えたサユリが急ぎ足で戻ってきて、私の隣にそれを含めた二つの道具を見せびらかすように並べる。

 

「なに……これ……?」


 その内の一つは、二等辺三角形の黒い革袋みたいな見た目をしていた。

 不思議なのは、底辺の部分から、何本かのストラップが伸びていて、その袋の中心部を一直線に割くように袋を閉じわせるための編み上げ紐が彩られていることだろうか。

 たぶん、中に何かを収めて閉じるためのものなのだろうけど、いまいちどういう用途のものか、わからなかった。

 

「これは、アームバインダーって言って。これから、コトリの両腕を背中で一本の棒みたいに拘束しちゃう拘束具だよ」


「これが、拘束具……?」


「うん、拘束具」


「じゃあ、こっちのマスクみたいなのは……?」


 二つ目のほうは、鼻まで覆う黒い革のマスクにたくさんのストラップが繋がっている代物で、そのマスクの外側――口の部分――には、チューブが二本生えていて、片方はただのホース。もう片方はポンプのような空気入れがついている。

 そのポンプで膨らませるシリコンの突起物がマスクの内側に内蔵されてるところを見るに、なんだか嫌な予感しかしない。

 

「こっちは、コトリの口を塞ぐためのポンプギャグだね。この空気入れにあるネジで空気の出入りの調整をして、中のギャグを膨らませたり、元の小さいサイズに戻したりして、お口の中を責めることができるの。もういっぽんのチューブはシリコンギャグと繋がってて喉がシリコンギャグで詰まったときに呼吸を確保するためのものかな」


 サユリは、理路整然と道具の説明をしてくる。

 でも、正直、その話を聞いている私は気が気でなかった。

 だって、そのどちらの道具も、これから私に使われるものだからだ。


「どっちからさきに着ける?」


「え、えっと……」


 当たり前だけど、どっちも着けないなんていう選択肢はない。

 サユリのペットであることを選んだ瞬間から、私に拒否権なんてものはないのだ。

 それを知っている。

 理解しているから、胸の動悸が高鳴ってしまう。


「こっちの、アームバインダー……? ってのからでいい、かな? 口塞がれちゃうと喋れなくなっちゃうから」


「いいよ。そしたら、背中のほうに両手を真っすぐ揃えてくれる?」


「う、うん……っ、こういう感じ?」


「そうそう! コトリわかってるね。あ、指は組んでおいてくれると安全かな」


 アームバインダーの形状からして、肩を後ろに伸ばす要領で両腕を真っすぐにしないとそもそも革袋の中に両手が入らないのは、一目瞭然だ。

 だから、それに合わせて両腕を後ろに揃えたのに。それを褒められるのが恥ずかしくて堪らない。

 なんか、私が拘束されたがってるように聞こえてしまうじゃないか。


「じゃあ、被せていくね」


 サユリはそんなこと気にせず、私の背後へ回ると指を組んだ私の両手にアームバインダーを被せてくる。

 それなりに分厚い黒革でできているからか、サユリが袋を手繰り寄せてもほとんど形状に変化はない。

 それに、想像していたよりもアームバインダーには重量がある。

 先端のポケットに両手が入り込んで、手首のあたりに細いくぼみが重なってきたところで、すごい抱擁感を感じて「実はこれ、とんでもない高い拘束具なんじゃないか」と気づいてしまった。

 この拘束具にはそれだけたくさんの本革が使用されているのだ。

 なのに、サユリは慣れた手つきでアームバインダーを私の両腕の肘から先の二の腕にも被せてきて。


「ストラップかけてくね」


 嬉々とした様子を崩さないまま、それの装着を続けていく。

 脇の下から、ベルト並に太いストラップが鎖骨の上を通って、胸の上を斜めに横切り反対の肩へ。

 それが私の両腕を背面で一つに包みこむ黒革袋の口にあるバックルと繋がれて、仮止めされる。

 反対側も同じだ。

 脇の下から、ベルト並みに太りストラップが鎖骨の上を通って、胸の上を斜めに横切り反対側の肩へかかる。

 そして、肩甲骨の上あたりで対になってるバックルへ仮止めされる。

 それだけで、私の両腕は背面に真っすぐそろえたまま動かせなくなっていた。


「どう? 変に痛むところはない?」


「うん。ないよ。けど……ちょっと窮屈かも……?」


「それは、この拘束具の代名詞というか、本来の仕様だから我慢してほしいなぁ。そのうち、コトリが苦しくて、苦しくて、たまらないくらい窮屈で絶望的な拘束もやってみたいから、今のうちにその窮屈さに慣れてくれるとあとが楽になると思うし」


「えぇ……それ、本当……?」


「うん、本当」


「うわぁ……やばぁ……」


 アームバインダーで固定された両腕は、腕と腕が一つに纏まるように拘束されちゃっているから、関節が柔らかくない人には、かなりきつい拘束になるのだと、実際に身に着けられてすぐ理解できてしまう。

 それなのに、これよりも窮屈で絶望的な拘束がある。とサユリはいうのだから、語彙力が全部消え去る。

 そもそも、この窮屈な拘束が当たり前である。という言い方がどう考えてもおかしい。

 絶望的な拘束とは、一体どんな拘束なのだろう。

 ちょっと気になる。


「これから嫌でもいっぱい知っていくことになると思うけど、コトリは大変なご主人様のペットになっちゃったんだよ? 理解してる?」


「それは、その……私なりに理解してるつもりだよ?」


「本当かなぁ~? 本当の本当に理解してる?」


 サユリは耳元でささやきながら、私の腕を包み込んでいる黒革の袋を素肌になじませるために、手首の先から肩のほうへなんども掬い上げるように撫で回し、密着させてくる。

 そのなんでもない触れ合いだけで、自分の腕がじわじわ、と拘束具の一部になっていくような感じがする。

 

「た、たぶん……?」


「それじゃあ、コトリが泣いても叫んでもやめてあげない鬼畜な拘束、あとで試してみよっか? それでコトリが壊れちゃったとしても、わたしが一生コトリの面倒見ることに変わりはないし、壊れなかったらもっとすごいのしてあげられると思うし」


 仮止めされている肩のストラップをさらにきつく絞り込み。

 サユリは今後の予定を楽しげに提案してくる。

 たぶん、これは本気。

 サユリは本気で、私が嫌がるであろう拘束を施そうとしてる。


「い、いいよ? サユリがやりたいなら、私のこと自由に使って」


「それじゃあ、コトリのことめっちゃくちゃに壊してあげるね」


「いやいや、趣旨変わってるよ!?」


「えー、なんのこと?」


 私が突っ込みを入れたところで、あはは、とサユリは笑って、アームバインダーの編み上げ紐へ指を掛けていく。

 ——しゅる、しゅるるっ、しゅるっ。と、紐が引っ張っれるたびに、腕がぎゅ、ぎゅぎゅっ、と圧迫されて、さらにアームバインダーが素肌に密着してきた。

 その存在に、今まで危機感を抱いていなかった私がおかしかったのだろう。

 

「う、うぁ……ッ、や……ッ、ちょ、なにこれ……ッ? ――やば……ッ!」


「あ、やっと気付いた? どう? すごい拘束感でしょ? これがアームバインダーだよ」


 編み上げ紐が完全に締め上げられたとき、私の腕は黒革の袋の中で完全に密着し、胸を張りだすような姿勢を強制されるまでに至っていた。

 いや、違う。密着どころじゃない。

 腕が黒革の袋に圧し潰されて、身体の関節そのものがアームバインダーの形状に納まるように変形させられているんだ。


「ね、ねぇサユリ……? たぶん、これ長時間つけてるの無理だと思う」


「だろうね。でも、今日一日は外してあげるつもりないよ? 嫌ならさっきみたいに自分で抜け出してみて。そのほうがコトリもエスケープチャレンジできて楽しめると思うから」


「いやぁ……さすがにこれは……っ」


 エスケープチャレンジなんてサユリはいうけど、私の両腕はコンクリートで固められたみたいに一本に固定されていて、上下に揺らすくらいしか動かせない。

 指先は、組んだまま広げられず、肩から腕が背面に引っ張られているせいで姿勢を変えることもままならないし、完全に上半身は使い物にならない。

 そんな状態でエスケープなんて、笑えてきちゃう。


「じゃあ、コトリはわたしが満足するまでず~っとそのままアームバインダーに拘束されてるしかないね」


「~~~~~ッ」


 サユリに絶望的なことを告げられて、もう、言葉が出なかった。

 それどころか。その無邪気で鬼畜な言葉に神経の隅々を愛撫されてしまったような気分になる。

 今の拘束だけでも十分に。私はサユリに壊されちゃうんじゃないだろうか。

 この後に控えている絶望的な拘束とやらに、とても耐えられる気がしない。


「はい、次はポンプギャグつけるからお口開けて」


「うぅ~、サユリの鬼! 鬼畜! 変態!」


 神経そのものが鋭敏に研ぎ澄まされて、身体が警告を発するように鼓動がさらに早まってくる。

 これ、マジでピンチだ。

 サユリは本気で私のこと壊すつもりでいるんだろうか。


「はいはい、ご主人様に悪口いっちゃうお口は早く塞いじゃいましょうね~」


「あ、あっ、や――ンんッ、ん……ッ、ぁうっ! んぐッ!?」


 そんな私の変化に気づいているからなのか。

 サユリは強引にポンプギャグを口の中に押しこんできた。

 それなりに本気で抗ってみたけど、アームバインダーのせいでまともに抵抗できるはずもなく、サユリから施されるポンプギャグをいやいやながらに受け入れる。

 顔下を覆うマスクから伸びる頬のストラップが頭の後ろで留められ、さらに顎の下や、鼻の上を通って頭頂部を抑え込むストラップも留められてしまう。


「ンぐっ……」


 ポンプギャグを装着されてみてわかったことだけれども。

 さっき咥えていたボールギャグと違って、こっちは頭そのものが拘束されているような気がする。

 それに、口の中に入ってるギャグの部分も、さっきのボールより喉の奥へ伸びているように感じるから、舌の行き場に困るし、かなり不快な形状に思えた。

 これ、もしかして男性のアレの形に似せて作られてる?


「じゃ、試しに一回膨らませるよ?」


 サユリはそう私に一言添えてから、手に持ったポンプをプシュっ、と握りこむ。


「——ンおッ!?」


 たったそれだけで口の中のギャグがありえないほど大きく膨らんだ気がして、思わず声を漏らしちゃう。

 いや、違う。

 これは、本当に大きく膨らんでる。


「どう? すごいでしょ? もう一回やるね」


 ——プシュ。


「——ンごぉおッ!? お、おぉ……ッ、ンぉ……ッ」


 いともたやすく行われた二度目のプッシュで、喉の奥までギャグが膨らみ、口の中すべてが圧迫される。

 鼻で息をするのも苦しくて、ストラップに締め付けられた顎が中と外から圧し潰されてる。

 無理やりギャグを噛みしめても、喉の奥に向かって空気が移動してくるだけで逆効果だった。


「————————ッ」


 さっきまでの余裕が嘘のように消え去る。

 もう、これ以上は無理だ。

 とてもこの苦しさに耐えられない。

 早く、元の大きさに戻してほしい。

 そう思ってたのに。


「三回目も行くよ?」


「ンんッ!? ン、ンーー! ——ンぉッ!?」 


 首を振って拒む私のことなど構わずに、サユリは無慈悲にも三度目のプッシュをする。


「ぉ~~~~~~!? おぉ……ッ、ぅぉ……ッ、~~~~~~~ッ、ふごっ!? ぉ、お……っ!」


 喉に強烈な痛みが走ったと思ったら、とんでもない吐き気に襲われる。

 なのに、喉は完全に詰まったままなんにも動いてくれなくて、ふしゅー、ふしゅー、とギャグのホースから空気が漏れ出るだけ。

 それをサユリに伝えようにも喉は完全にギャグで詰まってるから、声も出ない。

 だから、首を横に振って、「無理、無理ッ」ってサユリに瞳で訴えるのだけれど。


「大丈夫。コトリなら、耐えられるよ、ね?」


「~~~~~~~~ッ!?」


 サユリは、にこっと微笑みながらポンプを握りこみ四回目のプッシュを終える。


「——————————」


 喉が強引に持ち上げられるような錯覚を覚えたと思ったら、一瞬、目の前がブラックアウトした。

 何が起こったのかわからなくて、身体が暴れだすけど、アームバインダーに拘束された両腕は微動だにしなくて、逃げ場を失った勢いが身体の中に逆流してくる。

 それが痙攣という形で全身になだれ込んだときには、私はベッドの上に力なく倒れこんでいた。


「あぁ、やっぱりコトリは三回までが限界……? でも、呼吸は確保できてるし……初めての刺激に身体がびっくりしちゃっただけだよね? 大丈夫。すぐに慣れてくるよ」

 

 サユリはそんな私の様子を見て、冷静に状態を分析してるようだった。

 その手にはいまだにポンプが握られていて、いつでも膨らませる用意が整っている。


「~~~~~~ッ、っ~~~~ッ」


 でも、私はそれどころじゃない。

 いまもずっと喉の奥がギャグでいっぱいに塞がれて、ふしゅー、ふしゅー、とお腹を動かすので精一杯で。

 自分の身に何が起きたのかさえ理解していなかった。

 だから、サユリを必死に見つめて助けを求め続ける。

 もう無理。早く終わらせて。と。


「あぁ……余裕がなくなったコトリの顔も、すっごく可愛いなぁ……このままチューブも塞いじゃって、窒息責めしたくなっちゃう。でも、さすがにそれはかわいそうだし、一度元に戻すね」


「~~~~っ、ん……ッ、~~~~っ、!? ——んごっ、ごふッ! お、おぇっ!」


 サユリが手元のポンプのネジを緩めると、たったそれだけで口の中のギャグがプシューっと小さく縮み、喉に余裕が生まれていく。

 あまりの解放感に舌や喉が勝手に動き出して、さらなる自由を求めてしまうけど、口の中に居座るギャグはそれを許してくれない。


「じゃ、また膨らませるね?」


「ンんぅうううッ!? ——ングッ!?」


 せっかくギャグが小さくなったのに。

 サユリは、またもポンプを握りこんでくる。

 口の中のギャグがありえないほど大きく膨らんで、舌を圧迫――


「はい、もう一回」


「ンごッ……ッ!? おぉ……ッ!?」


 今度は喉の奥までギャグが膨らみ――口の中すべてが圧迫される。

 それだけで、何が起きてるのかわからなくなってくる。


「じゃあ、三回目」


 でも、サユリは手を止めない。

 止めてくれない。


「ンんッ!? ——ンぉッ!? お、お、おぉおお~~~~ッ!?」


 喉に強烈な痛みが走って、またも、とんでもない吐き気に襲われる。

 声を発しようとしても、喉は完全に詰まったままなにも動かない。

 ただ空気が、ふしゅー、ふしゅー、とギャグのホースから漏れ出していく。


「おぉ~~~~ッ!? ンごッ、ぉ、おぉ……ッ!? ンぉ~~~ッ!?


 喉が詰まって苦しいのに。

 呼吸ができている違和感に脳みそがおかしくなる。

 その感覚が怖くて、恐くて、堪らなくて手足を暴れさせるけど、無慈悲な拘束がそれを許してくれない。

 ただ、ベッドの上に転がったまま、ミシミシと縄とアームバインダーの縛めを奏でることしかできない。


「はい、じゃあ。元に戻すね」


 なのに、サユリは再びポンプのネジを緩めてギャグの空気を抜き、そして――


「次、膨らませるよ?」


「んぐぅうううッ!? ンんッ!? ンーーーーッ!」


 ——プシュ、プシュ。プシュッ。


 余裕のできた空白を埋め尽くすために、また、ギャグを膨らませてくる。

 何度も、何度も。

 私の喉がポンプギャグの形に馴染むように。

 繰り返し、繰り返し。

 膨らませて。元に戻して。

 膨らませて。膨らませて。

 元に戻して。膨らませて。

 膨らませて――と


「~~~~~~ッ、っ、~~~~~ッ!?」


 こんなの、ダメだ。

 許しちゃダメに決まってる。

 

「ンぐッ……ぅぅ、んっ……ッ! ンムぅううううううううううううッ! ングゥうッ! ン、んんんーーーーーッ!」


 だから、ギャグが緩んだところで、必死に声を上げて助けを求める。

 もうダメ。許して。ごめんなさい。もう無理です。って、何度も、何度も。

 首を横に振って、涙目に訴える。

 

「うんうん。辛いね。苦しいね。早くやめてほしいよね? でも、コトリはわたしのペットだから、なんでも受け入れるんだよね? コトリ、自分でそう言ってたよね? コトリの全部わたしにくれるんでしょ?」


「~~~~~~ッ」


 言った。

 確かに私はそう言った。

 こんなに辛くて苦しいことになるなんて知らずに、言っていた。


「だから、わたしのために、可愛い声で鳴いてね。コトリ」


「——————ッ」


 その言葉がサユリをサユリたらしめるスイッチだったのかもしれない。

 そこからはもう、サユリの思うがままに身体を弄ばれた。


「んふッ、ンんッ……!? ン、ん~~~ッ、ん、ンッ、ん~~~ッ!」


 ベッド下から、見たこともない玩具がいくつか登場してきて、そのうちの一つがアソコに宛がわれ、濡れそぼっていたクリトリスはちゅうちゅう吸われ、おまんこの浅いところ――クリトリスの裏側――を強い振動で何度も刺激された。

 それに加えて、乳首には吸引しながら振動する玩具を装着されて、抵抗不可能な理不尽な快楽を与えられる始末。

 

 ——プシュ、プシュ。シュー、プシュッ。シュー。


「ンんッ!? ——ンぉッ!? お、お、おぉおお~~~~ッ!?」


 口の中を埋め尽くしてるポンプギャグは、空気の出入り口が開いていると膨らんですぐに小さく縮む。

 それをサユリは上手に使い。私の口の中を弄び、蹂躙しては、恍惚な表情を浮かべて私の髪の毛を撫でたり、うなじにキスしてきたり、おっぱいを揉んだり。と私の身体を好き勝手に触って邪な愛情を注ぎこんできた。


「気持ちいいね? 苦しいね? これからコトリが従順なペットになるように毎日調教してあげるからね? だから、もっといっぱい可愛い声で鳴いて?」


「ンぉ~~~~~!? おぉ……ッ!? んぉ~~~~~~~ッ!? ——ふごっ!? ぉ、お……っ!」


 そんなのが、ずっとず~~っと、続いていくから。


「ンぅ、ぅぅ……ッ! ンふぅ……ッ、ぅぅっ! ンんぅ~~ッ! ん、ん、ン~~~ッ!?」


 私は悲鳴というよりも、甘く火照った喘ぎ声をギャグの内側で何度も漏らしてしまっていた。

 

「えへへ、大好きだよ。コトリ」


「ンぐッ……ぅぅ、んっ……ッ! ンムぅううううううううううううッ! ングゥうッ! ン、んんん~~~~~~ッ!」


 果てしなく続く快感に脳がとろけて、思考が回らない。

 まっさらな多幸感の中で、なんとなくわかわるのは。

 ――私が、壊れて、壊されていく。

 という事実だけ。


 それしか、わからなかった。


――――――――――


続き https://style-freya.fanbox.cc/posts/8685046




Related Creators