本記事は「ずるい女(仮題)」の下書き段階の文章をそのまま投下したものになります。そのため、完成品とは内容が異なる場合がございます。
その点を理解した上でそれでも読みたいという方は、どうぞご覧になってください。
今回の二次創作の題材は、漫画「彼女、お借りします」のメインヒロイン・水原千鶴です。2023年の夏アニメに出ていますね。
前回書いたやつがとびっきり重くてドロドロな話だったので、今回は私の脳を休めるべく、「細かいことを考えずエロいことをしまくる話」にする予定です。
ちなみに執筆するにあたって、この絵をモチーフにしています。
この絵の格好をした水原が和也に迫ってくる、と考えていただければ幸い。
それでは、お楽しみください。
今週は、リクエストに丸一日の執筆時間を費やした分、ちょいと少なめです。
【追記】2023/09/16
なんかまたリクエスト来てる!?
……駄目だ、5000~8000文字の中編で収まるような規模のリクエストじゃない。
どう考えても割に合わない。
ごめんなさい、カットアナさん! 辞退します!
前回の続きからです。
しっとりした感触に、口を塞がれる。
首に手を回されてがっちり顔を固定されながら、唇を重ねられながら、目を閉じた美貌に蠱惑される。
水に濡れた艶めかしい女体が俺にしなだれかかる。冷えた感触と共に、極上の柔らかさが俺の全身に絡みつく。
豊満な胸がたわむ感触に理性を揺らされ、俺の両手が打ち震える。
今すぐ抱き返したいと、本能がむせび泣いて――
「んんんっ♡♡♡♡♡ ぷはっ、待った待った!」
「あっ! あー……」
煩悩を抑えつけ、俺は力づくで水原から唇を離した。
両肩を掴んで後ろに押して、無理矢理に距離をこじ開ける。
一瞬、俺は水原の反応が「名残惜しそうだ」などと感じてしまい、「そんなわけないだろ自惚れるな」と自分の認識に叱咤した。
半目で蕩けた水原の表情が色っぽく見えるのも、気のせいという事にする。
そもそも、こんなことをしている場合ではないんだ!
「水原、いったん落ち着いて。まずは風呂に入って、濡れた体を温めよう。このままじゃ本当に風邪をひくから。な?」
「和也くんの体があったかいから、大丈夫よぉ」
俺が大丈夫じゃないんだよ~!!
脳内で喧嘩する理性と煩悩、煩悩側が優勢ぎみ。
水原が目を閉じて、またキスしようと顔を迫らせてくる。
彼女の暴走を、どう鎮めればいいのかわからない。惚れた弱みで、迫る唇を拒絶することができない。
困惑するばかりの俺は、ふと、自分の頬を押さえている水原の指先が震えていることに気づいた。
ついに風邪をひき始めている――と、思いかけたが。
「なにが、あったんだ?」
そう俺が問うた瞬間、ピタリと水原は止まった。
互いの熱がかかる距離で、顔の動きが静止する。
やっぱりそうだ、と俺は確信した。
水原の手の震えは体の冷えではなく、いやそれもあるだろうけど、それ以上に精神的なものが理由だと。
なんらかのショッキングな事態が、水原の身に起きた。
とはいえ、いくら気の迷いとはいえども、水原が俺に抱きついてきたのには驚いたが。
「……抱きしめて」
「え?」
「体が冷たいまま、話したくない」
肩口から鼓膜を揺らしてくる鈴のような声に、俺は躊躇を覚えながらも従った。
水原の背中にそっと両手を回して、抱きしめる。
抱き心地がとても柔らかくて、心地よくて――それでいて、危なっかしいほどに彼女の体は冷たかった。
「やっぱり。……あなたとなら、抱き合うのも、キスするのも、嫌じゃない」
「え?」
「ほだされてたんだ……いつの間にか」
しみじみと紡がれる水原の声。
その発言に潜む真意を詮索することは、俺にはできなかった。
そんな度胸ないし、なにより。
このあとに続いた水原の話に、俺は胸が凍るような衝撃を受けたから。
「キス……されそうに、なったの」