意思能力を取り戻した瞬間、僕は瞬時に悟った。
あ、これはまたすぐに気絶するやつだ――と。
「――――」
そもそも自分が起きている実感に乏しい。
時間の感覚が曖昧だ。まだ意識が朦朧としている。
タカが外れたリボンの子に延々と搾精され続けた所までは覚えている。
あの後、僕はどうなった?
どれぐらい時間が経過した?
今、僕が見ている光景は幻覚なのだろうか。
まるで酸欠のような、異様に暗くて狭い視野。
靄がかかった視界、混濁している意識。
それでもかろうじて認識できたのは、満足した笑みで横になっている、リボンの子と、星の髪飾りの子と、片目隠れの子。
……五つ子のうち、二人が見当たらない。
女子力の子と、長女の子はどこに?
その疑問はすぐに解決する。
ギィ、という音とともに、体育館の出入り口から二人が入ってきたからだ。
長女の子は右腕になにやら鞄を抱えていて、その中からビニールの包装物をリボンの子に渡した。
リボンの子はこちらに歩きながら、包装物の中身を取り出す。
それを僕の眼前に迫らせてくる。
犬の首輪だった。
革製のベルトを、銀色の金具で彩られた、犬用の首輪。
リボンの子は艶っぽく頬を赤らめながら、僕の首にそれを巻き付けようとしていて――
「――――」
抗えるだけの余力が、今の僕には無かった。
次に鏡を見るときが怖い、と薄ぼんやり思いながら、僕は意識をふたたび闇に閉ざしてしまった。