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田村サブロウ@小説書き
田村サブロウ@小説書き

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[R18]冒色の性夢-08 IFルート(約12000文字)

この作品は「冒色の性夢-08 ホテルの個室に人妻属性の王妃」で、主人公が誘惑に流されてしまった場合のIFルートを描いたものです。


ToLoveるとセフィ・ミカエラ・デビルークのタグがあるのは、今回登場する女の子の外見のモデルになったからです。あくまで外見だけを参考にしているので、人格や話し方といった他の要素は取り入れてません。ご了承ください。


セフィ・ミカエラ・デビルークってどんな娘? って方は参考までにこちらをご覧いただければ。


話の流れをわかりやすくするため、途中までは正規ルートと同じ文になっています。


それでは、ごゆるりと……。








ルール


勝利条件:

 勇者が淫夢の世界から脱出すること


敗北条件:

 射精によって勇者のレベルが0を下回ること。

 敗北=理性崩壊。

 現在の敗北までの射精回数はあと1回。1度でも出したらアウト。

 (一度の射精につきレベルが10ダウン)


特殊条件:

 サキュバス側から勇者を能動的に射精させることは無い。

 勇者は射精したい場合、自分から女体に溺れなければならない。


 ↑勇者が女の子にキスすると、その女の子はルールの縛りから解き放たれる。


他に判明している情報:


・この淫夢の世界に出る女子の容姿は、勇者が見聞きした創作物のキャラクターの外見を借りた偶像である。外見だけ借りているので中身は元の創作物通りではない。


・全部で13人のキャラの誘惑をかわせば淫夢は終わる。あと6人。




ホテルステージ限定ギミック:


・デジタル時計の解錠タイマー

 時間切れになったらステージ出口ドアのロックを解除するタイマー。

 前回、タイマーを動かすにはベッドに乗る必要があった。






 * * *






 ――今後、僕になんらかの【媚薬ガスの副作用】が訪れる。




 その一報を知ったホテルステージ突入前の時点で、僕が予想していた副作用は『地味だけど厄介』なタイプの効果だ。




 RPGゲームのデバフ、すなわち能力の一時的下降みたいに。


 欲情が強まるとか、感度が上がるとか、僕を動きにくくするものを予想していた。


 あくまで『動きにくくする』だ。すなわち、僕の行動をダイレクトにどうこうするものは想定していなかったのだ。




「それがまさか、一時的オートパイロットとは……!」




 ベッドの上で横になりながら、僕は頭を抱えていた。


 今いる部屋は4部屋目。誘惑美女から逃れた直後の部屋だ。




 前回の誘惑との戦いにて、僕は一時的とはいえ、あろうことか自分から誘惑にハマりにいくような行動をとってしまった。




 嘘偽りなく、あの時の愚行を釈明すると次の通りだ。


『体が勝手に動いて、女体に溺れに行った』


 自分でも言い訳クサイと思うが、本当にそうなのだ。




 一時的に、自分の意志ではない何かに体を乗っ取られていた。


 正気に戻れた時、危うく僕は誘惑美女とキスする寸前だった。


 ゲームをプレイ中に他人がコントローラーを無理やり奪ってきて、ゲームオーバー寸前でコントローラーを返されたような感じだった。




 僕の持論の話になるが、「体が勝手に動いた」はラブコメ主人公がヒロインにセクハラした時の一番みっともない言い訳だ。


 しかし、まさかその言い訳を媚薬ガスの副作用として自分の身で実体験するハメになるとは思わなんだ。






「そうだ。あれはあくまで副作用だ。副作用だ……!」






 ぶつぶつ呟いて、僕は自分に言い聞かせる。


『体が勝手に動いた』のは、あくまで媚薬ガスの副作用だ。


 もしそうでなかったら。無意識のうちに性欲が抑えられなくなったのなら。


 このさき僕は、自分自身を信じられなくなってしまう!






 ――00:03


 ――00:02


 ――00:01


 ――00:00




 ピー!


 かちゃっ!




 アラーム音と鍵が開く音を、僕はベッドの上で聞く。


 ベッドにかかる負荷に応じてデジタル時計のタイマーが動くしかけ。


 このギミックが出口の解錠に関わるのは、今後も変わらないようだ。




「スゥ……ふぅ。先を急ごう」




 僕はゆっくり一呼吸おいてから、ベッドを降りて出口ドアに歩いていった。


 この部屋のタイマーの待ち時間は一〇分。一〇分間、ゆっくり休んだ。


 これ以上この部屋にいる意味は無い。長居は無用だ。




 僕はドアノブを回してドアを開け、次の部屋に入った。






 * * *






 ホテルステージ5部屋目に入室。


 誘惑美女の気配が無いことを確認して、僕は部屋の探索を開始した。




 パッと見では、今までの部屋となんら変わりない。


 やや狭めのダブルベッド、サイドテーブルの上にデジタル時計、室内にどことなく漂う高級感。


 この分ではバスルームも今までと変わりなさそうだと思いながら、僕が玄関のある短い廊下に向かった、そんなときだ。




「あれっ?」




 疑問の声が、短く僕の口から漏れた。


 隣り合う二つのドアを目撃したからだ。




 片方は凸凹ガラスのついた折り曲がり式のドア。


 もう片方は赤・青の入室表示がついたドア。




 前の部屋まで、目の前のドアは二つではなく一つだった。


 風呂とトイレが一緒の、ユニットバスの部屋だけのハズだった。


 室内の様相はだいたい予想はつくが、一応ドアを開けて中を見てみると――






「やっぱり。ここの部屋は前までと違って、風呂とトイレが別々なんだ」


 案の定の間取りを目にして、僕は納得の息を吐いた。






 親の都合で遠出に付き合った時に何度かホテルには泊まったが、風呂・トイレが別の部屋は高いのか、一度たりとも泊まったことが無い。


 その経緯ゆえ、風呂とトイレが分かれた光景を僕は目新しく感じた。


 特にお風呂部屋の方なんか、タオル類に風呂イスまで用意されていて――




「ヴェッ!?」




 風呂イスを目撃した瞬間、僕は変な声が出た。


 驚いたからだ。




 僕が見たのは風呂イスだ。


 プラスチックの、箱型の、なんの変哲もない普通の風呂イスだ。


 ただし、イスの真ん中に意味深な凹型のへこみがあることを除けば……。




「って、スケベ椅子じゃないか! 僕にそんな趣味はないぞ!?」




 不本意ながら、この手のエログッズは最近のアニメの下ネタでよく見かけるので、浅い知識ながら僕は知っている。


 使い方? 正式名称? そこまでは知らん。知ってたまるか。




 僕はスケベ椅子から目をそらし、ベッドの方に向かった。


 ぶっちゃけるが、僕は女体のふとももとおっぱいとお尻は全部好きだ。けど、鞭やロウソクといったアブノーマルの類は好きになれない。


 ソッチ系の趣味の人がいるのは別に否定しないから、とりあえず僕の目につかない所でやってほしい。




 妙なテンションになったまま、僕はベッドの上に飛び込んだ。


 ベッドに負荷をかけ、ドアを解錠するためのタイマーを起動する。




「さて、またしばらくここでお昼寝と……」


 ピー! かちゃっ!


「って、はやっ!?」




 三秒も経たずに、ドアのロックが外れる音がした。


 というか、今回の部屋のタイマーの制限時間は0:02だった。




「二秒だけベッドに乗ればクリアって……なにかの罠でもあるのか?」




 怪しいむず痒さを感じて、僕は次の部屋に行くのは保留にした。


 なんの備えもなく次の部屋に行くのはまずいと本能的に感じた。


 ベッドに腰掛け、手を額に添え、記憶の海を漁っていく。




 今までの経験上、誘惑美女が誘惑をしかけてくるタイミングは、誘惑なしのカラ部屋が二回続いた後の場合が多い。


 さらに、こういったカラ部屋で新しく提示されたギミックが、誘惑美女の誘惑でも活用されるパターンが過去に何度かあった。


 これらの前例の積み重ねから導き出される予測は、




「次の部屋で誘惑美女が現れ、別々の風呂場またはトイレでなにか仕掛けてくる……」




 可能性の高い予測だと僕は睨んでいた。


 少なくとも次の部屋は、まさしく『誘惑なし』が二回続いた後だ。


 風呂とトイレを下見しておくぐらいの備えはしておきたい。




 僕はベッドを離れ、別々となった風呂場とトイレを見回した。




「む、トイレ狭いな。次の部屋では避けよう、誘惑美女と同室したら詰む」




 トイレのドアを閉め、バスルームの俯瞰のみに専念。


 誘惑美女を振り切る際の逃げ方をシミュレートしていく。


 そうして僕がバスルームを見回していて、ふと流し台の鏡が目に入ったとき。






「まだ目にハートマークがあるのか……」






 鏡に映る自分の瞳、その中心にハートマークがある。


 このホテルステージに着いてから続いている性欲の凶兆。




 あくまで凶兆。ただちに体に影響するものじゃない。


 そう自分に言い聞かせながら、僕は下見を終えて部屋の出口に向かった。




 自身の下腹部で燃える熱が、ここ最近ずっと収まらない事実に目をそらしながら。






 * * *






 下準備を済ませ、僕は出口ドアの前に立っていた。


 今いる5部屋目から、次の6部屋目に行くために。


 安全だった5部屋目から、誘惑美女がいるであろう6部屋目に。




「よし……行こう」




 ドキドキする胸を手で抑えながら、ドアノブを回して引いていく。


 ドアを開ききったところで、体を進めて次の部屋に入る。


 そうして6部屋目に僕の体が収まりきったところで、5部屋目のドアは僕の後ろで音もなく消えた。




 足裏に伝わるカーペットの感触がやけにハッキリ感じる。


 空気がジメジメと重い。常温よりやや蒸し暑いか。


 そしてなにより、一番無視できない今までの部屋との違いは、ベッドの中心部で仰向けに寝ている麗しい美女にあった。




「――――」




 母性を感じさせる、人妻のように大人びた美女だ。


 腰まで届くロングヘアーの髪色は艶やかなピンク。額の中心には王族を思わせるティアラが飾られている。整った面差しの寝顔からは美しさのみならず、母親のように落ちついた風格が感じられた。


 欲情を避けるため僕は人妻の躰から目を離している。でも、掛け布団代わりに敷かれたバスタオル越しのボディラインは、チラ見でも抜群のプロポーションであることが伝わってきた。


 名前は思い出せないが僕は彼女に見覚えがあった。少年誌ラブコメ漫画のキャラで、ヒロインの母親だ。少年誌には珍しい『人妻』属性のキャラということで妙に印象が強かったのを覚えている。






「やっぱり誘惑美女がいた……けど……?」


 様子がおかしい。人妻に起き上がる気配が感じられない。






 僕は女体を見ないようにしながら、人妻の口元に手を近づけた。




 とりあえず呼吸はしているようだ。息遣いが手に伝わってくる。


 頬は紅潮し、珠のような汗がしたたり、いかにも寝苦しそう。


 そしてベッドの隣のサイドテーブルには、飲みかけのスポーツドリンクが意味ありげに置かれていた。




「もしかして、風邪で熱を出しているのか?」




 目を疑う。誘惑美女が病気だなんて今まで無かった。


 それ以前に、夢の中で風邪をひくだなんて前代未聞だ。


 しかし僕の勘繰りは、人妻のほてった様子にかき消される。




 少なくとも、彼女が異常事態に見舞われていることは違いない。


 苦しそうな人妻の寝姿からして、その点に異論は無い。


 だが――




「看病……するわけにはいかないよな、やっぱり」


 人妻の口元から手を離し、僕は部屋の出口に歩いていく。


 目の前の苦しむ女性を助けるより、先を急ぐことを優先した。




 非情な判断をしてしまったと、後ろ暗い気持ちはある。


 けど、ここは勝負の場だ。体調管理のなってない彼女が悪い。




 この淫夢の世界で、僕は弱者であることを忘れてはいけない。今まで一度も楽勝なんて無かった。綱渡りのギリギリで誘惑をはねのけてきた。


 勝ち方にこだわっていられるような立場に、僕はいない。敵が弱っているなら、そこにつけ入るのは当たり前の常套手段。




 そう自分に言い聞かせながら玄関に向かう、その四歩目で。




「あっ! 忘れてた。鍵を開けないと」




 ホテルステージのドアはロック解除が必要であることを思い出し、






「……えっ?」


 振り返って、ベッドの隣のサイドテーブルを見て僕は固まった。


 おかしい。本来そこに在るべきものが無い。




 サイドテーブルに置かれているものは飲みかけのスポーツドリンクだけだ。


 出口のロック解除に必要な、デジタル時計が存在しない!






「嘘っ!? なんで? どこに!?」






 焦りにかられ、僕はデジタル時計を必死に探しはじめた。


 まずはベッドの下を探し、次にトイレの中。




 その次にバスルーム――風呂場を探そうと、僕が折り戸を開けた時のことだ。


 まだバスタブの中にお湯があり、熱い湿気がただよう室内の奥。


 壁際の床に淋しげに置かれているデジタル時計の、背面を僕は見つけたのだ。




「あ、あった! 良かったぁ~」




 デジタル時計の向きの都合上、時刻が描かれた液晶画面は見えない。


 けど今までのホテルステージでの経験が、勘違いではないと僕に確信させた。


 焦りから解放されて僕は安心し、バスルームに足を踏み入れてデジタル時計を手にとって見た。






 ――00:00






「……えっ?」






 見間違いだろうか?


 液晶画面は、制限時間をゼロだと言った。


 僕は目をこすって、もう一度デジタル時計の液晶を確認した。






 ――tr AP






 困った。このデジタル時計、どうやら故障しているようだ。


 トラップ? 罠? いやいや、まさか。バカバカしい。


 背筋につたう嫌な汗を強引に無視し、僕はデジタル時計を持ってまばたきした。






「えっ」


 まばたきした一瞬で、デジタル時計は消えていた。






 文字通りまたたく間に、機器の手ざわりが無くなった。


 アニメでデジタル時計のレイヤーだけを削除したように、僕がついさっきまで持っていた物体は消失した。


 デジタル時計が消えた。




 消えた……。


 そう、僕が認識した直後。






 がちゃり、と。


 背後から折り戸を閉める音が、不吉な予感をともないながら響いた。






 * * *






 振り返りたくない。


 確かめるまでもなくわかる。




 たった今、僕の背後でバスルームの折り戸を閉めたのは誘惑美女だ。


 ついさっきまでベッドで寝苦しそうにしていた人妻だ。


 彼女が自身もろとも僕をバスルームに閉じ込めるため、デジタル時計という餌で釣って僕をここにおびきよせたのだ。






 振り返りたくない。


 振り返ったら、見てしまう。


 チラ見だけでも欲情をそそった人妻の豊満な躰を、じかに視界の中に入れてしまう!






「見ないようにッ……!」


 僕は振り返らないまま、壁づたいに歩いて風呂場を脱出しようとした。


 だが三歩進んだところで、






 ガシッ。


「ううっ!」


 出口を抑えている人妻に肩を掴まれて止められると、






「ひゃんッ!?」


 つーっと、背筋を指先でなぞられて、甲高い声を僕は出してしまった。






「な、なにすんだっ!」


 抗議の声を上げながら、後ろに振り返る。


 その行動は、あまりにも軽率すぎる反射だった。


 見てしまった。






 ここに至り、僕は初めて人妻の躰を目撃する。


 彼女はバスタオルを床に落とし、裸体をさらけ出していた。




 鎖骨の下の乳房は片手が埋まりそうなほど豊満。大きなヒップから伸びる腿は綺麗な脚線を描いている。身長は彼女の方が高く、抱きあえば胸の谷間に僕の顔が埋まり、ペニスが内股の隙間に差し込まれる絶妙な身長差だ。


 この熟れた肉体は人妻の美しい顔立ちによく似合っていた。輝かしいピンクの長髪も相まって、美と艶のどちらもが極上だ。




 バスルームの熱気は人妻の柔肌をより艶っぽくして、僕の生殖本能にダイレクトに語りかけてくる――我慢するな、襲ってしまえと!






「あ、ああっ……!」




 ほんの一瞬、僕は人妻に見とれてしまっていた。


 ほんの一瞬だけ、彼女を欲望のままに扱いたいと願ってしまった。


 歯止めをかけず人妻の魅惑の躰に溺れたいと、ほんの一瞬だけ、僕は思ってしまった。






 ほんの一瞬だけ――そのはず、だったのに。






「か、体が、また勝手に……!」




 僕の体は壁によりかかって、腕を広げじっとしていた。


 僕の意に反し、極上の女体を迎え入れようとしていた。






 前回の誘惑の時と同じ、心身不一致の行動。


 抵抗する心とは裏腹に、体はまったくの無抵抗。


 もう理性では抑えられないほど、僕の我慢に我慢を重ねた性欲は女とまぐわいたがっていると言わんばかりに。




 そんな僕の服従姿勢に、人妻は僕の首の後ろに両手を回した。


 豊乳の谷間がゆっくりと僕の眼前に迫る。




 下を見ると人妻が腰の位置を調整していた。


 太ももの付け根でY字を描く、狭い隙間の快楽スポット。


 そこに、あとわずかでも彼女が腰を前に進めてしまえば、ズッポリと肉棒が収まってしまうように。




「うう、これ絶対気持ちいいやつだ……!」




 快楽のお膳立てが整っていく絶景に、僕は身震いした。


 まだ自分の体は勝手に動く。人妻の尻に手を回している。


 対する人妻は、僕の顎を指でくいっと持ち上げて、僕に彼女の表情を見上げるよう仕向けると。






 クスッ。


「――ッ」






 人妻の母性あふれる微笑みを、僕は見せつけられた。


 すべてを許してくれるような、聖母のような優しい笑顔。


 そんな笑みに僕が見とれ、心に隙ができた所で――






 ぎゅううぅぅ~っ♡


「んむっ!」


 突如、僕は人妻に強く抱きつかれて顔面を乳房に圧され、




 にゅるんっ♡


「!!?」


 さらに、ペニスを太もものY字の隙間に挟まれてしまった!






「んぐっ!? むうッ、むううぅぅぅッ!?」


 口から飛び出る僕の悲鳴が、乳に潰されてくぐもった声になる。






 豊満な乳房の柔らかさを、挟むのでなく、揉むのでもなく、顔を谷間に埋めることで味わうのは初めての経験だ。


 顔中を圧迫するおっぱいのぱふぱふした柔らかさが心地いい。蒸れた谷間に充満するフェロモンが際限なく欲情を誘発してくる!




 ただ、顔への乳プレス単独では欲情を誘えても、ペニスに刺激が無いため射精に結びつかない。それに空気が薄くなるため男に息苦しさのリスクもある。


 その点、僕を責める人妻は抜かりが無かった。




 ぎゅっ、ぎゅっ、ぶるんっ。なでなで、なでなで。


「んぐっ、んっ! ぷはあっ! ふーっ、ふーっ」




 人妻が強引に僕の顔を胸で圧迫したのは最初だけで、以降は僕の頭を優しくなでながら呼吸に余裕を持たせてくれた。


 しかも彼女はペニスを太ももに挟んで対面の立ち素股を完成させているから、内股で包むことで肉棒への直接的快楽も網羅している。




 そこに、体が自分の意に反して動く媚薬ガスの副作用も便乗してしまう。


 僕は人妻の尻を掴んで自分から彼女を引き寄せ、乳に顔を埋めながら太ももに腰を振り乱してしまった!






 パンッ、パンッ、パンッ、パンッ!


 ぱふぱふ、ぱふぱふ。


「ふーっ、ふーっ! これやばっ、すごいっ! すごすぎぃっ!」




 張りのある太ももの中にペニスを前後する快感が気持ちよすぎる!


 やはり、自分から貪って得る快楽は凄まじい。




 気がつけば、僕は人妻の尻を掴んで彼女にも腰を振らせていた。肉と肉が擦り合う水音が響き、ペニスが太ももの中で溺れていく!


 女性の意向を無視した乱暴な僕のやり方に、人妻は怒ると思いきや、わがまま息子を見るような困った微笑みをしていた。






 パンパンパンパンパンパン!!


 ぱふぱふ、ぱふぱふ!


「気持ちいいっ! 気持ちいい~っ!! ふぅ、ふぅ」






 重複する快楽に、僕の理性は土俵際に立たされた。


 豊乳に顔を埋め、人妻と抱き合って太ももにペニスを挟まれながら、彼女の尻を掴んで腰を振らせ、僕からも腰を振る。


 自分の体が勝手に動いて、『快楽を貪るお手本』を叩きつけられる現状に僕は打ちのめされている。




 このままでは、あともう少しで精を出してしまう――!


 下腹部に熱を感じながら、僕が絶頂の予兆に身震いしたとき。




「ッ!」




 このタイミングで自分の体を操る主導権が戻ってきて、




A. しかし、僕は自分の意志で人妻に溺れることを選んだ。


B. 僕は大急ぎで人妻から体を離した!






A. しかし、僕は自分の意志で人妻に溺れることを選んだ。






 腰の前後運動が止められない。いや、止めない。


 顔が豊乳に突っ込んだまま離れられない。いや、離れない。


 人妻の尻を掴んで自分の腰に叩きつける動きをやめることができない。いや、もうやめない。




 とうとう僕は、明確な自分の意志で堕落を選んでしまった。


 太ももの隙間でペニスを扱く快楽に身を委ねた。






 ――パンパンパンパンパンパン!!


 ――ぱふぱふ、ぱふぱふ。


「んんっ、出るっ♡ 出ちゃうっ♡」






 出るもなにも、体の主導権が戻った時点で僕は射精寸前だった。


 肉棒の中で精液がせり上がっていくのがわかる。


 人妻がよしよしと頭を撫でてくれたのを合図に、僕はラストスパートに入り、今までで一番強く快楽を貪った。




 イク時に顔は胸の中がいいから、谷間に顔を埋め込んで。


 自分の腰を前後させるスピードはもちろん全力で。


 指がくい込むほど人妻の臀部を掴んで彼女の腰も動かし、肉感的な太ももの中でペニスを扱き抜く――!






 パンパンパンパンパンパン!!


 ぎゅうううぅぅぅぅぅ~~!!


「出ちゃうっ♡ んん、んんん~~~~~~~ッ♡♡♡」


 ビュブッ! ビュルルルルルッ!!






 豊乳に顔をうずめながら、ペニスを太ももの中で震わせる。


 下腹部を人妻の内股に強く押し付け、思考が完全な空白となる。


 男に生まれた悦びを噛みしめて痙攣する僕の体を、人妻は腿を締めつけて快楽を強めながら優しく抱きしめてくれた。


 だが――。






 パンパンパンパンパンパン!!


 ぱふぱふ、ぱふぱふ。


「んんんッ♡ んんんッ♡ ぷはっ、も、もっとッ♡」






 今までのステージで誘惑に対し我慢を続けた僕の欲望は、一回だけの絶頂では満足してくれない。


 背をのけぞらせて顔を谷間から解放しながらも、尻を掴んで人妻に腰振りさせる腕は止まらない。へこへこ前後する自分の腰の動きも止まらない。


 官能的な女体を思うままに貪り続ける。






 パンパンパンパンパンパン!!


「きもちいいッ♡ まだイグッ♡ イグううううぅぅぅッ♡♡♡」


 ドビュウウウゥゥーーッ!!






 背中をのけぞらせながら、悲鳴を上げて二度目の自滅。


 閉じた太ももの隙間から白濁液がこぼれ落ちていく。


 普段なら、この時点で性欲に歯止めがかかる射精量。実際、僕はそろそろ休もうと思った。


 ……のだが。






 パンパンパンパンパンパン!!


「と、止まらないッ♡ 止まらないイイぃーーッ!?♡♡」






 前後に往復しつづける僕の腰は止まらない。


 腕も人妻の臀部を掴んだまま、彼女に強引に腰振りさせ続ける。


 リミッターが壊れたロボットのように僕は暴走していた。ペニスが間断なく太ももの中で扱かれ、快楽の限界が見えなくなる。






 パンパンパンパンパンパン!!


「き、きもひおすぎゆううぅぅぅぅぅッ♡♡♡♡♡」


 どびゅうううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッ!!!


 パンパンパンパンパンパン!!


「い、いやだぁ♡ たすけてええぇぇぇ♡♡」






 自ら腰を振って太ももの間から自爆射精しておいて、あろうことか僕は敵である人妻にSOSを出してしまう。


 自分がこの上なくみっともない事をしている自覚はあった。自分から誘惑に溺れておいて、涙を流して助けを乞うなど。


 でも、いつの間にかまた体が自分の意思から外れているようで、太ももにペニスを出し入れする腰の暴走を自力で止められないのだ。




 あまりにも気持ちよすぎて、それゆえに怖い。


 本能的な危機感から、僕が出した救難信号に――






 ぐいっ、と。


 人妻は両手で僕の頬をつまんで顔を上げさせ、自身の美貌を僕に迫らせると、




 んちゅううううぅぅぅ~ッ♡


「!!!」


 有無を言わさず、僕を捕食するように唇を重ね合わせた。






 人妻が僕の頬から手を放し、首の後ろに手を回しなおす。


 僕も人妻の臀部を手放し、彼女の背中に手を回しなおす。


 抱擁とキスを交えながら、暴走する僕の体はみずから腰を振って太ももでペニスをしごきあげ、そして。






 パンパンパンパンパンッ、パァンッ!!


 ぎゅうううぅぅぅぅぅ~~!!


 んちゅうううぅぅぅぅぅ~~!!


「んんんッ♡ んんん~~~~~~~ッ♡♡♡」


 ドビュルルルル!! どぶっ、どぷっ……。






 僕はキスしながら、彼女の躰を抱きしめて絶頂した。


 最後の腰の一突き、人妻と抱き合いながらキス、そして射精。


 全ての快感が調和して噛み合い、最高潮の法悦を形作る。




 そしてこのタイミングで、自分の体の主導権が僕に戻ってくる。


 もう自分の意志じゃ腰の暴走を止められない、なんてことは無い。


 流れから察するに、どうやら人妻のキスが暴走を止めたようだ。彼女に助けたつもりは無いのかもしれないが、結果的に僕は助かった。




「あ、ありがとう……♡」


 優しく微笑む人妻と僕は抱き合いながら、感謝の言葉を口にして、




「あれっ……?」


 直後、立ちくらみに似た目まいを僕は覚える。


 意識が遠のいて、瞼が閉じるのを止められない。




 快楽の受けすぎで気絶だなんて、エロゲーの中だけだと思ってたのに。


 もしくは激しい運動をしすぎたことによる疲労が原因か。


 どちらにせよ猛烈に眠いことに変わりはなく、僕は人妻に抱かれながら、意識を手放した。






 * * *






 僕は人妻の豊満な女体に完敗した。


 あまりにも気持ちよすぎた。


 一度味わったら、もう抗いようがない。






 媚薬ガスの副作用で勝手に動きだした僕の体は、自分から女体に溺れることで得られる快感を実演してしまった。


 誘惑に乗ったらこんなに気持ちいいんだぞと、僕の心は僕の体にアピールされてしまったのだ。


 そうして射精寸前になった時に体の主導権を返されたら、もはや我慢するのは不可能だ。事実、無理だった。


 思春期男子が極上の女体を思うがままに扱って、夢中にならない方がどうかしている。


 必然の敗北だ。






 射精したことで、すでに僕はこの淫夢の世界のレベルドレインを受けた身。


 快楽に抗えるような理性は世界に没収されてしまった。


 理性ではなく本能が快楽を嫌がるような事態になったら、先ほどのバスルームように拒めるようだが、あんな珍しいケースは二度と起こるまい。






 ちょうど今、バスルームで気絶して目を覚ました直後でも。


 下手すれば女体がトラウマ化しかねない出来事の後なのに。






「んっ……?」






 目を覚ました時、僕はベッドの上で仰向けに寝ていた。


 どうやらバスルームで気絶した後、人妻に運んでもらったらしい。


 重ね重ね世話になった人妻に礼を言おうと彼女を探すと、人妻は隣で僕を見ながら横になっていた。バスタオルを巻いて局部を簡易的に隠している。




 人妻は僕が目を覚ましたのに気づくと、飲みかけのスポーツドリンクを渡してきた。




「あ、ありがとう……いただきます」




 手渡しされたドリンクを受け取り、すぐに僕は飲んでいく。


 むし暑い風呂場で過ごしたせいか、やたら喉が乾く。そこに水分をもらえるのは実にありがたい。


 感謝しながらドリンクを飲み、その五口目でいったん一息入れて、これ間接キスになるな~と僕がしみじみ思ったとき。






「ん?」


 僕は見た。




 人妻があおむけに寝て、バスタオルをはだけて柔肌を出し、自身の豊乳の谷間に人差し指を滑らせる光景を。


「……馬乗りパイズリ、の誘い」






 彼女の腹にのしかかって、下乳から肉棒を胸に差し入れ、横から乳房を揉んで隙間の圧迫を強めながら、腰を振って射精。


 そんな肉欲にまみれた行為を連想させる、胸を無防備に差し出したポーズで、人妻はあおむけに寝て僕を見つめていた。


 時折、自身の豊満な乳房の谷間に意味深に指を出し入れしつつ、僕を手招きして淫らな行為に誘ってくる。






 ただ、僕を誘う仕草とは裏腹に、人妻の表情には『誘惑』と呼べるほどの艶は無かった。


 元々の顔つきが美しいから扇情的じゃないわけではないが、それでも今までの誘惑美女のような強引さは無くて。


 彼女は眉をハの字にして、遠慮気味に微笑んでいた。






 やめておきたいなら……やめても構いませんよ?


 と、言うような優しいニュアンスが彼女の瞳にあった。






 今まで僕が淫夢の世界で体験してきた誘惑の中でも、良く言えば優しい、悪く言えば生ぬるい誘いだった。


 だけど、その生ぬるさがかえって今の僕には心地よかった。快楽を強要せず、やめるという選択肢をくれたことが嬉しかった。




「……うぅ♡」




 ただ惜しむらくは、一度射精してしまった僕には、こんな弱々しい誘惑にも抗える理性が残ってないことで。


 豊乳に出入りする指を見て、脳内で自分の肉棒に置き換えて、おっぱいでもみくちゃにしてもらう光景を連想してしまう。


 バスルームで僕の顔を柔らかく甘やかしたあの豊満な乳房で、自分の分身も直に包んでもらいたくなってしまう……。




「ううぅッ……♡」




 劣情の熱に後押しされ、僕は人妻の腹にまたがった。


 腰を突き出せば豊乳の谷間に入れるよう、肉棒の狙いを定める。




 今度こそ、もう途中で止まることはできない。


 そんな嫌な予感を僕は無視し、腰を勢いよく突き出して――






 ぬぷんっ♡


「!!!」


 人妻の深い谷間に、自分の肉茎をいやらしく挟み込んだ!






「うあああっ♡ 気持ちいいッ……♡」






 吸い付くように包まれる豊乳の感触に、僕は呻いた。


 下腹部全体に柔らかい弾力が跳ね返るのが嬉しすぎる。上にまたがる僕を見つめる人妻の視線も優しげながら蠱惑的だ。


 復活する肉欲に抑えが効かなくなり、僕は双乳を横から掴んで谷間を窮屈にしながら、腰を動かしはじめた。




 ぱちゅっ。ぱちゅっ。ぱちゅっ……。


「ふうっ……ふうっ……ふうっ……♡」




 心なしか、腰を振るペースが弱々しい。


 バスルームで過剰な快楽に恐れを抱いたせいだ。


 女体に溺れた末に自分の体が制御できなくなり暴走したのは、僕にとってショックが大きかった。






 だけど。


 トラウマの一つや二つで肉欲が弱まるほど、人妻の豊満な躰はヤワじゃなくて。






 ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱちゅっ、ぱちゅっ。


「はぁっ♡ 足りないっ♡ もっと、もっと……♡♡」




 パンパンパンパンパンパン!!


「ああぁっ♡ もっと♡ もっと、もっとおおぉぉぉぉーーッ♡♡」






 腰の動きが穏やかだったのは、最初だけ。


 ゆっくりだった僕の動きは、物足りなさを感じて徐々に動きを速め、結局最後には激しくなる。


 肉がぶつかりあう音が響く。下腹に豊満な弾力を感じる。腰を振るたび棒全体が柔らかく甘やかされてしあわせになる。


 快楽への欲求が、恐怖を凌駕してしまう。






 パンパンパンパンパンパン!!


「柔らかいッ♡ おっぱい♡ おっぱい気持ちいいぃぃぃぃーーッ♡♡♡」


 どくっ! どくどく、ドビュルルルウウゥーーッ!


 パンパンパンパンパンパン!!


「もっと♡ もっとぉ♡」






 胸に白濁を解き放ちながら、それでも腰の動きは止まらない。


 射精中に腰を動かすのが当たり前になってしまっている。


 胸をぎゅっと掴んで谷間を窮屈にする両手も休めない。






 パンパンパンパンパンパン!!


「おっぱい♡ おっぱい、おっぱいいぃぃぃぃーーッ♡♡♡」


 びゅるっ! びゅびゅううぅーーーッ!!


 パンパンパンパンパンパン!!


「好きぃ♡ おっぱい♡ 好き好き好きいぃ♡」






 ところで人妻が強引に僕を射精させにこないのは、彼女がこの淫夢の世界のルールに縛られているからだ。


『女の子は僕を直接的に射精させない』――このルールは、僕の作為的なキスが解除の条件になっている。


 キスといえばバスルームで僕は人妻にキスされたが、おそらくあれでは条件達成とはならないだろう。


 あの時の人妻からのキスは僕にとって不意打ちだった。素早くて、僕に避ける余裕など少しも無かったのだ。




 そして条件が満たされていない以上、淫夢の世界のルールに例外は起きていない。


 僕が射精するには、自ら女体に溺れて自滅するしかない。


 ちょうど今、まさに僕が実践しているように。






 パンパンパンパンパンパン!!


「あ、出る♡ また出るッ♡ 出る出る出るッ♡」


 パンパンパン、パァンッ!!!


「出るうーーーッ♡♡♡♡♡」


 どびゅうううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッッ!!!






 たくさん胸を揉んで、たくさん腰を振って、たくさんペニスを豊乳の中で前後する。


 空腹も起きず、便意とも尿意とも無縁で、快楽だけを貪り続ける。




 射精を繰り返すごとに僕の思考で性欲の濃度が上がり、やがて僕は人妻の躰に溺れることしか考えられなくなっていた。


 これでは現実世界に帰ることはおろか、次のステージに進むことも無理だ。


 もう……あきらめる、頃合いだ。






 僕は人妻と過ごす時間に身も心もすべて委ね、現実世界に帰ることを完全に放棄したのだった。


◆GAME OVER

[R18]冒色の性夢-08 IFルート(約12000文字)

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