『親密な近所付き合い』(1)
Added 2024-05-21 12:25:01 +0000 UTC◆題名と著者 『親密な近所付き合い』 江戸山乱理 ◆あらすじ 千夏は、近所に住む年下の佳奈と知り合った。千夏は年上らしい所を見せるつもりが、逆におもらしをしてしまった。幸い、佳奈の家で後始末をしてもらったが、着替えとして、女子用の服を着せられた。その後も、佳奈との付き合いは続くが、女装での遊戯は深みにはまっていくばかりであった。ついには、後輩の妙子にまで秘密がバレてしまった。 ◆主な登場人物 千夏……主人公の男子。 佳奈……近所の年下の女子。 妙子……千夏の後輩。学童保育のお世話係。 ◆目次 一章 鍵っ子の佳奈ちゃんとの出会い(1-7) 二章 小学校へ遊びに行く(8-11) 三章 千夏のおもらし(12-17) 四章 佳奈の家のでの後始末(18-28) 五章 お風呂上がりの女装(29-35) 六章 児童公園にて(36-43) 七章 女子服で遊戯(44-53) 八章 女装外出デート(54ー61) 九章 後輩からの年下扱い(62-71) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 『親密な近所付き合い』 江戸山乱理 一章 鍵っ子の佳奈ちゃんとの出会い 1 帰路 今日の世界史の科目で、学期末試験が終了した。 千夏は優等生として自他ともに認められている存在だったので、テストの結果として、まずまずの手応えを得られて、ホッとしていた。 いつもより早い時間に下校して、軽やかな足取りで、自宅に向かっていた。この二週間は勉強漬けだったので、羽を伸ばしたいという気持ちだった。ただ運悪く、午後から雨が降り出していたので、 (今日は部屋にこもって、久しぶりのテレビゲームをたっぷりと楽しもう) と計画して、学校から自宅への帰路を傘をさして歩いていた。 2 鍵っ子佳奈ちゃん 自宅のすぐ近くまで来た時、千夏はふと左方から気配を感じた。 歩きながら傘を上げて、そちらの方向を見ると、一人の女の子と目が合った。その子は一軒家の玄関前の石段に腰を下ろして、千夏の方を見下ろしていた。 こんな所に人がいて、一瞬千夏はビクッと驚いたが、すぐにその子が誰か分かった。それは佳奈という近所の子で、千夏とは三つ年下の顔見知りの子だった。佳奈とは小学校時代は集団登校で一緒の班だったが、千夏が中学生に上がってからは、お互い自然に疎遠になっていた。 (挨拶ぐらいしておくか。知らん振りするのもヘンだからな……) 千夏は思って、低い柵を隔てて、佳奈に声をかけた。 「あれ、佳奈ちゃん、どうかしたの?家に入らないで、そんな所で座り込んでいて」 「あのね、私、お家の鍵を失くしちゃったの。多分学校に置いてきたんだと思う。学校に探しに戻ってもいいんだけど、雨だから戻るのも面倒で。もうちょっと待ってたら、ママは帰ってくるから、ここで待ってるの」 「へえ、大変だね」 「うん」 二人で直接しゃべったのは二年振りぐらいのはずだが、すぐに打ち解けて、普通の友達同士のような会話になった。 「千夏君って中学生になったんだよね?」 「そうだよ。この制服を見ての通り」 千夏は自慢のブレザーの上着を見せ付けるような素振りをした。ただ、年下の女の子に君付けで呼ばれたのは、中学生になった千夏には、ちょっと引っかかったが、(まあ、佳奈はまだ小学生だからな)と思い返した。 もう一つ気になることがあった。佳奈はさっきから、玄関の石段の上に、小学生らしく、ぞんざいに足を開いて座っていた。その石段は路上から少し見上げる位置にあったので、短いスカートを穿いている佳奈の両足の間からは、白い布地がちょっと見えていた。スカートは赤色だったので、それとの対比でよく目立った。しかし佳奈自身は全然気付いていないようだった。 (どうしよう、パンツ見えてるよって指摘してあげようか……) 千夏は迷いながらも、しっかりと佳奈のパンツを凝視していた。 「心配しなくていいよ。前にもこういうことはあったし。しばらく待ってるよ。多分ママもすぐ帰ってくるから」 佳奈は会話を打ち切るように言った。 千夏は締め出されている佳奈に同情したが、あまり首を突っ込むことではないだろうと判断して、 「わかった。じゃあね」 と手を振って、また歩き出した。 佳奈はボンヤリと雨空を見上げた。相変わらず足を開いていたが、その瞬間、座り直したので、股がさらに大きく開いた。ガバリを開いた左右の太ももの間に、白いパンツの股の部分が大きく露出した。 (うお、パンツ丸見えだ……) 千夏は心の中で叫んだ。 パンツをのぞかれているとは知らない佳奈は、「どうかした?まだなんか用があるの?」とでも言いたげな顔を千夏に向けた。千夏は少しうろたえて、自分でも考えていなかった言葉を口走ってしまった。 「佳奈ちゃん、よかったら、僕の家にくる?」 自分でそう言ってから、(なんかデートに誘っているみたいなだな、誘うなら、もっとましな言い方もあっただろうに)と思って、ちょっと後悔した。しかし、佳奈の方はそのような取り方はしなかった。 「ホントに?いいの?」 表情を明るく輝かせて、身を乗り出すように反問してきた。 「全然構わないよ。多分、ウチも今、誰もいないから」 行きがかり上、千夏は声を大きくして、請け負った。 「うれしいー」 佳奈は両手を上げて、大げさすぎるぐらいに喜んだ。小学生らしく、すぐさまパッと立ち上がり、石段から駆け下りて、路上の千夏の所まで寄って来た。そして、当然のように、千夏の手を握った。千夏は佳奈のその子供っぽい直接的な愛情表現にたじろぎつつも、(可愛らしいやつだな)と思った。 3 自宅へ 相手が小学生とはいえ、千夏は異性と手を握って、内心ドキドキしていた。佳奈の振る舞いは小学生らしく、道を歩きながらピョンピョン飛び跳ねたりしていた。しかし、千夏が間近に見ると、佳奈の顔つきには、あどけなさの中にも少女らしさが垣間見えた。 佳奈の方は、小学校で慣れているのか、男子と手をつなぐことに抵抗など無いようで、積極的に千夏に話し掛けてきた。学校のこと、親の仕事のこと、友達の間で流行っている遊びのことなど、おしゃべり好きの女子らしく、次から次へと話題を出してきた。 (そういえば、小学生って、こんな感じなんだったな。やっぱり、中学の後輩の女子とは違うなあ) 後輩の女子と会話を交わす時に比べて、佳奈の馴れ馴れしい態度に、最初はとまどった。しかし、千夏の方も、変に見栄を張って先輩面する必要がないので、気楽だった。 それに加えて、千夏としては、会話が無くなって気まずい雰囲気に陥るという状況を避けられたのは良かった。ただ、おしゃべりな佳奈に圧倒され、千夏は専ら聞き役に回らされて、「うん、うん」と相槌を打っているうちに、すぐに自宅に到着した。 4 一緒にゲーム 「ここが僕の家だよ」 「うん。知ってる」 千夏は玄関の取っ手をひねると、鍵がかかっていた。家に誰もいない証拠だ。 一応、呼び鈴を鳴らしてみたが、無反応だったので、千夏はカバンから玄関の鍵を取り出した。それは長い紐でシッカリと結び付けられていた。 「千夏君は、鍵をそんな風にしてるんだね」 「うん。ちょっと見映えは悪いけど、こうしておけば落としたりしないからね。よし開いた。さぁ、入って」 「おじゃましまーす」 二人は玄関で靴を脱いだ。 千夏はここからどうしようかと迷ったが、とりあえずは居間のテーブルに佳奈を案内した。 「とりあえず、ここに座ってくれる?」 「うん」 佳奈は、他人の家ということで、ソファにちょこんとお行儀よく座って、興味深そうに、部屋の中をキョロキョロ見回した。 千夏は、こういう場合どうもてなしをしたらいいのか良く分からなかったが、まずは、何か飲み物でも出してあげようと思った。 「お茶でも飲む?」 「いいよ、気を使わなくても」 「まあ、お茶ぐらい出すよ」 お湯を沸かして、お茶をいれて、慣れない手つきで、テーブルまで運んだ。 二人は居間のテーブルにティーカップを挟んで座って、無言でお互い見つめ合った。佳奈の方から話題を振ってくれないと、どうしても沈黙気味になってしまった。千夏の気まずい気持ちを佳奈は察したのか、 「ねえ、千夏君。千夏君の部屋を見せてよ」 と話を振ってきた。 「僕の部屋を?えーと、それはどうかな……」 「だめ?」 「ダメってことはないけどね。うーん、まあ、いいか……」 「やったぁ」 佳奈はそんな些細なことでも、喜びの声を上げた。 千夏は佳奈を自分の部屋に案内しながら、(僕の部屋、散らかり放題じゃなかったっけ?)と不安になった。恐る恐るドアを開けてのぞくと、綺麗に整理整頓されているわけではないが、思ったりよりマシだった。 「散らかっててゴメン。だって、今日こういうことになるとは思わなかったんだもの」 「ふふ。でも、私の部屋もこんなもんだよ」 佳奈はそう言いつつ、部屋の中をジロジロと見回した。千夏は、色々と見られたくないものがあるので、ヒヤヒヤした。 「そうだ。一緒にゲームでもしようか」 千夏は部屋の隅のモニターへ顔を向けながら言ってみた。これなら時間をつぶせるだろうと思った。 「ゲーム?うん、やろう、やろう。私、結構うまいよ」 佳奈は冗談半分に右手を上げて、力こぶを見せる仕草をした。 5 佳奈の腕前 二人は横に並んで座布団に座って、まずは、某人気キャラクターの対戦ゲームをした。それは千夏の得意なゲームだったので、佳奈にいい所を見せて、お兄さん風を吹かせてやるつもりだった。 しかし、千夏は最初は手加減してプレイしたが、佳奈はなかなかの腕前で、簡単に連敗した。 オヤと思って本気を出したが、それでも三回に一回は負かされ、下手すると負け越しになった。 そのような対戦成績の結果を見て、千夏はゲームに誘ったことをちょっと後悔した。千夏は最初の内は対戦で負かされたら、 「あ、しまった。今のは操作ミス」 などとつぶやいてゴマかしていたが、そう何度も同じ言い訳もできず、年上の男というメンツを守るため、ちょっと卑怯な手段に出た。 「佳奈ちゃん、ゲームうまいんだね。シングルプレイする?僕はいつでもできるから、していいよ」 千夏はさりげなく言って、佳奈のプレイを眺める側に回って、 (うーん、うまいな、へぇー、こうしてクリアする方法もあるのか……) と感心させられた。 6 スカートの中 佳奈は千夏の左横に座っていた。千夏は何気なく視線をそちらに向けると、佳奈はお行儀悪く右膝を立てていて、股を開いた姿勢でプレイに夢中になっていた。スカートはズリ下がって太ももは露出していて、もう少しでパンツが見えそうな位だった。 千夏はそれを見て頭に血が上った。ついつい、少し上体を前に傾けて、振り返るようにして、佳奈のスカートの中をのぞいた。パンツが見えた。それは間近で見ると、白地に薄くハートマークが付いてるというデザインだった (ふーん、佳奈って高学年なのに、まだこんな柄のパンツを穿いていたのか……。ガキっぽいなぁ。ゲームに夢中になって、はしたなく足を立てて、パンツを見られているのに気付かないって、佳奈はやっぱりまだ子供なんだな) 千夏は心の中で、「おーい、佳奈ちゃーん、パンツ見えてるぞー」と囃し立てるようにつぶやいて、一人密かに優越感を覚えた。その一方では、「いやいや、小学生のパンツなんて気にしたらダメだ」と自らを叱った。 しかし、千夏はどうしもて気になってチラチラと横目で何度も見続けた。そして、視界の端でコッソリ見るだけでは、歯痒くもあり、物足りなくなった。どうせなら正面から見たいと思った。 (あ、そうだ。いい考えがあるぞ) 千夏は早速それを行動に移した。座布団から立ち上がって、 「ちょっと待ってて」 と佳奈に言い残して、いそいそと部屋から出て行った。 千夏は台所に行って、お盆の上に適当にジュースとお菓子を乗せて、それを持って再び自室へ入って行った。お盆を佳奈の前に置く振りをしながら、 立膝を付いている佳奈の真正面にしゃがみ込んだ。 「これ、佳奈ちゃんの分ね。ここに置くね」 と言いつつ、上目遣いをして、佳奈の股間を直視した。 「うん、ありがとう」 佳奈は恥ずかしい所を凝視されているにもかかわらず、いつものように普通に答えた。パンツを見られていることに全然気付いていない様子だった。 千夏は調子に乗って、わざと時間をかけて、お盆からジュースやらお菓子を下ろしたり、また丁寧に並べ直したりして、自分でも不自然に思える程に時間をかけた。その間、佳奈のパンツを何度も何度も見てやった。 (佳奈ちゃん、全然気付いていない。やっぱり、所詮は小学生だなぁ) 千夏は佳奈の丸出しのパンツを存分に盗み見てやって、ゲームで負かされたくやしさの溜飲が下がった気分になった。 7 別れ しばらくの間、二人は、お菓子を食べるとの、ゲームをするのを交互に繰り返していた。 「今、何時ごろかな?」 佳奈は唐突に言って、顔を上げた。ゲームを熱中していた千夏も、それに釣られて、壁の時計を見た。いつの間にか、二時間程も経っていた。 「もうこんな時間か。もうママ、家に帰ってきてると思う。私も帰るね」 「そ、そうだね」 「色々ありがとう。私、お菓子、いっぱい食べちゃった」 「うん、僕もいっぱい食べたよ」 「このお皿とか、キッチンに持っていくね」 「あ、そのまま置いといて。後で僕がするから」 「あら、そう、ごめんね。お菓子、ご馳走様でした。いつか、私も何かお礼しなきゃ」 佳奈は年齢に似合わず如才ない口をきくので、千夏はヘドモドと返事しつつ、佳奈を玄関先まで見送った。 空を見上げると、まだドンヨリと曇っていたが、雨はすでに上がっていた。 「よかった。雨、止んでる」 「ホントだ。もう傘はいらないね」 「じゃあね」 「うん、じゃあ、また」 別れの挨拶を交わすと、佳奈は一直線にタッタと走って行った。角を曲がる時に、もう一度こちらを振り返って、笑顔で手振った。千夏もそれに応えて、ニコリとして手を振り返した。 「ああ、行ってしまったな……」 玄関先で一人残されてた千夏は、しばらくの間、その場に突っ立っていた。ドッと疲れを感じて、フゥと一つ溜息をついてから、家の中へ戻った。 自分の部屋に入ると、さっきの賑やかさに引きかえて、シンとして静まりかえって寂しかった。 「とりあえず、これ、片付けるか……」 千夏は一人つぶやいて、座布団を重ねて、お皿とコップをお盆に乗せた。一旦はお盆を持ち上げた。しかし、再びお盆を畳の上に置いた。 少し躊躇する素振りを見せたが、自分以外誰もいない部屋なので、衝動に駆り立てられるままの行動に出た。佳奈がついさっきまで座っていた座布団の表面にソッと手の平を触れた。 (まだ温かい……。佳奈のお尻の温かさだ) 千夏は佳奈の体温の余熱を堪能した後、佳奈が口を付けて飲んだコップに、自らの唇を当てた。 (本当は、こんなことしちゃいけないんだけどな……) と思いつつ、コップのフチをペロペロ舐めて、佳奈との間接キスの味わいにウットリと酔いしれた。 二章 小学校へ遊びに行く 8 誘われて小学校へ 次の日曜日、千夏は家で一人で留守番していた。自分の部屋で、テレビゲームに没頭していると、ピンポーンと呼び鈴が鳴った。 (うるさいなあ、またセールスかなんかかな?親がいる時に来てくれよ) ブツクサ言いながら、玄関の扉を開けると、そこに立っていたのは、小柄な子供だった。それは佳奈だった。 「あれ?佳奈ちゃん」 千夏は佳奈の思いがけない訪問に驚いて、調子はずれの声を上げた。 「千夏君、久しぶり。という程でもないか。ふふ」 佳奈の方はにニコニコしていた。数日前に一回遊んだだけだが、長年の知り合いみたいに親しげな微笑みを浮かべていた。 その時、千夏はいつもの部屋着の姿で、ヨレヨレの毛玉のできたポロシャツに、紺色の半ズボンと真っ白の靴下という小学生男子のような服装をしていた。 (佳奈だったのか。じゃあ、もっとまともな服を着ておくべきだったな……) 千夏は平静を装いつつも、内心はこんなダサい服装を見られて、密かに焦った。 「誰かと思ったら、佳奈ちゃんか。どうしたの。もしかして、また鍵を失くした?」 「ううん、そうじゃないよ。千夏君と一緒に遊ぼうとかなって思って」 「今から?」 「うん。ダメかな。今日も私、家で一人で退屈だから……」 佳奈は、可愛らしく体をひねって、自然にシナをつくった。 千夏は男として、異性に慕われて悪い気はしなかった。せっかく誘ってくれて、邪険にするのは可哀そうだし、小学生の身で親が家にいないというのは寂しいだろうから、相手になってやろうとその場で決めた。 「じゃあ、上がって。またゲームしよう。僕の方も、今日は特に予定も無いし」 「それもいいけど、今日は外で遊ぼうよ。せっかく晴れてるんだからさ」 「じゃあ、そうしよっか。どこへ行くの?」 「学校の校庭に行こう。向こうでは誰かいてるかも知れないし」 「ああ、いいよ」 そうと話が決まると、佳奈はせっかちだった。半ば強引に千夏の手を引っ張って、外へ連れ出そうとした。 「あ、待ってよ。靴を穿くから」 千夏は運動靴をつま先に引っかけて、玄関を出た。一歩外に出ると、半ズボンから露出している太ももに直に風が当たって、ちょっと心細かった。 (こんな部屋着じゃなくて、もっとちゃんとした服に替えた方がいいかな?) 千夏は一瞬迷ったが、佳奈は何も気にしていない様子だったし、行先も小学校なので、まあいいかと思って、そのままの服装で行くことにした。 前の時と同じように、道を歩きながら、佳奈は千夏の手を握った。二人はあたかも仲の良い兄妹のように、一緒に並んで小学校へ向かった。 9 白昼の妄想 千夏は歩きながら、手を握っている佳奈を横目で見て、 (小学生って純粋なもんだな) と感心した。その一方で、密かに破廉恥極まりない情景を頭の中で思い描いた。 二、三日前に、夢の中に佳奈が出てきたのを思い出していた。心の奥底に潜んでいた願望が具現化したのか、その夢の中で千夏は、横になっている佳奈のスカートを捲りあげ、膝を撫でたり、太ももをつまんだり、さらには股間の白い布地に掌を当てたりと、好き放題に彼女の体を弄んだ。佳奈は微笑みながらジッとして、千夏の愛撫を受け入れていた。 その朝は目が覚めてからも、興奮は冷めていなかった。おちんちんはブリーフの中で痛いばかりに勃起していた。千夏はそのまま布団を被って、夢の中のイヤらしい行為の続き妄想しながら、パジャマのズボンの上から、おちんちんを握って、こすり始めた。 さらにおちんちんを敷布団に押し付けて、腰をグネグネ動かしていると、ギュンギュンいい気持になってきて、千夏は「ああんっ・・」と呻き声を上げて、すぐにいってしまった。ブリーフの中で、おちんちんはビュクビュクと精液をたっぷりもらした。千夏の妄想の中では、佳奈の捲れた赤色のスカートに目掛けてぶっかけてやったので、パンツや太ももを精液まみれにしてやった。 千夏は、白昼、小学校への道を歩きながら、そんな下卑た情景を思い出していた。 今日の佳奈は、丸襟にリボンの付いたブラウスに、薄紫色のチェック柄のスカートを穿いていた。千夏はその可憐な服装を見て、夢の中とはいえ、佳奈を汚してしまったことに、ちょっとした罪悪感を覚えた。 しかし、心の片隅では、そのブラウスとスカートをも精液まみれにしてやりたいという禁じられた欲望が湧いてきた。それを思うと、夢の中の興奮がよみがえって、千夏は密かにおちんちんを硬くしてしまった。 「千夏君て、歩くの、ゆっくりだね」 「そうかな」 「もっと早く行こうよ」 佳奈は早足で歩いて、千夏の手を引っぱるような勢いだった。千夏としては、勃起している状態であまり早く歩くと、ブリーフの中でおちんちんが刺激され、剥けかけた先端が擦れて、ちょっと痛痒い思いをした。しかし、それを訴えるわけにはいかないので、千夏は少し前屈みになって、その刺激に我慢しながら、佳奈に遅れないように歩を進めた。 10 校庭にて 間もなく、二人は小学校に到着した。千夏にとっては、校庭に足を踏み入れたのは、二年振り位だった。 (中学生だけど、入っても構わないよな……) オドオドしながらも、久しぶりの校庭を眺めて、懐かしい気持ちになった。千夏自身が成長したせいか、校庭は思っていたよりも狭いように感じた。 「遊具の所に行こう」 佳奈は誘った。校庭の奥に設置されている遊具も、こじんまりと小さく見えた。 すでに遊具には何人かの女子たちが取り付いて遊んでいた。千夏と佳奈が近付くと、彼女たちは遊びをやめて近寄ってきた。皆、佳奈の友達にようだった。 「あっ、佳奈ちゃんも来たんだ。そっちの男子は?」 「千夏君ていうの。私の友達なんだけど、一緒に遊んでいいでしょ?」 佳奈は千夏をそんな風に紹介して、一応は皆の了解を求めた。 初対面の女子たちは千夏を遊び仲間として受け入れた。千夏はポロシャツに半ズボンというガキっぽい服装だったためか、小学生と思われたようだった。 「佳奈ちゃんの近所の子なんだね。千夏君っていうんだ」 女子たちは友達言葉で話し掛けてきた。千夏は年下の女子から「子」なんて呼ばれて、少しムッとなったが、初対面だし、それに中学生だと言うと、相手が怖がるかもしれないと危惧して、反論はしなかった。 ただし、年下の女子とは言え、最近の小学生は成長が早いようで、皆、背が高かった。千夏よりも高い女子も二人いた。もし、千夏が「僕、中学生なんだよ」って言ってたとしても、信じてもらえるか少し心配になって、 (年齢のことは触れない方がいいな) と気弱に思った。 女子の中で一番ノッポの子は、千夏のことを探るように、頭のテッペンから、上着、半ズボン、足、靴と品定めするように睨め回した。 「千夏君て結構カッコいいね。佳奈ちゃんの彼氏なの?」 その女子は、笑いながらの冗談口調だったが、そんな大胆なことを佳奈に訊いた。 「そんなんじゃないよ。近所の友達だって言ったでしょ。でも、一緒に遊んだりはするけどね」 佳奈は彼氏云々の所は否定したが、自分に仲の良い男友達がいることは自慢のようだった。彼女たち高学年の女子は、異性との関係とかその辺りの話題では、ちょっと背伸びをしたがる年頃らしい。 (やっぱり女子は男子よりもマセてるなぁ) と千夏は思った。 最初は、千夏はお兄さんらしく振る舞って、佳奈も含めて、年下の小学生たちの面倒を見てやるぐらいの気持ちでいた。しかし、実際には、対等の友達のように見なされてしまったので、調子が狂ってしまった。 (うーむ、どうしたものか……) 最初は、千夏は女子たちにそういう扱いをされて、くやしい気持ちだった。しかし、どうせ今日一日だけのことだし、小学校で小学生の振りをするというある種のゴッコ遊びだと思えば、それはそれで楽しいのではないかと思い直して、女子たち相手に話を合わせてやることに決めた。 11 ケイドロでパンツが見える 小学生の間では、ケイドロみたいな鬼ゴッコが人気の遊びらしかった。今から皆でそれをするというので、千夏もルールを教えてもらった。 「じゃあ、千夏君が鬼ね」 一人の女子が決めつけるように言った。 「えっ、なんで?公平にジャンケンで決めようよ」 「だって、一人だけ男子でしょ。それに年上だし」 「だからって……」 「もう、それでいいじゃん、はい、決まりね。ふふふ」 女子たちは皆その案に賛成して、千夏に鬼役を押し付けた。 「よーし、逃げろっ」 と言って、遊具のハシゴを登ったり、向こう側へ隠れたりと、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。 (勝手に決めるなよ……) 千夏はいきなりその場に置き去りにされて、たじろいだが、成り行き上やむを得ず、あきらめた。そして、「待てー」などとワザとらしく言いながら、女子たちを追いかけた。 しかし、女子たちは意外にすばしっこかった。逃げ場所は遊具とその周囲に限定されていたが、遊具は、縄バシゴ、滑り台、登り棒、吊り橋などが組み合わされた複雑な作りで、そこら一帯をクルクルと駆け回るので、そう簡単に捕まえられそうになかった。慣れていない遊具の上り下りは大変で、千夏はすぐにヘトヘトになった。 一方の女子たちは余裕シャクシャクで、遊具のテッペンのかなり高い所まで登って、そこから「こっちだよー」などと言いならが、千夏を見下ろした。 千夏は五メートル以上もの高さの鉄柱の塔を恐々と登っていくと、彼女たちは機敏に向こう側に逃げて行った。 「鬼さん、こっちにいらしゃーい」 その女子はしたなく自らのお尻を叩いて囃し立てたので、千夏は本気でくやしく思った。しかし、その時、ちょうど真下から女子たちを見上げる形になったので、短いスカートの中に、白いものやピンクのものを見てとれた。 「おっ、パンツ見えた」 複数人の女子の同時パンチラなど滅多にないので、千夏は心の中で興奮気味に叫んだ。もちろん、ジロジロ見るようなマネはしなかったが、網膜にはシッカリ焼き付けた。 その後も、千夏は、狭い通路を這って逃げる女子を追いかけたり、地面に降りて見上げたりして、自然な形で女子のパンツを拝んだ。佳奈のパンツも何度も見た。彼女たちは、パンツを見られているのに気付いていないようで、ヒラヒラ揺れる短いスカートを抑えて隠すようなことはしなかった。 (ワザと見せてるのかな?いや、まさか、そんなはずはないよな。小学生の女子って、そんなもんなのか) 千夏は目の前の女子たちの純粋さに愛着を覚えた。そのお返しというわけではないが、千夏はサービス精神を発揮して、「ガオー」などと叫びながら追いかけてやると、女子たちはキャッキャッと喜んで逃げた。千夏は、何だか、本当に女の子を襲い掛かっているような錯覚に陥った。 三章 千夏のおもらし 12 男子の立小便 遊具の所で、一人のお兄ちゃんと女子たちが遊んでいるという風景は、よほど楽しそうに見えたらしい。向こうの方で遊んでいた男子たちも、引き寄せられるようにこちらへやって来て、同じ遊びをやりたがった。 人数が多くなったので、男子と女子で捕まえる側と逃げる側に別れて、鬼ゴッコをすることになった。千夏は中学生という自分の年齢を忘れて、小学生たちに交じって、一緒にキャッキャッとはしゃいで、鬼ゴッコ遊びに没頭した。追いかけたり逃げるだけの他愛もない遊びだが、童心に戻ったようで、実に楽しいひと時だった。 男子たちが捕まえる側になって、千夏も女子を追って遊具の周りをグルグル走っている時、急におしっこを催した。自宅を出る前、ゲームをしていて、その時ジュースをガブガブ飲んだのを思い出した。 (あれだけ飲んだんだから、そりゃあ、おしっこぐらい行きたくなるよな) しかし、皆は遊びに夢中だったので、「おしっこに行きたい」などとは言い出し兼ねた。年上だからということもあったし、また、捕まえる側の戦力が一人抜けて男子側が不利になるのも気が引けた。 (しばらく我慢するか……) やがて、最後まで粘っていた女子が捕まって、逃げる側が全滅して、一段落ついた。次の攻守交替の前におしっこに行っておこうと思って、それを口に出そうとした。ちょうどその時、二年生ぐらいの男子が 「僕、おしっこしたくなっちゃった」 と誰に言うともなく言った。すると、それに続いて、「僕もしたい」、「オレも」という声が出た。千夏も心の中で、「僕も」とつぶやいた。 男子たちは何となく一ヶ所に集まった。皆で校舎の中のお手洗いに行くのだと思い、千夏もそれについて行くつもりだった。しかし、彼らは校舎に向かうのではなく、全く逆の方向へゾロゾロと歩いて行った。 (はて?) 千夏は首をひねった。 校庭の端には低い草木が茂っていた。その向こうの金網フェンスが道路との境界線で、フェンスの基部には排水溝が走っていた。千夏が男子たちの行動を観察していると、彼らは排水溝の一歩前で、両足を広げて、横一線に並んだ。ここまで見て、ようやく彼らが何をするつもりか理解できた。 (立ち小便するつもりなのか。小学生の男子らしいな) 校舎までのほんの数分の距離が面倒だから、そこら辺で済ましてしまおうというのだろう。 「女子、こっち見るなよ」 男子の一人が肩越しに首だけ向けて、女子たちに言った。 「見たりなんかしないよ。いやーねぇ」 女子たちは悪し様に言いつつも、態度はどこかのびやかだった。男子の立小便など見慣れているという様子がうかがえた。 13 低学年男子と高学年男子 男子たちは皆、立小便をするつもりらしかったが、千夏はそんな経験も無いので、グズグズと決めかねていた。どうしようと思いつつ、とりあえずは皆の様子を見ようと思って、足音を忍ばせて、溝の手前までさりげなく近付いた。 すぐ右横には低学年の男子が立っていた。彼は半ズボンを膝まで下ろし、ブリーフもお尻が見えるぐらいまでずらして、チョコンとした可愛いおちんちんを丸出しにした。 そして、その小さい皮被りのおちんちんを両手でつまんで、排水溝のフタの穴に狙いを定めた。その直後、包皮が一瞬プックリ膨らみ、その先端から一本の細い流れがシーと噴き出た。溝の中へおしっこをジョボジョボと放ちながら、気持ちよさそうな表情を浮かべていた。 千夏は他人のおちんちんを見れば、どうしても、自分のと比較をやりたくなった。 (小さいおちんちんだな。これは、僕の方が大きいな) 相手が低学年であることを考慮すれば、勝って当然だが、やはりうれしいことには変わりなかった。 もう一つ隣の男子は高学年で、身長もかなり高かった。 (どんなもんかな) と視線を向けると、彼が握っているおちんちんはかなりの大きさだった。想像の中で自分のと比べて、千夏は、 (あ、これは僕の方が小さいな) と一目で負けを認めざるを得なかった。面白くない気持ちで、彼の手の動きを見ていると、指先でつまんで包皮を引っぱった。すると包皮はドンドン後退して、亀頭は半分以上も露出した。 (小学生のくせに、そんなにも剥けるの?) 自分のおちんちんはまだほとんど剥けないので、千夏は驚きつつ、悔しい思いだった。直後、彼のおちんちんの亀頭の先端からは、おしっこが勢いよく放たれ、一メートル以上も飛んで、きれいな放物線を空中に描いた。 (すごい勢いだな) 千夏は感心した。その男子は 「草の肥料にしてやろう」 と言いながら、握ったおちんちんを右左に向けて、そこら辺の雑草に振り撒いた。彼の足元の地面には、大量のおしっこの水溜まりが急速に広がっていった。 一人目の低学年の男子は、おしっこを出し終わって、ブリーフと半ズボンを引き上げながら、千夏に声をかけた。 「千夏君は、おしっこしないの?」 「僕は、まだしたくないから」 千夏は自分は中学生だという自覚があったので、小学生たちに混じって、野外でおちんちんを丸出しにして立小便をするのには抵抗があった。それに、佳奈が後ろから見ている状況で、そのようなことをするのは恥ずかしかった。 本音としては、人前でおしっこするのが恥ずかしかったのだが、そういう言うと、「女々しい奴だ」と思われるかも知れないので、「まだしたくない」とウソをついてゴマかした。ただ、他人がおしっこをしているのを見ると、自分も余計におしっこをしたくなった。 (困ったなぁ) と思ったが、見栄のためだけに「したくない」と言ってしまったので、その手前、もうしばらく耐えるしかなくなった。 「ふう、すっきりした」 さっきの高学年の男子もおしっこを終えて、つぶやいた。それを聞いて、千夏は、それは自分への当て付けのように感じてしまった。 彼は大きなおちんちんをピコピコ揺らして、しずくを振り落していた。それはあたかも周囲に見せ付けているかのようだった。 彼のおちんちんは、おしっこを出して少し勃起したようで、さっきよりもムクムクと大きなっていたので、ブリーフの中に仕舞うのに少々手間取っていた。 そのご立派なおちんちんと比べれば、千夏のおちんちんなどは、長さも太さも一回り小さく、未発達の亀頭はスッポリと包皮に覆われていたので、自分でもみすぼらしい代物だと認めるしかなかった。年下の小学生男子に完敗した千夏は、内心くやしい気分でいたが、それと同時に、 (あの男子と並んで立小便しなくてよかった) とも思っていた。 14 一人行けない千夏 男子の放尿などは実に簡便なもので、一分足らずで、全員がおしっこを済ませた。 「男子たち、おしっこした後は、ちゃんと手を洗いなさいよ」 「わかってるよ、うるさいな」 男子たちはそう言いつつも、女子の言いつけに素直に応じた。すぐ傍の屋外の水飲み場へ、皆、ゾロゾロと手を洗いに行った。 「あんなこと平気でするなんて、ホント男子って、品が無いよね」 佳奈は、男子で一人その場に残っていた千夏に、陰口を叩いた。それを裏返せば、立小便しなかった千夏を褒めているようでもあった。 「まあ、小学生ってそんなもんだよ」 千夏は適当に相槌を打った。 「どこでも、立ったままで、おしっこしちゃうんだから」 佳奈は男子たちをバカにしたように言った。しかし、その口調には、女子はそこら辺でおしっこをするというわけにはいかないので、ちょっとばかり男子をうらやむという響きも含まれていたようだった。 女子たちも、男子たちの放尿を見て催したのか、女子同士で誘い合って、 「私たちもおしっこ行くから、ちょっと待ってて」 と恥じらいもなく普通の声で言った。 千夏は本音では、「僕もおしっこに行く」と言いたかった。しかし、女子たちの連れションに男子が混じるというわけにもいかず、彼女たちを虚しく見送った。 (うーむ、運が悪いなぁ。僕だけおしっこに行けないなんて……) 鬼ゴッコの順番として、次は男子は逃げる側なので、すでに気の早い男子たちは遊具に登り始めて、有利な場所を確保し始めていた。千夏も、下腹部に鈍い尿意を感じながら、ノロノロとそこに加わった。 15 一人でお手洗いへ 女子たちがおしっこから戻ってきて、鬼ゴッコは再開された。 男子も女子も、おしっこのことなど忘れて楽しく遊んでいたが、ただ一人、千夏だけはおしっこする機会を逸して、高まる尿意に耐えていた。 (うう、おしっこ、かなり切羽詰まってきた。もう行くしかないな……) 千夏は校舎の中のお手洗いに行って、おしっこをしようと決めた。しかし、上靴など持ってきていないので、どうしようかと考えた。 (備え付けのスリッパでもあればいいけど。それも無ければ、靴箱から誰かの上靴を拝借するしかないか。最悪裸足で入るか……) ともかく、千夏はかなりの尿意を我慢しながら、 「ちょっと、僕、行くね」 と、横にいた男子に曖昧に言い残して、遊具から降りて、校舎へ向かった。あまり早く歩くと、おしっこはもれそうな状態だったので、ゆっくりゆっくりと進んだ。 ウンザリするぐらい広い校庭を横切って、校舎の入口に着いた。玄関のガラス扉の取っ手を引いて開けようとしたが、開かなかった。押しても開かなかった。 (あれっ?なんだよ、鍵がかかっているのか。女子はどうやって入ったんだろう?鍵を取ってこようか。いや、それよりも、別の場所に行った方が早いな。えーと、ここが無理なら、一番近いお手洗いは……) 千夏は必死で思い出そうとしたが、おしっこを我慢しながらなので、なかなか考えがまとまらなかった。 「千夏君」 いきなり背後から自分の名を呼ばれて、驚いて振り返ると、そこには佳奈が立っていた。佳奈は千夏が心配だったのか、後ろからついて来ていたらしい。 「校舎は日曜はいつも鍵がかかってるから、入れないよ」 「そうだっけ。じゃあ、どうしよう」 「お手洗いは、向こうに行かないと」 「向こう?」 「この校舎の裏側に、外のお手洗いがあるでしょ」 校舎をグルッと回って、狭い裏庭に入ると、その隅に小さなお手洗いがあった。千夏はそう言われて思い出した。 (そういえば、裏庭にもお手洗いがあったな。そこまで行くのか) 千夏は校舎まで来れば、もうおしっこできるつもりでいたので、尿意の方はのっぴきならない状態にまできていた。 ここからは、またかなりの距離を歩くことになるが、その裏庭のお手洗いに行くしか選択肢は無いようだった。男子たちが面倒くさがって、立小便で済ませたのも理解できた。 (ハァ、しょうがないか……) 千夏は溜息をついた。尿意はさらに高まっていたので、自然に内股のヨチヨチ歩きになった。 あの時、変に恥ずかしがらず、一緒に立小便しとけば、こんな苦労しなくても良かったのにと、今さらながら後悔した。 16 間に合わずおもらし 校舎の外周の端をグルリと折り返して、あと半分ぐらいの所まで来た時、 (あれ?これって間に合う?もしかして、ダメなんじゃないかな) と一瞬イヤな予感が頭をよぎった。しかし、 (いや、まさか中学生の僕がおもらしなんかするはずがない) とすぐに打ち消した。 千夏は最短距離の経路をとって、舗装された通路から外れて歩いた。デコボコ道を進んで、低い石垣の段差を跨いで、ようやく裏庭に降り立った。次の一歩を踏み出した瞬間、ブリーフの中でおしっこがちょびっともれた。 「ワッ」 心の中で叫んで、全力で止めたら、それ以上は出なかった。ホッとして、もう一歩踏み出すと、またおしっこはジョワッともれた。さっきの倍ほども出たようだった。ググッとお腹に力を入れても、今度はおしっこは止まらなくて、おちんちんの先からツーと流れた。 「ダメ、ダメェ」 思わず、声に出して叫んだ。しかし、その叫びも虚しく、おしっこの流れはジュワジュワと徐々に大きくなっていき、ブリーフに染み込んでいった。千夏は全身に力を込めた。しかし、すでにおしっこの勢いはかなり強くなっていて、ブリーフの前部分の濡れた染みは、ドンドンと広がって行った。おしっこはブリーフだけでなく、半ズボンをも濡らし始めた。 (お、おもらしが止まらないっ。どうしよう、どうしよう……) 頭の中がパニックになっていると、 「千夏君」 と再び背後から声を掛けられた。思わずビクッとなって、おしっこもビシャッと大量にもれた。その声から佳奈が後ろから来ていたのだと悟った。 「千夏君、お手洗いの場所、分かるよね?」 千夏は振り返ることが出来ず、その場で固まったようになった。ただ、おしっこは依然としてもれ続けていた。すでに前はブリーフも半ズボンもグッショリで、とうとう、温かいものが太ももを伝って、膝からスネへ流れ落ちた。我慢していたおしっこを解放する気持ちよさに、千夏は半ば恍惚となっていた。 「ねえ、千夏君たら。どうかした?」 佳奈は千夏がその場で棒立ちになって、呼びかけにも応じないので、不審に思って前に回った。 「どうしたの、そんなとこで突っ立って?」 佳奈は千夏を正面から見つめた。 (佳奈におもらしを見られている……) 千夏はいまにも泣きそうな顔になった。反射的に股間に手をやって、濡れた部分を隠そうとした。佳奈はそこへ視線を向けたが、まだ状況を理解していなかった。 二人はしばらく無言で見つめ合っていたが、千夏は耐えきれなくなって、情けない声で自ら告白した。 「僕、しちゃったよぉ……」 「えっ?何を」 佳奈は真顔で反問した。まさか、中学生の千夏がおもらしをしてしまったなど、思いもよらなかった。 「うう、おしっこしちゃった……」 「そうなの」 佳奈はここまで言われても、まだそれを分かっていなかった。千夏が言った「おしっこしちゃった」という言葉を、お手洗いでおしっこしたのだというように理解した。 千夏はもどかしくなって、とうとう自らの口で、半泣きの震える声で言った。 「僕、おしっこをおもらししちゃったんだよぉ……」 「え?」 今度は佳奈が固まる番だった。しばらく、千夏の股間の辺りを凝視していたが、紺色の半ズボンなので、濡れているのが分かり辛かったようだ。佳奈はようやくそれを認めると、アッと大きく叫んだ。また、千夏の足元の地面も濡れて変色しているのにも気付いた。 「ウソでしょ……」 年上の中学生男子のおもらしを目の当たりにして、佳奈は呆然となった。 ただ、千夏のおもらしはまだ完全には終わっていなかった。むしろ、ここから本流が始まった。我慢していた大量のおしっこが勢いよく解き放たれた。佳奈に見られながら、千夏はジャージャーと音を立てて、おしっこをもらし続けた。その快感に千夏は思わずよがり声を上げそうになった。 半ズボンの前から股間にかけて、すでにグッショリ濡れて、両足の間からは、おしっこのしずくがボトボト垂れた。千夏は、自分の足元におしっこの水溜まりができて、それが少しずつ広がっていくのを、自分ではどうすることもできず、ただただ見つめるだけだった。 17 学校の外へ 佳奈は、千夏がおもらしをしたなど、まだ信じられないようで、おそるおそる近付いて、千夏の目の前まで確かめに来た。 千夏の半ズボンの前は濡れて変色して、太ももはおしっこに塗れて、靴下までグッショリになっていた。それを見て、佳奈はおもらしの事実を確信した。 「あわわ、大変だ。ど、どうしよう……」 佳奈の方も慌てた。しかし、千夏自身もどうしていいか分からなかった。 中学生にもなって、おもらしをした恥ずかしさに、嗚咽が込み上げてきた。佳奈の間の前なのに、我慢できず、ウッと泣いてしまった。佳奈はそれを見て、小学生ながら、やはり女の子で、母性本能がくすぐられたらしい。 「千夏君、泣かないで。うーん、どうしようね。じゃあ、いったん帰ろうか?」 幼児に語り掛けるような猫なで声で提案した。 「……うん」 千夏はと力なくうなずいた。 「よし、じゃあ、行こう」 佳奈は変に明るい声を出して、千夏の手を握って、引っぱって行った。もう裏庭のお手洗いには用は無いので、おしっこの水溜まりを後に残して、校門を目指して引き返した。 千夏は、一歩足を動かすたびに、濡れたブリーフと半ズボンがグチャグチャまとわりついて、不快な思いをした。ただ、佳奈にバカにされたりしなかったので、その点は安堵していた。 (しばらくは、大人しく佳奈の言いなりになっておいた方が無難だな……。もっとしょげた感じを出したら、もっと同情してくれるかな?) 千夏は佳奈に手を引かれながら、心の片隅では計算高く考えていた。 校門から外へ出る際には、遊具で遊んでいる小学生たちの近くを通る必要があった。千夏はサッサと帰りたかったのに、数人の女子が近寄ってきた。 「千夏君、佳奈ちゃん、もう帰るの?」 「う、うん」 千夏はおもらしがバレないかヒヤヒヤして、声も上ずった。しかし、不幸中の幸いで、紺色の半ズボンだったため、よほど注意しないと濡れているのは分からないはずだった。泣きはらして赤くなった千夏の目を見て、彼女たちはちょっと不審そうだったが、佳奈は、 「私たちね、この後二人で遊ぶ約束をしてたの」 とか何とか言って、その場を取り繕ってくれた。 千夏と佳奈は彼女たちの視線を背中に受けながら、校門を通って、そそくさと学校を後にした。 (どうやら、あの子たちには、おもらしはバレずにすんだようだな) 学校の外の道に出ると、千夏はとりあえず一安心した。しかし、濡れた半ズボンとブリーフはすでに冷え始めていて、肌への気持ち悪さはより一層ひどくなっていた。