少しばかり出世が早かったからと、些細な事で小言ばかりのイケメン上司が。 新婚のはずなのに、風俗街の案内書のチラシを手に取ろうと、あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。 ニッチな店の紹介への紹介を手に取るかどうかと。 周囲の手馴れた風俗利用者と違い。 要領が悪く割る目立ちをしている。 今のご時勢ネットでなんでも見つかるというのに、何をそんなに迷う必要があるのか。 まぁ、でもエリートお坊ちゃんには、こういったところへ一人で来るなんて経験も無かったのだろうと。 助言でもしてやるかと、人生のセンパイとして声をかけようとしたタイミングで。 決心がついたのか。一枚の割引チケットを取り。後ろを振り返った彼と正面を向いて向き合う形になってしまう。 「ど、どうしたんですか、こんなところで。珍しいですね。」 上手い言い訳も見つからず。適当に口を開くが。 見る見る青ざめ、悪さが見つかった子供のように、いつものような小言や嫌味は無く。泣き出しそうな顔をする。 さすがに、何事かと手に握り締めたソレをみて。 ようやく彼が、新妻にも打ち明けられず。 風俗利用するか決めかねていた事を理解する。 「あ~部長、俺に、ひとつ提案があるんですけどね?」 嗜虐心と親切心どちらが勝ったかは判らない。 ただ、慣れない彼と遊ぶのも悪くは無いと思ってしまったのだ。 最期までこんな趣味じゃないなんていっていた彼も。 体や表情は、その遊びを楽しんだようだった。 さすがに不倫や、火遊びを何度も繰り返せる不良ではないらしく。 「これきりにしてくれ。」 と念押しされたが。帰り際、小さく 「ありがとう。」 といったのを聞き逃さなかった。 誰かに甘えたい格好つけも大変なんだなとおもいつつ、次の日、偉そうに部下を叱咤する彼の姿と。 夜の甘えん坊の姿が重なり思わず頬が緩むのだった。