部屋には、二人の男女が呆然としていた。
二人が並んで立っているのは、天井、床、壁まですべて、黒一色の空間だった。ここにはキラキラ青春謳歌人間はおろか、漫画一冊ありはしない。あるのはただ一つ、二人の前、出入り口と思わしき扉の上にある……電光掲示板。電車の到着時刻を告げるような掲示板には、オレンジ色のドットで浮かび上がる。
『セックスしないと出られない部屋』
「……なあ、藍川」
男女の内の一人、男の方が口を開いた。高校の制服に身を包んだ、巨体の男子学生。坊主頭に地味な顔。伸ばし放題の眉毛をした少年は、げんなりとした視線をその隣へと向けている。
「何、高山……」
藍川と呼ばれた、女の方は薄ら笑いと共に声を返す。やや猫背気味の姿勢に、低い身長。前髪で目のあたりを隠した彼女は、高山と同じ制服を身に着けている。おそらく同じ学校の生徒なのだろう。口元に薄ら笑いを浮かべた彼女は、体を少し高山から背けつつ返した。
「言っとくけど……床になんか出られそうな場所はなかったよ。ネカフェのフロアマットみたいなのがずーーーっと続いている。つなぎ目とかそういうのはないっぽい」
「マジかぁ……」
「あんたこそどうなの、高山。壁とか見てたんでしょ? 天井も」
「見たって。壁も天井も。もっとも、そっちと同じだけどな。天井なんてどう見ても三メートルはあるし、俺じゃ届かねえ……。お前抱えてもようやく届くかどうかだし……壁も、天井もフロアマットっぽいのがずーっと続いている。壁、天井、床のつなぎ目もぴったり合わさって無理だ。何にもできねえ」
「そう、だよねぇ……スマホは?」
「圏外」
「同じく……」
二人はゆっくりと、互いの顔からもう一度前を向く。どんなに穴が開くほど見たところで、掲示板の文言は変わらない。そうしてもう一度、お互いに顔を見合わせた。そのままロマンスが発生するのか。互いに抱きしめ唇を合わせるのか……? しかし出てきたのは。
「はぁ~~~~」
「はぁ~~~~」
二人そろって、盛大な溜息だった。と
「はぁ~……こんなことが現実であるなんてな……セックスしないと出られない部屋って、美男美女がはいるもんじゃねえのかよ。もしくはどっちかが超絶美女とか、超絶イケメンとか……」
「ほんとそれ……陰キャ二人で閉じ込められて何が楽しいんだか……でも、マジでどうすんの? ……ていうか、できんの?」
「は?」
「いや、高山絶対童貞でしょ」
「……っ! ど、童貞じゃねえよバーカ! セックスくらい知ってるっつの!」
「ふぅ~ん、へぇ? 童貞じゃないんだァ~? 何々、相手は誰、いつどこでぇ~?」
「そ、れは……ぷ、プライバシーだ。いうわけねえだろ」
「じゃあ具体的に何すんの?」
「ぐ、具体的にって……」
「いやいやいや、童貞じゃないんでしょ? じゃあセックスが何すんのかくらい知ってんでしょ~?」
「だからっ、知ってるっつの! ……ま、マンコにチンポ入れるん、だよ。こう、し、舌の方から、ぢゅぶっと」
「言っておくけど、エロゲーとかエロ同人で学んだ奴はだめだかんね~? マンコがどんな形してんのかとかって、あんた知ってんの~?」
「そ、そういうお前はどうなんだよ!」
「私? そりゃあ知ってるよ~。私はあんたみたいな陰キャ童貞オタクと違って、ちゃ~んと彼氏がいて、セックスだってしたことあるし~」
「え、ええ!? い、いつの間にそんな相手」
「んっふっふっふ~……まぁ? いっつも毎日毎日、エロ同人とかお色気漫画でしこしこしているだけの高山と違って? 私は着実に大人の階段を上っているってわけ」
「う、嘘、だろ……」
「ふふふ、この間だってすごかったんだから……♡ 彼、一晩中私のこと話してくれなくってぇ……射精しながらどぢゅどぢゅってしてくれて……水風船みたいになっちゃったのを出してくれたんだから」
「……」
「毎日毎日、私のこと可愛い可愛いって言ってくれてぇ、いっぱいわからせてくれてぇ……♡」
「なあ、藍川」
「んっふっふ、何ぃ~? もしかして、想像しただけで限界なのかなぁ~?」
「その彼氏って、Xのなりきりアカウントじゃねえだろうな?」
「な゜ッ!?」
藍川の目が見開かれる。それと同時に、前髪に隠れた顔がみるみるうちにピンク色に染まっていった。
「お前なぁ~~~……もしかしてバレてないとでも思ってたのか? なぁ? 黒淑女のレディー・オニキスさん?」
「な、なん、なんで……!」
「バーカ。教室でしょっちゅう触ってたらバレるに決まってんだろ。友達だからってことで今まで気づかないふりしててやったんだよ。お前、今言ったの完全にこの間ご主人様に命令されて公開ポストしてたやつだろ~が」
「えっ、ぁぁ、え、えあ、あ……!」
「あのなぁ、男がそんな射精できるわけねえだろ! あんなのは二次元のエロ同人の中だけの話なんだっつーの!」
「え、だっ、だだ、だって……! だってこ、これ! これ、こ、この間彼が送ってきた動画! こんなに出して」
「それ良くある大量射精系のAVだぞ」
「ぬああああああああああ!」
ついには羞恥心が限界を迎えたらしい。絶叫する彼女に、高山はトドメを刺しに行く。
「な~~~にが大人の階段上ってるだよ。おかしいと思ったんだ。俺以外と話すときはきょどり過ぎかつ声小さすぎて三回は聞き返される陰キャのくせして。Xなりきり相手を彼氏ィ? ちゃんちゃらおかしいんだよ、陰キャ女!」
「そ、そそそ、そっちだって! 学校の女子みんなにキモイキモイ言われてっ、私以外に友達いないくせにーーーっ! そんな男がセックスなんてできるわけないじゃん!」
「うっるっせぇ! できるわボケ! 男はなぁ、チンポ勃起すりゃ後は本能でできるんだよ! そもそもお前相手じゃチンポ勃起しねえから、そっちの方が問題だろ!」
「はぁあああ!? い、言った! はい言った! 女の子に絶対言っちゃいけないこと言った! 私に勃起しないとかそんなわけないでしょぉ?! せめて私の体見てから言ってみなさいっての!」
「するわけねえだろお前みたいな陰キャ女に! そんなに言うなら見せてみろや」
「じゃあ、そっちこそ今すぐパンイチになってみなさいよ! 勃起したら今度の新作カードパック、箱でおごりだかんねェ!」
「上等だコラぁああ!」
勢いのままに、二人は制服を脱ぎ捨てた。ブレザーやリボン、ネクタイを投げ捨てて、その場で素肌を晒していく。その最中、セーターを脱ぎ始めた藍川が、高山を指さして高らかに笑って見せた。
「あっはっ、ハハハハハ! ちょっと高山ぁ~~~? 何よ、あんだけ大口叩いておいて、もう勃起してんじゃーん」
「は?」
彼女の指さした先。肥満体系の高山の股間部は、確かに丸く膨らんでいた。だが、高山は自分の腹部を見やった後、もう一度彼女に視線を戻して淡々と返す。
「いや、してねえから」
「はい嘘乙~~~。そのパンツ! 前のもっこりはどう見たって勃起でしょ? 腹の肉がでかすぎて見えてないんですか~?」
「……お前な、いい加減そのデブいじりやめろよ。笑えねえんだよこっちは」
「いや~、こういう時言い訳で来ていいねぇデブは♪ じゃあ、これで勝負は私の勝ちってことで」
「……」
「え……?」
するりと、高山は下着を足首までおろした。腕組をし、藍川の前に仁王立ちした彼の股間部には、だらりと太いイチモツが垂れさがっている。太ももの半分少し手前にまで届きそうなチンポは、確かに大きくはあったが……どう見てもまだ柔らかく、勃起にはほど遠かった。
突然に見せつけられた藍川は、頬をわずかに赤らめて目を反らす。
「ちょ……な、何見せて」
「お前が言い出したんだろうが。おい。まさか、俺が勃起してるって、確認もせずに勝ちだって言い張るつもりないよなぁ?」
「……」
「どうなんだよ。その彼氏さんから送られた動画見てるってことは、男の勃起チンポが分からないってわけじゃねえよなぁ? レディー・オニキス、さん?」
「……ッ!」
「そもそもさぁ、俺は確かに童貞かもしれねえけど、その分毎日毎日どぎついエロ同人とかAV見てんだよ。第一、俺のことデブデブっていう割には、お前だってデブじゃねえかよ」
「……っ!」
「チビデブ女のくせして、よく俺にマウント取れ」
頬を赤らめながらも、前髪の間からキッときつい視線が高山に返される。今度は藍川が動く番だった。途中で止まっていたセーターを一気に脱ぎあげれば……。
「んっ……♡!」
「は……?」
彼女の胸がどたぷんっと、上下に揺れた。ネイビーのセーターだったからか、先ほどまではよくわからなかったが、今は真っ白なシャツに包まれている。胸の上下にできた影のコントラストが、そこにあるふくらみの大きさを物語っている。彼女がぷちぷちとシャツのボタンを開き、左右に開けば……もっちりとした膨らみが。そこからシャツを落とし、スカートも脱いでいくと……きゅっと引き締まったウェスト。そして逆に左右に大きく張り出た腰骨が露わになった。
身に着けている下着は、地味で実用性重視のスポーツ下着ではあったが、それが逆に、彼女のトランジスタグラマーな体型を強調している。自分の体を見せつけるようにした彼女は、長い髪を指先でいじりつつ、頬を染めながら答えてみせた。
「誰が……デブだって……?」
「……」
「わ、私……胸とお尻が大きいだけなんだけど。そのくせ身長小さいから……全然服とか可愛いのなくって、困ってるのに……そんな私の苦労知らないで、よくそんなこと……♡」
「わ、わる……い……」
「……で、あ、あの……どうなの、それ……♡」
「え……あ……ッ♡」
頬を赤らめた藍川が指さした先。高山の股間部は、今まさに勃起している最中だった。脈拍に合わせて太い肉棒が上下に動き、そこからむくむくと角度を上げていく。ものの十秒もあれば、彼の腹肉を押し上げて、半分皮の被った亀頭が、ピンク色に膨れ上がっていた。先端には我慢汁の玉を浮かび上がらせている。誰の目にも明らかなほど、勃起していた。
「そ、そうだな……勃起、してる、な……♡」
「私の、か、勝ちってことで、いいよね……?♡」
「お、おお……男に二言はねえし、な……」
「わ、わかればいい、のよ♡」
だが、決して興奮しているのは高山だけではなかった。藍川の方も、スポーツブラにぷっくりと、ふくらみが浮かび始めている。お尻が大きいせいなのだろうか、わずかに動いただけでパンツがずり上がって食い込んでしまう。スポーツショーツの股間にはマンコの割れ目が食い込んで……ぷっくりとした隆起と、わずかな染みができ始めていた。
「……そ、そういうお前こそ、乳首勃起してんじゃねえの?♡」
「……は、はぁ……? なに、言って……♡」
「俺の勃起チンポ見て、興奮しちゃったのかぁ? 何ならカリカリ扱いてやろうかぁ?」
「ぁっ……♡」
冗談交じりに放った言葉に、藍川の口から甘い声が漏れた。完全に無意識だったのだろう。自分の口から漏れ出た声に、彼女はとっさに口を閉ざす。その照れ隠しからだったのだろう。高山を見やりながら彼女は動く。
「何何ぃ? いきなりそんなセクハラして。私の抜群のプロポーションにぃ、興奮して我慢できなくなっちゃったんでちゅか~?」
「あ、お、お前それ、やべっ」
「えっ……♡」
別にチンポに触れたわけではない。彼女がしたのはただ、よくあるセクシーポーズをとって見せただけだ。片手は頭の後ろに、逆の手を腰に当てて体をくねらせる、グラビアでもポスターでも、手あかのつきすぎた古典的なポーズ。にもかかわらず、だ。孝也のチンポの先から、我慢汁が飛び出ていった。射精と見紛うかのような勢いだが、黒い床に落ちた液体に製紙は見られない。尿道からはどくどくと、我慢汁が垂れて床へと糸を引いている。
「か、かうぱー……出しすぎ、でしょ……♡」
「わ。悪い……♡」
「…………そ、そんなにさ…………興奮、した……?♡」
「……♡♡♡」
答えない高山の代わりに、チンポは素直に反応して見せる。上下に激しく脈打って、我慢汁を飛ばし、彼女の肉体を誘っていた。それをじっと見つめていた藍川の頬は更に赤く染まり、徐々にポーズをとることもできず……吐息を荒くしながら、数歩近づくと……。
「え、あ、お、おい……♡」
「ん……♡」
「うっ……ぉっ、おお……あっぐ……♡」
藍川の手が、高山のチンポを握っていた。上から被せるようにして、前後にシコシコと。緩い快楽が彼を襲い、高山の甘い声がこぼれていく。
「め、めっちゃ喘ぐ、じゃん……♡」
「しょうがねえ、だろっ……は、初めてなんだ、からっ……♡」
「……気持ちいい、の?♡」
「ああ、やっべぇ……♡」
「そ。っか……♡ え、あ、あの……♡」
そのまま前後に手を動かしていたところ、不意に高山の手が動く。目の前の藍川の手へと向かっていったのだ。興奮から揉みしだくつもりだろうか。童貞の男が、目の前に巨大な乳房を前にすれば、それも決して不思議ではない。だが、彼の指は……。藍川の乳首にそっと触れるだけだった。
「ぁっ、あっ、あっく、ぅう、ンっ♡」
ゆっくりと、円を描くようにいじくられる動きに、藍川の口から声が漏れる。先ほどのように言い訳などできないほどの、はっきりとした雌の喘ぎ声が、その場に漏れていた。
「そ、そっちもすげえ、喘ぐじゃねえかよ♡」
「あっぅ、ぁっ、あっぐ♡ だ、だって、だっ……てぇ♡」
「硬くなってるっ……こ、これ勃起してんのかぁ? 乳首シコシコしてやるぜ、なぁ!?♡」
「あ、あんた、なんか、で……あっ、あっ、ちくびぼっきなんか、しなっ、んっぐ♡」
嘘だった。女の乳首勃起は、女が思うよりもわかりやすい。多少の個人差はあるのだろうが、本気で感じているときには、乳輪と皮膚の境目からぷっくりと持ち上がり、先端にまで血流が回って硬くなってしまう。ぷにぷにとした、グミくらいの硬さにはなってしまうのだ。もうここまでくると、先ほどまでニヤ付きながら高山を馬鹿にしていた彼女にも、そんな余裕はなくなってくる。視線をそらし、腰をくねらせつつも、両手でチンポを扱き続けていた。
しかも、だ。そのしごきにしたってただ扱いているだけじゃない。高山の腹肉と、藍川の胸肉に隠れてしまっているものの、横から見れば一目瞭然。先ほどから彼が発射する我慢汁を……藍川はその肌で受け止めていたのだ・
「んっぐ、ぁっ、ち、ちくび、も、っとぉ……♡」
「こ、こう、か……?♡」
「あっ、あっああっ、ンぁッあっぐ♡」
山状に勃起した乳首を、親指と人差し指で左右から擦り上げる高山の指の動きに、彼女の体が跳ねた。その拍子に、彼女の目元を覆っていた前髪が流れていく。
「……ッ!♡」
露わになった彼女の素顔に、高山は目を見開いた。
「ふぁ、あぁ……んぁぁ♡」
目元にはそばかすが見えるものの、その目鼻立ちの位置は整っている。やや細めでエキゾチックな瞼の向こうには、深い藍色の瞳が潤んでいた。
「藍川……お前、目ェ、あ……青いのか?♡」
「ひ、ひいおじいちゃんが、ロシア人、らしくて……♡ み、見ないで……♡」
「な、なんで……♡」
「……一重なの、気にしてる、から……だから、髪で隠して……♡」
「可愛いだろ」
「……ッ♡」
「あ、い、いや……別にその……変じゃねえし……むしろ、か、可愛いから、隠すな……よ……♡」
「……そ、そう…………♡」
「……♡」
「……あの、さ……♡ 高山……♡」
「なんだよ……♡」
「私の……う、裏アカっていうか、なりきりアカ……知ってんだよ、ね?♡」
「……ああ……♡」
「わ、私の性癖、知ってる、よね……?♡」
「……ッ!」
藍川の言葉を聞いた瞬間、高山が動いた。彼女の体を抱きしめ、そのままゆっくりと床へと寝かせる。揺れる乳房の間に手を伸ばすと、彼は乱暴に、スポーツブラを脱がせた。薄橙の勃起乳首が露わになる一方で、スポーツショーツにも手を伸ばす。こちらも乱暴に脱がしていくと、粘っこい音が股から漏れていく。高山の指の間には、彼女の陰毛がわずかにむしられていたが、それすら甘く小さく「あっ♡」という声が漏れていた。
「お前っ……わかってんだろうな? それ、どういうことか!♡」
「……ッ♡」
「お前知ってるよな?! 俺の好きなエロ同人とかのジャンルっ! いいな! いくからな! お前も手加減したら許さねえぞっ、わかるな!」
「うんっ、いい、いい、からっ……♡♡♡♡♡」
その言葉に嘘はないとばかりに、藍川は脚を開いて見せた。彼女の股の間に、ぬちぬちと勃起チンポが押し付けられる。上下に何度かこすりつけた後、やがてどぢゅりと、先端が入った。亀頭がわずかに入ってしまえば、後は奥へと押し込むだけ。高山は藍川の両足を抱えて抑え込み、腰を上げて狙いを定める。しっかりと狙いを付けた後は、そのまま体重をかけて、一番奥までどぢゅんっと入り込んだ時……。
「お゛ッ、お゛ッ♡」
「お゛っぎゅぅう♡」
二人は同時に、叫んでいた。
「お゛ッ、おお゛っ、おぉ~~~やっべ、やべぇ、藍川っ、藍川の、マンコっ、きもぢぃ~~~♡」
「お゛っぐううううう♡ あ、ぅあ゛っ、あ゛ッ、んぁあ゛ッ、あっひぃいい♡ あ゛ッ、ぎもぢぃっ、ぎもぢぃぎもぢぃぎもっぢぃいいッ♡♡」
「それだけかぁ? ああ゛ッ!? 誰のチンポが気持ちいいんだよ、俺言ったよな!? お前のマンコが気持ちいいって、じゃあお前も言うべきだよなぁ!?」
「高山ッ、高山のぉっ! 高山の、ぶっとくて硬くて長い、デカマラドスケベチンポがきもぢぃのぉおっ♡ あっ、んっぐ、ううっ、うっぐウうう♡」
「ああくっそ、くっそ、藍川の癖にっ、マンコ声たまんねっ、キンタマ煮立つッ♡♡」
高山の腰は止まらない。元々の身長差から、すっぽりと彼女の上に覆いかぶさってしまう。体の左右からこぼれ出た乳房をしっかりと手で押さえ、その先端を親指で弾きながら、彼女の中を犯し続けていた。
だが、藍川も決して負けてはいない。
「んっぐっ、あっぐうう、た、たかやま、こそっ♡ 高山の癖にッ、高山の癖、にぃいッ♡♡♡♡ お゛ッ、おっぐうう♡ 何でこんな、チンポ気持ちいいの、よぉおっ♡」
「ああ、うっぐ、濁点交じりの声、やべっ♡」
「んっぐ、し、しかたな゛ぃっ、でしょっ♡ このチンポッ、お、おっきくて、私の気持ちいところ、全部当たるっ、の゛ッ、欲しいところにチンポどぢゅどぢゅってしてくれる、いいおチンポなのぉお゛ッ♡♡♡♡ お゛ッ、もっともっとぉ、もっとぶっこんで、もっとマンコ犯してッ、お゛ッ、おお゛ッ、んぉおおお゛ッ♡♡♡♡」
彼女もまた、その言葉通りに、快楽によがり狂っていた。仰け反って細かな絶頂を迎えつつ、かといって決してもう無理だと逃れることはしない。高山の腰後ろに彼女は腰を絡めると、そのまま彼の動きに合わせて自ら腰を動かしていた。打ち付けられるのに合わせて自分からも腰をくいっと振り、抜くときには反対側に動かして見せる。それでもなお強い締め付けがあるからか、彼のチンポには裏返ったマンコ肉がついていくほどだ。
互いに互いの肉体が、これ以上ないほど快楽を味わわせてくれると知ってしまった今、もう二人は泊まれない。ただその先、腰の内つけ合いの先に待っているその瞬間まで、互いの体をぶつけるのみだった♡♡♡
「あ゛ぅッ、んっぐ、ぉおっ、お゛ッ、おっぎゅぅうううう♡ お゛~~~ぎもぢぃっ、たかやまっ、たかやまちんぽきもっぢぃ、きもいぢぃいのぉおっ、もっともっと、もっとしてぇえ♡」
「くそっ、そんなマンコ声しやがって、もう容赦も我慢も出来ねえぞ!」
「いいっ、いいからぁっ、止まらないでっ、いい♡ 私のことオナホにしてっ、思いっきり中に、肉便器だと思って犯してどびゅ~~~ってしていいからぁっ、だからぁっ♡ お゛ッ、おおお゛ッ、おっぐううう♡ あ゛っ、あっぐ、こ、このちんぽでい、イかせてぇえっ♡ いきたい、ちんぽでいきたい、いきたいのぉおお♡」
「もう限界だ、中で出すからな! いいよな!」
「いいっ、いい、来てッ、ぶちまけて、孕ませてッ!」
「おおッ、出るッ♡♡♡♡」
「お゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛~~~~~~~~~~~っっっ♡♡♡♡♡♡♡ あ゛ッ、いっぐ、いっぐううう、ぃいっぐうううううううううううう♡♡♡♡♡♡♡ まんこいっぐ、いっぐうう、まんこぃっぐ、いっぐううううううううううう♡♡♡♡♡♡♡ あっついざーめんでぃぐ、いきながら、いっぐ、いっぐ、んぉおおいいっぐうううううう♡♡♡♡」
部屋中に響く藍川の叫び。仰け反り絶頂のひと時を貪る二人。ガチャリとどこかの鍵の開く音がしたが、二人はそこから動くことはできなかった。絶頂の余韻が二人を包み込み、やがてふわふわと、その目蓋をとろけさせる。どこからかまたブザー音が鳴り響く。二人は互いに素肌を合わせつつ、その場に倒れ込んでしまった。
------------------------------------------------------------
「……っ、んあ、あれ……」
「……あ、こ、ここ……」
ふと、二人は意識が覚醒したのか、並んで独り言をこぼしながら周囲を見回した。時刻はおおよそ、午後三時。学校が終わってすぐくらいの、二人の自宅近くのコンビニ前だった。二人は周囲を見回した後、自然と互いの顔を見合わせた。いったい自分達はいつの間にこの場にいるのか。あの部屋のことは何だったのか。問いかけたい質問はいくつもあるだろう。だが……。
「……っ♡」
「……っ♡」
二人は揃って、顔を赤くして顔を背けてしまった。
「……も、戻って来たん、だな……♡」
数拍の間を置いてから、高山がぽつりとつぶやいた。それに対し、藍川も首をこくりと縦に振って答えて見せる。
「いったい何だったんだろうな……あれ」
「わかんないけど……現実、だよね……二人で同じ夢見るとか、ありえないし」
「そう、だよな…………あ、あのさ」
「な、何?」
「……か、カードのボックス、奢るわ。結局俺さ、負けてたし。ここもちょうどよく、コンビニだしさ」
「……う、ん♡」
二人は小さく頷いた後に、コンビニの店内へと入っていった。だが、あんなことがあったとはいえ、急に恋人同士になるはずがない。むしろ、お互いに距離感がつかめないのだろう。高山はカードのパック売り場へ。藍川は手持無沙汰に雑誌エリアのあたりからうろうろと店内を見てしまっていた。
「こ、これ……箱でください。あと袋も、お願いします」
店員がバックヤードから在庫を持ってくるまでの間、高山はふと店内を眺めまわした。それはまた、藍川も同じこと。二人は互いに視線が合うと、また顔を赤くして目をそらしてしまう。気まずい雰囲気の流れる中、店員がレジに戻ってきて高山の前で商品を確認した。支払いへと進み、高山は財布から紙幣を何枚か取り出す。そんな彼の後姿を見ていた藍川は、不意に動き始めた。化粧品類の置いてある陳列棚から、小さな手のひらサイズの箱を手に取り、高山のいるレジへ。今まさに支払いが終わろうかという時に、彼女はそれを、カウンターへと置いた。
「すみ、ません! こ、これもあの、お願い、します」
「え……お、おま……♡」
高山はまた顔を真っ赤にし、店員はしばらく二人を眺めた後に、目をそらしながら淡々と会計を通していった。カードボックスの入ったレジ袋に「0.01」と書かれた箱が追加され、彼女はそれを手に外へと出ていく。少し遅れて、赤い顔をしたままの高山が、彼女に追いすがった。
「お、おい、藍川っ……お、お前、それ……♡」
もちろん、赤い顔なのは彼だけじゃない。藍川も、前髪の間から潤んだ目や赤い顔を覗かせている。いったいどうしてあんなことしたのか。いきなりどういうつもりなのか。様々ききたいことがあるのだろう。だが、高山の呼吸は粗くなるばかりで落ち着いてはくれない。吐息を整えようとする高山に、彼女はぽつりぽつりと、言葉を続けていった。
「……ごめん、急に……でもさ、わ、私……あんな気持ちよかったの、初めてだった♡♡♡」
「……♡♡」
「あ、あれがさ、もしかしたら誰かに見られていたのかもしれないし、な、何か色々考えなきゃいけないこととか、多分あるんだよ。で、でもさ……あんなに気持ちいいの、オナニーなんかじゃ絶対無理だって思っちゃって、そ、それであの、えっと……♡♡ こういうのって多分、身体の相性がいいって、やつなんじゃないかなって……そ、そう思ってたらもう、あ、頭ん中さ、高山のチンポのことで、いっぱいになっちゃって……♡♡♡」
「…………っ♡」
「たっ、高山……もっと……セックス、し……ァ……♡♡♡♡♡」
精一杯のおねだり。きっとこれが限界だったんだろう。藍川は俯いて手をもじもじと動かしながら、途切れがちな言葉を何とか紡いでいく。しかし、その言葉が最後まで語られることはない。なぜなら……。
「え、ぁ……♡♡♡♡♡」
高山が服の上から、藍川の手にそれを握らせていたから。太ももの方に逃げてはいるが、太く、強く、張りつめている。もう二人に言葉はいらない。彼女が彼を求め、彼が彼女を求めている。そこにあるのはもう、ただただ純粋な、快楽のみ。
「……今日、俺の家、親返ってこないから……♡」
「う、ん……♡♡ いっぱい、してね?♡♡」
「止めろつっても、止めないから、な……♡♡」
「止めないで欲しい……いっぱいもっと、して、ほしい♡♡」
夕暮れの町を歩く二人の体は、自然とぴったりとくっついていった