青(Blue)=咲(saki) 赤(red)=桜那(ouna) 紫(purple)=テイ(tei)
咲:あの
咲:私は大丈夫なので、わざわざこんなことしなくても…
桜那:ダメよ。
桜那:咲ちゃんにはテイの残滓が残ってるんだから、少しでもこうやって取り除かないと
桜那:ところでそのアイツは?
咲:桜那さんとは会いたくないみたいで…
桜那:そりゃそうか
桜那:じゃあ今は咲ちゃんの中に居るの?
咲:えっと…なんて言えばいいんでしょう…
咲:テイくんの魂自体は私の中にあります。けど意識の方は外に居るみたいで
桜那:…そうなの
桜那:それで、今アイツはどこに居るの?
咲:今は私の部屋に…というか元々あまりプライベートには干渉して来ないので…
桜那:記憶を見る癖にプライベートも何もないでしょ…
咲:あと今日は部屋に戻ったら、本の感想を聞く約束をテイくんとしてるんです。
咲:楽しみだなぁ…
桜那:咲ちゃん
桜那:アイツに気を許しちゃダメ。つけ込まれるわよ。
咲:…
桜那:(私の力で取り除ける量がまだ少なくなってる…。まるで咲ちゃん自身がテイを受け入れてるみたいな…)
咲:桜那さん
咲:本当に、そうなんでしょうか
咲:私にはテイくんがそんな人だと思えない
咲:魂が繋がってるからわかるんです。記憶を書き換えられたりはしてるけど、彼の行動に悪意は感じない。
咲:むしろ、彼に心を触れられると、心地よくて、安心して………
咲:だから理解し合うことができるんじゃないかって
桜那:無理よ
咲:…どうしてですか?
桜那:アイツは簡単に人を利用するようなヤツなの。そこに優しさなんて勿論、感情なんてない。
桜那:咲ちゃんは騙されてるの。例え感情があったとしても
咲:決して善いものではない
咲:そんな言い方…桜那さんは彼と何かあったんですか…?
桜那:あったわ…けれど、貴方には何も言えない。
咲:…桜那さんは
咲:私に何も話してくれない…!貴方のこと何も教えてくれない…!それで一体何を信じろって言うんですか…!?
桜那:咲ちゃん…?
咲:それならまだ
咲:貴方より彼の方が信頼できる。
桜那:(咲ちゃんに残ってるテイの残滓が増幅した…!?このままだと…)咲ちゃんダメ!落ち着いて!
咲:私に触れないで
桜那:(咲ちゃんの能力(ちから)…ダメだ抗えない…!)くっ…
咲:…桜那さんの言ってることは、きっと正しい事なんだと思います。
咲:けれど
咲:貴方のその正しさで、私の意思を否定されたくない。
咲:私は自分の意思で、何を信じるか決めます。
桜那:(あの目…)
桜那:咲ちゃん、どうして…
桜那:私はまた、何も守れないの…?
テイ:あれ、早かったね。ごめん待ってね。本はまだ読んでる途中だから…(意外と読むのがムズかしい…)
テイ:…おや?
テイ:これはまた、皮肉な結果になったものだね。
テイ:守りたいって言ってた人が、まさか最後に背中を押すことになるなんてね。
テイ:まぁ、あの人が誰かを守るなんて無理な話だし、当然の結果だよね。
テイ:…ん?
咲:ただいま。テイくん。
テイ:…うん。そうだね。おかえり咲。
テイ:それと、ようこそこちら側へ。
おまけ
テイ:おっと
テイ:やっぱりキミ…さっき僕に能力使ったでしょ
咲:えっ…
咲:ごめんなさい
咲:強制するつもりはなかったの。…ただ何も言ってくれなかったから…
咲:言葉が欲しくて…名前を呼んで欲しくて、願って…貴方を強制してしまった。ごめん…なさい。
咲:嫌いにならないで…
テイ:咲
テイ:僕はキミの能力で強制されたことについては怒ってない。キミが自分への負担を考えなかったことは、少し怒りを感じるけどね。
テイ:能力に願うんじゃなくて、僕にちゃんと願ってよ。咲。
テイ:能力になんて頼らなくていいんだよ。僕が咲の願いを叶えてあげるから。
テイ:僕のこと信じてるでしょ?
咲:…うん
テイ:そうだよね。じゃあキミが頼るべきなのは?
咲:テイくん…
テイ:そうだよ。それでいい。
咲:(ああ、やっぱり、テイくんと居ると心地がいい。)