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【完全版】堀北鈴音による保健教育

【プロローグ】  彼の名前は茂部田 肝男。高度育成高等学校に通学する1年生だ。  全国から稀有な才能を集め、日本の将来を担う人材を育成するために作られたこの学校には、1学年に約160人の生徒を内包している。仮に同い年の子供が日本全国で100万人いたとすると、その中から選び抜かれた160人がいかに精鋭かわかるだろう。  だがいかに天才児の集団とはいえ、学生である以上、学年やクラス内に序列やコミュニティの優劣が発生する。いわゆるスクールカーストだ。  往々にして運動部(特にバスケ・サッカー・野球など)に所属するアグレッシブな生徒たちや、容姿に優れる美少女たちはカースト上位に君臨し、反対に文化部・帰宅部、もしくは根暗な人間は低層に配置され、自然と教室の隅に追いやられる。  そして彼、肝男は圧倒的に後者に属する生徒だった。  成績こそ良いためBクラスにしがみついているが、運動やコミュニケーションは全く不得意。他人より少しだけ長けたPCスキルや広い知識があってようやく、この学校に席を置かせてもらっているとすら言えよう。  だからこそ彼は入学初日から自負していた。 『僕はモブキャラだ。出しゃばらず、誰に影響を与えることなく3年間を過ごそう。そこそこの成績を取り、当たり障りのない振る舞いで日常を流し、誰の印象に残らないまま卒業式を迎えるんだ』  まるで舞台役者のように、彼はこの高校における自分の立ち位置を固定化し、己への枷もしくは義務、メンタルピラーにしていた。  そんなごく平凡で誰とも接点を持たない、無色透明な彼が今混乱していた。  赤面してスカートをたくし上げる堀北鈴音と、朗らかな笑みを湛えた櫛田桔梗を前にしていたからだ。  *  ある日のこと、休日に学校に呼び出された彼は、空き教室にて先に入室していた鈴音と桔梗に迎え入れられた。  教室は殺風景で、教卓と黒板のほかは何も置いていない。多目的に使える広々とした空間だ。ドレープカーテンは窓の脇で巻かれているが、替わりにレースカーテンが引かれていて、教室は柔らかな午前の陽光に照らされている。  互いにほとんど面識もない自分を笑顔で迎え入れる桔梗。鈴音の方はやや表情を強張らせていたが、それでも「早く入って」と誘導してくれる。  桔梗は背中に両手を回してニコニコしている。   「どうして僕を呼び出したの?僕なんかじゃ一之瀬さんへの交渉材料にならないと思うけど」  入室して最初に勘ぐったのは、当然クラス間抗争の生贄だった。自分にそんな価値があるとは微塵も思えないが、逆にそれ以外で呼び出される覚えもない。  だが、笑顔の桔梗が口にしたのはそういった予想を軽く吹き飛ばす提案だった。 「そんなことしないよ。今日誘ったのは、茂部田くんに堀北さんの授業を受けてもらいたかったからなの」 「授業?」 「うん!堀北さん主催の保健の授業なんだよ。そうだよね?堀北さん?」 「え、えぇそうよ……」  そう言うと彼女は自らスカートの端を持ち、捲りあげた。  純白の下着が彼の視界に飛び込んでくる。窓を背にしているため逆光になっていたが、肝男からは下着と太もも、そして黒のニーハイソックスのコントラストが確認できる。 「なっ………!」 「今度山内くんたちの為に保健の授業をしないといけないんだけど、その練習に付き合ってほしいの」 「ちなみにテーマは【女の子のカラダについて】だよ」  鈴音の手は震えているようだが、それでもしっかり通る声で肝男にそう伝えた。さらに、桔梗が弾む声で補足をしてくれる。  どう考えても、如何わしい事が行われるに違いない。  肝男は明らかに動揺しながらも、がっつかずに様子をうかがう事を意識した。 「ど、どうしてそんなこと……それも僕に」 「それはね。茂部田くんがこの学校で一番"平凡"な生徒だからだよ。茂部田くんならきっと今日のことはヒミツにしてくれそうだし、それに贔屓目のない感想を言ってくれそうだからね」 「でも、だからってこんなコト………しかも学校で……」 「大丈夫大丈夫♪今日は休日だし、入り口には鍵をしておくから誰にも見つからないよ」 「あなたが口外さえしなければ問題ないわ」  次々と湧き出る不安や疑問を事も無げに返答されるうちに、肝男の胸中の猜疑心が好奇心にグラデーションされていった。 「本当に何も裏はないの?僕が堀北さんの……」  その先は恥ずかしくて口に出すことができなかったが、桔梗は汲み取ってくれたようだ。 「何も心配しなくてもいいよ。茂部田くんは…」  桔梗は言いながら、鈴音の胸を下から持ち上げた。鈴音の肩が僅かに強張る。 「堀北さんのカラダで、女の子の事をたくさん勉強してくれればいいの。そうだよね堀北さん?」 「そ、そうね……私も早く授業を始めたいわ」  明らかに声が上擦っていたが、それでも拒絶す様子がない。鈴音は未だにスカートを捲り、桔梗に胸を触られながらも肝男をしっかり見据えてそう言った。  ここまでお膳立てされると、流石に肝男も期待せざるを得ない。というより、押さえ込んでいた性的な好奇心がいよいよ首をもたげてきた。 「わかった。じゃあ堀北さんの授業を受けるよ。僕はどうすればいいんだい?」 「ありがと!すぐ準備するから待っててね」  桔梗は1脚のパイプ椅子を準備して教室の真ん中に置き、そこへ肝男を誘導した。  肝男が着席すると、その後は教室の隅へ行き、ニコニコと笑顔を向けてくる。どうやら彼女はそこで静観するつもりらしい。  やがて肝男の前に鈴音がやってきた。スカートを捲り上げていた両手が、今は両脇に下ろされている。 (もっとパンツを見ておけばよかった…)  邪な考えが肝男の脳裏をよぎり、それが視線に現れて鈴音の下半身に向けられた。他人の機微に人一倍鋭い彼女はもちろんこれを察したが、知らぬふりを貫くことにしたようだ。 「じゃあ始めるわね」  肝男はゴクリと生唾を飲んだ。  がらんどうの空き教室の真ん中に座る肝男と、前に立つ鈴音。校庭から運動部の声も聞こえてくるが、室内は基本的に静寂が支配している。  2人の保健授業が始まった。 【衣類の違いの勉強】  椅子に座った肝男と、その前に立つ鈴音。 「最初に聞いておくけど茂部田くん、あなたは同年代女子の裸を見た事があるかしら?それに女子の服とか、下着への知識はある?」 「そ、そんなの無いよ!僕の家は男兄弟だから、女の子の裸を見る機会なんて無かった。従姉妹はいるけど、お互いの家で年に数回会うくらいだ。あ、もちろんインターネットとかで“そういう”のを見た事もない。僕は女の子に関する知識は皆無なんだ」  後半は真偽を疑うような、取ってつけた文言だった。あくまで自分は健全な人間で、法を犯すような行為はしていない、と事更にアピールしているが、それが返って怪しさを醸す。  しかし、その真偽は鈴音に関係ない。事前に桔梗から“お願い”されたように、相手に応じた授業プランを実行することにする。 「そう。じゃあ服を脱ぐ前に丁寧に教えてあげるわね。見ての通りこれが女子の制服よ。あなた達男子の制服と大きく違うのは、やはり下半身よね。女子は大半がスカートを履くし、ソックスも男子よりも長いものを履く人が多いわ。私の場合は見ての通り、黒のニーハイソックスを常用しているわ」  説明に誘導されて肝男は鈴音の下半身を見た。といっても、座っている肝男は自然と目線の高さが鈴音のスカートに合っていた。 「こんなにまじまじと女子のスカートを見たのは初めてだよ。女子は肌がキレイなんだね」 「ありがとう」  鈴音は無表情にそう言った。  彼女の脚は白く細く、黒いソックスとの対比が美しい。ましてやそれが、スカートとの間に生まれる絶対領域のものとなれば尚更だろう。 「でも制服の違いはそれだけじゃないわ。女子は男子と違ってリボンを着けているし、よく見ればブレザーにも違いがあるんだけどわかるかしら?」 「えっ、そうなの?」  続いて肝男は鈴音の上半身を見やる。  彼女の言によれば、ココにも女子特有の違いがあるようだが、なかなか彼は見つけられなかった。  鈴音の上半身を舐めるように何度も見る。首元から胸、おそらく臍があるだろう部分、ブレザーにピタリと包まれている腰、両脇に下ろされている腕。  どうにも答えがわからず、何度も見返しているうちに彼女と目があってしまい、申し訳なくはにかんだ。 「はぁ……やっぱりわからないのね」 「あはは」  小さくため息をついた鈴音が、右手でブレザーの腰あたりをつまんで見せた。 「女子のブレザーは腰が細くなっているの。少しタイトに見えるでしょう?」 「あっ!」  なるほど確かにそうだ。普段気にせず過ごしていたが、思い返せばどの女子もブレザーが体にフィットしていた気がする。反対に男子のものは、ボタンを閉じていたとしてもどこか剛健さを匂わせている。恐らく、肩から真っ直ぐ落ちるようなシルエットがそうさせているのだろう。  性別に応じた配慮を初めて知った肝男は素直に感心した。 「なるほど。だから女子の胸が強調されて見えるんだね」 「なっ……!?どこ見て言って………」 「あはっ!堀北さん意識しちゃってカワイイね」  肝男の視線に射竦められた鈴音が、赤面してその場所を手で隠す。その様子を桔梗が奥から笑ってみていた。  * 「気を取り直して授業を続けるわよ。次は……下着ね」 「えっ!?し、下着!?」  耳を疑って肝男が聞き直すと、鈴音は顔を伏せた。どうやら相応に恥ずかしいらしい。 「そ……そうよ。女子の制服についてはもうわかったでしょう?だったら次にあなたが勉強しないといけないのは、その、女子が普段着用している下着に関することよ」  直立し顔を伏したまま、絞り出すように鈴音は言った。両手は脇で握られている。  肝男は彼女の意思を汲み取って口角を上げた。 「じゃあお言葉に甘えて勉強させてもらうけど、つまりは“そういうこと”なんだよね?」  肝男の問いに鈴音は答えなかった。しかし、その代わりに小さく深呼吸すると、両手でブレザーのフロントボタンを1つずつ外す。静かに始まった脱衣に、肝男はいよいよ鼻の下を伸ばし始めた。  *  ブレザーを脱ぎ、リボンを解くと続いてワイシャツのボタンを外す。脱いだ衣類は軽く畳まれて床に置かれている。 (脱いでる。堀北さんが……僕の前で制服を脱いでいる)  肝男は改めてこの状況を噛み締めていた。この学校には美少女が多いため、他クラスでも自然と目に入ったり認識することはあるが、鈴音や一之瀬のようにクラスのリーダー格かつ容姿端麗な生徒はとりわけ記憶に残りやすい。  しかも堀北鈴音と言えば、成績優秀 眉目秀麗にして、他を寄せ付けない孤高の気高さを纏う生徒だった。  そんな彼女が、あろうことかモブキャラの自分の為だけに脱衣しているというのは、さながら特別待遇の接待でも受けているようだ。 「……」  鈴音は眉をひそめているものの、冷静さを意識してボタンを外していく。徐々にワイシャツのフロントが開けてくれば、下に着ている白いキャミソールが露わになり始めた。 「男子はワイシャツの下にTシャツを着ると思うけど、女子はこういったキャミソールを着る生徒が多いわ。もちろんTシャツを着る子もいるけれど、どちらにせよ下着が見えないようにこういう肌着を着るの」  ワイシャツを脱いだ鈴音はそう言った。 「ふーん。じゃあその肩に見えているのは、やっぱりブラジャーの紐なんだね?」 「っ!? え、えぇ……そうね。この下に着ているのはブラだけだから」  窘めるように肝男が言うと、思い通りの反応を返してくれる鈴音。肝男の中に自然と嗜虐心が芽生えてきそうだ。 「じゃあ次は下着を見せてほしいな」 「…………そうね」  鈴音はキャミソールを脱ぐと、続いてスカートも脱いだ。 「おぉ…」  肝男から無意識に感嘆の声が漏れる。彼の前には下着姿の堀北鈴音がいた。  鈴音はところなさげに右手で左の肘を持ち、軽く我が身を抱きながら斜め下を見ていた。とても恥ずかしそうに赤面し、時折肝男を見てはその熱い視線に口を曲げている。 「こ、これが女子の下着よ。上がブラジャーで下がショーツね。下の方は……その………ぱ、ぱんてぃーって言ったりもするわね」 「えぇっ!」  彼女の口からそんな文言が出たことに驚いた肝男。基本的に女性はそれをショーツ、もしくはパンツと呼ぶと思っていた。パンティという名称は、どちらかと言えば男側から見た淫猥なイメージがあったからだ。  案の定、鈴音は自分で口に出しておきながら目を泳がせ、口をあわあわとしている。  試しに確認してみる肝男。 「堀北さんもパンティって言うの?」 「え!? えぇっとそうね………まぁ、普通に言うわ」  明らかに動揺しているし、言いにくそうにしている。きっと誰かに強いられているんだろうが、見てみぬふりをすることにした。 「まずはブラジャーについて教えてあげるわ。ご覧の通り、女性の胸を保護するものよ。胸の形が崩れないように支えたり、矯正する効果もあるわ」  鈴音のブラジャーは白のシンプルなものだったが、よく見れば光沢のある糸で刺繍がされており、またカップの縁はレースがあしらわれている。およそ16歳の高校生には、いやともすれば大人から見ても高価で贅沢な下着だった。下着からもその子の家柄や教育が伺い知れよう。 「ねぇ茂部田くん。もしも堀北さんに取ってほしいポーズがあれば言ってね。堀北さんは授業のためならどんな事だってしてくれるよ!」 「えっ」 「なっ!?」  桔梗のアドバイスに肝男と鈴音が同時に反応した。 「そ、そんなこと私はひと言も」 「えー?でも教育熱心な堀北さんなら、それくらいへっちゃらだと思うんだけどな。それに堀北さんって、意外と見られるのが好きなえっちな女の子だし」 「そうなの?」 「もちろんだよ茂部田くん。この間だって、みんなの前でひとりエッチとか……」 「ちょ、ちょっと待ちなさい!わかった!わかったから!!」  物凄く気になる事を聞いた気がするが、鈴音に遮られたため深堀りできなかった。 「いいわ。もしも茂部田くんが私にして欲しいことがあれば言って頂戴」  しかし、何はともあれこれで肝男は鈴音に対する命令権を得た。さっきの内容も気になるが、まずはこのアドバンテージを用いて授業をより楽しむことにした。 「じゃあまずは、屈んで胸を僕に近づけてくれるかな?ブラジャーを間近で見たいんだ」  * 「うーん良いポーズだねぇ。これならブラジャーがよく観察できるよ」  鈴音は肝男の言いつけに従い、屈んで彼の眼前まで胸を寄せていた。両手を膝に置きさらに膝を少し曲げると、腕に挟まれて効果的に胸を強調する事ができる。  よく雑誌のグラビアにて用いられるポーズだが、鈴音にその知識は無かった。 「へぇ。ブラジャーってこんなにオシャレなんだね。普段ずっと隠しているのはもったいないね。それに堀北さんの胸がこんなに大きなったなんて」 「……ありがとう」  返す言葉に困った鈴音が、とりあえず形だけの謝辞を述べる。  鈴音の眼下には肝男の顔があるが、彼は目の前の美乳に夢中になり鈴音本人を半ば無視している。鈴音の長い髪が彼の顔や肩に落ちているが、お構いなしといった様子だ。 「さて、記録記録っと」  しかも、肝男が鈴音へ『写真撮影許可』を要望したため、この格好は彼のスマホのデータフォルダに収められた。  カシャ カシャ  鈴音の耳に届く機械音は、同時に自らのみっともない下着姿を保管されている事実を教えてくれる。傍から見れば『私のカラダを見て』とアピールするふしだらな女子高生にしか見えないだろう。  肝男としても、当分のアテになる“オカズ”を確保できたのは大変な幸運だった。悔いの無いよう、あらゆる角度や距離でもって鈴音の下着姿を写真に収めた。  * 「ふぅ、ごめんごめん。満足したから授業を続けてよ」 「そうね。待ちくたびれたわ」  ひとしきり撮影を終えた肝男は、パイプ椅子に座り直すと鈴音に促した。  姿勢をもとに戻すことを許された鈴音は、少しだけ腰を伸ばしてストレッチしたあとで、ため息まじりに授業を再開する。 「じゃあ次はコッチの下着について教えるわよ。さっきも言ったとおりショーツね」 「え?そんな言い方だったっけ?」 「あっ」  しまった、といった表情を浮かべる鈴音。これでは墓穴を掘ったようなものだ。授業を次のタームに切り替えるタイミングなら、自然に主導権を自分に戻すことができる。そうなればせめて、授業をより羞恥心の薄い方向へコントロールすることも可能なのだ。 「そうね、言い直すわ。これが私の……パンティよ」 「だよね〜」  しかし今回も結局主導権は肝男のまま。出鼻から授業は鈴音を辱める方向へ進んだ。 「パ……パンティは女性の下半身を保護する下着よ。あなた達男子が履いているものと用途は同じね。でも強いて言えば女性用の方が種類は多いかもしれないわ。ローライズ、ビキニ、ハイウエスト、ストリングス、タンガ、形によって色々呼び方があるの」 「へぇ、そんなにあるんだ。今堀北さんが履いているのはどの種類なの?」 「これはビキニタイプよ。腰紐が細くて履きやすいからよく使用しているわ」 「ふーん。ブラジャーもそうだったけど、案外大人っぽいのを着けてるんだね」  肝男は椅子から降り、床に膝をついて鈴音の下半身に顔を近づける。当然鈴音にすればたまらない距離感だが、彼女は拳を握るだけで避ける素振りは見せなかった。 「なるほどなるほど。前についているリボンは飾りなんだね。それによく見たらコッチも刺繍が細かくされているよ。ただの真っ白なパンティだと思ったら、意外と凝った作りをしているんだね」  しげしげと物色しながら、ブラジャー同様にカメラで撮りまくる肝男。逆らえない状況とはいえ、自らの下着だけの下半身をなすがままに晒し続けるのは鈴音にとって本当に屈辱だった。 「ねぇ茂部田くん。今度は堀北さんにどんなポーズをして欲しいかな?」 「……櫛田さん」  そしてここでもまた桔梗からの横槍が入った。せめて、直立のままこの時間を終わらせたかった鈴音にとって櫛田は邪魔者以外の何者でもないだろう。 「そうだなぁ……せっかくパンティを好きなだけ見るチャンスがあるのなら………」  しばし熟考した肝男だったが、「よし決めた!」と鈴音にポージングを命じる。  * 「うひょお!すごい格好してるね堀北さん!」 「あ…あなたがやらせているんでしょう」  鈴音は脚を開き腰を下ろしていた。関取が立合いの際に構える蹲踞(そんきょ)という姿勢だが、この姿だとグラビアにおけるM字開脚と相違ないだろう。  しかも今彼女が身につけているのは水着ではなく下着だ。ひとしおではない恥ずかしさのためか、真っ赤になった額には青筋が浮かんでいた。 「では改めて拝見するね」  肝男は床に這いつくばり、彼女の股座に顔を差し込む。 「す、透けてるっ!?」 「……」  よく見れば鈴音のショーツは中心部分を除き、周辺部が透けている非常に大人びたデザインのモノだった。中心部こそ上質な布と刺繍で保護されているものの、それ以外は彼女の肌色がよく見える。顔を近づけて初めてわかる粋な仕掛けだ。 「堀北さんの脚の付け根が見えて……これは……エロ過ぎる!」  肝男は更に顔を近づけてショーツ越しの秘部を観察した。鈴音の股は大きく広がっているが、下着から肉や毛ははみ出していない。強いて言えば足ぐりの境界が色濃くなっているが、不思議と下品さは感じず、替わりに得も言われぬ興奮を誘うものだった。  初めて見る同級生の股間。好奇心が濁流のごとく押し寄せてくる。 「綺麗だ。毛は生えているの?パッと見はわからないんだけど」 「もちろん生えているけれど、ある程度は剃っているわ。別に誰に見せるわけでもないけど、なんとなく常に整えておきたいのよ」 「そうなんだ!堀北さんってミステリアスなイメージだけど、部屋に帰ったら下の毛の処理とかしてるんだね」  深窓の令嬢で高嶺の花といった印象を持った同級生が、案外俗物じみたものだったことを知り喜ぶ肝男。  それからも彼は鈴音に、痴毛の生えていた時期や、トイレに行く頻度、自慰の好みやセックスへの興味など、考えつく限りの性的な質問を投げかけ、そして鈴音も(授業という名目であるため)それに律儀に答えていた。 「おっと、撮影撮影っと」  更に肝男はこちらの方の記録もしっかり行った。  まずは正面から何枚かシャッターを切り、リボンが可愛らしいショーツと、はしたなく脚を開いている鈴音を写真に収める。 「このアングルなんて、なんだか盗撮しているみたいで背徳感があるよ」 「そう思うのなら止めてほしいのだけど」  次にスマホを鈴音の股の下に差し込むと、そこから見上げるアングルで多くの写真を撮った。クロッチ越しの割れ目や、そこに隠れているだろう皺穴を間近に感じることができる写真に、肝男の心は踊る。 「今日のオナニーのオカズはこれに決定かな」 「もう満足したでしょ。次に行くわよ」  撮れた画像を恍惚の表情で眺めている肝男を一瞥した鈴音は、軽くホコリを払いながら立ち上がる。  白の上質な下着姿も、これである意味見納めだ。 【肉体の違いの勉強】 「次は……その………肉体の勉強よ。まずは上半身から」 「おお!やっぱり脱いじゃうんだね!」 「もちろんだよ茂部田くん。堀北さんは君のために、カラダの全部を見せてくれるって!」  スマホの画面から顔を上げた肝男は、期待していたとおりの展開に狂喜した。改めて椅子に座り直し、膝を掴んで前のめりに鈴音を見る。  あまりにもオスを感じる雰囲気やギラついた目に、少しだけ引く鈴音。 「あ、あんまり凝視されると脱ぎにくいのだけれど……。せめて同級生としての配慮を見せてくれないかしら」 「それは無理な相談だよ。これからあの堀北さんがブラジャーを脱ぐのに、それを見ないなんて不可能だ。脱ぐまで僕は動かないし、その間は君の下着姿を楽しみ続けるよ」 「はぁ………とことん変態ね」  一応デリカシーを求めてみたが無駄だった。  観念したのか、鈴音は両手を後ろに回すとブラジャーのホックを外した。少しだけカップが浮き、胸とカップの間に緩みが生まれる。 「お!」  そして左右の肩紐を順番に抜くと、カップも外して下着を床に置く。 「おぉっ!」 「はい、これが……女性の乳房よ。一般的な呼び方は……えっと…おっぱいかしら」  鈴音は肝男に乳房を晒した。両手を下ろし、大事な胸を隠さずに目の前の男に披露する。  頬はマグマよりも熱く熟し、顔も背けていたものの、それでも逃げたり隠したりする素振りは見せない。大きくて形もよく、品のいい双乳を、よく知りもしない同学年男子に捧げる。 「うん。僕はおっぱいっていう呼び方が好きだから、堀北さんもそう呼んでよ」 「チッ  お、おっぱいは見ての通り、高校生くらいになるとほとんど大人と同じくらいまで成熟するわ。初経後に上の部分が大きくなり始めて、それから下半分も成長する。私はもう十分成長しているからブラもワイヤータイプを使用しているの。」 「へぇ、そうなんだ。これが堀北さんのおっぱい……」  我慢できなくなった肝男が立ち上がり、鈴音の乳房のゼロ距離に顔を近づけた。  当たる鼻息に、気持ち悪さとくすぐったさの混ざりを感じる鈴音。 「ねぇ、ここはなんて言うの?」 「それは………だから、乳首よ。男子にだってあるでしょう。かたちが違う?それは人によって違うものよ。でもそうね………女性の場合は乳腺が発達するから、そのせいで形状が違うかもしれないわ。だから、母乳を出すためのかたちをしているってことよ」 「僕が想像してたのは、突起みたいになってる乳首なんだけど、堀北さんのは平坦だね」 「き、気持ちよくなれば……性的刺激を感じれば大きくなるわ」 「堀北さんはオナニーのときに乳首が立つの?」 「…………えぇ」  矢継ぎ早に不躾な質問をされた。  勉強熱心といえば聞こえもいいが、見方を変えればセクハラだろう。  * 「ねぇねぇ茂部田くん。せっかくだから触らせてもらおうよ」 「えっ」 「なっ!」  ここにきて、空気になっていた桔梗が声を掛けた。  要するに肝男にタッチを提案しているのだが、余計な一言この上ない発言に、鈴音は内心で罵倒する。  しかし、今はどうあっても桔梗に逆らえなかった。 「本当に?本当に触っていいのかい堀北さん?」 「問題……ないわ。触らないとわからないこともあるでしょうし」  鈴音が少しだけ胸を突き出す。『どうぞ』と誘う、いやらしい格好だ。 「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」  そー、っと右手を持ち上げて鈴音の左胸に近づける肝男。手は自然と彼女のカップにかたちを合わせている。  胸中ではワクワクと緊張が入り混じり続け、鼓動が早鐘のように高鳴っている。 (ぼ、僕が女の子のおっぱいを……それもあの堀北さんのおっぱいを触る日が来るだなんて)  1cm、また1cmと距離を縮める右手と左胸。  鈴音は焦らすような緩慢さに、いっそ腹を立てている。  そしてついに、肝男の手が鈴音の胸に届いた。ゆっくりと、下から持ち上げるように1揉みする。 「んっ」 (ぬぉぉぉぉぉぉ!!!!!柔らかいぃぃぃぃぃ!!!!!!) 「どう茂部田くん?初めて触った女子のおっぱいの感想は」 「柔らかい‥…!ただ柔らかくてなんかもう……感無量って感じだよ」  多くの男子が一生に一度だけ体験する感動を、肝男は今日経験した。  自分の体のどこにもない柔らかさと、重み、そして適度なハリ、更に伝わってくる体温。およそ数値化できない多様な感動は渾然一体となり、右手から脳髄へ駆けのぼってくる。 「せっかくだし、こっちも」 「ん……」  鈴音の反応を見た肝男は、更に左手で彼女の右胸を揉んだ。両手を使って鈴音の乳房を堪能する。 (ドキドキが全然収まらない。まるで堀北さんが全部僕のものになったみたいだ)  両手の中で動き回る肉は、スライムか水饅頭のようにかたちを変えつつも、少し力を抜けば必ず元のきれいな形に戻る。  16歳という若さもあるからだが、張り感と柔らかさの絶妙なハイブリッドを持った鈴音の乳房は、男を視覚的も触覚的にも誘惑する最高級のプレジャーアイテムだった。  もみもみ もみもみ 「堀北さん痛くないかい?」 「ん……痛くないわ。優しいのね茂部田くん」  気遣いを褒めてもらえたことを内心喜ぶ肝男。男と女が“する時”に、こういう細かな気遣いが大切だと何かのサイトで見た覚えがあったが、そのとおりらしい。  鈴音の反応も気にしながら、肝男は揉んだり押したり、力加減を変えて鈴音の乳房を堪能している。 「茂部田くん。堀北さんの乳首も触っていいんだよ。むしろ堀北さんって乳首大好きらしいから、茂部田くんにいじってもらえたら嬉しいんじゃないかなぁ?」 「えっ!?そうなの堀北さん?」 「……そうね。いつもは自分で触るだけだから………たまには男の子に触ってほしいのよ」  桔梗の巧妙な進行により、肝男の人差し指が鈴音の頂点に伸びる。  初めて胸を触ったときと同様、おっかなびっくり、腫れ物に触るようにゆっくりと近づけていく。  つん 「んぁっ!」 「うわっ!ごめんなさい!」  肩を弾ませた鈴音に驚いた肝男。何か悪いところに触れてしまったのだと瞬時に察し、稲妻の勢いで手を引っ込めた。  しかし、息を整えた鈴音が場を整えた。 「大丈夫よ茂部田くん。乳首なんて“久しぶり”に触られたから驚いただけなの。もう落ち着いたから、好きに触っていいわよ」 「ほ、本当に?」 「えぇ」  少しだけ深呼吸した鈴音が再び胸を突き出すと、それではと肝男も手を伸ばす。  2度目の邂逅を果たした、肝男の人差し指と鈴音の乳首。一瞬だけビクンと怖気づいたが、逃げる素振りまでは見せなかった。様子伺いに、ゆっくりと円を描いてみる。 「んぅ……」  鈴音の顎が少し上がり、乳房の方ももじもじ蠢いた。 (か、かわいい……)  そのうぶな反応に肝男の心臓はときめき、戯れを継続する。(おそらく)平均的な16歳女子のものより大きい堀北の乳房にして、その頂点は思いの外小さかった。乳輪のおおきさは10円玉くらいだろうか。ぱっと見ると、色が薄くて乳に同化してわからないくらいの存在感だ。  ただし、彼女の真白な肌のおかげで、淡い桜色の頂点はよく映えて美しい。雪原に舞い落ちた桜の花びら。そんなあり得ない幻想的な情景を肝男は感じた。 「んっ、乳房………いぇ、おっぱいの発達は性器よりもやや遅いわ。乳首が発達するころ、性器は既に成人女性とに向けて発達しているの。ちなみに乳頭、乳首の大きさは平均して10mmくらいよ」 「じゃあ堀北さんは平均より少し小さい方なの?」 「…………えぇ」 「あははは!」  弄られながらも解説は忘れないところが、真面目な堀北らしい。  鈴音の反応に気を良くした肝男が、もう一つの乳首も触る。まるで2つのダイヤルを回すように、左右同時に鈴音の乳首はこねくり回されている。そしてそれを見る桔梗は楽しそうだ。 「あっ!だんだん硬くなってきたよ。これってさっき言ってたキモチイイっていう事なのかな?」 「んぁっ……!……そ、そうね。生理的な反射もあるけれど、性的刺激に反応しているとも言えるわ」 「つまり僕の指で気持ちよくなったということなの?」 「そういうっ…!……ことよ」 「良かったね〜堀北さん」  肝男がニヤニヤしながら尋ねると、鈴音は吃音混じりにそう答えた。  肝男の内心に初めて得る充足感が生まれる。 (僕が女の子を、それも堀北さんを気持ち良くした)  自らの技術で相手に快感を与えた。オスにとってこれほどの喜び、達成感は他に無いだろう。 「んっ!!ちょ、引っ張ったら…ぁんっ! 突くのも弱いのに……んんっ!」  肝男は指先の力加減を変えたり、弄り方を変えては鈴音の反応を楽しむ。なるほど、女子とセックスするときはこうして昂ぶらせれば良いのか、と彼は身を持って実感した。 「堀北さんって乳首がすごく好きで、ひとりエッチする時もよく触ってるらしいんだ。だから茂部田くんも遠慮なく触ってあげてね」  鈴音の声はどんどん高くなり、彼女の性的高まりを如実に表している。  * 「ねぇ、そろそろ次の場所を説明するから離れて頂戴」 「え?あっ、あぁそうだね。ごめんごめん」  いよいよ声のトーンが高くなり、ボリュームまで上がりそうだったため、鈴音から乳首責めを打ち切った。このままでは肝男の前であられもない嬌声を出し、下手をすればさらなる痴態を見せてしまいそうだったからだ。桔梗から「あちゃ、残念」なんて言葉も聞こえてきたが無視する。  肝男としてはもう少しの間乳房を堪能したかったが、こう突き放されては言葉を返せなかった。 「でも、次の場所って言ってもそれって」 「そうよ。女性器の説明に入るわ」  言いながら鈴音はショーツに指を掛けた。 (うぉぉぉぉぉぉ!!!!!ついにぃぃぃぃぃぃ!!!!!)  肝男は内心で絶叫する。  いよいよついにこれから、想像の中で夢想し続けたもの、夢にまで見た女性の神秘の場所を拝む事ができる。しかも相手はこともあろうに、Dクラスの孤高の花たる堀北鈴音なのだ。 (エロビデオでも雑誌のヘアヌードでもよく見えなかった場所を、これから僕は自由に観察できるんだ!)  過程の想像だけで彼の分身は熱く滾っている。もうパンツの中はギチギチで苦しいくらいだ。 「ふぅ。じゃあ、脱ぐわね」 「は、はいっ」  肘を曲げ腰を引き、上体を屈めていざ下着を下ろさんとする時、鈴音はふと目の前を見た。そこには彼女の顔に目もくれず、下着の方に釘付けになっている血眼の肝男の顔があった。  (気持ち悪いほど性欲が滲み出ているわね)  どうして自分がこんな、見ず知らずの男の前に全裸を晒さないといけないのか。そんな思いは今日の朝からずっと続いている葛藤だ。  ゆっくりと下着を下ろし、太ももをショーツが這っていけば、同時に痴毛や秘所が現れだす。 「ふぉぉ……」  肝男が変な声を出しているが、なるべく意識せずに膝、足首へとショーツを下ろすと、足首からそれを抜き取って他の衣類の上にまとめ、再び直立した。  鈴音は椅子に座る同学年男子の前にて、気をつけの姿勢ですべてを開け広げにしたのだ。 「はい。これが女子の裸よ」 「ふぉぉぉぉ…………!」  衝撃の光景に思わず仰け反った肝男。あの美人な堀北さんが、顔を赤らめて背けながらも一切合切隠さずに裸体を見せてくれている。その事実が自分を見えない力で圧迫するように感じた。 「ここが、ここが堀北さんの」 「そうね。女性器……………つまり、おまんこよ」 「お、おまんこ!」  肝男は子供みたいに復唱してしまった。口に出して、そして彼女の言を聞いてより実感する。 (これが堀北さんのおまんこなんだ)  堀北鈴音の一番大事な、心に決めた人以外には見せたくないであろう、一番恥ずかしい場所が目の前にある。  そう思うと興奮は更に高まり、触れてもいないのに下半身が暴発しそうになった。  * 「よく見て勉強してね茂部田くん。こう見えて堀北さんって見られるのが好きみたいだし、自分の体が教育の材料になる日を楽しみにしてたらしいから」 「そ、そうよ。私なんかの身体で良ければ穴が開くまで観察してくれて構わないわ。なんなら解説もしてあげる」 「ほ、本当!?」  「本当なわけないじゃない!」と内心で毒づいたりもしたが、結局桔梗に誘導される鈴音に成す術はなかった。そしてそれを理解している桔梗もまた、腹黒い内面を上手に隠しながら肝男を焚き付ける。 「ほらほら茂部田くん。こんな機会だし、まずは女の子のアソコについて堀北さんに解説してもらおうよ」 「うん!じゃあお願いしようかな」 「………」  桔梗という後ろ盾を持った肝男は力強く頷き、欲望めいた眼を恥じることなく鈴音に向けた。  鈴音は一度聞こえない舌打ちをしてから、重く口を開く 「じょ…女性器、いえ…おまんこは」  * 「おまんこはいくつもの部位が合わさって出来ているわ。外側から解説するなら、まず目に映るのは陰毛と大陰唇ね」  自分の股間に指を添えた鈴音は、人差し指でそこを示した。肝男もそれにつられて注目する。 「堀北さんのまん毛と割れ目が目の前に…」  鈴音の秘所は丁寧な処理が施されており、煩さも物足りなさも感じさせない優等生な佇まいをしていた。太く美しい直毛は恥丘から下方に広がっていたが、均一な幅と長さでIの字に刈り揃えられてクレバスに陰を作っている。  しかし決して覆い隠すことないレベルで止められていたため、中間から下、特に最下部は割れ目がよく見えている。  真正面に立ち、尚且つ陰毛越しでも割れ目が確認できるという、相手への配慮に満ちたヘアだ。 「私の場合、小陰唇はしっかり隠れているからこの状態では見えないわ。俗に言う……び、びらびらっていうものよ」  あの鈴音がそんな下品な名称を使うことに驚いたが、向こうを見れば桔梗がニヤついていた。 「でも陰核、つまりクリトリスはこの状態でも少しだけ出ているわ。皮は被っているけれど」 「これがクリトリスなんだぁ」  鈴音の股間に顔を近づけた肝男は、生まれて初めて女子の陰核を見た。確かに鈴音の言う通り、パッと見は茂みと谷間に隠れて見えにくいが、よく見ればぷにっとした肉から顔を出した突起が確認できた。  鈴音のオマンコにサンドイッチされているクリトリスは何故か愛らしく、小さな子供のようにも思える。 「これが女の子の一番感じるところ。もちろん堀北さんもそうなんだよね?」 「そ、そうなるわね。ここは性的刺激を受けて膣内分泌液を出すために存在する器官よ。そして分泌液で潤滑になった膣内に男性器を受け入れることで、私達はセックスをするの」  顔を真っ赤にして解説する鈴音。だがしかし、受講している生徒には少し難解のようだ。 「うーん、なんだかよくわかんないな。もう少しわかりやすく教えてよ」 「だから……そのつまり………ま、マン汁を出すためにあるのよクリトリスは!マン汁とかオツユとか愛液とか聞いたことない?女子は気持ちよくなるとそういうのが出て、それで濡れたオマンコはオチンチンが入りやすくなるの!」 「なるほど!そういうことか!」 「あははっ!堀北さん大胆過ぎ〜」  得心した肝男の顔がぱっと明るくなっているが、反面鈴音の方は爆発しそうなほど上気していた。  そして相変わらず、桔梗はその様子を楽しんでいた。 「ねぇねぇ茂部田くん。堀北さんのソコをよく見るためにも、また姿勢を変えてもらおうよ」  さらに、ここでも桔梗の横槍で鈴音の羞恥は加速される。  * 「こ………これでよく見えるかしら」 「おおぉ…!」 「わぁ〜見てるこっちが恥ずかしくなっちゃうよ」  鈴音は床に背中を預け、膝裏を両手で支えながら肝男を見ていた。肝男のニヤついた顔が自分の脚の間から見えている。  鈴音は俗に言う、マンぐり返しの格好をさせられていたのだ。 (なんてみっともない)  全くその通りだった。あの知的でクール、才色兼備な鈴音があろうことかマンぐり返しで股間の全てを男子にひけらかす日が来るとは。  上から肝男が覗き込んでくる。蛍光灯を遮るように、下卑てだらしなく鼻の下を伸ばした顔が鈴音へ向けられる。 「全部見えるよ堀北さん。君のオマンコもお尻の穴も全部」 「それなら、よかったわ」  鈴音は絞り出すようにそう言うと、次いで解説を再開した。 「見えるかしら茂部田くん。大陰唇の内側には小陰唇というピンク色の器官があるわ。成長によって色は変色するけれど、若い頃はみんな薄い桜色よ。それとここが女性の尿道。おしっこが出てくる場所ね」 「これが堀北さんのオマンコの中なんだね」  鈴音が自らの秘所を開帳して解説し、肝男がそれを間近で聞いている。 「わかるかしら。こっちの穴が膣、つまりオチンチンが入る穴よ。この奥に子宮口があるの」 「おおぉ……」  肝男が初めて覗き混んだアソコはいたる所が湿り、全体的にテラテラと煌めいて見えた。蛍光灯の光を乱反射して、桃色の万華鏡のように艶めく膣内を見ると、「堀北さんの全てを知れた」という実感がヒシヒシと湧いてくる。 「ちょっと失礼」 「え、ちょ……何嗅いで………!」  鈴音の了承を待たずに鼻を近づけ、スンスンと匂いを確かめてみた。 「なんだろうこれ。生臭いようなおしっこ臭いような。僕の体のどこからも感じない匂いだよ。でも不思議と不快じゃないな。他の女子もこんな匂いなの?」 「知らないわよ他の子なんて。でもどの子もオリモノのせいで、程度に差はあれど匂いは出るものよ」  信じられないくらい顔を赤くして鈴音が答えた。どうやら彼女にとっては、見られる以上に恥ずかしいことらしい。  * 「その位置からなら見えるでしょうけど、これが肛門よ。もちろん男子にもこの器官はあるけれど、まじまじと見る機会は無かったでしょうね」 「へぇ。こんなにシワシワなんだねぇ」  肝男の言葉に同調して肛門がキュッと縮む。平静を装っているものの、意識すると当然恥ずかしいらしい。 「私だって自分のものを客観的に見たことはないわ。もちろん清潔にしているつもりだし、毛の手入れくらいは頻繁にしているけれど」 「とってもキレイだよ堀北さん!オマンコみたいにピンク色だし、毛も生えてない。もちろんウンチだって着いてないから安心して」  デリカシーのない肝男に、鈴音は歯噛みする。誰も自分の肛門を評価してほしいだなんて頼んでないからだ。 「女性の場合肛門と膣が近いから、雑菌の侵入や感染のリスクが高いわ。だからお尻を拭くときの向きにも注意するのよ」 「ふむふむ。そうなんだね」  内容だけ聞けばれっきとした生物の授業と言えるが、光景としては非常に不埒極まりない。  片や全裸で大股開きをしながら説明する女子と、それにかぶりついて受講する男子。桔梗はこの奇妙な光景を眺めながら、それがクラスの同級生たちを前に行われる情景を想像し、ひとりクスクスと笑っていた。


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