複数の手が体に伸びてきているのが分かる。太い指が表皮を焦らすようになぞり、蚯蚓のように蠢いている。乳房の先端、割れ目の突端を触って欲しくて大きく膨らませているのに、根本をかすめるとわざと周りをおどけてくすぐり始めるのが苛立たしい。懇願しようとしても舌が伸び切って声が出せない、抵抗しようにも力が入らない。こちらが何かしようとするたびに下品な笑い声が何枚ものフィルターを通したようにくぐもった音で聞こえてくる。下半身は溶け、上半身は奈落まで沈んでいる感覚。犯されている、と頭で考えている。犯して欲しい、子宮口はペニスを迎え入れようとしている。まだ誰にも触れさせていない所から、まっすぐ脊髄を登ってくるのは純粋な快楽だけであり、とっくの前に脳は中毒を起こしていた。まっさらな場所に裸でいるような恐怖心。それを和らげてくれるのは、まだ顔も見ていない、誰かも分からない男のペニスだけになった。
ちょこ
2023-03-13 15:03:23 +0000 UTC