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闇桜之黒嫁、混沌乃大河

 Skebでリクエストを頂きました!

 今回はFateでも珍しいカップリング、桜×藤ねぇです!

 個人的には、すごい納得できたカップリングでした……桜、士郎と凛(とライダー)が好きすぎるだけで、藤ねぇのことめっちゃ好きですからね。というか、藤ねぇいないと桜ルートは詰むだろってレベルで貢献してますよね。

 というわけで、原作より“ちょっとだけ”強くなってしまった桜が、大切なものは全部手に入れてしまうお話です。

 ちょっとって、どれくらいって? ……オラつきセイバーと互角くらい?(絶望)




 

 ──藤村大河が最初に感じたのは触覚で感じる柔らかさ、次に感じたのは嗅覚で捉えた甘い匂い、そして視覚が戻って最初に認識したのが暗さだった。

 暗い、部屋の中が薄暗い。夜の暗さとは違う、なにか靄がかかっているかのような、そんな暗色が勝手知ったるはずの衛宮邸を覆っているのがわかる。


「あれ……? 私、どうして……?」

「おはようございます、藤村先生」

「あっ、桜ちゃん……もしかして私、寝ちゃってたのか、な……?」


 てっきり寝入ってしまって、そのまま間桐桜に膝枕をされていたのだと思った大河だったが、己をのぞき込んでいる生徒の……内心では“家族”だとも思っている少女の、桜の外見が“違っていた”。

 髪の色は白く変じ、目の奥に輝く光は血色の真紅。頬には赤い爪痕のような痣が走り、服装は清楚な彼女らしからぬ、肌に張り付くような黒である。

 それでもなお、桜という少女の持つ美しさは微塵も損なわれていなかったので、大河はこてんと教え子の膝の上で首を傾げて「……イメチェン?」と問いかけた。


「ええ、そうなんです。わたし、これまでの間桐桜を止めまして」

「そう、なんだ。まあ、若いうちっていうのは自分のキャラに迷うもんよね。私もさ、士郎の親父さんに好かれようとしてた時はちょっとだけ背伸びして」

「──他の人、それも男の名前なんて出さないでください」


 ぞわりと。桜の笑顔の奥で、何か危険なものが蠢いた。

 教師としてそれなりの経験を積んできており、かつ実家がヤクザということで“キレている”人間はそこそこに見慣れている大河、一瞬で桜が危険な精神状況であることを理解した。

 それもネガティブで自罰的な性質を残しつつ、不興や不快を表明することを躊躇わなくなっている……“タチの悪い振り切り方”だと、大河は一目で看破する。


「OK、ごめんなさい、桜ちゃん。藤村のお姉ちゃん、選択肢ミスっちゃった」

「……いいんですよ、それが藤村先生らしさですから。ふふっ、先生はいつも明るくて朗らかで、わたしを気遣う言葉を時に自然に、時に無理にでも押し付けるようにしてくれましたね。うれしかった。ええ、うれしかったです。わたしに笑顔を取り戻してくれたのは、先輩でもなく、姉さんでもなく、藤村先生……大河さんでしたね」


 ぞろりと。これまで桜が見せたことのなかった、大河へ向けた執着が覗いた。

 この娘はてっきり、弟分である衛宮士郎を一途に思っているのだと、大河は考えていた。いや、それは確かにそうだったのだろう。

 しかし、こうして危うい精神状態を露わにし、それを反映したような何処か攻撃的な外見になった桜は、これまで見たこともないような執着心を、大河に向けている。

 それが元より備わっていたものなのか、それとも桜が“こうなった”原因を核に増幅されているだけなのかは分からないが、大河は……それを、少しだけうれしいと感じてしまう。

 もちろん、今の桜は健常な状態に見えないので、手放しで喜ぶことは出来ない。

 けれど衛宮邸において、いつしか“みんなのお姉ちゃん”になっていた大河は、全員から慕われながら激しい感情を向けられることは無くなっていった。意識的に、みんながそう接するように振る舞ってきた部分もあるけれど。


「ね、ねえ、桜ちゃん。電気を点けない? なんだか、部屋の中が暗いの。これじゃあ、可愛いお顔がくすんで見えちゃう! なーんて……」

「点いてますよ?」


 まるで何でも無いかのように、桜の身体から影が伸びた。

 その影は手のような形を取って、天井から下がっているシェードをどろりと溶かすと、中央の電球をつまんで戻って来る。


「ほら、温かいです」


 ……大河はこの段になって、ようやく桜の“おかしさ”が、恐らく自分の想定を大分上回っていることに気づいた。

 家族としての相談や、教師としてのカウンセリングで、どうにかできる領域に無い、明確な異常……それが、物理的な影響を及ぼすほどに噴出していると。


「しろっ……!」


 跳ね起き、走り出し、それから叫ぼうとして。

 周囲の靄がかっていた闇が、影に変じて両の手足を高速した。

 まるで体操でもしているかのような、奇妙な姿勢で動きを封じられた大河。

 彼女の脳裏に過ぎるのは、先ほどシェードを襲った融解現象のことだ。

 豪放磊落で細かいことを気にしない様に“見せている”が、本質は聡い大河の予想は違うことなく、どろぉっ……と忽ちに彼女のまとっている衣服が溶け始める。それはただ溶けているというよりも、本質を失って崩壊していくような、根源的な“終わり”を想起させるものだった。


「あ~あ……大河さんにまで、逃げられちゃいました。これでもう、わたしに向き合ってくれる人は、誰もいなくなってしまいましたねぇ……」

「さ、桜ちゃん、桜ちゃん……! ち、違うの、今のはその……お、落ち着いて話せるように、場所を変えて……と、とにかくこれを解いて……!」

「もしかして、大河さんをとろかせて……どろどろに形を無くした液体にしてしまう、そんな風に思っているんですか?」


 具体的な末路を提示され、それでも悲鳴をあげなかったのは、大河という女性の強さだろう。

 だがしかし、未曽有の恐怖に耐え抜けるかは別の話だ。

大河の股間は、明確な死と消失を目前にちらつかされたことで、決壊してしょろしょろと小水を垂れ流してしまう。すんすんと、服を失い露わになった大河の背に抱き着いた桜が、鼻を鳴らす音が耳元で聞こえた。

 失禁の粗相で不興を買えば、死ぬ。それはもう、大河の中では確定事項になっていた。


「あぁぁ……ゆ、許してぇ、桜ちゃん……やだ、やだぁ……ころさ、ないでぇ……」

「死にたくない、死にたくない、死にたくない。そんな、聞き飽きたことを言わないでください、大河さん。あなたは、特別だからここに残しているんですよ。もっと、わたしの知らない言葉をください……ねえ、藤村先生?」

「違う……違うのぉ……桜ちゃんの、手を汚すのは……いやっ……!」


 桜は明確に驚きを示していたが、大河はそれに気づかないまま、ぽろぽろと涙を流して語り続ける。

 いつか大切な人たちに、憎まれて疎まれてしまう日が来るかもしれない。けれどその日が来たのなら、絶対に相手の手になんてかかってやらない。

 その前に意地でも自殺すると。大切な家族の手を、自分の手で汚させるなんて、耐えられないと。涙ながらに訴えかける。

 それは、正に……先生呼びに敢えて戻してまで欲しかった、桜の知らない言葉だった。


「だから、お願いよ、桜ちゃん……殺さないで……これを、ほどいてぇ……」

「あぁ、大河さん、大河さん! あなたは、本当にどこまで……! 心配しなくていいんですよ、わたしの手はもうどろどろに汚れ切って、世界で一番の悪者のそれになっているんです♥ 仮に大河さんを殺してしまっても、その染みで区別なんてきっと出来ませんよ♥」

「あぁ……うぅぅ~……」

「殺したりなんて、絶対にしませんけどね……♥ ああ、大河さん……好き、好きです♥ 自覚できました……あなたをこうして残したのは、笑顔をくれたことに可能性を見ただけじゃない……今のわたしでも想像のつかない言葉をくれると信じたから♥ 絶対にわたしのモノにします……姉さんと同じようにね……♥」


 遠坂凛も同じような事態に巻き込まれ、そして既に“末路”を迎えているという事実に、大河は桜の柔らかで温かい体が触れているのに、背筋にぞわぞわと悪寒が走るのを感じていた。

 桜が触れているからだというのは、大河としては考えたくない。


「ライダー、セイバー……♥ わたしのお嫁さんを、ほぐしてあげてください♥」


 襖が開かれた向こう、一瞬だけ見えた冬木の空は炎で焼けているように見えた。庭先に転がっている半壊した屍は、何処かで見かけたような神父の服を着ている……。

 そんなおぞましい光景を覆い隠すように、ライダーとセイバー……紫色の髪をした長身の少女と、金色の髪をした小柄な少女が襖を占めた。

 留学生だと聞いていた二人は、その美しさや魅力を残したままに、この空間全体を覆う“闇”に汚染されているように見えた。


「いいのですか、桜……♥ あなたの花嫁になる女を、私とライダーで先に味わってしまっても……♥」

「ええ、わたしをきちんと受け入れられるように……とろとろに解して、謙譲してください♥」

「すべては、あなたの命ずるままに……マスター、私の桜……♥」


 怯えている大河にしなを作って寄りかかると、ライダーとセイバーはふくよかな胸を左右から揉み始め、恥ずかしがって隠れている核のことを笑い出した。


「陥没乳首なのですね、大河は……♥ 桜に見られるのが恥ずかしくて、かくれんぼしているのでしょうか♥」

「あぁぁ……見ないでぇ……♥」

「いいえ、見ます♥ 見せてもらいます……そして、桜にすべてをさらしてください♥」


 ライダーの舌が、れぇぇ……と長く伸びた気がした。

 その舌先がつぷりと胸の窪みに挿しこまれ、先端が乳首にまきついて、ちゅこちゅこと擦り上げ始める。

 男性に対して行われる性行為、フェラチオなどの口淫……それを女性の身体に行うという、異形の奉仕。

 自慰すらもほとんどしたことはなく、性欲はあってもそれに溺れた経験のない大河へのそれは、子供に強い酒を飲ませるようなものだ。


「んあぁぁっ♥ ひっ、ひぅぅぅっ♥ おぉぉぉんっ♥」


 それこそ、発情期の雌虎のような喘ぎ声をひり出し。

腰をへこ♥ へこ♥ と前後させながら、弓なりに反りかえってみせる大河。

 そうすると胸がぷるんっ♥ と震えて前に突き出され、ぷくりと膨れた乳首がその姿を現すことになる。ライダーは続けて、もう片方の胸にも舌を這わせていく。

 その間に、セイバーは大河の股間に顔を埋め、ぴちゃっ……ぴちゃっ……と静かに舌を這わせていく。くりっ、くりっと舌先で陰核を弄びつつ、先の失禁の際の汚れを舐め取っているような、こそぐような舌遣いだった。


「あうぅっ……やめ、てぇ……汚い、からぁ……♥」

「何を言い出すかと思えば……汚いのなら一層、我がマスターである桜が触れる前に、ここを綺麗にしなければいけないではないですか? ぺろっ、れるぅぅっ……♥ ふふっ、女の失禁の匂いは好きです……♥ すっかり、桜に仕込まれてしまったので……♥」

「あっ、あっ……あ~っ……♥ 二人とも、ダメぇ……♥」


 性感帯を美女二人に愛撫され、ぷしゅっ♥ ぷちゅっ♥ と幾度も絶頂を繰り返しながら、セイバーの口へと潮吹きしてしまう大河。男か同性愛者ならば、死んでも良いかと思うほどの喜悦の時間。

 顔を覆いたいほどの羞恥に晒されながらも、両手足は影に拘束されて感覚を失い、これまで異性愛嗜好であった性癖に“女同士で感じる”ことを刻み込まれて行く。

 震える背中を抱きしめて、あるいは逃がさない様に拘束しながら、乳首をぷくりと膨らませ、陰核を秘所の真ん中で赤く腫れさせた大河に、桜が頃合いかというように語り掛ける。


「大河さん、気持ちいいですね……♥ 女の子に愛されて、とっても気持ちよくなってしまいましたね♥ 大河さんは、元から女の子が好きだったんじゃないですか♥ 明るく接しやすいフリをして、生徒に欲情してたりしたんですか♥ 品定めをして、生徒指導室に呼び出したりしてたんじゃないですか、藤村せんせぇ?」

「いやっ、やぁぁっ……♥ そんなこと、してなっ……おほぉっ♥」

「いいんですよ♥ 同性が好きでもいいじゃないですか♥ 私は先生の、大河さんの好きを受け止めてあげたいと思っているんです……わたしのことも、大河さんは受け入れてくれたでしょう? あなたと会った時にはもう、致命的に汚濁に沈んでいたわたしにも……ね……♥ いいことをおしえてあげます、大河さん♥」


 はむりと大河の耳を軽く噛み、桜がその脳髄に言葉を吹き込んでいく。


「わたしの今の姿、影が装束を象っているだけなんです……♥ さっきから、ずーっと大河さんに、わたしの胸を……おっぱいを押し付けていたんです……♥ どう、思われますか♥」


 ぷしゅっ♥ とセイバーの口の中に、甘酸っぱいマン汁が噴き出された。

 桜の問いかけの間は、ライダーもセイバーも責めを一時中断している。


「──わたしに、欲情したんですね、大河さん……♥ もう、逃がしてあげません……♥ わたしのものに、自分からなってくださいね……♥」


 セイバーとライダーが、その身体をまるで恋人同士のように寄り添わせながら、大河から離れた。

 くすくすと笑う二人を呆然と見つめていると、両手足の拘束も無くなる。

 大河は……それでもなお、この部屋を出なければと強く願っていた。このままでいることが、桜に良いとは思えなかった。

 しかし、大河の手と足は彼女を裏切った。

 足はかくっと折り曲がって蟹股の姿勢になり、つま先立ちでへこ♥ へこ♥ と「桜ちゃん♥ これが私のおマ〇コよ♥」と言わんばかりに強調を始め。

 腕は頭の後ろで勝手に組み合わされて、むわっ……♥ と緊張と恐怖と興奮で蒸れてしまった、メスの匂いを放つ腋を露わにして見せている。

 一歩たりとも外へは動き出そうとせず、まるで桜に媚びるような無様踊りを演じるように、手足は大河を裏切っていた。


「ほぉぉっ♥ な、なに、これぇぇ……♥ ど、してぇ……体が、言うこときかなっ……ひぃぃんっ♥」

「だって、わたしから離れて行こうとするんですから。こんなに、こんなにこんなに、こんなにこんなにこんなに、大河さんのことが好きなんです♥ 愛しているのに、遠ざかろうとするなんて……分かりますよ、年端もいかない生徒に欲情するのに照れているんですよね♥ だったら……素直になれるように、手伝います♥」


 腰へこ踊りを続ける大河に、つぅ……と腕や足を指でなぞり乍ら、すんすんと腋で鼻を鳴らして桜が言う。

 その言葉にひたすら困惑と、そして「もしかしたら、そうだったかも知れない」と思ってしまいそうなくらいの動揺を感じながら、大河は桜がなぞった腕に、奇妙な点を見出した。


「あ、れ……私の、手……私の、足も……え……あ……?」


 それは影に囚われて、感覚を失っていた部位。

 薄暗い闇に覆われた室内では気づきにくかったが、ちょうど影が飲み込んでいた個所に、線が入っていた……そう、まるで切り取り線のようなものが。

 電球が外されてしまったから、薄闇に夜闇が加わって、断言できるほどはハッキリ見えない。けれど、否定できない程度には……その線から先の個所の、色が大河の肌と少しだけ違っていた。


「ええ──先に手足から、わたしのモノになってもらいました♥」


 セイバーとライダーに感じていた違和感が、今さらになって結実する。そうだ、まるで肌が少しくすんだように見えていたのだ……歌舞伎で悪役や死者を表す青隈のように、暗色に寄せて。

 そんな絶望的な事実に到達してしまった時も、大河の身体はへこへこと「桜ちゃん見て♥ 大河のドスケベ踊り見て♥」と腰を振り続けていて。

 しょろろろろろ……と、再び絶望からか小水が漏れ落ちた。


「あー……せっかく、セイバーが舐めて綺麗にしてくれたのに……♥ いえ、大河さんに汚い箇所なんて無いと、私も思っているんですけどね……♥」


 じゅるりと何処か湿っぽい音と共に、周囲の闇から無数の影が這い出した。

 それはすべてが桜であり、今の桜を構成している混沌とした闇であり、大河の手足と同じ形質のモノだった。

 それらは大河の全身に絡みつき、吸い付き、愛撫して……女同士の快感を覚えさせられ、手足はもう妻帯されてしまった大河の体に、間桐桜を……新しい桜を教え込んでくる。


「ふあぁぁぁっ♥ んっ、あぁぁぁっ♥」


 わしゃわしゃと腋の下を指で掻き混ぜるような感触が伝わり、舌のようなものが無数に腋汗を啜り舐め取っていく。


「きっ、ひぃぃっ♥ ひ、あぁぁぁっ♥」


 胸をぐるぐると縛り上げて圧迫し、ぴんと突き出した乳首をはぐはぐと歯のようなものが甘噛みを繰り返していく。


「あぁぁっ♥ んくっ♥ はっ、ひぅっ♥」


 秘所を海洋生物のような触手が擦り上げながら通過して、その最中に幾度も唇で挟みしごくように陰核が愛される。

 ぷちっ、ぷちっ、ぷちっと、大河の脳細胞が快感と恐怖と不快感と興奮で殺されていく。藤村大河を愛でながら、藤村大河壊される。

 それはまるで、笑顔を思い出させてくれたことの御礼のような。

 それはまるで、苦しい時に笑っていたことに対し復讐のような。

 徹底した愛撫と蹂躙の中で、快感に晒された部分が置換されていく感覚があった。

桜の思いが赴くままに、支配されるものへと、変えられていくのが伝わった。


「……大河さん、ごめんなさい。こうでもしないと、わたしは安心できないんです……きっと、今のわたしは、この星で一番強い……想定よりもずっとずっと力が増してしまっていて、南米で眠っている甲殻生物ですらきっと、あっさり溶かして滅ぼしてしまうでしょう……それなのに、あなたに拒絶されるのが怖くて、嫌で仕方なくて、こんな手段しか取れないんです……」

「あっ……あー……」

「姉さんはいいんです、今のわたしには“他のわたし”のこともわかる……姉さんがただ一人で、わたしを救ってくれるくらいのことができるのも分かっている……だから、どれだけ苦しめて、わたしを追体験させて、わたしのなかで泣き叫んで赦しを乞うて媚びて、それから娶ってあげるのに迷いはない……けれど、大河さんはそうじゃない」


 精神が度重なる凶悪な愛撫によって荒廃し、桜を認識できているかも怪しいような目つきになってしまった大河を、桜はしっかりと抱き留めながら、己の内に残った弱さを吐露する。

 いずれはこの星の抑止力や真祖たちすら溶かして取り込んでいくだろう、究極の混沌となった娘が最後に吐露する弱気だった。


「こんな私は……嫌ですよね、大河さん。それでも、受け入れてほしいんです」


 大河の手が……桜の背中を抱いた。桜は指示を出していない。


「……桜、ちゃん……いい、から……ね……?」


 何が“いい”だったのか、もう大河自身にもはっきりとは理解できない。

 けれど、それは桜にとっての究極の福音となり、彼女は迷うことなく大河の唇を貪り──その体の中に、自分をどろどろどろどろどろどろと流し込んだ。

 射精を超える、支配の行為。女同士で成り立つ、完全なる身体と魂の掌握。


「お゛っ……♥ お゛ぉぉぉん……んっ、ふぅぅ……おぉ……へぇぇぇ……♥」


 ぷしゅぅっ♥ と噴き出した潮の中には、最後の大河自身の成分が含まれていた。

 桜が唇を離し、がくんと首を立てた大河は……変わっていた。髪の毛は真っ白なものに変わり、裸体は赤い縦縞の入った黒いドレスに覆われ、その眼は爛々と赤かった。

 桜と、同じ“成分”に変じていた。


「桜ちゃん、悲しまないで♥ お姉ちゃんは、桜ちゃんが笑ってくれた方がうれしいなぁ♥」

「あっ……大河さん……♥」

「これからは、ずっと側にいるから……家族だからだけじゃなくて、あなたのお嫁さんとして支えていくからね……♥ ああ、胸の奥まで桜ちゃんでいっぱい……こんな幸福、これまで知らなかった……♥」


 大河のままで、桜と同じになる……そんなことは本来な起こりえない。セイバーやライダーも“変質”してしまっているし、現在は桜の内側で“三周目”を体感中の凛ですら、もうそろそろ“桜に都合のいい凛”への変貌が見られつつある。

 ……だが、第四の壁を超えることのできる“あなた”たちには、心当たりがあるはずだ。本来は、それがある故に大きな事件を避け、悲劇を寸前んで回避できるはずの、奇運をもたらす性質が大河には備わっていると。

 そう、この瞬間の為に……大事な家族を永遠に支える為に、大河は己が持つ豪運を無意識下で無効化し、今この瞬間に奇跡を手繰り寄せたのだ……闇色の奇跡を。


「大河さん……大河さんっ……♥」

「さっきは、一方的にされちゃったからね……次は、お姉ちゃんが攻めちゃうぞ♥」

「あら……負けませんよ、そんなことを言われても♥ 大河さんが──私のお嫁さんなのは、変わりませんから……♥」

 

 互いにぞろりと影を噴き出させながら、蕩かした己を流し込みあいつつ、二つの混沌は愛を交わし合う。

 余波に巻き込まれたライダーとセイバーが嬌声を上げて……彼女たちが見向きもしないついでに、冬木の街は永遠の汚染に沈んでいく。

 桜の下には、死体が埋まっている……やがて星を閉ざす闇の中で愛し合う、美しい女性同士の夫婦こそ、数多の屍の上に咲く大輪の桜のようだった。


闇桜之黒嫁、混沌乃大河

Comments

だって藤ねぇは、攻め役に回ったらメチャクチャ優しくて気遣いのできるお姉さんだからハードレズ書きにくいですし…(藤ねぇの人格への絶対的信頼) その内、藤ねぇハーレム再編集版Fateとか書いてみたいですね…聖杯よりタイガーを奪い合え!

屋根が高い

タイガーなのに二次創作での圧倒的ネコ率の高さよ… でも実際藤村先生みたいなキャラが余裕無くしてるのはHだから仕方ないですよね

ヨネザワ伍長


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