──かつて、世界を蹂躙した恐怖の代名詞“ナザリック大墳墓”。
異なる世界より現れたとも、長年に渡り雌伏していたとも言われる異形種の集団は、人類に絶望と破壊を振り向まき、世界を混沌へと叩き落した。
首領であり魔導国の名でもある“アインズ・ウール・ゴウン”の名のもとに、すべての正義は蹂躙され、希望は断たれたかに見えた。
しかし……今やそれも、遥かに昔のこと。
その恐るべき支配に敢然と立ち向かう3人の英雄姫が突如として現れ、現存する全ての国家を同時に相手取っても勝利を収めるだろうと言われた、悪の枢軸を完膚なきまでに叩き潰し、屈辱と恐怖と絶望を味合わせた上で磨り潰した。
戦乱にあえぐ人間の国家をも制し、世界に平穏をもたらしたと言われる大英雄……彼女たちは3人の姉妹であったとされる。そんな彼女たちも、世界に覇と和を唱える前には、盗賊に身をやつしていたとも。
英雄が立ち上がるには、何時だってドラマが必要だ……伝説になるような、劇的なドラマが。
後に長女ノルンの同性の妻となり、生涯に渡り愛されたと伝えられる、吸血姫シャルティア・ブラッドフォールン。
ナザリック大墳墓の幹部であった彼女は、突如として裏切り、人間の側に転じた……それが人類の反撃の狼煙であり、3人の英雄姫の産声である。
シャルティアがナザリックを裏切った理由については諸説が唱えられており、人間へのあまりに傍若な態度に義憤を覚えたとも、圧倒的な英雄姫たちの実力に屈したのだとも、あるいはノルンへの深い愛情からだとも言われる。
真相は歴史の闇の中──英雄姫であるノルン、メイガス、モリグナは、盗賊であった頃を恥じて、過去の記憶をまるで残していないのだ。
だが今日においても、ノルンとシャルティアの性と種族を超えた愛の物語は人気が高く、歌劇などの形で幾度も人の目に触れている。
その始まりは大抵、姉妹を守るためにシャルティアの前に立ちはだかる、凛としたノルンの姿から始まる──。
※
「はっ、はっ、はぁっ!」
鮮血があちこちに飛び交うアジトの中を、ノルンは全力で“逃げていた”。
真っ赤な髪、そこそこ程度に鍛えられた体、格好つけて付けているだけの左目の眼帯。
顔かたちは整っているのだが、とかく粗野な性格や言動も相まって、粗暴な盗賊たちの中にあってなお、女扱いをほとんどされず、下っ端の地位に甘んじていた彼女は、かつての同僚たちの屍を迷わず踏み越えていく。
そうして、自身と妹たちへと与えられた部屋に飛び込むと、息を切らして叫んだ。
「くそっ! もう終わりだ! さっさと逃げるよ!」
「ノルンお姉様、落ち着いてくださいませ。せめて逃げるにしても、先立つものだけでも持ち出さなければ」
「そんな余裕はないんだよ、メイガス、モリグナ! くそったれ、化け物が! あたしが気持ちよく蹂躙する妄想の中から、出てくるなってんだ!」
「あっ、あっ、わ、わかったぁ……」
赤髪を掻きむしる女……ノルンは、とにかく部屋の中で最低限の荷物を搔き集めると、メイガスと呼ばれた冷徹な口調の青髪の女と、モリグナと呼ばれた吃音の気のある金髪の少女を急かす。
メイガスもモリグナも、ノルンと顔立ちがよく似ていることから、姉妹であると分かる。より知性的な顔立ちをして眼帯も無いのがメイガス、明らかに三人の中で小柄で年下だと分かるのがモリグナだ。
2人はノルンに言われて、このアジトから逃げ出す準備を始めるが、“脅威”を直接その目にしたノルンに比べて動きは鈍く、それが結果的に……彼女の到達を許してしまった。
「──薄汚く、実りもない溝鼠の巣かと思うていれば、このように見るところのある美女が、実に3人も残っていたんでありんすね」
奇妙な口調で放たれた、ある種の音階を持った美しい言葉の紡ぎ手。
それは、銀の髪を赤と紫を基調としたボールガウンとヘッドドレスでまとめ、白磁の肌をフリルとリボンの付いたボレロカーディガンで羽織っている、絶世の美少女であった。
紫色の傘を室内、それも薄暗い盗賊のアジトにも関わらず、レース付きのフィンガーレスグローブで覆われた腕で以て差しており、ノルンよりは少し若くモリグナよりは少し年上という見た目に似合わぬ、豊満な胸の持ち主である。
「くそっ! きやがった!」
「これは、年貢の納め時でしょうかね?」
「こ、怖いぃ……」
ノルンは手にした刃を構え、どこか諦観に満ちた表情をするメイガスと怯えるモリグナの前に立って威嚇するが、これが通用しないことは既に散々アジトの中で見聞きした惨殺で明らかになっていた。
突如としてアジトに単身乗り込んできたこの女は、門番たちを忽ちに殺戮し、目につく狂暴な盗賊たちを枯れ枝のようにへし折り蹂躙し、首領もとっくに殺された。その過程で試みられて攻撃は、すべて通用しなかった。
ノルンはこの女をレベル30……下手したら40代の化け物と見ているが、その想定は間違っている。
彼女──シャルティア・ブラッドフォールンは、ナザリック地下大墳墓第一階層から第三階層の守護者であり、そのレベルは100……100である。
真祖の吸血鬼“トゥルーヴァンパイア”であるシャルティアは、ほんの気まぐれに雑魚盗賊狩りを試み、その目的をおおよそ達成したところである。
嗜虐趣味を大いに満たすことが出来た後、両刀趣味も満たせるような人材を見つけたシャルティアは、何処までも残酷で優雅な笑みを浮かべ、盗賊姉妹に絶望的な宣言を行う。
「犯してから殺すか、殺してから犯すか、悩むところでありんすな。ちょうど3人もいるのだし2人でどちらも試した上で、最後の1人は“どちらも”試すことにしんしょう」
抵抗をやめようと、命乞いをしようと、その身に阿ろうと生かして置く気はないという、絶対の死の宣告。怯えるモリグナが、メイガスの身体に抱き着いて震えだす。
「び、ビビってんじゃあないよ! 旅の呪術師の女が言ってたろう! あたしらには生まれもっての“タレント”があるんだって!」
「ですが、姉様。姉様のタレントは、せいぜいが“相対した者がやりづらそうにする”程度。私に至っては“相手がしぶとく、強くなる”という訳の分からないものですわ」
「うるさいねぇ! あ、あたしは前々から、自分よりも圧倒的に強いと思って調子に乗ってる奴を、甚振ってやりたいと思ってたのさ! 今こそ、いい機会だろうが!」
姉妹のやり取りに、シャルティアは苦笑さえ漏らしながら、まずは長姉を仕留めて姉妹の絶望を深めようと、足を一歩──踏み出せなかった。
「……?」
「な、なんだぁ、さっさとかかってこいよ! ビビってんのかぁ!」
「あからさまにビビってるのは姉様の方ですわ……ですが、あら? 来ません、わね」
「いやさ、3人もいるので誰から狙おうかと、えり好みをしていたんでありんすよ。けれど、それも終わりんした。さぁ、せいぜい啼いてもらおうかぇ」
嘘である。シャルティアは忽ちに長姉を惨殺し、その死体を辱めて次女のスカした顔を絶望に染め上げ、末妹に命乞いをさせようとしていた。
なのに、体が動かなかったのだ。全身からノルンと呼ばれた女を攻撃することを忌避する想いが沸き上がり、指先1つとして動かせなかった。
先に聞いていた、この姉妹のタレントというのが関係しているのかと考え、狙いをモリグナへと変える。
ノルンとメイガスのタレントに、聞いた限りでシャルティアの行動に影響を及ぼせそうな内容は無い。ならば、この末妹さえ始末すれば。
……しかし、シャルティアは動かない。動けない。ノルンだけではなく、メイガスも、モリグナもまったく攻撃できない。
姉妹たちも最初は恐怖や緊張が顔の滲んでいたが、卑小なものならではの鋭さでシャルティアの困惑を読み取り、その表情は不審なものへと変わっていく。
「(なにか、まずいでありんす! ここは、一旦下がって……え!?)」
下がれなかった。逃走、とまではシャルティアは考えていない。単に距離を取り、目視できない辺りから消し飛ばせば安全と考えたの回避行動程度の認識だ。
それが、できない。盗賊姉妹から遠ざかろうという行為そのものが不可能だ。
ならば直接的な攻撃ではない、魅了や時間加速を行えばと考えるが、それも発動できなかった。どうやら、それがどれだけ迂遠なものであっても“姉妹に害を及ぼす可能性がある”だけで発動できなくなるらしい。
「(おかしい! それならば、この盗賊団自体を襲撃できないはずでありんす! そんな強力なタレントなど……!)」
「なあ、こいつさぁ……明らかに今、焦った顔したよねぇ?」
「ええ、姉様。とても“美味しい”顔をしました。もしかしたら、この方……私たちを攻撃できないのでは?」
シャルティアは、戦闘センス自体はあるものの、基本的には知性はそこまで高くなく、当然ながら腹芸や演技も大したものではない。
何よりも、自分に傷一つ付けられないような、顔立ちが少しばかり整っただけの女どもを相手に、警戒するという行為自体がシャルティアにとっては論外だった。表情は思い切り表に出て、ほぼ正確に現在の状況を読み取られている。
「ほうほう、そうかそうかぁ……これがあたしの、本当の実力だってことだなぁ!」
「姉様ったら、優位になった途端に元気いっぱいになられて……もう」
「冷や飯喰わされるだけで、そのうちブッ潰れちまえとは思ってたが、一応は巣を潰されたんだ! その報いは受けてもらうよ!」
完全に調子に乗った様子で、ノルンがシャルティアへと襲い掛かって来る。その時に放った言葉で、シャルティアは盗賊団に対しては殺戮が行えたこと、そしてそのせいで無用な深入りをしてしまったことを悟る。
「(い、いや、攻撃も回避も出来ないとは言っても、この小娘とわっちとでは実力に天地の差がありんす。わっちを攻撃したところで、肌どころか衣服を傷つけることすら敵いんせん)」
ノルンの手に握られているのは、大量生産の安物の刃、それも年季が入って耐久すら怪しいものだ。シャルティアの服に触れただけで、真ん中から折れ飛ぶことだろう。何なら、ノルンの手の方が傷むかも知れない。
……そこまでわかっていたのに、シャルティアは防御を怠った。ノルンに反動が出ないように防御することは、まだ可能だったはずなのに。
「なぁっ!?」
シャルティアの喉から、間抜けな声が漏れ落ちる。
同時にボレロカーディガンがざっくりと切り裂かれ、胸につけていたパッドがまろび出して地面を転げていった。
本来の胸を露わにしてしまったシャルティアは、とてつもない羞恥と怒りによって頭が沸騰し、ノルンの奮った刃に“自分自身が”強化魔法をかけてしまったことにすら気付かない。
「うわ……こいつパッドかよ。そんなもん大きく見せてどうすんだ」
「こ、このっ……殺す! 犯して殺すのは中止でありんす! 殺して殺して血の染みにしてやりんしょう!」
「うっせぇボケ!」
「ぎゃぶぅぅっ!」
ノルンのビンタがシャルティアにさく裂し、思い切り彼女の顔が横に凪がれて「ごきぃっ」と骨が鳴った。
ノルンには、そんな力は無い。彼女のレベルはせいぜいが10前後。シャルティアの肌を打てば、逆に骨が砕けてしまう程度の耐久力しかない。
だからシャルティアは、彼女の頬にノルンの掌が触れた瞬間、自らすさまじいスピードで首を横に振って、ノルンの掌と手首を守ったのだ。自分の骨や腱が傷むのを一切考慮せずに。
自分よりも弱い相手に攻撃が出来ないという制約が、想定を超えて恐ろしいものであることを、シャルティアは理解せざるを得ない。
「(ま、まずいまずいまずい! このままでは“わっち自身の力”で、わっちを傷つけかねないでありんす! それを繰り返されれば、最終的には……こ、こんな虫けら以下の連中に、この私がぁ……!)」
余裕をなくし、廓言葉が崩れ始めているシャルティア。
そんな彼女の姿を見て、ノルンは背筋がぞくぞくするほどの快感を覚えていた。
ノルンは妹たち以外の全ての生命に対して、非常の傲慢かつ横暴な性格をしており、先にメイガスに口走っていたように、内心では有名冒険者などを嬲り殺しにする妄想に浸っているような、陰湿なサディストであった。
自分より強い者をぼろぼろにしたい、痛めつけて全てを奪ってやりたい……そう思ったから盗賊になったというのに、そこでも下っ端扱い。彼女の欲望は満たされたことが無かった。
性格は別として、見目麗しいノルンや妹たちが盗賊たちの欲望の対象にされなかったのは、彼女のタレントによるものだが……それでも同レベル帯の相手には然程効果は強くなく、鬱屈を抱え続ける日々。
そこに、これまで見たどんな冒険者よりも、どんな異形よりも強大なシャルティアが現れ、自分に成すすべなく屈している……そのシチュエーションは、正に天啓めいたものであった。
「ふぅー……たまんねぇ! こいつ、あたしらの思うがままだ! 攻撃も、逃げるのもできないんだ!」
「攻撃の方は姉様のタレントとして……もしや逃げられないのは?」
「め、メイガスお姉ちゃんの、タレント……?」
「おや、まあ……単に相手を強化する、欠陥タレントかと思っていましたが、なるほどなるほどです」
「へへへ……あたしらを、このウェイトリィ3姉妹を犯して殺すとか言ってたなぁ? こんな偽おっぱい晒して、クソレズがよぉ。テメェの方をブチ犯してやるよ! おら、舌出せ!」
「調子に乗るのも大概にするでありんすよ、この雌猿どもがっ! わっちの本気の怒りに触れない内に、頭を垂れて順番に斬首を待てば……んれぇ♥」
その真っ赤な舌を突き出して、まるで口吸いを待つかのような姿勢になってしまったことに、シャルティアは驚愕する。
攻撃が出来ないのは分かった、逃走が困難なのも理解した、しかし何故こんな女の命令を聞いている?
「(さ、3人目っ! あの、末妹にもタレントが……んじゅぅぅぅっっ♥)」
「じゅるるっ、じゅぽっ♥ んっ、じゅぅぅっ……ぷはぁっ♥ なんだこれ、くっそ甘いぞ。女とキスなんて気持ち悪いと思ってたけれど、すげぇ気持ちいい……♥へへ、この女の憎々しい顔があってのことかも知れないけどな」
「ちゃんと飲まないといけませんよ、襲撃者さん? そうそう、お名前は何とおっしゃるの?」
「ごきゅっ、ごくんっ♥ ぷはっ……♥ 貴様ら下賤に名乗る名なんぞ、シャルティア・ブラッドフォールンでありんす!」
「まあ、1行で主張を翻す自己紹介、ありがとうございます」
「ぎぃぃぃっ! ど、どうして自己紹介なんぞぉぉぉっ……んひぃぃぃっ♥」
「おらおら、シャルティア! お前を責めてんのはあたしだぞぉ! よそ見してんじゃねぇよ、レズがよぉ」
屈辱で歯ぎしりするシャルティアだったが、ノルンに思いきり乳首を摘ままれ、彼女の指を保護するために自らの念動力で乳首をつねり捩じってしまい、口をすぼめて舌を突き出す。
シャルティアは嗜虐趣味の殺人狂で、更に死体愛好家であるが、好意を持つ相手にはむしろ被虐趣味なところがある。その体は痛みを快感へと変える素養はできており、それは屈辱重なるこの状況において、最悪の性質と言えた。
「の、ノルン、お姉ちゃん……このレズ女、ほ、ほんとに抵抗しない……?」
「乳首つねられて、唾液じゅるじゅる飲まれて抵抗しないんだから、しないよ。安心して嬲ってやんな、モリグナ」
「う、ううん、私、私ね……じ、自分で自分をバカにする姿、見たい……しゃ、シャルティアさん……自分のこと、バカ女だって言ってぇ……」
「だ、誰がそんなことぉぉっ♥ んぉぉっ♥ シャルティアは盗賊様に雑魚負けする♥ 淫乱低能吸血鬼でありんすぅ♥ バカ丸出しで盗賊様たちに逆らった♥ 淫乱レズ女でありんすよぉ♥ がぁぁっ! やめろぉぉっ!」
命令を聞かせるのは、本来はモリグナが持っているタレントだ。
彼女たち姉妹の持つタレントは、ノルンが攻撃の阻害、メイガスが逃走の禁止を強制するものであり、その効果はレベル差が大きいほど強くなる。
これに対してモリグナは、ただレベル差があるだけでは発動しないタレントとなっており、自身とレベルの開きがある相手が屈辱を感じた時に、意識と肉体への干渉を行うことが出来る……要するに命令権を得るものだ。
レベル差に関しては圧倒的、力では絶対に負けないはずのノルンに嬲られていることで屈辱も十分。流石にまだ主であるアインズに関しては拒否するだろうが、ナザリックの仲間を殺せと命じられれば、実行しかねないほどだった。
何よりも凶悪なのは……姉妹のタレントは、3人が近くにいると相互作用しあい、全員がそれを共有できるということだ。
姉妹の間にだけは気遣いや優しさ、家族の情を持ち合わせるノルンとメイガスが、これまではまだ小さなモリグナを前線に出そうとしなかった為、その真価を理解していなかったのだが……シャルティアはその生贄として最適だった。
「おらっ、もっとマ〇コ濡らせよ♥ 指が入んないだろうが……おっ、入った♥」
「ひぅぅぅぅぅぅぅっ♥ こ、こんな、こちらの都合も考えない、適当な手マンなんぞで、か、感じる訳が……いひぃぃぃぃぃぃ~っ♥」
「まあまあ、シャルティアさんったら、私たちのような下賤な盗賊を相手に、蟹股で腰へこ踊りなんてはしたないですよ? 淑女らしく振る舞わなければ♥」
「だ、黙れ黙れ黙れぇぇぇっ! お前なんぞ、すぐにでも縊り殺してぇぇぇ、あぎゅっ♥んほぉぉぉぉぉっ♥」
「ちゅっ、じゅるるっ……♥ お、お姉ちゃん……♥ しゃ、シャルティアさんの、わ、腋……♥ 汗、こもって……おいしい……♥」
「マジか? おら、手マン続けてやっから腋下げるなよ、クソレズが。れろっ、れるぅぅ……♥ ふぅぅ♥ 肉厚ぽってりでマ〇コみたいな腋してやがるな、変態がよぉ♥ くっせぇ腋マ〇コ舐めてもらえて感謝しろや♥」
「ひぃぃぃっ♥ 腋マ〇コありがとうございますぅぅっ♥ 腋マン舐められて、わっち嬉しいでありんすぅぅ♥ うわぁぁぁぁっ! もう、殺せぇぇぇぇっ!」
秘所を乱暴に弄り回され、言葉攻めを重ねられ、腋をじゅるじゅると舐められて、シャルティアの屈辱は最高潮となり、殺せとわめくほどになっている。
それはつまり、圧倒的に姉妹より強いシャルティアは、完全に彼女たちのおもちゃになってしまったということだ。
メイガスは丁寧な物言いと、一見すると優し気な表情に騙される者もいるが、本性はノルンよりも更に屈折しており、対峙した相手の大切なものをすべて奪うか破壊した上で、自身の隷属下に置きたいと考える残忍なものだ。
そんな彼女に「殺せ」などと叫んでしまえば……その欲望を刺激され、メイガスに邪悪なインスピレーションを与えてしまう。
「姉様、モリグナちゃん。なんだかこの方、死にたいそうですから……お望みどおりにしてあげましょう?」
「は、あぁ……?」
メイガスの邪悪な微笑みに、ノルンもモリグナも賛成する。
彼女たちは本来はただの小悪党だが、シャルティアという強大な存在を蹂躙できるチャンスに、明らかに凶悪さを増しつつあった。
※
殺戮の舞台となったアジトを出て、ため込んでいた財宝はすべてシャルティアに持たせて、姉妹は悠々と夜闇の中を何処かに向かって歩いていく。
「(おのれ、おのれおのれおのれぇぇぇ……ど、何処かで必ず、隙を見せるはずでありんす……その時になれば、屈辱を何倍にも……いやさ、そんなことすら感がえる間もなく殺す!)」
半裸の状態で、しかも手マンと腋ねぶりのせいでぽたぽたと愛液を零しながら、憎悪を滾らせて3姉妹の後を歩くシャルティア。
どこからどう見ても、盗賊姉妹の小間使いにしか見えないシャルティアだが、その闘志はと殺意はまだ潰えていない。というよりも……3姉妹のタレントには、相手の意識を改変する力は無いのだ。
例えば調子に乗って「お前は今日からあたしらの奴隷だ!」などと命令すれば、それを実行することによってシャルティアは一時は奴隷と化すが、逆に言えば奴隷の立場でならば屈辱にならない行為を受け入れるようになる。
そうなれば屈辱は薄れ、命令権は失われる……攻撃禁止と逃走阻止は残っているが、盗賊姉妹が隙を見せることもあり得るだろう。圧倒的な格差がついているように見えて、実は未だに盗賊姉妹は綱渡りをしている状況にあった。
もっとも、シャルティアは当然だが、姉妹も自分たちのタレントの詳細を理解できていないのだが。
「付きましたわ、姉様」
「あー、ここかー。あたしらと同期で盗賊団に入った連中、ここでビビり散らかされてたなぁ。なんでかあたしらは免除されたけど」
「た、高い……」
シャルティアが連れてこられたのは、いわゆる断崖絶壁だった。
その高さは相当なものであり、落下すれば強靭なシャルティアの肉体を以てしても、魔法やアイテムの力無しでは、粉々に砕け散ることだろう。
ここから突き落とすつもりか……シャルティアは怯えたような演技をしながら、内心ではほくそ笑む。
「(このタレントには、目視か、距離か……どちらかの制約がありんす。そうでなければ、あの狭い盗賊のアジトで殺戮は行えなかったはず。この崖から蹴落として始末する気でありんしょうが、影響が抜けた瞬間に落下を避けて……)」
シャルティアは、自分の表情がとっくに姉妹によって見透かされているのを、早くも忘れている。
姉妹はそんなシャルティアを嘲笑しながら、崖の先端へと立たせた。
「それで、飛び降りろとでも命ずる気でありんすか?」
「まさか……逆です。落ちちゃ駄目ですよ?」
「え?」
想定外の言葉を投げかけられて、シャルティアは一瞬、間の抜けた顔をする。
直後、ノルンとメイガスが靴を脱ぐと、むわっ……♥ と蒸れた匂いのする足裏を、軽々と跳ね上げてシャルティアの美しい顔に押し付けた。
「むぐぅぅぅぅっ♥ ふっほっ♥ ほぉぉぉっ♥」
「あははっ♥ 3日も湯あみできてねぇからなぁ、自分でも引いちまう匂いがしてると思うよ♥ 家族だから我慢できてるけれど、シャルティア、てめぇはどうかなぁ♥」
「くす、くす……姉様、偉大な吸血鬼様がこの程度にも耐えられないなんて、侮り過ぎですよ♥ きっとシャルティアさんは、思いもよらない反撃をみせてくれますわ♥」
「ふほぉぉぉっ♥ くっさっ♥ 雌くさぁぁっ……♥」
ぐりぐりとシャルティアの顔に、ノルンとメイガスの体臭を濃縮したような匂いを纏った足が擦り付けられ、甘臭い香りを染みつけていく。
からんっ……と小さく足元が崩れるが、足を嗅がされて顔を踏み躙られるという屈辱は、“落ちてはいけない”という命令を順守させていた。
下がり過ぎて落下するのもダメ、だが前に出過ぎてノルンとメイガスを転倒させるのもダメ。マ〇コを突き出すような無様なポーズになったシャルティアは、懸命に背中を逸らせて、死の匂い攻めに耐えていた。
その間にも、モリグナが安全な場所から「しゃ、シャルティアさん、自分のこと、変態の匂いフェチだって言ってぇ……♥」などとリクエストを飛ばしてくる。
「ふんへぇぇぇ~……♥ わ、わっちは♥ 盗賊様の足臭で興奮する、変態レズビアンでありんすぅぅ……はぎゃっ!?」
声を張り上げることは、思った以上に体に負担をかける。背骨に強烈なダメージを受け、かららっ……と崩れる岩の量が増す。しかし、体を起こすことは出来ない。
「ふんごぉぉぉっ……落ち、るぅぅっ……落ちてしまうでありんすぅぅっ……んごっ♥ ふごぉっ♥」
「夢中になって鼻鳴らして、犬かよ、お前はよぉ♥ おら、嗅げ♥ 肺の中の空気、全部あたしとメイガスの足の匂いに変えろ♥」
「あははっ♥ あまり笑わせないでください、シャルティアさん♥ 反り返り方が滑稽すぎますよ♥ もっと颯爽と耐えてくれないと♥」
「ふんごぉぉぉっ♥ ふがっ、ふがぁぁっ♥ 雌臭キツいぃぃっ……♥ せ、背中が……わ、私の背中が、もうぅぅ……ひぎゅっ、落ちたくないぃっ……♥」
「しゃ、シャルティアさん……ノルンお姉ちゃんのこと、好きって告白してぇ……」
「だ、誰がぁ♥ こんな女、大っっっっっっっっっっ好きでありんすぅぅぅっ♥ 愛しているでありんすぅぅぅぅぅぅっ♥ アインズ様よりもノルン様が好き……ごぎゃぁぁっ!?」
主を裏切る咆哮と共に、シャルティアの背骨が異音を立てた。バランスを崩し、足元は砕け、仰け反った姿勢のままで自由落下が始まる。
「ふんぐぅぅぅぅぅっ♥ ふほぉぉっ♥ ふんほぉぉぉぉっ♥」
「あははははっ! 見ろよ、このバカ女♥ あたしとメイガスの足にセミみたいに抱き着いて、必死に足の匂い嗅ぎながら耐えてやがる♥ 小便も漏らしてるしよお……この、ド変態がぁっ♥」
「ぎゃぱぁぁぁぁぁっ♥」
何とかノルンとメイガスの足に抱き着いて落下を防いだシャルティアだが、背中を破壊された状態のままに匂いを嗅ぎ続ける変態そのものの様相となり、そのまま顔面を思いきり踏みつけられる。
2人の足を守るため、崖にめり込むほどに後頭部を自ら打ち付けたシャルティアは、ぶくぶくと泡を噴きながら小便を垂れ流しており、完全に失神していた。
最強の真祖が、たかだか盗賊の姉妹の前に、完膚なきまでに敗れ去った瞬間だった。
「おぉおぉ♥ こいつ、まだあたしの足嗅いでる、気絶してるのにさ♥ どんだけ変態なんだか♥」
「ふふ、もしかしたら、本当に姉様に惚れ込み始めているのかも知れませんよ♥」
「ノ、ノルンお姉ちゃんは、見た目格好いいから……すごく、お似合い♥」
「あぁん? あたしはレズなんかじゃ……いや、正直さぁ……こいつレベルだったら、レズもありかなって思うわ♥ ところでさ──」
ノルンの目が、邪悪に閃く。他人の物を奪い、強い者を蹂躙したいという、その薄汚い性根が覗く。
「こいつさっき“アインズ様”……とか、言ったよなぁ──?」
※
──ここに、人類の救世主であり、ナザリック大墳墓を完膚なきまでに壊滅させる大英雄、ウェイトリィ3姉妹の輝かしい伝説は始まった。
今回の攻め役
※ウェイトリィ3姉妹
・粗野で陰湿な長女のノルン、慇懃無礼で残忍な次女のメイガス、吃音症で人を見下すのが好きな末妹モリグナで構成される(元)盗賊の姉妹。後の世界においては完璧な人格を備えた大英雄と伝えられるが、実態は身内以外には冷酷無比でサディスティックな小悪党。
・ノルンは攻撃阻害、メイガスは逃走防止、モリグナは強制命令のタレントを持ち、レベル差が開くごとにその効果は大きくなっていく。大体レベル差20程度で効果がMAXに到達する為、盗賊稼業では殆ど役に立たなかった(メイガスに至っては、相手が逃げないので面倒すら抱えていた)が、レベル100を超えるナザリックの面々に対しては絶対無敵を誇る“終末期の英雄”。
・ノルンは強い者を蹂躙して好き放題にしたい、メイガスは相手の全てを奪って隷属させたい、モリグナは強者が自分を卑下して媚びる姿が見たいと、揃いも揃って性癖が屈折している。これまではノンケだったのだが、シャルティアという絶世の美女を嬲り尽くした快感から、完全にレズビアンになってしまった。多分今後は、男に関してはさっくり殺していくことだろう。
・ところでウェイトリィという姓だが、本編から数年後にノルンがシャルティアに腕枕しながら語ったところによると「モリグナを産んですぐ死んだ母さんが、ずっと大事にしてた苗字なんだ。あたしらは会ったことないんだけど、父親は全員一緒だって母さんは言ってたね。いや、父親っていうとなんか怒って“母親だ”ってワケわかんない訂正してたけどさ」とのこと。
屋根が高い
2023-01-24 09:39:54 +0000 UTCソウシップ
2023-01-24 09:37:35 +0000 UTC屋根が高い
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