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オスマントル子
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〇〇都〇〇区『まがいもの』

モキュメンタリーとはモック(mock:偽物、まがいもの)とドキュメンタリーの造語であり、その手法で撮られた作品のジャンルを指す。



■ モキュメンタリー・フィルム

『まがいもの』とは低予算で作られた短編映画である。

本作にはモキュメンタリーという手法が取られており、ドッペルゲンガーの都市伝説を追う監督がタケルという青年にインタビューをしていくが死んだ筈のマキと同姓同名の女と出会い怯えるタケル、不慮の事故には無理があるマキの死、マキこと同姓同名の女との邂逅、マキの死は他殺なのか事故なのか?マキは何者なのか?その答えに多くの考察要素を残したまま本作は終了する。そんな当事者を取材する形で展開するホラー&サスペンスものであり、

主人公のタケル役のAと同姓同名の女ことマキ役のBと本作の役どころと映画の監督であるCと他数名で作られ、一時期ネットニュースに取り上げられはしたがその理由はあまり良いものでなかった。


■ B

バイトと掛け持ちで劇団員をしてたAと別の劇団からの助っ人であるBの演技は素人のCから見ても相当であり、本編は打ち合わせの様子もカメラを回して撮影しており(撮影当初は動画サイトで上げる用のオマケ扱いでその事は双方に了承済)

特にAの演技はマキに本気で怯えてるように見えその映像も本編に組み込む形になった。


Bとの撮影日をズラしたのはタケルに内密にマキと接触するという映画の内容に沿っていたのもあるが、Aが役に入り込んだ状態を極力邪魔したくなかった。

「Aさんは居ないのですか?」「今日もAさんとは別ですか?」と主演なのに全く共演しない状態で撮影が進む苛立ちを覚えていたBには心苦しかったが映画の趣旨とAの役作りの本気さ説明したら一応の納得はしてくれ、「だったら本編のラストシーンで対面するというのはどうでしょうか?」というBの提案を受け入れその場は収めた。


B自体もAに負けず劣らずの演技力があり顔も美人と言っても差し支えない程でもしかしたら数年後はもっと有名になってるかも知れない…。CはそんなBの映画デビュー作が下手したらコレになるかも知れない…っと密かに高揚していた。


■ A

撮影が終わり手ごたえを感じたCは続編を決意し主演AとBのスケジュールを確認しようとしたのだが一作目の撮影以降Aとは連絡が取れなくなりBは所属した劇団に尋ねたところ劇団員を既に辞めているらしく途方に暮れていた。

代役も見つからず応援スタッフとも疎遠になりCにとっては「元々は思い出作りの映画撮影だった」というのもあり諦めかけていた所でAの所在が明らかになった。

Aは死んでいた。

状況的に自殺らしいが詳しい事は教えて貰えなかった。


Cは動揺を隠せずにいた。Aが行方不明になる前に短い期間とはいえ行動を共にしていたのもあり警察も何度か来ていてその度にBの事を尋ねられた。

「何故B?」とは思ったがそもそも彼女は所属は違えどAと同じ劇団員だったし自分以上にAとの接点があり自殺の可能性以外の線も探る為、もしくはBの証言の裏取りなのだろうと思いその時は納得した。


■ まがいもの

Aの死がニュースに流れた頃、この映画が話題になったがAの死ではなくBの事だった。

Aの出生地である〇〇区でとある少女が行方不明になっておりその名前がマキと同じでは?という話題が出たのだ。

未解決事件を元にこんな話を考えた不謹慎な映画とネット上で炎上したが全くの偶然でありそんな事は知る由もなく、それ以上にCはAの演技力に納得がいった。

Cが考えた創作だった筈なのだがAにとっては現在進行形の恐怖だったのだから。


※以下映画『まがいもの』ラストシーンから抜粋


タケル「なんで…お前が…!」

マキ「酷いわ 覚えていないの」

タケル「監督…!話が違う!」

マキ「監督に感謝しなきゃね…」

タケル「お願い…許して…許して…」

マキ「”マキ”はここに黒子無かったでしょ?」

タケル「えっ」


マキ 「 マキは死んだの、あの時に …でも私はマキなの 」


因みにBとは未だに連絡は取れない。


〇〇都〇〇区『まがいもの』 〇〇都〇〇区『まがいもの』

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