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オスマントル子
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N県○○村【肉形】

N県○○村(現在は合併し△△町)


その村の男達の間では有名な話がある


棄てられた○○神社の奥にある四肢が欠損した大きい人形で初めてを棄てられると、

人形は汚れた後も誰かに拭かれたように綺麗になっており、

行為の後に肉がぴたぴたと蠢く音が社殿にひびきそこから「肉形」と呼ばれている



■その人形で童貞を棄てた男達の話を聞けたのは幸運だった。

棄てた男曰く、

女性の中はそういうものだと思っていた男は本当の初体験では失意のまま終わったという。


■肉形で棄てた時の事を鮮明に思い出す。

はだけた人形をよく眺めると作った者の執念を感じる人に近い造形に恐怖と興奮を覚えながら、大きさは本物の女性に近い事もあり青い自分は興奮が勝り人形に吸い付いた。人形の冷たさを口に感じるかと思いきや人肌とはいいがたいが柔らかく自身の体温が人形にうつりまるで本物の女性としているようで初めての高揚を謳歌したという。


そして人形から


「ぴちゃ」


と音が漏れている事に気付く。

人形の関節から粘着質の液体が染み出ていたのだ。

その様子に通常の思考だったら気味の悪さを覚える所だが初体験の今は関係無い。


それ所かまるで人形が1人の雌として自分を受け入れてくれているように感じ自分の雄の本能がかつてない程にいきり立ったのを感じる事が出来た。

体温がうつった人形の秘所に自分の男性器を差し込む。

粘着質な液体は関節から流れている時は正しく液体なのだが男性器に付いたらまるで薄く包みこむように留まり、人形の中にスムーズに入る事が出来た。


「ぴちゃ ぴちゃ ぐっちょ ぐっちょ」


と肉と肉が液体と粘液を通して繋がる音が社殿に響き渡る。

蠢き絡みあう何匹もの蛇のように蠢く肉の蜜壷は上下左右と男性器を扱き上げる。

今までにない射精感に身を委ねて果てる肉棒を肉壷はあやすようにさする。

射精後の敏感な部分を優しく撫でるように蠢く肉に溺れそうになり、

そんな快楽でどうにかなりそうな時に人形と目が合う感覚がしたという。

倒した身体が人形に埋まり無い四肢の代わりに抱き絞めるよう肉が男性器を愛撫し安らぎを感じながら気絶するように朝を迎えた。




■朝を迎えると人形は綺麗になっており、夢をみたのだと思ったという。

恥ずかしい夢を見ていた事と廃れた神社で一晩過ごした事に後悔が湧いて出た。

そんな気分を変える為に外の空気を吸おうと社殿を開けると

朝だからこそ気付いた事だが廃れた神社とは思えない程に境内は綺麗な事に驚く。

伸びきった草木がまるでこの場所を避けるように伸びている光景が神秘的だった。

神聖な場所に邪な気持ちを抱いた自分が恥ずかしくなってきたのか、

人形に手を合わせると草木が風で揺らめく音に紛れて人形から


「ぴた ぴた」


という音が確かに聞こえたという。



■人形の”世話”になった男達の話はまとめると大体こんな感じだった。


・人形の中はまるで肉が蠢いているようだった

・人形は朝を迎えると綺麗になっていた

・境内は廃れている筈なのに綺麗


「肉形」と呼ばれていたソレは恐怖の対象というより若い男達の青春の思い出として心に残っていたようで話を聞いてる側もちょっと変な猥談を聞いているような気持ちだった。


その人形に久しぶりに会いたい※(男がそう言っていた為そのまま抜粋)と言っていた。

仮にMさんと共にその人形に会いに行く事になった。


N県○○村は今は合併し△△町になっており、かつて通っていた学校も今はなく、

男達の間に伝わる話もそのタイミングで途切れたようだ。

(子供達にそんな話するわけにもいかず想像で語ったところもある点はご理解戴きたい)


そして神社に着くと「思っていたよりは綺麗」という言葉がピッタリな様子だった。

しかし明らかに人の手が離れて幾分か経っているのが見て分かる程に廃れているのは確かでその事からか得も言われぬ恐怖や嫌悪感がないのが逆に奇妙でありその違和感が付き纏う。




話に聞いていた人形を見た時の気持ちを正直に語ると恐怖より先に”異物感”を感じた。


確かにダッチワイフやラブドールとして作られたと言われた方が納得できる造形で、

「棄てられたラブドールに童貞を棄てたのが真相だったのかもな」と運よく病気にならなかった事へ感謝しながらMさんは自嘲気味に笑う。



■話は戻るが、この神社は土地の再開発の時に建設業者が発見したものでこの人形をみた作業員は腰を抜かしたという。

神社を雑に扱い祟られる事を恐れた信心深い建設業者から調査と人形の供養を依頼さられたのが今回の件の発端である。

「○○さん(私の名前)、知り合いの霊能力者とか居るでしょ?」

と根拠もクソもない事を言われ押し付けられたが、

実際心あたりが全く無いわけではなかった。


『Aさん』

霊能力者と言ったら本人は怒るかも知れないがしっかりと修業をしたお坊さんであり、

人経由で知りその後お世話になっている方だ。

Aさんが居るお寺では人形供養をしているのがあり神社の人形をお寺で供養しても大丈夫なのだろうか?という疑問はあったが多分平気だろうとAさんが言うのでお願いする事にし、その下見と下調べをしたのが今回の発端である。



■下調べを終え、今度はAさんを連れて神社へ向かう。

Aさんに今までのお話をすると「褒められた話ではありませんね」と言うが正しくその通りだったので思わず笑ってしまった。


現場に着くとAさんが違和感に気付く、


「…ここは本当に神社だったんでしょうか?」


霊感というものが無い人間ではあるがAさんがいつもの口調のまま緊張しているような空気を醸し出した事でここで初めて汗が滲み出る。

その事を察してくれたAさんは「心配いりませんよ」と言ってくれた。


そして社殿に入ると例の人形が出迎えてくれた。

そしてソレをみた時に怪訝な顔をしそのまま触れたAさんが緊張し出す。


「… …これは一体何なんです…?」


もしかしては自分達は人の身では触れてはいけないモノに対面しているのだろうか?と恐怖で鼓動が早くなるのを感じた。


「何も感じないんです…」


一瞬Aさんが何を言ってるか理解できなかったが理解するよりも早くAさんがつぶやく


「申し訳ありません、安心して下さい”そういうの”じゃ無いんです」


「霊障やそういう類のものかと思ってきたのですが違います」


「棄てられた神社仏閣には低級霊や動物霊といったものが集まります」


「ただ”ここ”は何も感じないんです」


「そして見て下さい この人形…」


「空洞なんです」


がらん…と倒れた人形の内側には何かが収まっていたであろう空洞が確かにあった。

そして自分の頭の中で全てのピースが繋がるように感じた。


・何かを”避ける”ように生い茂る草木

・初めて人形を見た時に抱いた異物感


Mさんや○○村の男達は一体”なに”に純潔を捧げていたのだろうか…

鼓動が再び早くなるのを感じる。

草木がザワザワとざわめく音が響く。

ドックン… ドックン…


ザーッ… ザーッ…



ぴた   


       ぴた








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