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ヤミヤミ
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スパークルシェイド VS いじめっ子


約4年前のPixiv投稿した連作のリメイクです

https://www.pixiv.net/artworks/71633515


2年ほど失踪してからの復帰作に選んだネタなので、やっぱり筆が乗って一気に完成まで持っていけました

こういう下剋上的な展開が大好物


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「同級生をバットで殴るなんて!せめて素手で……あ……いや、そもそも同級生や友達をイジメるのなんて止めるんだ!?」


 校舎裏で行われている限度を超えたイジメ風景を目撃したナオは、子供相手とはいえ仕方なくスパークルシェイドへと変身し現場へと駆けつけた。

倒れ伏した生徒に向かって振り降ろされようとするバットを軽く受け止め、同時に周囲に電撃を巻き散らしていじめっ子たちを威嚇する。

少年ヒーローの放つ眩い閃光にたじろぐいじめっ子たち、しかしまさかの少年ヒーローの登場に対してあまり大きな動揺を受けていないようにも見えた。


「酷い目に会いたくないならもうこんな真似はするんじゃない!約束するなら警告だけで済ませてあげるからね」


 いじめっ子に対して温情を見せるスパークルシェイドだったが、その甘さこそがこの少年ヒーローにとっての最大の弱点だ。

背後の「いじめられっ子」が薄ら笑いを浮かべ、後方に突き出されたスパークルシェイドのお尻へと注視していることにまるで気がつく様子はない。


「別に本気で殴るつもりじゃないよ、ちょっと試したいことがあっただけなんだ……」

「試したいこと? 友達を足蹴にしてバット振りかざして、殴りつける以外に何の目的があるっていうんだ!」




 スパークルシェイドがいじめっ子へと注意を向けているのを確認し、「いじめられっ子」は気配を殺してスパークルシェイドの背後へと忍び寄っていく。

能力をフル活用しているときは微弱な電気を使って周囲の敵を自動感知しマフラーが飛んでくるところだが、子供相手には危険すぎるその能力はオミットされている。

普段便利な力に頼っている分、スパークルシェイドは背後への注意が疎かになっているのは間違いないであろう。


ましてや、スパークルシェイドの認識ではその背後にいるのは「可哀想ないじめられっ子」なのだから、その油断も当然といえた。

「いじめられっ子」は一呼吸おくと、勢いよくスパークルシェイドの下半身に飛びつき変身パンツに手をかけた。




「試したかったのはこれだッ、生意気な少年ヒーロー気取りを懲らしめてやりたかったのさ!?」


 この「いじめられっ子」こそが今回の首謀者ともいえる人物だったのだ。

スパークルシェイドにとっては既に忘却の彼方だったが、この少年はかつて駄菓子屋(ナオのいきつけ)で万引きをした際に少年ヒーローからの制裁を受け、そのことを根に持っていたのだ。

スパークルシェイドの活躍を聞くにつれその怨恨を深めていっていたが、どこからか「スパークルシェイドの変身アイテムはパンツ」という情報を得て、今回の狂言による罠を思い立ったのだった。




 背後からの声に驚く暇もなく、スパークルシェイドの両足を変身パンツが抜け落ちていく。

まさに後の祭り、スパークルシェイドが状況を理解した時には、変身パンツは足首まで脱がされ少年ヒーローと変身パンツとのリンクは失われてしまっていた。

既に左足からはパンツが抜き取られ、残す右足を掴まれたことで、スパークルシェイドはバランスを崩し剥き出しの下半身を背後の生徒に見せつける体勢となってしまった。




「え、え、えぇッ!!?……まって、脱がしちゃだめッ、返してッ!」

「思った通り、こいつがお前の変身アイテムだろ?変身アイテムを奪われたヒーローがどうなるかはお約束だよなw 」


 何とか変身パンツを掴もうとするも、手はお尻の辺りまで伸ばすのがやっと、こういう時に役立つマフラーは既に制御不可でしな垂れている。

転倒を防ごうとしたその体勢は、奪われゆく変身パンツへと手を伸ばすことを不可能にしていたのだ。

こうなってはパンツを脱がされるのを静止することは出来ず、スパークルシェイドをスパークルシェイドたらしめる正義の力の源は、ただの悪ガキの手によって剥ぎ取られてしまうのだった。




「……ッ!!!? や、だめぇッ、おねがい、まってッ」


 時間にして数秒、まさに急転直下、天国から地獄、取るに足らない子供相手に余裕綽々だった少年ヒーローはまさかの返り討ちをくらい、ヒーローとして最も恐れるべき危機にまで追い込まれていた。

スパークルシェイドの体全体が激しく輝きだすと、コスチュームや正義の力そのものが光の粒子となって周囲へと霧散していく。

この状況を打開する術など無く、スパークルシェイドが自身の敗北を完全に受け入れるよりも数舜早く、少年ヒーローはただの非力な少年へとその姿を戻していった。




「うそ……ッ!?あ、あ、え?こんな、なんで……ッ」

「おぉッ、変身解除成功だな♪ というか、なんでこいつ裸になってんだよw」


 変身解除と共にいじめっ子たちの前に素っ裸を晒し、ナオはただただパニックとなるばかり。

剥き出しの肌に感じる外気の冷たさ、惨めな姿を貶すいじめっ子たちの嘲笑、そんな外的な情報が否が応でもナオに自身の置かれた状況を痛感させる。

さっきまで圧倒的な優位性でもっていじめっ子たちに対峙していたはずが、今や運動音痴のデブ少年へと戻り、さらには学校内で丸裸を曝け出すという惨めな状況だ。


「だめぇッ、返してぇ……ッ」


 焦り倒しながらも、ナオは何とか変身パンツを取り戻そうと体勢を整えるべく足掻くが、でっぷりボディの愚鈍な動きをいじめっ子たちが見逃すはずもない。

素早く駆け寄ったいじめっ子たちはナオの体に掴みかかり、瞬く間に元少年ヒーローはただの男の子たちの手によって拘束されてしまう。




「あぅ、あぐッ……くるしぃ……はなしてぇ……ッ!?」

「こいつほんとに正義の味方かよ、動きものっそりだし、だらしねぇ体しやがってw 見ろよ、おっぱいみたいw」

「よし、少年ヒーロー様の素顔と素っ裸を大スクープだ! ちゃんと変身解除前から動画に撮ってるからな」

「知ってる顔じゃないけど、同級生か?まぁ、後でL〇NEグループで写真回したら誰か知ってるだろw」


 いじめっ子の1人の構えるスマホには、ナオが少年ヒーローとして無様に敗北する姿から校内で裸を晒す現在まで高画質録画され続けている。

スマホに気づき抗おうとするナオだったが、正義の力を剥ぎ取られたナオの体力・身体能力は下の下、体格も良く血気盛んで活発ないじめっ子たちにとってナオを制することは実に容易いことだった。

まさに力関係は完全に逆転し、今度はいじめっ子たちが「余裕綽々」を堪能する番だ。

正体を知られることも、校内で裸になっている様子を収められることも、自身のコンプレックスであるデブショタボディが晒しものとなり弄ばれることも、全てがナオにとって耐え難い辱めであったが、目の前に揺れる変身パンツを取り戻せないことにはこの状況を打破することは困難だ。




「もう、ゆるし……ふぐうぅッ!?……んむぅ……うぅ……ッ」

「へへへ、アメリカ映画でお馴染みのダクトテープもってきたからな、これで腕縛っとけば大人でも解けねぇよ」

「すげぇ、悪いことしてる感じでゾクゾクしてきた。まぁ、ヒーロー捕まえて裸にして両手縛ってるなんて立派な悪党かなw」


 ナオは口元にダクトテープを貼られ、両腕も背中側で一纏めにテープでぐるぐる巻きにされていく。

状況としてはどんどん最悪になっていくのを実感するが、これで恥を忍んで助けを呼ぶことも出来なくなってしまった。

わざわざ拘束したということは、いじめっ子たちはこのままナオを開放する気などないのだろう。




まさかの悪ガキたちの策略によって敗北し捕らわれの身となったスパークルシェイド。

度を越えたいじめから生徒を救うはずが、少年ヒーロー自身が度を越えたいじめの被害者となってしまう情けのない事態だ。


果たして、ナオはいじめっ子たちの手を逃れ、再びスパークルシェイドとしての力を取り戻すことが出来るのだろうか……?

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