アイラのボディーブローに悶絶しながらダウンをしていたカムイだったが、審判が10カウントを取る直前にゆっくりと立ちあがった。 「よくも、リングの上でこの僕にゲロを吐かせてくれたね…。アイラ…。」 カムイは汚れた口をボクシンググローブで拭いながら怒りに満ちた表情でアイラを睨みつける。 「立ち上がりやがったか。まあこれで終わりはつまらないからな。もっとも、その潰れた腹筋であとどれくらい闘ってられるかな?」 周りの観客、そして審判までもがカムイの表情に怖気づく中、アイラは涼しい顔で睨み返す。 「ゆるさないよ…。」 カムイがそうつぶやくと、審判が試合を再開させる。 次の瞬間、まだ構えを取っていないアイラの懐にカムイが突撃してきた。 「な…!!」 ドグチャッ!!!! 「ぶげばぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」 アイラが気付いた頃には、天井に向かって吹き飛ぶ自分のマウスピース、そして唾液と血が撒き散らされる光景がその眼に写っていた。 「ははははははは…!!!!!!」 アッパーカットが直撃してリングに沈みゆくアイラを見ながら、カムイは不気味な笑顔を見せていた。
尾瀬ヒカ
2024-09-08 10:32:07 +0000 UTCウチダ
2024-09-08 07:52:14 +0000 UTC