俺の名前は花田公介。
どこにでもいる会社員だ。
縮小病で男の社会的地位は大きく低下していた。
突然にいなくなってしまう人間をどこの会社も重要なポストにつけるわけがない。
俺もまた下っぱ社員として、女上司の元で働いていた。
炎天下の中で営業。
燦々と照りつける太陽の下で俺はスーツを濡らす汗をハンカチでぬぐった。
「暑いな」
誰に言うわけでもなく漏れてしまう言葉。
足元には小さな蟻が群れを作って歩いている。
ご苦労なことだ。
蟻を見てると、俺もまた彼らと同じただひたすら働かされている社畜ではないのかと思ってしまう。
女王蟻のためにただ餌を運ぶ蟻と女上司のためにただ数字をあげようとする俺は同じだ。
(このまま、蟻のように働かされていて朽ちるのか……)
そんな嫌な考えが頭をよぎった時――。
ドクン!
心臓が大きく跳ねた。
同時に視界が揺れる。
激しいめまいに襲われながら膝をつく。
身体中を襲う痛みに耐えきれずに悲鳴をあげた。
喉から血が出るかと思うほど叫び続けた後、気がついたら地面に倒れこんでいた。
起き上がろうとしても力が入らない。
指先すら動かすことができないのだ。
何が起きた?
視界は暗く、身体を覆うような布は巨大で先が見えない。
どうなっている。
それにやけに身体がスースーするぞ?
「なっ!?」
俺は自分の身体を見下ろして絶句した。
さっきまではちゃんとスーツを着ていたはずなのに、全裸になっているのだ。
どうして!?
何があったんだ?
あの一瞬で?
混乱する俺はとにかく状況を確認したくて、明るいところへ行こうと走った。
幸い、わずかに日の光が布地からでも透けているので、なんとか進む方向はわかる。
かなり遠いが光が差している場所があるからだ。
「うっ、はぁはぁはぁ!」
それにしても暑い。
この天幕は通気性が最悪だな。
熱が籠って汗が止まらない。
足場も布なので、素足でも痛みはなく進めているが、飲まず食わずでこのサウナ空間を歩き続けるのは楽ではなかった。
「はぁはぁはぁ!」
もう少しで外だ。
家に帰ったら、ビールがほしい!
キンキンに冷えたビールの味を思い出しながら、俺は喉を鳴らしてしまう。
そして、サウナ空間から俺は外に出て――。
景色を見て、呆然とした。
「はっ?」
ここでありうるなら異世界的な見慣れぬ風景だろう。
だが、現実はさっき歩いていた道。
そして、俺の腰ほどもある蟻の群れ。
横は巨大な鞄が倒れている。
さっきまで歩いていた布は俺が着ていたスーツ。
つまり、俺は等々に身体が縮んでしまったらしい。
受け入れがたい現実を周囲の景色が嫌と言うほど思い知らしてくれる。
「嘘だろ……おい」
思わず呟いてしまった言葉を聞き取ったのか、目の前にいた蟻たちが騒ぎ始めた。
目の前の獲物――俺に視線が集中し、恐怖に総毛立つ。
「ひぃ!」
シャシャシャ!
戦慄する俺めがけて蟻が一斉に向かってきた。
普通のサイズなら蟻など何匹きても問題ないが、相手が牛ほどもあるなら話は別だ。
何十匹もの巨大な蟻に集られて武器もなく助かるわけがない。
俺は蟻に群がられる前に逃げ出した。
裸だから走りにくいが、蟻より遥かに速い。
蟻たちは俺を追いかけてくるが追いつけないようだ。
蟻が俺に追いつくよりも早く、俺は住宅街に逃げ込んだ。
「くそっ!」
こんなわけもわからないまま、死んでたまるか!
俺は必死に走る。
蟻たちの追跡を振り切って。
しばらく逃げ続けて疲れ果てた俺は、人気のない公園の砂場にいた。
「なんなんだ……」
もうわけがわからない。
俺は夢を見ているんだろうか?
そう思って頬をつねるが痛いし、素足で走った足からは血も出ていた。
どうやら、これは現実のようだった。
おそらくはこれが、巷で噂の縮小病とやらだ。
「これからどうすればいいんだ」
途方に暮れるしかない。
縮小病を発症してしまえば、人権はなくなり、駆除されてしまう。
財布も鍵もこの身体では持ち運びようもない。
帰ることもできず、誰かも頼れない。
俺はどうすれば……。
絶望する俺に対し、不意に頭上へ大きな影が落ちてきた。
「あれ? 人間?」
少女らしき姿に俺は咄嗟に助けを求めた。
「た、たすけれくれ!」
助かった!
藁にもすがる思いだった俺は、とても大事なことを忘れていた。
自分が小人で、女性が小人に対してどんな扱いをしているのかを……。
「あら、本当に小人……。人形とかじゃないんですね」
中学生と思える少女は俺をみて、突然にニヤニヤと笑いだした。
年端もいかない少女が浮かべるとは思えないニチャとした張りつくような笑みに俺は背筋がゾワリ、とした。
な、なんだ?
なぜ?
逃げた方がいい……。
俺は無意識に後ずさってしまう。
だが……。
「お兄さん、どうして鈴鹿から逃げようとしてるのですか?」
グォ!
と強風が俺の身体を叩いたと思うと、白い壁が恐ろしい速度で迫ってきた。
違う、この少女の掌だ。
「うわぁぁぁぁ!」
思わず叫んだ俺は必死に逃げようと踵を返すが、一歩駆け出す前にあっさりと捕まってしまった。
そのままエレベーターで運ばれる様に身体が浮き上がり、彼女の目線の位置へと運ばれてしまう。
「お、おろしてくれぇ!」
「そんな怯えるなんて失礼ですよ? まるで私が化け物みたいじゃないですか」
化け物だ!
俺は喉まででかかった台詞をなんとか飲み込んだ。
今、俺の運命は彼女が握っているのだ。
期限を損ねて得することは一つもない。
「驚いただけです。お、下ろして……下さい」
俺はできるだけ丁寧に言葉を探しながら頼み込む。
「ふふ、年上なのに鈴鹿に敬語なんですね」
情けない。
言葉にはされなかったが、俺にはそのあとの言葉がはっきりと聞こえたような気がした。
「下ろしてあげてもいいけど、お兄さん、このままだと虫や鳥に食べられちゃいますよ?」
「う……」
俺の瞼にさっきの蟻たちがいた光景が甦る。
しかも、ここは公園。
カマキリや蜂など最も恐ろしい生き物もいるかもしれない。
「だから、鈴鹿が安全な場所まで連れていってあげますよ? あら? お兄さん…………ふふ」
そう言うと少女は機嫌よく俺をポケットに突っ込むとそのままどこかへと歩き去ったのだった。
◆
「うわっ!」
薄暗いポケットから急に引き上げられたと思ったら、俺は固く平たい平原にいた。
いや、平原じゃなくてここはテーブルの上か?
「鈴鹿は鞄を片付けてくるから、お兄さんはそこでいい子にしてるんだよ?」
それだけ言うとガチャリと扉を閉めて少女は部屋から出ていってしまう。
これはチャンスじゃないのか?
あの少女は俺を絶対に不幸にする。
確信めいた予感があった俺はとりあえず、逃げようとテーブルの縁まで走った。
今のうちに隠れないと――。
「ひぃ!」
目の前にあるのはとんてもなく高い絶壁。
高層ビルの屋上から真下を見たらこうなるのか、と思える光景に恐怖で思わず後ずさってしまう。
ロープもなにもなしに降りるなんて無理だ。
俺は周囲を見回すが、片付いたテーブルには隠れる場所なんてない。
かといってこの高さから飛び降りるなんて自殺と変わらないぞ。
どうすれば……。
悩んでいる間にも時間は過ぎ去り、あの少女が戻ってきてしまう。
それにしても、この部屋見覚えがあるぞ?
なんとなくだが、俺は昔、この部屋に来たことがある?
「お待たせしました。公お兄さん」
俺が記憶を探しているうちに隠れる時間が過ぎてしまったらしい。
と言うか、なんでこの子は俺の名前を――――!?
驚く俺だったが、その名前で呼ばれた瞬間、頭の中で電球が灯る。
「まさか、鈴ちゃんなのか!?」
そうだ。
最後にあったのが三年前だから、気づかなかったが、ここは再従兄弟の家。
そして、あと時は小学生だった彼女は今は中学生に成長していたのだ。
「公園では、公お兄さんとは気づかなくて申し訳ありません」
「いや、俺も鈴ちゃんと気づかなくて……。それにしても大きくなったな……」
年齢的にも物理的にも。
いや、小さくなった俺が言うのも何だけど。
それにしても、再従兄弟の家に保護されたのは幸運としか言えなかった。
夜には親も帰ってくるだろうし、ここなら安全だろう。
安堵してへたりこむ俺を見下ろしながら、鈴ちゃんはクスクスと笑い、
「私も公お兄さんがまさか小人になるなんて、思っても見ませんでしたわ。……夢に見たことはありましたけど」
……え?
今、物凄く不吉なワードが出ませんでしたか?
幻聴だよね?
と瞬きする俺を見る鈴ちゃんの眼差しが何故か熱を帯びていて、潤んでいる。
なんかやばい。
「鈴ちゃん? とりあえず、落ち着いて? それから、俺を病院に連れていってくれないか?」
「病院に連れていったら、公お兄さんは処分されてしまいますよ? そんな勿体無いことできるわけないでしょう?
公お兄さんはここで暮らすんですよ? 私とずっと一緒に」
その言葉に戦慄を覚えた。
俺の頭のなかで警告オンがガンガン鳴り響き、本能が逃げろと叫んでいる。
のだが……。
あははは、無理。
鈴ちゃんの狂気じみた眼差しを射竦められたかの様に足が動かないのだ。
「怯えなくても大丈夫ですよ? いっぱい可愛がってあげますから」
グォ、と開かれた掌が俺の頭上に落ちてくる。
「ちょ! やめてぇくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
俺の静止の悲鳴もむなしく、そのまま鈴ちゃんの掌に俺はがっしりと捕まってしまう。
このままどうなるのかと怯えながら、俺の視界は再び暗闇に閉ざされてしまうのだった。
(まさか公お兄さんが縮小男になるなんて♪ これで公お兄さんは一生、私のものですね♪)
小さい時から憧れていたお兄さんが、掌サイズになった私のものになったと思うと背徳感でゾクリとした喜びがある。
「鈴ちゃん、頼むから助けてくれ」
公お兄さんったら往生際が悪いですね。
もう私のものになったんだと理解して欲しいのに。
仕方ないですね。
縮小男がどれ程、か弱くてどうしようのない存在かを理解させる方法はよく知っています。
なにしろ、学校で何人かで密かに縮小男を飼育してるのですから。
公お兄さんに酷いことをするのは気が引けますが、これも躾ですから。
仕方ないですよね?
やはり、身体で力の差を理解してもらうのが一番ですし。
「公お兄さん? これからは私は公お兄さんのご主人様なんですよ? 口のきき方がなってませんね?」
「え? 鈴ちゃん? 何を言ってるん……ごほっ!?」
どご!
公お兄さんが言い終わる前に私は中指で公お兄さんの身体を弾き飛ばす。
公お兄さんは呆気なく弾き飛ばされ、ゴロゴロと机を転がった。
「けほっ!? 何するんだ!?」
あは♪
公お兄さんってば、怒ってるんですね。
どの縮小男も最初は怒るんですよね。
自分の立場がわからないから。
「公お兄さんが口のきき方を理解してないのでお仕置きしたんですよ?」
「ふざけるな! こんなこと――ごほっ!」
ばちぃ!
顔を赤らめた公お兄さんを私は再びデコピンで弾く。
公お兄さんったら学習しないのかしら?
「鈴ちゃん、いい加減に――あぐっ!?」
私は今度は立てないように公お兄さんの背中を人差し指でギュッと押さえつけた。
「ふふ、弱いですね~。公お兄さんは~、年下の~、女の子の~、指一本に~、負けちゃう~、ひ弱な~、雑魚なんですよ~?」
一言一言が公お兄さんの耳に残るように私は韻を踏んで言い聞かせる。
勿論、非力さを思い知らせるために指で公お兄さんを机に押さえつけたままで。
「やめ……、鈴ちゃん、止めてくれ……」
公お兄さんが涙目になって懇願してくる。
あら? もう降参ですか?
でもダメですね。
まだ口のきき方がなってません。
「ご主人様に『ちゃん』付けはいけませんね。それに口のきき方も。やり直しですよ?」
「え……」
公お兄さんが絶望的な表情を浮かべるが、私は容赦なく公お兄さんを指先で押し潰す。
「ほら、やりなおしてください。公お兄さん?」
「鈴ちゃん、お願いだから、許してくれ……」
「公お兄さん? 聞こえませんでしたか?」
ぐり!ぐり!
「くぁぁぁぁ! 鈴……様、お願……い……だから……、も……う……、ゆる……して……ください」
「あは♪ 公お兄さん、やっとわかってくれたんですね? 鈴嬉しいです♪」
公お兄ちゃんが私に従順なのを見て、思わず顔が綻ぶ。
やっぱり、私に逆らえるわけがない。
公お兄さんだって本当は逆らいたいのを必死に耐えてるんですよね?
そんな優しいところも大好きです。
「じゃあ、公お兄さんは今から鈴の奴隷ね? わかりましたか?」
「はい……。鈴……様の……どれいに……なります」
公お兄ちゃんは震えながら私に忠誠を誓ってくれる。
ふふ、公お兄さんのプライドを一つへし折っちゃった。
ああ、快感~。
男の人が屈服した瞬間は堪らなく気分がいい。
これでずっと一緒ですね。
「公お兄さん? 今から奴隷の誓いをさせてあげますね」
私は公お兄さんを摘まむと床に下ろした。
そして、ソックスに包まれた爪先をつきつける。
1日汗をたっぷり吸って、色の変わった爪先を。
「さあ、公お兄さん。服従の証に、鈴の足を舐めて綺麗にしてね。まずはこの靴下様に染み付いた汗からです」
「なっ!? 鈴ちゃん!?」
「はぁ、また口のきき方……。ご主人様の命令が聞けないんですね。お仕置きです」
「……ひぃ!」
公お兄さんを私はあいたもう片方の足で踏みつけた。
「あぐっ!」
「ほら、公お兄さん。早くしないともっと強く踏んじゃいますよ?」
「ぐぁぁぁぁぁぁぁ! やめ、や、やめてぇぇぇぇぇ!」
グリグリと足の裏で公お兄さんを踏み躙ると、公お兄さんは観念したのか、恐る恐る舌を私の爪先に這わせる。
「うっ! 苦げぇ!くさぁ!」
「あは♪ 公お兄さんったら、小人らしい姿で可愛いですよ?私の足は美味しいですか?」
「おぇぇぇぇぇ!」
屈辱に歪んだ公お兄さんの顔を見つめながら、私はクスリと笑った。
「鈴ちゃん、頼むから止めてくれ」
「ふふ、公お兄さんったら、口のきき方がなってませんね? もう一回お仕置きが必要かしら?」
「鈴……ちゃん、お願い……だ……から、もう……、許して……」
公お兄さんったら、すっかり怯えてしまって可哀想。
仕方ないですよね。
こんな非力な存在になったんだもの。
「公お兄さんは奴隷なんですよ? ご主人様に対して敬語を使うのは当然でしょう? ほら、やり直し」
「鈴……様、お願い……しますから、もう……、許して……下さい」
「あは♪ 公お兄さん、よくできました。これからもよろしくね♪ ご褒美をあげる♪従順な奴隷は飴をあげないとね?」
公お兄さんがキスした靴下を脱ぎ捨てて、私は素足を露にした。
私は公お兄さんを仰向けにひっくり返すと、そのまま唇をすぼめ……。
「鈴様!? 何をする気――ごほっ!? ぐぉ!?」
「あは♪ 公お兄さんってば、非力すぎて、本当に可愛いですね♪」
私は公お兄さんに唾を垂らしてあげた。
小人の公お兄さんには私の唾の滴は大きすぎたのか、全身が私の唾で濡れていく。
「あは♪ まだ足りないですか? おかわりあげますよ?」
ぺっ!
「やめっ……、いや……」
べったりと顔から爪先まで私の唾でコーティングされた公お兄さんはベタベタに濡れて私の足に押さえつけられる。
「鈴……様、やめ……を……」
爪先ごしに私の顔を見上げた公お兄さんの哀願する表情にゾクゾクしてしまう。
「そんな嫌がらないで下さい。だって、これは御褒美なんですよ?」
私は親指と人差し指の間に公お兄さんの顔を挟み込み、狙いを定め――。
ぺっ!
「やめ……て……」
再び、公お兄さんの顔に唾を吐きかける。
公お兄さんは身体中が私の唾液まみれになり、まるでローションプレイでもしているような感覚だろう。
「あは、公お兄さん? どう?気持ちいい?」
「鈴様……」
公お兄さんが涙目になって懇願してくる。
あは♪ その表情素敵♪
「あ~あ、公お兄さん、泣いちゃいましたか? 仕方ありませんね。これだけヌルヌルなら十分かしら?」
そう言うと、私は唾まみれの公お兄さんを踏みつけた足を前後に動かし出す。
「鈴様……? まさか、俺を踏み潰す気じゃ!?」
「え? 何言ってるんですか? 他にどこがあるんですか? まぁ、潰しはしませんよ? ふふ、こうすると凄く滑りますよ? あは♪」
ぬるん! ずりゅ!ぐちゅ!
「ああああ! 鈴様……、も……う、勘弁……してくれ……、ぐあっ!」
公お兄さんの悲鳴を聞きながら、私も興奮が高まってくるのを感じた。
それだけではない。
私の唾が潤滑油となり、足の裏全体で公お兄さんの身体は愛撫されていた。
それは激しい刺激となって身体を襲っているらしい。
その証拠に……。
「公お兄さんったら、私の足で踏まれて感じてるんですか? 変態ですね」
「ち……、違う……、俺は……、鈴様……の……、足……に……、踏ま……れて……。感……じ……て……なんか……、ぐぅ!」
「あは、嘘つき。こんなに勃起させておいて説得力ないですよ? 公お兄さんって、本当はマゾヒストなんじゃないんですか?」
私が公お兄さんを踏みつける度に、彼の股間は大きく膨らんでいく。
小人だからとても小さいけど、わずかにコリコリと踏み心地が変わったのがわかる。
ふふ、どんな小人もこうされると感じてしまうのだから、単純♪
「ほら、公お兄さん。認めなさい。自分は鈴様に踏みつけられて悦ぶドMの小人ですって。こんな洗ってない足で唾を吐きかけられて感じるなんて変態以外ないんですから」
勿論、公お兄さんがノーマルでも関係ない。
全身を愛撫されているのだから、感じてしまうのは当然だ。
でも、こうして足で踏まれていることを言い聞かせることで、自身が変態なのだと錯覚させ、マゾへと落としてしまうのだ。
「だ……れ……、が……、ぐぁ!」
強情を張る公お兄さんに私は呆れる。
「仕方ないですね。それでは特別に、鈴様が公お兄さんをイかせてあげましょう。ドMの変態でないなら、足で射精するような無様な真似はしませんよね?」
そう言いながら、私は両足の裏で公お兄さんを上下左右から挟み込む。
そして、一気に――。
「公お兄さん、これで終わりです! 死んじゃえ!この変態! くそ雑魚虫が!」
グチュ! グリュ!
「鈴様! ぐぁああ!」
びゅ!びゅ!ぴゅゅ!
私の足の裏で公お兄さんは激しく痙攣する。
足の裏には熱い液体が流れ込んでくる感覚があった。
「あは♪ 出ましたね。これが公お兄さんの精液ですか? 情けないですね~。やっぱり公お兄さんは変態確定ですね♪」
「鈴様……。お願い……しますから……、もう……」
「あら? まだ意識があるんですね? では、第2ラウンドと参りましょうね? もっと変態のマゾだと自覚させてあげますから♪」
公お兄さんの哀願を無視して、私は再びに両足に力を入れて――。
ずりゅ、ずりゅ、ずりゅ!!
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
公お兄さんの悲鳴がなくなるまで、私は公お兄さんを足でなぶり続けたのだった。