
狂気のオークションが閉会し、リルとアグニは城へ戻っていた。 「………………」 帰り道がどんなものだったかすら覚えていない。 アグニの脳裏にはあの会場の光景が何度も何度も再現され、目を閉じれば奴隷にされ、買い取られた男達の悲鳴が耳を苛む。 正常な精神をしているものには、まさしく悪夢と呼べ...
ジャラリ……。
鎖の擦れる金属音が響く。
「ここ……は?」
「フフ、奴隷達の楽園。お前もここの仲間入りよ」
首輪をはめられ、リルに連れてこられたのは、薄暗い地下室だった。
石造りの壁には赤黒い染みが染み付き、据えた臭いと鉄の混じった臭いが鼻についた。
だが、アグニはそれよりも意識を奪われているのは――。
「これ、素敵でしょう? 最近開発された繊維なのよ? お前たち奴隷の涎が繊維に染みないの」
革製ではない、黒く妖しく光る謎の繊維。
見たこともない繊維だか、とても艶があり、リルの美しさを一層際立たせていた。
膝まであるロングブーツに肘まであるロンググローブ。
白い肌はきめ細かく、艶のある髪と妖しい化粧で決めたリルはまるで闇の女神にすら見える。
(きれいだ)
先日までならこんな状況など想像すらできなかった。
敵意すらあったはずの相手に全尊厳を奪われ、貶められた。
なのに、それを心地よいと感じる自分がいるのだ。
この心地よさに身を任せてしまいたい……。
男としての存在価値など欠片もないアグニは溺れるように快感の海に思考を溶かしていた。
「さぁ、アグニ。お前も私のコレクションに加えてあげるからね……」
ニコリ、と微笑むリルの笑顔にアグニの鼓動がわずかに高鳴る。
それにコレクション。
彼女の所有物になれる、という言葉にアグニはさらに興奮した。
作られた感情だが、幼いアグニにそれを制御する術などないのだ。
それが偽りのものですら気づけない。
四つん這いでついていくアグニの前で分厚い鋼鉄の扉が開かれる。
アグニは二度と戻ることができない地獄へと落ちるしかないのだった。
◆
「ほら、動けない気分はどうかしら?」
「…………」
「こわい? なにされるかこわいわよね? でも、もう逃げられないのよ?」
リルに連れられた部屋でアグニは鋼鉄のベットで体を固定されていた。
「これ、素敵でしょう? 私のはじめての奴隷は同じ態勢でとっても幸せな経験をしたのよ?」
思い出すのは、はじめての奴隷だったエルヴィスを本物の便器にした時だ。
今は城の私専用のトイレの個室に埋め込んでやったが、だいぶ弱ってたわね。
あれが壊れたら次はハルトでも便器にすればいいけど。
(まだハルトは便器としては不十分だけどね。要調教かしら)
リルは次の調教について頭の中で考えながら、台に拘束したアグニを見下ろす。
拘束され、逃げることもできないアグニだが、その眼には恐怖とは別の期待の色が見えている。
(薬の効果は絶大ねぇ。まぁ、もともとこれにもマゾの素質があったんでしょうけど……)
王族や貴族はマゾの素質をもつ男は多い。
厳しい立ち居振舞いを要求されるせいか、抑圧されるせいで歪んだ性癖をもつ者が多いのだろう。
(さて、ご褒美なんだから、気持ちよくしてあげないとね)
リルはグローブをキュッ、とはめ直しながら妖艶に笑った。
「お前もドキドキしてるみたいね。私のご褒美で身も心も溶かしてあげるわ」
ゆっくりとしゃがみこんだリルは目隠しでアグニの視界を塞ぐと、甘い声で囁いたのだった。
◆
目隠しされたせいか他の感覚が研ぎ澄まさせれいくのが感じられた。
そのせいか、リルに触れられている肌は普通よりも遥かに刺激が鋭敏に感じられる。
そのせいか、リルに触れられている肌は普通よりも遥かに刺激が鋭敏に感じられる。
耳元にかかる吐息でさえ、今にも達してしまいそうなほどの快楽を与えてくるのだ。
「フフ、そんなにビクビクしちゃってどうしたのかしら? これからもっと凄いことするっていうのに」
フッと空気が揺れるのが感じられ、アグニの肌を風が撫でる。
耳元からリルが離れたのか?
何が起きているのかわからないアグニにとって、相手がどこにいるかわからないのは、恐怖ともなる。
同時にどんなことをされるのか期待もあるのだが……。
プッ!
ヌル……。
「んっ!」
突然、生暖かい粘り気のある液体が乳首にかけられ、身体がビクリと震えた。
パチパチパチパチ!
小さな無数の泡でもあるのか、乳首回りで絶え間なく刺激がアグニを襲った。
「あぁああ!」
「フフ、私の唾は気に入ったかしら?」
リルの言葉通りだった。
先ほどかけられた唾液。
それがアグニの乳首を包み込み、まるで愛撫するように揉みこんでくるのだ。
「うぅ、くふぅ……」
思わず声が出てしまう。
今まで味わったことのない快感。
自分の意志に関係なく、体が反応してしまうのだ。
「あら、気持ちよさそうじゃない。やっぱりお前も変態の素質があるわね……」
クスリと笑うとリルは再びアグニの顔を覗き込む。
再び耳元に顔を寄せてきたリルはそのまま舌を這わせ、アグニの頬を舐め上げた。
「ひゃぁ、あっ!」
「ほぉら、もっと気持ち良くなってもいいのよ?」
リルはアグニの耳を甘噛みすると、そのまま舌先を耳にねじ込んだ。
「んぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
脳に直接響くような快感が襲ってくる。
全身が得体の知れない感覚に震え、ガクガクする。
グチュリ……。
「んぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
リルはアグニの絶叫などお構いなしだった。
むしろ、その叫びを楽しむようにさらに激しくアグニの耳を攻め立てた。
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
悶えるアグニの声を無視し、獲物をねぶるように舌でアグニの耳を舐めるのだった。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
永遠ともいえる責めにアグニの声は枯れていた。
もう限界だと言わんばかりに肩で息をするアグニだったが、そんなことは関係ないとでもいうかのように、リルは容赦なく次の行動に移った。
「じゃあ、次はこっちよ?」
リルはアグニの腹を指先でなぞり、そのまま股間へと手を伸ばすとーー。
ギュ。
そのままアグニのぺ●スを握りしめる。
「あら、もう我慢汁でヌルヌルじゃない♪ これじゃ、ローションはいらなかったわね?」
シコシコシコシコシコシコ。
「んぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
なんだこれ!?
今までしてきた自慰など比較にならない心地よさ。
こんな快感ははじめてだ。
感覚が鋭敏になったアグニには気持ちよすぎるテコキに喘ぎ声が自然と漏れてしまう。
「フフフ、いい声で鳴くのね。素敵よ。私も感じてきちゃうわ」
リルも感じているのか、さっきよりも吐息が熱い。
甘ったるい吐息を耳や、頬、首筋を撫でるように吐きかけられ、それだけでエロい気持ちになってしまう。
「リル様ぁ」
懇願する様な声を出してしまうアグニをリルはニッコリと笑いながら観察していた。
(もうこの子も落ちたわね)
さぁ、仕上げよ。
リルは耳元で甘く脳裏に刻み込むように毒を流し込んでいく。
「国に帰っても私を忘れられない。私のためなら何でもする。私の喜びがお前の喜び。お前の全てを私に捧げなさい」
もう片方の手袋をリルはだめ押しとばかりに媚薬で濡らし、悶えるアグニの口へ突っ込む。
クチュクチャクチュヌチュ。
口とペニスから湿った淫靡な音が響き、上からも下からもアグニを犯した。
「あああああああんんんぁぁぁぁん🖤」
媚薬は粘膜から直接染み込まされ、リルからのテコキは脳裏に二度とないほどの快楽物質を分泌させていく。
「お前は私の奴隷。お前は私の所有物。お前は私の家畜。お前が生きるか死ぬかも私の気分次第」
シコシコシコシコシコシコ。
「ほら、いけ。私にしこられながら、はしたなく精液撒き散らしなさい。ほら、ほら、ほら!」
ガリィ!
とどめとばかりにリルは乱暴にアグニの耳たぶを噛み、乳首をひねりあげ、ぺ●スを思い切りしごく。
痛みた快感で蕩けたアグニの心も身体もそれに耐えられるはずもなく――。
「んぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
ぴゅぴゅぴゅびゅるるるるるるるるるるるるるる!
腰を何度もバウンドさせながら狂ったように精液を撒き散らす。
脳内回路が焼ききれるほどの刺激にアグニは涎を滴ながら白目を向き、意識を失ったのだった。
(フフフ、調教完了ね)
ビクビク、と痙攣するアグニを見下ろしながらリルはゆっくりと身体を起こした。
もうアグニの身体にはこれから先、二度とないほどの刺激と快感を刻み込んだ。
さらに中毒性もある媚薬で、アグニは国に帰っても、リルからの調教がほしくて堪らなくなるだろう。
(エルヴィスとハルトはいつでも調教できたけど、アグニはそうもいかないから、一気に壊しちゃったわね)
アグニもまた快楽欲しさに全てを捧げることになるのだ。
リルという女神を崇拝し、彼女のためならどんなことすら行う下僕へと身を落とすことになるのだった。
数年後、リルの国は新たな属国を手にいれることとなる。
より領土を広げるリルの国では、何万にんもの雄奴隷がリルへと頭を垂れるのだった。