『挑戦者、斉木 尚人くんの入場です』
『強打者同士のボクシング!非常にワクワクしますね~』
こんなに多くの拍手に出迎えられたことはない。
先月の試合とは大違いだ。
対戦相手の絶大な人気を、改めて思い知る。
ライトに当てられ暗闇に浮かんだリング。
それに向け、ゆっくりと歩み寄る。
足取りが重い。
何度も上がったリングなのに。
今日は特に緊張する。
ふとリングを見上げると、チャンピオンの女の子と目が合った。
心臓が止まりそうになる。
動画でしか見たことが無かった彼女。
それほどに遠く、手が届かない、孤高の人。
その人が、今目の前にいる。
そして、これから、僕と_______
心臓が早鐘を打ち始めた。
怖い。
この人の凄まじいボクシングを繰り返し見た。
鋭いジャブを何度も刺されて、たった1Rで赤く染まる男の子。
コーナーでめちゃくちゃに殴られ、ぼろきれのようになった女の子。
彼等は心に深い傷を負い、
二度とリングに立つことは無かったという。
この子は間違いなく最強だ。
凶器のような拳が、なまめかしく光る。
一体、何人の血を吸ってきたのだろう。
この闘い、無事では済まないかもしれない。
もう二度と、ボクシングができないかもしれない。
怖い。
目を逸らしたい。
でも・・・
その子はじっと僕を見たまま、目を離さなかった。
その瞳の中には僕がいた。
闘うべき相手として。
その目がとてもきれいで、目が離せなかった。
「・・・君に勝ちたい。」
________________
「__6!___7!
_____やれるか?!」
相手の男の子が力強くうなづく。
バケモンやん。
ま、今ので倒せるとは思っていなかったけど。
あんなパンチで倒せてたら、とっくに試合終わってる。
頭にかかった靄を振り払うように、
再度、拳を構える。
相手と拳を構え合うこの瞬間が好きだ。
脳をフル回転させ、ひたすらに、相手のことを考える。
君も同じはずでしょ。
私だけを感じて。
ここには二人だけで、他には誰もいないから。
たまらず興奮してきた。
タイプな男の子となら、なおさら良い。
バシッッ!!
「ッッ・・!」
反応が遅れ、君のジャブが綺麗に顔面を捉える。
顔が痺れたように熱い。
幸いに、とっくに痛みは感じない。アドレナリンで麻痺しているのか。
駄目。余計なことを考えてるから反応ができないんだ。集中しないと。
会場がどよめいている。
へへっこんなの効かないよ。
そう強がってみるが・・
グローブで鼻をぬぐう。
この不快感。試合中、めったに鼻血なんか出ないんだけど。
ウチの顔に傷つけるなんて。やっぱすごいじゃん。
めりはりのついたガードとアタック。
反応がシビアな切れるジャブ。
そして、ウチと遜色ないハードパンチャー。
君の戦闘スタイル、すごくタイプ。
間違いなく、過去一番の好敵手。
でもね、ウチの方が強いよ。
傍目から見れば、手数も被弾数も同じで互角に見えるかもしれない。
でも、パンチの精度や、命中率はウチが圧倒的に上回っている。
結果として、ダウンも君の5回に対して、ウチは2回しかしていない。
今は11ラウンドだから、ここさえ切り抜ければ判定に持ち込んで、ウチの勝ち。
・・・
ん、いや今は10回だっけ。
こんな大事なこと試合中に忘れたことないのにな。
あれ、なんか変だぞ。
あ、あれ・・?
ウチ、今何やってるんだっけ・・・??
『うぉーーっっ!!
連打連打!危険なパンチがチャンピオンを打つ打つ打つ!!
ロープ際で滅多打ちだーー!!
絶対王者が陥落寸前!』
『『ウォオオオオオオッッ』』
悲鳴が混ざった大歓声。
実況・・・?
何言ってだ・・・
顔面が爆撃されているような衝撃。
激しい耳鳴りで、世界の音がこもって聞こえる。
一発一発、拳が激しくぶつかるたびに、汗や唾液が飛び散り、霧散する。
鼻の奥に焦げた匂いがして、
どろりとした鉄の味が、舌の根を濡らした。
目の前で起こっていることに、理解に時間がかかる。
あ、ウチ負けてるのか。
ヤバい。何とか巻き返さないと。
いや、これはダメかもしれないね、
まったくガード上がらないや。
完全にイっちゃった。
え・・・ほんとにわたし負けるの・・・?
めっちゃ悔しい・・・負ける相手じゃなかったんだけどな・・・。
やるじゃん、尚くん。
試合前はかわいい顔したガキだなーって思ったけど、こんな立派なタマとはね。
はは・・ほんとに手も足も出ないや。
・・こんな感じでKOされるのって初めてだな。
全部支配されちゃってる。
ああもう、観客うるさいな・・・もう眠いのに。
・・なんかおっぱい重いなぁ。
君クリンチしながらずっと勃起してたよね。このスケベ。
こんな大きいおっぱい、触れる機会ないんだからもっと触っとき??
あー・・・エッチな気分になってきちゃった。
そろそろレフェリー止めてくれないかな。
かわいい女の子の顔が大変なことになってるんですけど?
んもーー!
こんな顔じゃお嫁いけないよ・・・
責任とってよね? 尚くん。
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下書きの段階では有ったエロ味が、ペンを入れ、色を重ねていくうちに変質し、時に消えてしまう。
そんな下書きのエロ味を、消えないよう、鮮度を保った作品にしたい。
これはそんな絵です。(モノクロであることの言い訳です。すみません!)
いつもご支援ありがとうございます。
追記:
調べたところ、挑戦者は王者より先に入場するらしいですね
sakata
2024-05-01 13:24:38 +0000 UTCnatsulucy
2023-05-05 09:21:38 +0000 UTCtarupo789
2023-02-05 03:33:14 +0000 UTCオテモト3
2023-02-04 17:18:09 +0000 UTCtarupo789
2023-02-04 15:47:51 +0000 UTCTOM
2023-02-04 14:50:47 +0000 UTCtarupo789
2023-02-04 14:20:46 +0000 UTCtarupo789
2023-02-04 14:20:29 +0000 UTCtarupo789
2023-02-04 14:18:59 +0000 UTCmasterhavik
2023-02-04 11:57:04 +0000 UTCジェネラルAA
2023-02-04 11:31:51 +0000 UTCVal
2023-02-04 11:17:16 +0000 UTC