「う〜・・・緊張する・・・」
一個前の試合の熱気が収まりきらない会場。
その中央のリングに私はいた。
初めての試合。観客席から見上げるだけだったリング。そこに、今いるんだ。
みんなからの視線を感じて、興奮と緊張でどうにかなりそうだった。
青グローブに包まれた小さな拳を胸の前で握る。
歓声に迎えられ、相手選手が入場する。
『対する赤コーナー、加納 叶!リングインです!』
(わわ・・・ほんとにすごく綺麗な人・・・!)
ピンク色の統一感あるコスチュームに包まれた、引き締まった体。
サラリとした紅葉色の赤い髪。
涼しげな横顔から見える、少し眠そうな穏やかな眼。
こんな美人さんがどうしてボクシングなんか、、、
よりによって私の相手だなんて。
私の視線に気づいたのか、向かいのコーナーの加納さんがうっすらと微笑みかけてくる。
思わずドギマギした。
リングの中心に集まり、審判からルール説明を改めて受ける。
説明の終始、穏やかな表情でこちらに視線を向けてくる加納さん。
敵意が全く感じられない。微笑みを湛えた目。
「こんにちは。
小沢さんがこんな可愛らしい女の子だったなんて。今日はよろしくね。」
ゆったりとした、人を落ち着かせる声。とても試合前とは思えない。
「は、はい!加納さんもすごく綺麗で・・
今日は!よ、よろしく、お願いします・・・」
くすくすと鈴を転がすように笑う。
「デビュー戦なんだっけ?
ふふ。緊張するよね。
私も初めての試合は足が震えて動かなかったな。」
大丈夫だよ。一緒にいい試合にしようね。」
その春風のような優しげな微笑みが、氷のような私の緊張を解かした。
「は、はい!
私!精一杯頑張ります! よろしくお願いします!!」
グローブ越しに固い握手を交わして、加納さんはコーナーに戻っていった。
_________________________
『おおーーっと!
踏み込んだ加納のストレート!小沢を正確に打ち抜いた!
幼さの残る小沢の顔が苦痛で歪みます!
これは手痛い洗礼だ!加納、デビュー戦の相手でも全く容赦無し!』
迂闊だった。
甘えていた。
まさか手加減なんてしてくれるわけ無いじゃないか。
鼻がツンとして嫌な感じがする。
啜ると、濃くて苦い血が、喉を伝っていった。
痛い。
今もなお、固い革の感触が、痺れのように顔に残っている。
これが、本当のパンチなんだ。
鍛え上がった腕から繰り出された、芯のある打撃。
ヘッドギアのあるスパーリングや、同級生との練習試合とは全然違う。
「ダメだよ、試合中はよそ見厳禁。
せっかくの可愛い顔が台無しになっちゃうよ。」
鈴を転がすような穏やかな声。
うっすらと額に、汗を浮かべているものの、
眠たげなその瞳は、試合前と変わらず、穏やかに微笑んでいた。
「これがボクシングなの。
思う存分、打ち合お?」
」
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」
」
」
いつもご支援ありがとうございます
27歳の少し大人な雰囲気漂う穏やかなお姉さん。
穏やかで優しそうな口調から、「いい人そう」と思わせておいて
ばっちばちにデビュー戦の若い女の子をしばいて、本物のボクシングを分からせる。
隠れドSというこのギャップ最高!
追記
続き無いし、差分も無いしでほんとすみません!
絵が重すぎて、アプリがすぐ落ちてしまい、、
差分など全く描き足せないんです
いつか15インチの最強iPadほしーですね
tarupo789
2022-10-09 10:03:34 +0000 UTCつんこ
2022-10-08 07:03:35 +0000 UTCbfd8756
2022-10-08 04:28:56 +0000 UTCtarupo789
2022-10-07 21:40:02 +0000 UTCtarupo789
2022-10-07 21:37:11 +0000 UTCつんこ
2022-10-06 22:51:25 +0000 UTCaero
2022-10-06 22:35:25 +0000 UTCtarupo789
2022-10-05 16:03:26 +0000 UTCtarupo789
2022-10-05 16:01:21 +0000 UTCtarupo789
2022-10-05 16:00:58 +0000 UTCtarupo789
2022-10-05 15:58:17 +0000 UTCつんこ
2022-10-05 06:17:35 +0000 UTCさく
2022-10-04 23:02:27 +0000 UTCオテモト3
2022-10-04 15:31:49 +0000 UTC