序盤こそ、こいつの素早いフットワークにもついていけた。
数発、手応えのいいパンチも叩き込んだ。間違いなく効いてる。
ダメージはあるはずなのに。
「なんで倒れないのよ、、!」
クリンチして、息を整えながら毒づく。20分を超える試合にスタミナが底をつきそうだ。
グローブで潰された鼻からは血が止まらず、蓄積したダメージが意識を朦朧とさせる。
ギリギリと強く抱き締め上げると、乳首が男子の汗に濡れた胸でこすれた。
こんな状況なのに少し気持ちいいと感じてしまう。無意識に乳首が勃起してしまった。
吐息がかかるほど近い相手の顔が、真っ赤に染まる。
こちらまで恥ずかしくなるじゃない。
「バカ!」
調子に乗りやがって。殴り倒してやる。
変な気持ちを振り払うかのように相手を突き飛ばし、両の拳を構えた。
「あのー、もう20分くらい経つんだけど。」
みー子がおずおずと、帰りたそうに声を掛けてきた。
黙々と相手に向き合う私の様子を見て色々と察したらしい。
「もう勝手に闘えば。あたし塾あるから帰るわ、、」
塾の話が本当か、こんな状況を誰かに見られたく無いための嘘かは分からない。
が、みー子はさっさと帰り支度をしている。薄情なやつだが、私としてはどちらでもいい。
こいつさえ倒せれば。
拳を突き出しながら距離を測るうち、相手が仕掛けてきた。
中距離で互いの拳が鋭く空を切り合い、頬がひりついた。
一発で勝敗が決まりかねないようなパンチの応酬。
フックが相手の鼻先をかすめた。その手ごたえに意識を奪われた刹那、
相手が小柄な体を利用して私の懐に飛び込んでくる。
しまった。
「・・・・・うっっ!」
脇腹に杭を穿たれたような衝撃が襲う。
空気が身体から押し出された後、
肝臓をつぶされたことによる凄まじい苦しみが湧き上がってきた。
「う゛ぇぇっっ」
身体を丸めるようにマットに倒れ込む。
いやな汗が全身から噴き出て、マットにしみを残す。唾液が止まらない。口の端を伝った。
立たなくちゃ。
散々汚いと蔑んだマット。何人もの馬鹿な男子をここに叩き伏せたのに。この私が。
「もう終わりにした方がいいんじゃないの、、かな?」
ニュートラルコーナーに突っ立った男子が心配そうに話しかけてきた。
「…。ふざけんじゃないわよ。やめたかったらお前が負けを認めな、バカ童貞。」
怒気を含んだ言葉で男子を黙らせる。悔しさを糧にして立ち上がった。
ダメージはかなり深刻だろう。だけど絶対に負けたくない。絶対勝つんだ。
再びファイティングポーズをとって相手を睨みつける。
相手は心配そうに私の様子を見るが、私の闘志を察したのだろう。静かに構えた。
試合が再開する。
tarupo789
2021-09-26 11:42:45 +0000 UTCkadin_top
2021-09-26 04:42:44 +0000 UTCkadin_top
2021-09-26 04:42:22 +0000 UTCNemo
2021-09-20 17:37:13 +0000 UTCtarupo789
2021-09-20 10:21:51 +0000 UTCAskeladden
2021-09-19 19:18:50 +0000 UTCtarupo789
2021-09-19 04:25:02 +0000 UTCtarupo789
2021-09-19 04:23:56 +0000 UTCtarupo789
2021-09-19 04:23:46 +0000 UTCオテモト3
2021-09-18 23:11:35 +0000 UTCアロンツォ
2021-09-18 19:51:41 +0000 UTCmido
2021-09-18 19:36:30 +0000 UTC