首がねじ切れるほどの衝撃に頭がくらみました。
再び体が浮遊する感覚に陥り、頭と体のリンクが断ち切れます。
マットに倒れそうな体をなんとか立て直そうとおぼつかない足取りでリングを踊ります。
必死の思いでコーナーを探し倒れこみました。
「すごいね、意識も飛んでないなんて。本当にタフだね。」
強い酩酊状態のなか、私の頭は言葉を紡ぐことが出来ません。ぼんやりとした意識の中で感じたのは圧倒的な力の差。そんな私にあ◯すちゃんは余裕の表情で話しかけて来ました。
「目がトロンってしてるよ?もしかして私のパンチ、気持ちよかった?ふふ、かわいいね。そういえば、試合の途中でパンチが気持ちよくなってくる子もいるんだったっけ?れ〇かちゃんもいい筋してるんだ☆」
その無邪気な声に戦慄を覚えた瞬間、コーナーに逃げた自分の判断が誤りだったことに気づきました。
瞬間、身体を衝撃が襲い、鍛えた腹筋を貫き、赤グローブが内臓を掻き回します。
「お゛うッッ」
胃の中身が喉を迫り上がって来ました。
ドスッ!バキッ!
えづき、くの字に曲がった私の頭を、フックのワンツーが弾く。
マットに倒れようとしても、絡みつくようなクリンチでコーナーに引き戻されダウンを許してくれません。身体に刻まれたパンチを味わう前に次の一発がやって来ました。
「いつもこうやって相手をサンドバッグにしてたんでしょ。ふふ、凄く楽しいね。
れ◯かちゃんも気持ちいい?」
終わりのない拳の嵐の中。たった30秒が永遠のように感じたのをはっきり覚えています。為されるがまま、私の身体は無駄のない、サイボーグのような屈強なあ◯すちゃんの肉体に支配されました。その無力感はもはや心地良いものと錯覚さえしてしまいそうなほどに強力でした。
「そろそろゴングだし…これで、、、本当の終わり!」
全身の筋肉を振り切り、杭のような赤い拳が私を目掛けて飛び込んできます。
走馬灯のように、目に写る光景が止まって見えました。
声にならない悲鳴が口から漏れました。
防御にもならない弱々しいガードを突き破り、強烈なスマッシュに私の顔は叩き潰されます。
革に包まれたスポンジはまさに凶弾と呼ぶに相応しい破壊力で私の顔面を砕きました。
圧倒的な暴力の味。圧倒的な力。
ずるずるとコーナーをずり落ちてゆき、遠くでゴングがけたたましく鳴っているのをぼんやりと感じます。
全てが暗転し、失意の中、私の意識は奈落へ落ちてゆくのでした。
つづく
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前回はアンケートのご協力ありがとうございます。
面白いアイデア沢山頂けてとても嬉しいです。
応援メッセージを送って頂いた方、とても励みになります。ありがとうございました!
できる限りアンケートを参考にして活動していきたいと思います。今後ともどうぞ宜しくお願いします。
Girlpunchlover
2021-07-18 17:06:31 +0000 UTCtarupo789
2021-06-14 10:58:30 +0000 UTC106654653
2021-06-14 04:38:59 +0000 UTCmyles210
2021-06-13 16:53:43 +0000 UTC