(5) 予想外の展開に心乱れ、答えるのに必死だったアキラは気づかなかった。 女の子として生活する――そう答えた瞬間、美奈と詩奈の口もとに会心の笑みが浮かんだことに。そして一瞬の目配せののち、 「わかったわ、アキラちゃん。今からアキラちゃんは、小学生の女の子ってことにしましょうね。順番が逆になっちゃったけど、詩奈もそれでいい?」 「うん! 男の子とずっといるのは初めてで、ちょっと緊張するけど……アキラお兄ちゃんなら、大丈夫! あ、アキラお姉ちゃんって呼んだ方がいいんだよね」 「う……うん。ごめんね、詩奈ちゃん」 再びの「お姉ちゃん」呼びに、顔を赤くするアキラ。 しかし次に詩奈が口にした言葉に、その顔は一気に青ざめる。 「でも……そっか、アキラお姉ちゃん、本当はお兄ちゃんだったんだ。じゃあ、やっぱりあれはおちんちんだったんだね」 「っ!?」 「あら、どういうこと、詩奈?」 やや硬い声で娘に尋ねる美奈に、アキラはいよいよ震え上がる。 「あのね、詩奈がアキラお姉ちゃんを脱衣所に迎えに行ったときに、ショーツの前が膨らんで、アキラお姉ちゃん、それを手でこすってたの。おかしいなーって思ってたけど、あれ、おちんちんだったんだね」 何の悪気もなさそうな声で、洗いざらい話してしまう詩奈。 もちろんそれを聞いた美奈が、詩奈と同じように笑っていられるわけもなく。 「アキラちゃん、あなたもしかして、詩奈の服や下着を着て、昂奮しちゃってたの?」 「え、あ、あの……ご、ごめんなさい!」 ここまできて隠し立てできるものではない。 (も、もうだめだ……ホームステイの話も、これでご破算になっちゃう……!) 「ああ、なんてことかしら。あきらちゃんが男の子だったばっかりか、詩奈の女児服や下着を着て昂奮するような、ロリコン趣味があるだなんて……」 「う、うぅ……」 やや演技がかったものであることさえも、いまのアキラにはわからない。ただただうつむいて恥じ入るばかりだ。 「ママ、昂奮って、なに? お姉ちゃんのおちんちんがおっきくなってたの、どういうことなの?」 「そうね……せっかくだし、性教育のいい機会かしら。男の子のおちんちんはね、エッチな気分になると大きくなるの。ほら、漫画とかで男の子が女の人の裸を見たり、エッチな本を読んだりすると、鼻血を出したりする表現があるでしょう? ああいうのを『昂奮する』ってって、おちんちんが大きくなることを『勃起』っていうの」 「へぇー……でも、アキラお姉ちゃん、女の人の裸なんて見てないよ?」 「それはね、人によって昂奮するものが違うからよ。アキラちゃんは詩奈の服やパンツに昂奮して、勃起しちゃってるってこと。そうよね、アキラちゃん?」 「う……は、はい……」 詩奈への説明のていを取りながら、もはやこれはアキラに対する懲罰であった。彼はひたすらうなだれて、おのれを鞭打つ言葉に耐えるほかない。 しかし詩奈はまだ無邪気に、 「へー。それで、勃起したらどうなるの?」 「それは……うーん、言葉だと説明しづらいわね。アキラちゃん、ショーパンを脱いで、そこのベッドに座ってちょうだい」 「え……えっ!? い、いったい何を……」 「アキラちゃんのおちんちんに起きてることを、詩奈に説明するためよ。さ、早く」 「うぅ……はい……」 唐突な命令にも逆らいきれず、アキラは困惑しながらショーパンの左ファスナーを下ろして脱ぐ。ぴっちりとした密着感、圧迫感からは解放されたものの、代わりにピンクのフロントリボンがついているだけのシンプルなショーツが露わになって、 「あ! それ、詩奈がよく穿いてるやつだ!」 「あら、ほんとうね。アキラちゃんったら、詩奈が一番穿いてるのを選ぶなんて……」 「ご、誤解です! これ、一番シンプルだったから……!」 命じられたとおりにベッドに座りながら、アキラは必死で弁明する。しかし、いま下半身を包んでいるこの下着が、詩奈ちゃんが日曜的に穿いているものだと知って、ますますペニスを猛らせ――それを美奈に見られる恥辱に、陰嚢が搾り上げられるような痛みを発した。 「ふぅん……確かに、勃起してるみたいね。女子小学生の下着を穿いて勃起してるなんて、アキラちゃん、本当にロリコンだったのね」 「うぅ……ごめんなさい、ごめんなさい……」 弁解したいことはあったが、いまの格好では何を言っても通じないだろう。絶望に打ちひしがれていると、美奈は意外なことを言い出した。 「……アキラちゃん、ホームステイ、どうしても続けたい?」 「え……? は、はい! これからは気を付けます! 詩奈ちゃんに近づくなって言うなら、その通りにしますから、どうか……!」 どんな針の筵でも、実家から東京に出られるのなら耐えて見せる。そんな気持ちで懇願するアキラに、美奈はおもむろにうなずいて、 「わかったわ。それじゃあ、こうしましょう。アキラちゃんが悪い子じゃないのは分かっているから、ホームステイさせてあげたい気持ちはあるわ。でも、やっぱり下着や服で興奮しているところを見ると、母親としては詩奈の身が心配――わかるわよね?」 「は、はい」 「だから――」 美奈はもったいぶるように一拍置くと、固唾を飲んで見守るアキラに、こう宣言した。 「1時間――いえ、2時間に1回、あたしか詩奈の前でオナニーして、射精なさい」 (続く) ※挿絵に英語版を追加しました。Vardei様、ありがとうございます!
十月兔
2021-09-01 14:36:48 +0000 UTCまんまちっち
2021-09-01 14:34:21 +0000 UTCVardei
2021-09-01 13:15:21 +0000 UTC