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連載小説「通販カタログから」(31)改

※途中から展開を変更したためメイド服回2回分は没になります。夏休み明けのシーンからになりますので、ご了承ください。   (31)  夏休みも終わり、二学期に入ってしばらくした休日のこと。 「裕ちゃん、進路は決まってる?」 「う、うん。もちろん」  一階のリビングで、フィットネスゲームをしていたぼくは、母さんの言葉に振り返った。ちなみに格好は、バレエ教室で着ている淡い黄色の女児用レオタードだ。髪もだいぶ伸びてきたので、シュシュを使って後ろでまとめている。 「っていうか、もうとっくに話し合ったことじゃないか。夏休み中には決めて、学校にも提出したんだし」 「そうだったかしら? とにかくこっちに来て、学校案内を見てちょうだい」 「何で今さら――あ」  母さんがぼくに見せた「学校案内」を見て、ぼくはようやく意図を察する。  リビングのテーブルの上に用意された、たくさんの「学校案内」。  それはあちこちの私立小学校の、学校案内と入学関係書類だったのだ。  ぼくはフィットネスゲームを止めて、破廉恥な体操着のまま母さんの隣に座る。クロッチのスリットから露出しているペニスは、すでにギンギンに勃起してしまっていた。 「まずはここ――セーラー服の小学校。ラインが赤だと、ちょっと子供っぽくていいわね。夏は水色で涼しげだし」 「う、うん」  冬服はラインが赤い普通のセーラー服。でも夏服は、セーラー襟や袖口、スカートの色がパステルブルーになって、いかにも幼いデザインになる。 「こっちは丸襟のブラウスに、ジャンパースカートね。こっちは冬服は普通のイートンだけど、夏服はワンピースになるのね。ふふっ、襟のついたワンピースの制服なんて、昔風の女児服みたいでいいじゃない」 「う……」  次々に見せられる、小学校の制服紹介。自分がその女児制服を着て、小学校に通うことを想像すると――勃起に触ってもいないのに、射精しそうになってしまう。  そして、極めつけ―― 「あら、ここも可愛いわね。すぐ近所だし、いいんじゃない?」  そう言って母さんが見せたのは、私立女子一貫校初等部のパンフレットだった。母さんの言う通り同じ市内で、通学バスがこの住宅街の近くを通っているし、近所からも何人か通っていたはずだ。  その制服は、セーラー襟のブラウスに紺のダブルボタンイートンジャケット、赤系チェックのプリーツスカートという独特のもの。襟もとには真紅のテープリボンを結んでいる。何回か見かけたことがある制服だけど、やっぱりこうしてみると可愛い。  夏服はジャケットがなくなり、ブラウスも半袖に。さらにスカートもパステルブルー、テープリボンも黄色に変わる。  おまけに盛夏服――水色のセーラー襟がついたワンピースで、いかにも夏らしく、涼しげで、幼いデザインだ。  これを着て、ランドセルを背負って、小学校に――しかも女子校だから、周りには女の子しかいない。そんな中ひとりだけ中学生、いや、本当なら高校に通う年の男子でありながら通うのはあまりにも恥ずかしい――いや落ち着け、これはただの遊びに過ぎないんだ。 「う……うん。ぼくも、ここが、いいかな……」  本当に通えるわけがない。茶番だと判っていながらも、そう口にするのは恥ずかしかった。  しかし―― 「決まりね。じゃあさっそく、入学願書を書いて、提出しましょう。もう願書提出期限まで、あまり時間がないし」 「えっ!?」  続いて母さんが取り出した、入学案内書類――そして願書に、ぼくは目を丸くする。 「あ、あの、母さん、冗談だよね? まさか本当に、この願書を出したりは――」 「さて、どうかしら。でも、この書類をもとにお受験できるくらいしっかり書きなさいね?」 「う……は、はーい……」  冗談に過ぎなくても、やるなら本気でということなのか、それとも――不安に思いながらも、ぼくは願書に記入していく。  氏名、性別、年齢。本来なら性別と年齢はほぼ固定なんだろうけど、ぼくはしっかり「男」「15」と記入する。さらに学歴、趣味、特技などの欄もしっかり書き終えて、 「これでいい?」 「ええ、じゅうぶんよ。ところで裕ちゃん、この女子校には特別な入学制度があるの、知ってる?」 「え……な、何の話?」 「この女子校にはね、『再入学制度』って言う特別な制度があるの。本来なら入学できない年齢の生徒も、特別に入学できるのよ。本当は大学生なのに高校からやりなおしたり、逆に中学生が高校に飛び級したり、ね」 「へぇ、そんなのが……って、ま、まさか……いやでも、ぼく、男子なのに……」 「でね。この制度を使えば、抜け道的に男子も入学できちゃうのよ。いずれ共学化することを見越して性別の定めは置かなかったみたいだし、今までは抜け道を使って入ろうとする人もいなかったみたいなんだけど――決して無理ではないってこと」 「そ、そんな――でも、学校からはじかれるんじゃ」 「安心して。願書を受け取りに行ったときに確認したから。男子であっても、入学に関する試験などで不利に取り扱われることはありません、ってね」  凍り付いたまま言葉も出ないぼくの前で、ぼくの書いた入学願書を封筒にしまい込み、 「さ。それじゃあこれから願書提出に行くから、ちゃんとした格好に着替えていらっしゃい。小学校に入学を希望する女の子にふさわしい格好に、ね」  そう言って、にっこり笑った。   (続く)

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