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連載小説「通販カタログから」(32)

  (32) 「ふぅん、学校でメイド服を着たの。どうだった?」 「う……その、恥ずかしかった。女の子たちが黒のロングメイドなのに、ぼくだけピンクのミニスカメイドで――しかもそれで、呼び込みをしなきゃいけないなんて……前々から、わかってはいたことなんだけど」  学校から帰ったぼくは、リビングで出されたおやつを食べながら、向かいに座る母さんにそう説明していた。すでに着替えて、いつもの女子小学生スタイルだ。ただしスカートは、紺ではなく赤。まるで国民的ギャグアニメの主人公のような格好は、いつもにまして恥ずかしい。  しかしぼくの話を聞いた母さんは、見透かすようにぼくの目をじっと覗き込んできて、 「ほんとに? ピンクのミニメイドで呼び込みをするのが恥ずかしい――それだけ?」 「……ほんとはちょっと、物足りなかった」  母さんの目は誤魔化せない。ぼくは訥々と、本心をこぼした。 「ぼくだけじゃなくて、亮や、明春も同じミニスカメイド服を着て、呼び込みをすることになってて――確かにたくさんの人に見られて、しかも男だってバレるのは恥ずかしいんだけど、それくらいじゃあまりドキドキしないって言うか。自分でも、おかしいことはわかってるんだけど」 「ふふっ、やっぱりね」  怒られるかと思いきや、母さんはくすくす笑って――そしてすぐ横の椅子に隠してあったと思われる紙袋を取り出し、ぼくの前に置いた。 「そんな裕ちゃんに――はいこれ、プレゼント」 「えっ……!? い、いいの?」 「うん。その代わり、これからはそれを着てママのお手伝いをしてちょうだいね?」 「う……っていうかなんなの、これ……?」  微妙に不安を覚えながらも、ぼくは紙袋を開けて、中身を取り出す。  その中に、入っていたのは―― 「こ、これっ……!」 「ふふっ、気に入ってくれた? じゃあさっそく、着替えてみてちょうだい」 「う……は、はい……」  昼間に着せられたメイド服など、比べ物にならないほど恥ずかしい「プレゼント」。しかし、着用を断るという選択肢はぼくにはない。母さんの前で女児制服を脱ぎ、さらに下着まで脱いで全裸になってから、その「プレゼント」を一つ一つ身に着けていく。  ごく小さい三角形の布に紐がついただけの、Tバックショーツと、三角ブラ。  首に結ぶ、白いレースに黒いリボンのついたチョーカーと、それと一体になった短いパフスリーブ。  チョーカーとほぼ同じデザインの付け袖と、ガーターリング。  純白の、オーバーニーソックス。  頭につける、レース付きのカチューシャ。  そしてウエストに結ぶ、シースルーの小さなエプロン。  そう――それはメイド風の、セクシーランジェリーだった。 「あ、あ、あ……!」  肩の袖も、付け袖も、ほとんどただの飾り。むしろ大事な部分を隠している、マイクロビキニのようなブラショーツの恥ずかしさを際立たせる役にしかたっていない。乳首は辛うじて隠れているものの、鎖骨も、脇腹もおへそも、太ももも丸出しで、ショーツは下に生えているおちんちんのせいで股間から浮き上がり、横から見れば陰嚢がのぞいてしまっている。  その変態的な光景たるや、昼間に着せられたメイド服の比ではない。着心地も、いっそ裸の方がまだましなほどで、露出している肌と、あちこちに当たるレースやゴムの感触が、ぼくの理性をチクチクと辱めていく。 「は、恥ずかしいっ……! っていうかこれ、完全に、ら、ランジェリーだよね……? これで母さんのお手伝いなんて、無理なんだけど……!」 「大丈夫よ。さすがにお使いに行けとは言わないけど、うちの中のお掃除とか、ちょっとベランダに出るくらいなら平気だって」 「む、無茶だってば!」  想像すると、羞恥が一気に湧き上がる。本来なら大人の女性が夜に使う服を、男子中学生のぼくが昼日中に着せられているだけでも変態的なのだ。ましてこの格好で動き回ったり、ベランダに出たりするなんて……! 「うあ、あ……!」  想像した瞬間、ぼくのペニスはショーツの下で、完全に勃起してしまっていた。股間の前に掛かっているエプロンが普通の布であれば、テントこそ張ってしまうが直接的にみられることはなかっただろうけど、あいにくシースルーの薄絹。小さいビキニの布を露出した亀頭が押し上げて、竿が屹立しているところまで、ちょっと横から見ればすぐにわかってしまう。 「ふふっ、よかった。気に入ってもらえたみたいね」  しかし母さんは、そんなぼくの変態的すぎる姿にもにっこり笑って、 「それじゃあさっそく、ママのお手伝いをしてちょうだい。まずは――食べたおやつを片付けて、食器を洗ってから、二階の廊下を掃除してちょうだい。そしたら夕飯まで、自分の部屋で『休憩』してていいからね。あ、でもまだ脱いじゃダメよ?」 「う……は、はい……」  あまりにもメイド風ランジェリーで、勃起したままお手伝い――頭がおかしくなりそうなほどだったけど、 (でも、気持ちいい……!)  変態的な自分の姿に早くもビキニの布を先走りで濡らしながら、ぼくは食べ終わった食器を台所に片づけて、洗い物を始めたのだった。  2階の掃除を済ませた後、ぼくは自分の部屋に引き取って、今までにないほど激しい射精をし――賢者タイムに入った後もそのランジェリー姿で過ごすことに、また悶える羽目になったのだった。   (続く)

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