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「思い出のワンピース」(28)

「思い出のワンピース」   7.町内で一番お姫様(3)  博希と藍那の目の前で、少女たちの個別撮影が進んでいた。  集合写真は最後に行われることになったため、博希はまだドレスのまま着替えていない。撮影されている以外の少女ふたりも、隣でおとなしく待機している。  少女たちのドレスを見ながら、博希はまた胸のドキドキを覚える。  スーは赤と黒のドレス。スカートはななめのラインに、赤いフリルが入っていて、情熱的な印象だ。  ミキは、濃紺のサテンドレス。シンプルなラインは、それこそティーンズの少女が着てもおかしくないほど大人びている。  最年少であるランのドレスは、淡いピンクのミニドレス。レースを用いたデザインは、3人の中では一番可愛らしかったが―― (でも、ぼくのがいちばん、ちっちゃい女の子のドレスみたい……3人とも、年齢相応のドレスを着てるはずなのに……) (っていうか、よくよく考えたらぼくが着てるの、ベビードレスのデザインなんじゃ……?) (それに、集合写真ってことは、ぼくはこの格好で3人と一緒に撮影されるわけで――つまりランちゃんたちのアルバムにも、ぼくのこの姿が……)  考えると、ふたたびペニスが疼き始める。水着やレオタードと違って、パニエによって膨らんだふりふりドレスは、勃起しても目立ちにくい。そんな安心感からか、周りに少女たちやその親がいるにもかかわらず、ショーツの中のものは少しずつ自己主張を始めていた。 (は、早く、抜きたいっ……!) 「さ、これでスーちゃんも終わったから、いよいよ集合写真ね。みんな、こっちに来てちょうだい」 「はーい!」  少女たちと一緒に返事をして、博希は撮影コーナーに向かう。  白を基調にした壁に、革張りの椅子が3脚置かれたスペース。少女にはやや大きいが、それがかえって可愛らしさを演出するセットである。もちろん160センチの博希にはちょうどいいくらいのサイズなのだが、それはさておき。 「ランちゃんたちは、先に椅子に座ってて」 「はーい!」  橋本オーナーの声に、いそいそと椅子に座る少女たち。中央がラン、左側がミキ、右側がスーで、左右はやや角度がついている。  自分はどうするのだろうと博希が思っていると、 「じゃあ博希くんは――真ん中の床に、ぺたんこ座りしてちょうだい」 「え……? ぼ、ぼく、床に……?」 「ええ。ほら、博希くんは体も大きいし、でもドレスは可愛いから、赤ちゃんみたいに小さな感じに撮ったほうが、可愛いと思うのよ」 「うぅ……判りました……」  やっぱりベビー扱いだ。博希は真っ赤になりながらも、言われたとおり少女たちの足元の床に、お尻を付けて座る。 「いい感じよ、博希くん。それじゃみんな、こっちに向いて、いいお顔をしてちょうだい」  少女たちが椅子に座り、博希が足元の床に座る形で始まった、集合写真の撮影。  同じポーズだけではなく、少女たちは位置を入れ替えたり、手の位置や顔の角度、ポーズなどを変えて撮影が続く。そして博希もまた、前かがみになったり、足を投げ出したりとポーズを変えて、まるで赤ちゃんのような姿を撮影されていった。 (は、恥ずかしすぎる……!)  博希は作り笑いを浮かべながら、痛いほどに高鳴る心臓と、ドレスの下で荒ぶる雄を、必死でこらえていた。  いつもとは明らかに違うオーガンジードレスの着心地のせいか、あるいは少女たちの間で赤ちゃん扱いされているせいか。人目があり、緊張していれば勃起はしない――そんな甘い考えを打ち砕くように、いまにもドレスの裾を押し上げそうなまでに怒張している。 (ま、まずいって、これ……!)  もしもドレスの裾がめくれたら、勃起を見られてしまう。少女たちはまだしも、大人たちに見られたら一発アウトだ。「可愛いベビードレスを着てスタジオでの撮影中に勃起していた変態」として知れ渡り、村八分にされてしまう。  なのに―― 「じゃあ博希くん。今度は正面を向いて、足を前に広げて座ってちょうだい。そうそう、両手は足の間に置くような感じで」 「は、はい……」  恥ずかしいポーズの指示に、博希は緊張の面持ちを浮かべる。 (ま、まずい、このポーズだと、ちょうど両手の間におちんちんのふくらみが浮かんじゃう――!) (少し真ん中に寄せて、目立たないようにしないと――)  さりげなく両手を浮かせ、ドレスをあまり押さえつけないよう試みる博希。  しかしたったそれだけでも、衣擦れの音とともに揺れるドレスに太ももや股間、とりわけショーツを押し上げている亀頭がこすられる。普段なら我慢できる程度の、かすかな刺激――しかしふりふりドレスの着用と、着替え部屋での藍那からの中途半端な刺激、そして個別撮影、集合撮影とでずっと昂奮を溜め込んでいた今の博希にとっては、藁の一本とでもいうべき最後の一押しになってしまい――   (続く)

「思い出のワンピース」(28)

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