連載小説「やりなおし」(60)
Added 2020-10-09 10:11:58 +0000 UTC2-1.露見 (15) 「わぁっ!?」 「お、おっきくなった……!?」 悲鳴を上げる祐奈と、驚きに言葉を失う千絵。 先ほどまで皮に包まれて萎えていたのが嘘のように、歩実の男根は高々と屹立し、亀頭も、竿も、包皮が剥けた真の姿をあらわにする。 「すごーい……先っちょが真っ赤で、ぷっくりし膨らんで……お花のつぼみみたい……」 「へぇ、こんなに大きくなるものなんだ……もしかしておちんちんって、撫でたり触ったりすると、大きくなるの?」 「う……うん、そう……」 間違いではない。しかし、女子小学生ふたりにペニスを上下から見られ、押さえられていることに、歩実の理性と常識は耐えきれなかった。 (冷静に考えると、とんでもない光景にもほどがあるよ、これ……!) 何しろ高校生の少年が幼稚園の一室で、上は女児用の襟付きカットソー、下は破けたおむつから下半身を露出して仰向けに寝転がり、リアル女子小学生ふたりに男性器を拭いてもらっているのである。 「ね、ねぇ、お願い……もう、これ以上はやめて……こんなのがばれたら、恭子お姉ちゃんや、先生に、怒られちゃう……!」 「えー、そんなぁ。いいでしょ、お姉ちゃんや先生には、秘密にしておくから!」 「そうそう。あたしたち3人だけの秘密ってことで」 くすくす笑う祐奈と千絵。どうやら「3人だけの秘密」がお気に召したようだが、歩実はますます追い詰められてしまう。 「それよりも、ちゃんと拭いてあげないと。あたしは本体を拭くから、祐奈ちゃんは玉の方をお願いね」 「うんっ!」 祐奈は元気よく返事して、陰嚢におしりふきをこすりつけ、綺麗にしてゆく。玉の裏側、側面、そして竿との境目――念入りに拭かれて、 「う、ぁっ、くぅっ……!」 歩実の腰が、おむつ交換マットの上でガクガクと跳ねる。 「あっ、歩実ちゃん、痛い?」 「い、痛くは、ないけど……うぅっ……」 なんと説明したらいいかわからない。いっそ「痛いから自分で拭く」と言えばよかったのだろうが、いまの歩実にはそこまで頭が回らなかった。 その間にも、千絵は竿の根元――皮膚の部分を拭き終わって、いよいよ粘膜が露出した、敏感な部分に取り掛かっていた。 「んー、ここはちょっと痛そうだし、優しく拭いてあげたほうがいいかしら」 千絵はつぶやきながら、おしりふきの上から両手でそっと竿を包み込む。そのまま上下に動かすと、 「あっ、あひぃっ……!」 玉袋よりもさらに直接的に、官能の爆心地をこすりあげられる刺激に、歩実は悲鳴を上げて顎をのけぞらせた。海綿体はパンパンに膨れ上がり、亀頭も、竿も、表皮がギリギリと軋みを上げて今にもはじけそうだ。 悶絶する歩実の様子に、祐奈と千絵は顔を見合わせて、 「うーん、硬いほうが拭きやすいんだけど、やっぱり敏感になってるから、刺激が強すぎるみたいね」 「うん。でも、綺麗にしないわけにもいかないし――」 祐奈は新しいおしりふきを取り出して、 「じゃあ――先っちょの赤い部分には、そっとかけるだけにしよっか」 「ええ、そうね。そっと、そーっと……」 「お、お願い、もう、許して――ひっ!?」 止める暇もなく、亀頭に上におしりふきが掛けられる。まるで手品師が、ハンカチをかぶせるように。 そしてそのまま持ち上げるのかと思いきや―― 「んー、こうしたほうが、綺麗に拭けるかな?」 そう言って、横に引っ張ったものだからたまらない。敏感な亀頭表面をおしりふきがこすりながら動いてゆく刺激に、歩実はついに我慢の限界を超えた。 「あっ、だ、だめっ、それは、あぁっ……!」 腰の奥から、魂ごと引き抜かれるような感覚。粘液の塊が見えない糸に引かれたように尿道をこすりあげながら引きずり出され、勢いよく噴出する。 「えっ……!?」 「わぁっ……!」 ふたりの声も、歩実の耳には入らない。女児服での遊具遊びから、地元の少女たちとの公園遊び、そこで紙おむつ丸出しにされたあげく、戻ってきてからのおもらしと、昂奮する要素は山ほどあった。それをぎりぎり、「勃起したら一巻の終わり」という緊張感のみでこらえていただけに、勃起からの射精もとうぜん激しいものとなる。クリームのようにどろりと濃厚な白濁液が、その重さにもかかわらず噴水のごとく放出されて、上にかぶさっていたおしりふきすら跳ね上げるほどだった。 「きゃっ……」 ちょうど正面にいた祐奈の鼻先を、飛沫がかすめる。上におしりふきをかぶせていなかったら、真正面から浴びていたことだろう。 「な、何これ……白いおもらし……?」 「ふぅん、これが……わっ、けっこうすごい匂いがするのね。それに、出すとおちんちんがちっちゃくなるっていうのも本当だったんだ」 「千絵ちゃん、何か知ってるの?」 「くすくすっ、さぁ、何かしら」 千絵はいたずらっぽく笑ってごまかす。歩実は強烈な射精の快感と、その反動でぐったりと弛緩して、とても動ける状態ではない。 「なんにしても、あたしたち3人だけの秘密ね」 「えへへっ、3人の秘密だね」 「うぅ……」 「くすっ、歩実ちゃんったら、気持ちよすぎて動けないみたいね。さ、祐奈ちゃん。あたしたちで、ちゃんと歩実ちゃんのおむつを替えてあげましょ」 「うんっ!」 祐奈と千絵は顔を見合わせると、改めて歩実のおむつ交換に取り掛かるのだった。 * 「……ということで」 10分後、改めておむつの上からグレーのスカッツを穿かされた歩実は、祐奈と千絵の両名とともに大部屋に行き、男子バレしたことを告白した。 「まぁ、いつかバレるかもしれないとは思っていたけど」 レイカは冷静な表情でコーヒーを飲みつつ、 「しかし女の子の格好を続けるのには賛成だ。ひとりだけ男子というのは、波風が立つからね。恥ずかしいかもしれないけど、今後も女の子のふりを続けてほしい」 「は、はい……」 ひっそり溜息をつく。けっきょく、女児女装から逃げることはできないようだ。 そして――歩実にとっては最も反応が気になる、恭子の様子をうかがう。彼女は特に表情を変えず、 「じゃあ、今まで通り女子小学生として扱えばいいってことですね?」 「そうだね。祐奈くんと千絵くんがそれでいいなら、私たちには何の問題もない」 うなずくレイカ。 (ほっ……思ったほどの騒ぎにならなくてよかった……) 微妙な気分になりながらも、胸をなでおろす歩実。 祐奈はそんな彼と、自分の姉を交互に見つめる。改めて、歩実が姉と同い年だということに驚いている様子だったが――ふとその表情が愕然と凍り付いて歩実を見据え、 「も、もしかして、歩実ちゃんって――」 詰問するような口調で、言った。 「あの、歩実お兄ちゃんだったの!?」 (続く)