SS「逆転の日」(9)
Added 2020-08-25 08:51:47 +0000 UTC(9) 「んふっ、よく言えました」 井上さん――いや、リサお姉ちゃんは、ぼく――マキの「お願い」に嬉しそうに笑って、 「じゃあおちんちんはこのままにして、まずは可愛い制服から、着せてあげるわね。マキちゃんは年少さんの可愛い制服、大好きだもんねぇ」 「う……うん……」 ぼくはこくこくと肯いた。 「じゃ、まずはキャミソールからね。はーい、ばんざーいってしてごらん」 「ば、ばんざーい……」 もちろん本来なら、キャミソールはもちろん制服一式、自分ひとりでも着ることはできる。しかしそれをあえて着せてもらっていると、まるで本当に、姉に着替えさせてもらっている幼稚園児の妹のような気分で、ぼくは両手を上げる――完全になりきるには、股間から床と水平に勃っているモノが邪魔だったけれど。 そんなぼくの頭から、純白のスクール下着――前にリボンがついているだけのシンプルなコットンキャミソールがかぶせられ、するすると降りて行って、ぴったり上半身に纏いつく。これまた普段、高校の制服の下に着ているランニングシャツとは全然違う肌触りだ。 「次はソックスね。さっきショーツを穿いた時みたいに、お姉ちゃんの肩に手を置いて、片足ずつ上げてちょうだい」 「は、はーい」 「んふっ、いいご返事」 リサお姉ちゃんはご満悦で、ぼくの足に右左とソックスを履かせてゆく。目の前にぼくのペニスがあることなど気にした様子もない。 穿き口に小さなレースがついたソックスも、男子用とはぜんぜん違う。締め付けが若干きつかったし、何よりレースがこすれたときのチクチクとした感触に、勃起がまた一回り大きくなってしまった。 「さ、次はブラウスよ。お姉ちゃんが着せてあげるから、じっとしててね」 「う……」 大きいサイズのブラウスを羽織らされ、上から順にボタンを留めてもらいながら、ぼくは火が出そうなほどに熱い顔をうつむけた。もちろんその間も竿は勃ったままで、ブラウスの前立てのスリットが、ちょうど 続けて淡いピンクの吊りスカート。もちろん普通に着たら、勃起したペニスに触れてしまう。どうするのだろうと思っていると、リサお姉ちゃんは横のファスナーを開いて、そこにできたスリットが正面に来るように角度を調整、 「さ、このまま足を入れてちょうだい」 「う、うん……」 ソックスに包まれた足を、左右と入れてゆく。高さはちょうど膝くらいのため、揺れるスカートがふくらはぎに触れてそれだけでゾクゾクしてくる。 ぼくが両脚とも通したところで、リサお姉ちゃんはスカートが竿には触れないようにしつつ、一気に胸元まで引き上げた。再びスカート全体を旋回させ、ファスナーが左腰――つまりは本来スカートを穿いたときの角度に戻してから、あやとりのように複雑に絡みあった肩紐に、リサお姉ちゃんの指示で腕を通した。 肩紐も、中高生になればほとんどお世話になることがない(少なくとも男子は)アイテムである。特に妹の幼稚園制服で見慣れているだけに、ぼくの頭の中では丸襟ブラウス同様、幼さを強調するファッションで、それを自分がつけているのはたまらなく恥ずかしかった。とはいえ、スカートのウエストを胸元に来るくらいまでひきあげているせいで、肩紐のほとんどは後ろにだらんと垂れ下がっているんだけど。 「んふっ、それじゃあスカートを下ろすから、マキちゃんはおちんちんがスカートにつかないように、前を持っていてちょうだいね」 「は、はーい」 言われるがまま、スカートの前を握って、勃起につかないように持ち上げる。それはまるで、自分からスカートをめくりあげて股間のものを見せつけているようですらあったけど、リサお姉ちゃんの言葉には逆らえない。いまカーテンを開けられて、お母さんや「お姉ちゃん」に見られたら、悲惨なことになってしまう。 いや。仮にそうでなかったとしても、もはや幼稚園年少組の「マキちゃん」が、着替えさせてくれる高校生の「リサお姉ちゃん」に、逆らえる道理はなかった。 ぼくが前の裾を持ったスカートを、リサお姉ちゃんはゆっくり下ろしてゆく。それでもかなり高い位置――おへその上あたりでサスペンダーの高さを調整されたため、落ちている後ろ側の裾も、太腿の半ばほどまでしか届いていない。 「お、お姉ちゃん、ちょっと、スカート、短すぎ……!」 「ふふっ、せっかく綺麗な脚なんだから、みんなに見てもらいなさい。ほら、リボンも結んであげるわね」 「う、うん……」 自分から幼稚園児の女児制服、それも年少組の制服を求めておいて今さらとはいえ、「スカート」がこんなに恥ずかしいものだとは思わなかった。いまは前をめくっているからかもしれないけど、仮に下ろしたとしても、太腿の半分から下が丸出しになってしまう。 恥ずかしい。恥ずかしい。 そんなぼくの内心を見透かしたように、年少組の証である黄色のリボンを結んでくれているリサお姉ちゃんはくすっと笑って、 「大丈夫よ、マキちゃん。心配しなくても、すぐに慣れるわ。毎日毎日これを着て生活していれば、ね。んふっ、まぁ慣れなくても、それはそれでよさそうだけど」 「う……」 学校に行くとき以外は、ずっとこの、年少組の女児制服。 それはつまり、家の中でだけではない。外に出かけるときも、友達と遊ぶ時も、旅行や里帰りの時も、ずっとずっと―― 「あはっ、マキちゃんのおちんちん、ぴくって動いたわね。んふふっ、幼稚園児の女の子の格好で生活したり、お出かけしたりするの、そんなに楽しみなんだ?」 「う――うん……!」 ぼくは泣きそうになりながらうなずく。顔は火が出そうなほどに厚く、鏡を見るまでもなく真っ赤になっていることが分かった。 (続く)