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「J兄S妹」(5)

  (5) 「ほーら、鏡を見てごらん」  ささやきに誘導されるまま、トオルは遠のく意識にかすむ目で、正面を見る。  ドレッサーの鏡に映るのは、女子小学生の制服を着て、頭の左右をリボン付きのヘアゴムでピッグテールに括り、スカートをめくりあげた「少女」の姿――しかしその股間にあるのは割れ目ではなく、いびつなまでに膨れ上がった少年の証。その下では、女児用ショーツに包まれた玉袋さえが、きゅんきゅんと苦しげに収縮を繰り返している。  そして――はちきれそうに膨張した亀頭と竿を飲みこむ、半透明のゼリー。  オナホスライム――サキュバスはそう呼んでいたが、確かにその名にふさわしいモノであった。全体としては柔らかいゼリー状で、意志を持つかのようにペニスに吸い付きながら、緩やかにうねって性的興奮を促す。内側は蕩けそうなほど熱く、ローションのようなぬめぬめとした液体が分泌されているため、擦られる痛みもない。それどころか、その体液に触れた場所はジンジンと痛みにも似た快感を発し、いっそうペニス全体を敏感にしていた。  さらにはところどころでゴムかシリコンのように硬くなって、根元を締め付けたり、筒状になってしごいたり――その動きは、まさに生体オナホだ。  ぐちゅっ、ずちゅっ――  動きに合わせて響く、粘液と粘膜とが絡み合うくぐもった音が響く。それすらも淫らな行為を連想させ、トオルの昂奮をますます高めていった。 「あ、あ、す、すごいっ……!」  おのれの姿の破廉恥さか、快感の強烈さか、はたまたスライムのことか――もう何がすごいのか言語化する余力もなく、トオルはうわごとのように呟いた。 「でしょう? 私の体液から作った、媚薬効果付き――うふふっ、もう学校まで時間もないことだし、最初からあんまり長くして色狂いになっても面白くないから、今回は手早くすましちゃいましょ」  サキュバスはそう言って、指をパチンと鳴らす。  途端に、スライムの動きが一段と激しくなった。もはや生き物であることを隠そうともせず、全身をうねらせるようにして搾乳機の如く精液を搾り取りにかかる。、無数のイボで裏筋を撫でまわし、先端の内側は繊毛状になって雁首を責め立てる。 「あ、ああ、あ――!」  ただでさえ限界近かったトオルの忍耐は、あっという間に限界を迎える。鏡から目を離すこともできず、腰を激しく震わせて、今にも射精しそうなその様子に、 「あらあら、これでも控えめにしたつもりだったんだけど、トオルちゃんにはちょっと刺激が強かったかな? ま、これでもうすぐに――」  サキュバスのひとりごとも、もはや、トオルの耳には届かない。  どこをどうされているのかさえ判らないまま、未経験の快楽にあらゆる思考が寸断され、情けなく腰を振りながら、ただ射精へと押し上げられてゆく。  そして――  ドクンッ、  まるまるとしたペニスがさらに膨張した次の瞬間、亀頭が破裂したかと思うほどの強烈な快感が弾けた。  ビクンッ、ビクンッと上下に激しく振れ動くほどの脈動に合わせて精液が噴出し、粘液膜の最奥に受け止められる。尋常の量ではない。まるで小水のような勢いと量であった。  もちろん、もとからトオルがこんな性豪であったわけではない。サキュバスとの契約を一日も早く終わらせるべく、彼女の力によって半眷属化したためだ。精巣の機能が大幅に向上しているほか、精嚢自体も体内に収納され、膀胱と同じくらいの容量を持つに至っていた。主目的はサキュバスが効率よく精液を回収するためであるが、 「――――!」  同時に、トオル自身にも強烈な快感をもたらす。  2度、3度、4度、5度――まだ勃起も、精液の濃度も、射精の勢いも衰えることなく、勢いが落ち始めたのが10度目を数えたころ。そして14度目にして、ようやく精魂尽き果てて、萎えかかった銃身で空撃ちするように上下に揺れるばかりになった。  その白濁液はまるでコンドームのように、先端の袋にため込まれ、水風船のように重たげに垂れさがっていった。 「はぁーっ、はぁーっ……」 「うふふっ、いっぱい出たわねぇ。さすが若くて健康なだけあるわ」  ささやきも、トオルの耳には届かない。目も眩むほどの快感に全身から力が抜け、上体が揺れてバランスを崩しそうになるのを、なんとか後ろからサキュバスに支えてもらっている状態だ。 「……っ、んっ、う……!」  しかし、まだスライムの蠕動は止まらない。  最後の一滴まで搾りつくそうとするかのように執拗に動いて、射精を促す。そして最後には先端が吸盤状の形を取って、  ぢゅっ、ぢゅうっ―― 「ひぃっ!?」  尿道に残った性液までも吸い上げられて、トオルは全身を激しく痙攣させる。  しかしそれでようやく、スライムの動きも止まる。 「はーっ、はーっ、はーっ……」 「うふふっ、お疲れさま。けっこういい量がとれたわ」  サキュバスは動きを止めたスライムを、精液を貯めた袋と竿を包んでいる部分の間で摘まんで、トオルからずるりと引きはがす。腕の中の彼がビクンと身を震わせるのにクスリと笑うと、天井を仰いで口を開き、 「あーん……」  今や精液を包んだ水饅頭のようになったスライムを舌先に受け止めて、そのままずるりと丸呑みした。 「ごくっ……うんうん、やっぱり若い男の子の精液の味は格別だわ。……なに、嫌そうな顔をして」 「う……いや、そんなものを、サキの体で呑みこまれるのはちょっと……」 「しょうがないでしょう? 約束通り、可愛い妹ちゃんのお口でキミのおちんちんをしゃぶってもいないし、下のお口から飲んでもいないんだから。むしろこんな非効率な飲み方で我慢してあげてるんだから、感謝してほしいくらいだわ」  そう言われても、トオルは感謝する気にはとてもなれない。脱力感によろめきながらもティッシュのところまで歩いてゆくと、濡れた手とペニスを拭いて捨て、ショーツとスカートを穿きなおしてから、改めてサキュバスを睨む。 「はぁ……とにかく、これでもう大丈夫だから、早くサキを――」 「はいはい、つれないわねぇ。んじゃ時間もないことだし、サキちゃん、あとはよろしく」  言った瞬間、「サキ」の目の色が黒に戻り、スッと無表情になる。彼女はしばらく、戸惑ったようにあたりを見回していたが、 「あーっ! またサキュバスさんったら、あたしの体を乗っ取ってえっちなことしたんだ!」  腕を組み、むーっとふくれっ面になる少女。すでにすっかり、年相応の少女の顔だ。すっかりおかんむりだったが、その理由は「自分の体でえっちなことをされたから」ではなく―― 「今日こそはあたしが、女装でコーフンしたお兄ちゃんと、最後までえっちなことをするつもりだったのに! ずるーい!」 「だ、ダメに決まってるだろ! それにほら、もう時間もないんだし……」 「むーっ……サキュバスさんも、せめてあたしが『起きてる』状態でしてくれればいいのに―」  愚痴るサキだったが、時計を見れば、すでに学校に出かけるにはぎりぎりの時間。がっかりとため息をついて、 「あーあ、しょーがないかぁ……じゃあお兄ちゃん、早く学校にいこっ」 「う、うん」  トオルは改めて鏡に向かい、最後の仕上げにかかる。  頭に、黄色い安全帽子。  背中に、赤いランドセル。  すっかり女子小学生スタイルになったところで―― 「じゃあ――行ってきます」  トオルの女子小学生生活、その一日目が始まったのだった。   (続く)


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