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連載小説「J兄S妹」(3)

  (3)  ことの発端は、一週間前。  夜遅くに習いごとから帰ってきたサキは、とんでもない「拾い物」をしていた。  路上で力を失って倒れていた「サキュバス」を発見して、自分を依り代として保護し、連れて帰ってきたのである。  サキは、着ていた服を脱ぎ捨てると、兄をソファに押し倒して服を脱がせながら、赤い瞳でこう言った。 「お兄ちゃん……しよ」 「だ、だめだって!」  必死の抵抗で振り払い、何とか禁断の関係にはならずに済んだのだが――もちろん、そのままにはしておけない。妹の体からサキュバスに出て行ってもらうために、同時に妹の純潔を守るために、トオルは彼女といくつかの取り決めを交わすことになった。  彼女が肉体を取り戻すのに必要な分のエネルギーを、トオルが提供すること。そのためには、トオルが性的興奮を高めて射精しなければならない。  ただしそれに当たっても、セックスはもちろんフェラやペッティングなど、サキュバスが妹の体で性的な行為に及ぶのは厳禁とした。  その他にも様々な条件を考慮した結果、もっとも早く妹の体から出て行ってもらうための手段として選んだのが――トオルが妹の同級生として女子小学生になり、女児服生活で昂奮しつづけながら、すぐ近くで行動するサキ=サキュバスに精気を提供することだった。特殊能力で「女装、特に女児服での女装で昂奮する」というトオルの変態性癖を見抜いた、サキュバスの提案だった。 (確かに妙案だけど……さすがにちょっと、恥ずかしすぎる……!)  女児女装で昂奮することまで含めて、トオルにとっては恥辱の極みでしかなかったが――妹の体から出て行ってもらうためには、これが最善の方法なのだから仕方ない。  ちなみにトオルが女子小学生になることについては、ほとんど問題はなかった。サキを連れて学校に行ったらあっという間に初等部への編入手続きが終わり、晴れてトオルは女子小学生になってしまったのである。  どうやら彼女の存在自体が、認知阻害や理性崩壊などの心理崩壊を引き起こすらしく、無意識でもその影響は周囲に及ぶのだとか。特にその気になって働きかければ、男子高校生を女子小学生として生活させるくらい造作もないとのことだった。 「さ、時間もないことだし、さっそく今朝の分を吸わせてもらうわよ。女子小学生の格好で、ムラムラしてるんでしょ? 女児服女装で昂奮する変態の、トオルちゃん?」 「うっ……うん……」  直接的に言われて、トオルは口ごもりながらもうなずく。 「ふふっ、このまますぐに吸ってあげてもいいんだけど――まだ時間はあるし、もうちょっとだけ遊ぼっか」 「な、なにをするつもりだよ……言っておくけど、妹の体を使うのは……」 「判ってるって。アタシの意識が表層に出ているときは、妹ちゃんの体でえっちなことをするのは禁止――約束、ちゃんと覚えてるわよ」 「ならいいけど……」  トオルは不機嫌に彼女を睨むが、 「そんな可愛い格好で怒っても、可愛いだけだよ、トオルちゃん」 「うぐっ」 「さ、まずはその場で立って、鏡に向かってスカートをめくってちょうだい」 「か、鏡に向かって、スカートを……?」 「うん。変態のトオルちゃんは、恥ずかしいほうが昂奮するんでしょ?」 「う、うぅ……」  顔を赤くしながらも、言われたとおりに立ち上がる。  正面にあるドレッサーの三面鏡に、イートンブレザーの女児制服を着た自分の姿が、顔から腰のあたりまで映りこんだ。無駄な抵抗と知りつつも、トオルは背後に立つサキュバスを鏡越しに睨んで、 「もうぼくは充分ムラムラしてるんだから、そのまま吸えばいいじゃないか……」 「一度にたくさん吸えるようにしたほうが、返済は早く済むでしょ? それに――せっかくならトオルちゃん自身も、もっと気持ちよくなりたくない?」 「それは……わ、わかったよ……」  トオルは観念して、スカートに手を掛ける。  紺のプリーツスカートの下から、徐々に太腿が露わになってゆき――やがてその付け根の間に見えたのは、純白の女児用ショーツ。しかしその内側には、劣情を滾らせた肉欲の化身が閉じ込められて、窮屈そうに身をよじっていた。  背後のサキュバスは、まさに淫魔そのものの目つきで鏡越しにそれを眺め、 「ふふっ、すごいすごい。女児服を着てるだけでそんなに昂奮してるなんて。やっぱり、キミを女子小学生にする方法にしてよかったわ」 「うぅ……」  自分で決めたこととはいえ、恥ずかしさに口ごもるトオル。しかし鏡から目をそらすこともできず、女子小学生の制服を纏った自分を見て、いっそう欲情を高めていく。  さらに―― 「見てるだけでいいの? おちんちんを取り出したらもっと恥ずかしくなれると思わない? ぎゅって握ってしごきあげたら、最高に気持ちいいわよ?」 「っ……!」  「サキ」の姿をしたサキュバスのささやきに、理性が飛びそうになる。淫魔の力は間違いなく、トオルの心をも狂わせているのだ。そうでなければ、たとえ妹のためとはいえ女子小学生になるなどという決断はしなかっただろう。  トオル自身にも、その自覚はある。ただそれでも、最後にひいたラインとして――妹にだけは手を出さないし、出させない。たとえ自分が、どれほどの変態に堕ちようとも。 「はぁっ、はぁっ――」 (大丈夫……これで、あいつが妹の中から出ていく時間を、短くできるんだから……!)  左手でスカートを持ち上げたまま、右手でゆっくりとショーツをずり下ろす。  途端にその中から飛び出した竿が、早くも剥き出しになった亀頭を赤々とのぞかせて、射精の瞬間を待ち望んでいた。   (続く)


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