「おむつぐみ」(78)
Added 2020-05-29 10:36:58 +0000 UTCつづいて、隣の香織も声をあげる。 「ほら、ちゃんとおもらしするのよ、みーたん!」 「みーたん、がんばれ~」 さらにその近くで、ぼんやりした表情の少女――新菜も応援する。 彼女たちの声を皮切りに、 「みーたん、がんばれ、がんばれー!」 「おもらし、がんばってー!」 幼稚園児たちも一斉に、和実の「おもらし」を応援しはじめて―― (うう、なんなんだよぉ、この展開は……) (さっきのハイハイの応援も恥ずかしかったけど――今度はおもらしまで、応援されるなんて……!) いますぐにでも逃げ出したくなる和実だったが、逃げるような場所も、体力も残っていない。舞台の上で少女たちの声援を浴びながら、膝をがくがくと震わせ、下半身に力を込めていると、じわりとした熱が尿道をくすぐり、 ざぁっ―― 直後、雨だれが布を打つ音を引き延ばしてつなげたような音が、マイクを通じて体育館に響き渡り――今まで応援していた少女たちの声が、ぴたりとやむ。 「んっ……!」 和実は涙目になりながらも、胸元に当てたミトンの中でこぶしを握り、ついに始まった漏出に全身を震わせる。 (ああ、ぼく、おもらししてる……幼稚園児たちに見られて、応援されながら、おむつの中におもらししちゃってる……!) (しかもその音を、マイクでみんなに聞かれながら――) 水音は時たま途切れながらも、なおも続く。同時におむつの内側がじっとりと熱を持ち、小水を吸ったおむつは外側のブルマーごと重く垂れさがっていって――少女たちの目にも、おもらししたことが一目瞭然な有様になっていく。 「ん、ん、ぅ……」 (「おむつ組」として入園する以上、すぐに幼稚園児の女の子たちの前でおもらしすることになるとは思ってたけど) (まさかこんなにすぐに――しかもこんな、恥ずかしい思いをすることに鳴るなんて……!) 想像をはるかに上回る羞恥に身悶える和実。 だが―― (うう……こんなに恥ずかしくて、情けなくて、みっともなくて、気持ち悪くて仕方ないはずなのに……) (どうしてこんなに、おもらしを、気持ちよく感じちゃってるんだよぉ……!) (ああ、気持ちよすぎて、怖いくらい……このまま、おかしくなっちゃいそう……!) 一週間にわたるおむつおもらし生活の成果か、あるいは「おむつ組の誓い」による暗示効果のためか。 恥ずかしい制服姿で、幼稚園児たちに見られておむつおもらししながら――彼の体は排尿の快感に、まるで激しいオーガスムを感じたときのように、ピクピクと太腿を痙攣させながら、絶頂に達していたのである。 「あっ、あぁっ……!」 だらしなく開いた口から、おしゃぶりが落ちる。 恍惚としたその表情からは――幼い少女たちの目から見ても、和実がおもらしに快感を覚えていることが丸わかりだ。 「わぁっ、みーたん、きもちよさそー……」 「ほんとうに、おむつおもらしがだいすきなのねー」 「おもらしって、そんなに気持ちいいのかなぁ……」 「だめよ、おむつぐみにおちちゃうわよ?」 「うー、それはちょっとはずかしいからやだぁ」 くすくす笑う少女たちの声も、和実の耳には入らない。 「はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ……」 出したのはただの小水に過ぎないのに、大量に射精した直後のような浮揚感に満たされる。そして――ふいにがくんと膝から力が抜けて、和実はその場にしりもちをついて倒れ込んだ。 そのまま後ろに倒れ込みそうになるのを、 「あらあら、みーたんったら」 すぐそばにいた貴子が、すかさず背中を支えて押しとどめる。彼女は再びマイクを自分の口元に戻して、 「はーい、みんな。みんなの応援のおかげで、みーたんはちゃーんとおもらしできました。応援してくれてありがとう~」 「わーい!」 無邪気にはしゃぐ少女たち。 その声に、和実はようやく正気に返り、背中側に両手をついて呆然と呟く。 「ぼ、ぼく……おもらしで、イって……」 「ええ、そうよ。みーたんは、おもらししながら気持ちよくなって、そのまま倒れ込んじゃったの」 貴子は意地悪く、 「ほら、せっかくおしゃぶりも外れてるんだから、ちゃんとお姉ちゃんたちにお礼をいいなさい。応援してくれてありがとう、とっても気持ちよかったです――って」 「う……うん……」 和実は真っ赤になりながらも、しりもちをついたまま幼稚園児たちに視線を向けて、 「お、おねえちゃんたち、みーたんの、おもらちを、おうえんちてくれて、ありがとう、ございまちた。おねえちゃんたちの、おうえんの、おかげで、みーたん、ちゃんとおもらち、できまちた。とっても――ほんとにとっても、きもち、よかったでちゅ……」 (続く)