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「おむつぐみ」(20)

 千代の手が、おむつカバーの左右に並ぶスナップボタンを摘まみ、一つずつ外してゆく。プツッ、プツッといやに大きく音は、恥辱へのカウントダウンだ。 (これを外されて、おむつをめくられたら――藤原さんに、下半身を、見られちゃう……!)  戦慄している間にも、右側の三つが外れ、左側の三つが外れ――そしてとうとう前当てが外れて、閉じられた左右の横羽の下から、黄色く濡れた布おむつが露わになる。 同時に、先ほどからうっすらと漂っていたアンモニア臭がいっそう濃くなって、かすかに混じった青臭ささえも嗅ぎ取れるようになり―― 「わぁっ、いっぱいちっち出たねぇ、和実ちゃん。それに――別のちっちも出ちゃったのかな?」 「こ、これはっ……!」 「ふふっ、いいんだよ、言い訳しなくて。おむつにちっちして、気持ちよくなっちゃったのかな?」 「う……うん……」  和実は真っ赤になりながらも、正直にうなずく。おむつにおもらししたときに、解放感とともに快感をおぼえたことは事実なのだ。  射精させた張本人――佐々木楓子は、雲行きが怪しくなりそうだったら自分から説明しようと身構えていたが、千代があっさりと受け入れたことにほっとして、 「優しいママでよかったね、和実くん。これで気兼ねなく、おむつで気持ちよくなれるね」 「うう……なりたくて、なってるわけじゃ……」 「遠慮しないで。大変な『おむつ組』生活なんだもの。ちょっとくらい楽しまないとつらいでしょう? 私も、できるだけ協力するから」 「あ、ありがとう……気持ちは、嬉しいけど……」 「ふふっ、まだ恥ずかしい? なら――いっそ恥ずかしい思いをしつくしちゃえば、楽になるかな?」  千代はちょっぴり意地悪な表情で、和実のおむつの上部を留めている横羽を、バリバリと音を立てて剥がす。腰の左右に落とされると、ついに和実の下半身を隠しているのは、上にかぶさった数枚のおむつだけになった。 「あ、あ……!」  緊張と不安にペニスを締め付けられ、少女のように青くなって震える和実に、 「和実ちゃん。ママに和実ちゃんの大事なところ、見せてちょうだいね」  千代はそう言って、最後のおむつをはねのける。  途端に、濡れた下腹部が外気と視線に触れる衝撃に、 「んぅっ……!」  和実はいよいよ、体を硬くする。 (恥ずかしい、恥ずかしいよぉっ……!)  自分が主導権を持って見せつけるのとは明らかに違う、赤ちゃんのように床に寝かされ、服を脱がされ、おむつを取り払われて下半身を見られる羞恥に、尾骶骨のあたりがが激しく疼く。しかもその陰部は―― 「わぁっ! 赤ちゃんみたいなおちんちん!」 「うっ……!」  千代の口から放たれた残酷な一言に、和実は泣きそうになる。  おむつを当てるとき、母親に除毛されたつるつるのおちんちん。小水と精液に濡れたそこを、二人の女性から見下ろされるのは、少年としてあまりにもみじめだった。 (しかも――よりにもよって、藤原さんに――!)  そんな和実の心中も知らぬげに、千代は鼻唄でも歌いそうなほどウキウキと、 「お毛毛もちゃんと処理してあるのね。うんうん、これなら可愛くておむつにもピッタリだし、何よりかぶれにくくていいわね――って、いけないいけない。早く拭いてあげないとね。ええと、さっきお母様から受け取った袋に、お尻ふきが――」 「はい、藤原さん。出しておいたわ」 「ありがとうございます、佐々木さん」  楓子の手からお尻ふき――厚手のウェットタオルを受け取って、千代は考え込む。 「うーん、どうしようかしら。このままお尻を浮かせると、おしっこが垂れてきちゃうわね。お尻を上げる前に、まずは前側を拭き拭きしちゃいましょうか。お尻はもうちょっと冷たいままだけど、我慢してね」 「んっ……お、お願い……」 「ふふっ、お願いされちゃったら、綺麗にしないとね。それじゃ、まずはおちんちんから」  千代はお尻ふきで、萎えて濡れそぼったペニスをお尻ふきで包み込んだ。 「ん……あ……!」  和実の口から、少女のような喘ぎが漏れる。先ほど出したばかりというのもあったが、あまりの恥ずかしさに勃起すら許されず、ただ締め付けられるような痛みとともに疼くばかりだ。 「和実ちゃん、どう? 痛くない?」 「痛くはないけど……は、恥ずかしい……!」 「ふふっ、それは慣れてちょうだい。これから和実ちゃんは、ずっとこうして誰かにおむつを替えてもらうことになるんだから」 「う、そ、それは、その通りなんだけど……でも……でも……!」  頭ではわかっていても、恥ずかしさのボルテージはとっくにメーターを振り切っている。繰り言のように言う和実に、千代は困ったように笑ってから、 「ま、最初だから無理もないか。じゃ――おちんちんの皮も剥いて、中まで綺麗にしてあげる」   (続く)


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