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連載小説 第六話「セーラー服とレオタードと」(5)

 夢月が高校に行くと、他の女子生徒もセーラー服で登校していた。  体育のブルマーの時のように、自分一人だけがセーラー服ではなかったことに、夢月はほんのちょっと安心する。ちなみに男子も、ブレザーではなく詰襟になっていた。  授業前に夢月の隣席にたむろっていた女子三人も、制服の話で盛り上がっていて、 「今日はセーラー服だなんて、珍しいですわね」  と、長い黒髪が清楚なお嬢様――山咲鏡花。 「だな! 初めてだから、どうやって着るのかわからなくて困ったぜ!」  と、ベリーショートのスポーツ少女――風見典子。 「三村ー、お前セーラー服着られたかー? お前も初めてだろ?」  と、ゆるふわボブの巨乳眼鏡少女――久能香澄。  この三人が、夢月とも仲のよい女子のグループだった。 「うん。妹に手伝ってもらったから」 「あらあら、仲がよろしいですのね。性行為はもう済ませましたの?」 「せ、性行為なんてしてないから!」  いつもながら、清楚な外見でとんでもないことを言う鏡花に、夢月は声を裏返らせる。  制服が変わった以外は何事もなく進み、昼休みも終わって午後の授業―― (そういえば今日は、体育があるんだった……!)  体育があるということは、着替えもあるということで――当然のように女子更衣室に連れ込まれた夢月は、 「さて、今日の夢月さんの下着は何かしら」 「ひゃあっ!? や、やめてよ、鏡花さん……!」  入った直後、いきなりスカートをめくりあげられて、夢月は悲鳴を上げる。 しかしそのせいで、着替え中だった下着姿の女子たちが、一斉にこちらを振り向き―― 「わぁっ、三村くんったら、すごいショーツ!」 「セーラー服の下にそんなのを着てるだなんて、やるじゃーん」 「ねぇねぇ、もしかしてそれ、Tバック?」  たちまち下着姿のまま、わらわらとやって来る女子たち。今さら慌ててスカートの前を押さえても時すでに遅し。 「あ、あの、これは……」  とっさに口ごもる夢月を、鏡花がそっと近くの壁際まで連れて行って、 「さ、夢月さん。とりあえず――セーラー服をお脱ぎになって、下着を見せてくださいな。私たちも、お見せしますから」 「う……うん」  どのみち脱がなければ着替えられない。夢月は諦めて、手近なロッカーに体操着の入ったバッグを置き、セーラー服を脱ぎ始めた。  他の女子たちも自分の着替えに戻りながら、しかし視線だけはじっとこちらに向けている。彼女たちの大半はシンプルなブラショーツセットで、色もグレーや白やパステルカラー。せいぜいレースが飾りについている程度である。  その中で――スカートを脱ぎながら、男子である夢月は真っ赤になる。 (うう、やっぱりこの下着、派手過ぎるよ……)  紫に、赤と黒のレースと刺繍が入ったショーツ。前から見ると、萎えているからこそぎりぎり収まっているペニスが、そのシルエットを浮かび上がらせていた。  当然のように、女子の視線はそのふくらみに集中する。 (あんまり見られると、勃ってきちゃいそう……!)  彼女たちの視線から逃れようと、夢月はロッカーのほうを向く――が、そうすると今度は、Tバックのお尻側を向けることになる。  モモのようにふっくらとした、真っ白なお尻。Tの字に淫靡な黒の紐が食い込み、上のほうには真紅の蝶が止まっている。女子高生どころか、大人の女性だってそうそう着るものではない。完全に勝負下着だ。 「Tバック、初めて見た……!」 「やだー、三村くんったら、あたしたちよりえっちな下着付けてる~」  ひそひそとささやく声に、夢月はただ赤くなるばかりだ。  さらにセーラー服を脱ぐと、ブラジャーも露わになる。こちらも他の女子とは一線を画する派手な下着で、いっそうギャラリーが沸いた。 「ふふっ、セクシーな下着ですね、夢月さん。セーラー服の下にそんな淫らな下着を穿いてくるなんて、まるで挑発してるみたいですわ。襲われても文句は言えませんわよ?」 「そ、そんな、挑発だなんて……! ほら、すぐに体操着を着るから!」   鏡花のささやきに赤くなりながら、夢月は急いで体操着に着替えようとする。たとえブルマーだろうと、いまのTバックショーツよりはましだ。  だが―― 「え?」  夢月は呆気にとられたように、体操着袋の中に入っていたものを取り出す。  それは、体操用のレオタードだった。  ピンクのシンプルなレオタード。さらにタイツやトーシューズなども入っていて、明らかにバレエ用のセットである。 「な、なんでこんなものが……?」 「あら夢月さん、お忘れですの? 今日はバレエの授業ですよ」  鏡花はそう言って、ソックスを脱ぐと、ショーツの上にタイツを穿く。さらに純白のレオタードを着ると、長い黒髪もゴムでくくって、そのままお団子にまとめた。胸元は控えめだったが、華奢な体つきに上品なレオタードがよく似合っていた。  さらに隣の二人――典子と香澄も、それぞれレオタード姿になっていた。典子は筋肉質なプロポーションと脚線美、香澄は小柄ながら豊満なバストがそれぞれ強調されていて、夢月は思わず見とれてしまう。  他の女子も同様にタイツに履き替えていて、中にはブラジャーを外したり、ショーツすら脱いで、専用のアンダーウェアに付け替える子もいた。夢月がいるのにお構いなしだ。 「さぁ、夢月さん――」  目の前の光景に呆気にとられ、まだ一人だけ下着姿の夢月に、鏡花はにっこりと笑いかけて、 「夢月さんもレオタード、着ましょうね」   (続く)

Comments

ありがとうございます! 部活やバイトなどについても考えていますので、今後の展開をお待ちいただければ幸いです。頑張って執筆していきます!

十月兔

楽しみにしてました、ありがとうございます 部活とかってこの後の展開にあったりするんですかね?? これからも頑張ってください!


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