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連載小説 第五話「入学式とお友達と」(12)

(ああ、言っちゃった……!)  自らの変態的発言に戸惑いながらも、それでも快楽への渇望は止まらない。  背後から絡みついている渡井教諭の手によって、すでにスカートはめくられ、ショーツはずり下ろされている。仰角に聳える肉棒を握ると、手の中でビクンビクンと脈打って、早くも射精しそうだ。すでに先走りに濡れているせいで、直接指で粘膜に触れても、痛みは全くない。  この様子なら、あともうほんの少し動かすだけで、あっさり暴発してしまうだろう。さっそくしごいて、今まで我慢していた欲望を吐き出してしまおうとする夢月だったが、 「ちょっと待って、夢月ちゃん。せっかくみんなに見てもらっているんだから、そんなにすぐに暴発させちゃったら、もったいないでしょ?」  渡井教諭の囁きに、その手が止まる。  確かにここまで整った状況で、すぐに出してしまうのは余りにも惜しい。精いっぱい昂奮を高めて、高めて、考えうる限り最高の絶頂に達したい。 「そ、それは……うん……」 「だったら、先生の言うとおりにしてごらんなさい。あまり強く握らないで、表面を撫でるくらいにして。うっかり出さないように、お尻の穴に力を入れて我慢して、ゆっくり深呼吸して――」 「う、う……」  それ単体でも少年を射精させるに十分な破壊力を持つハスキーボイスのささやきに導かれながら、夢月はゆっくり、竿を握っていた手の力を緩める。 「ふふ、素直でいい子ね。さぁ、いまから先生の掛け声に合わせて、ゆっくりしごいてごらんなさい。手前に引いて、先っぽにしごいて、引いて、しごいて、いーち、にーい、いーち、にーい……」 「う、うっ、あ……!」  渡井教諭の声に操られるようにして、手が動く。  緩やかな動きは射精を促しながら、しかし絶頂に達するほどではなく、限界に達していた昂奮をさらなる高みへと導いてゆく。 (す、すごい……ゆっくりしごくと、イけないまま気持ちよくなっていく……!)  激しくしごいて射精させるだけしか知らなかった夢月には、まさに未知の快感。 「いーち、にーい……息を止めずに、吸って、吐いて、吸って、吐いて――そうそう、いい子ね、夢月ちゃん」 「んっ……はぁっ、はぁっ……!」  耳元の囁きに、勝手に手が動く。  あとはこのまま、射精までこれを続けるだけ――そう思っていると、 「ほーら、前を見てごらん」  渡井教諭はさらに夢月を辱めるべく、前方へと注意を促す。  薄く開けた視界では、居並ぶ女子小学生たちの姿。自らの手でスカートをめくり、ショーツを露わにしている彼女たちは、頬を軽く上気させ、昂奮に目の色を変えながら、食い入るように夢月を見つめていた。 「女子小学生のみんなが、夢月ちゃんのオナニーを見てるわよ。ふふ、こんなに勃起してるおちんちんを見るのなんて初めてって子も、たくさんいるでしょうね。無垢な女子小学生たちの前でおちんちんを弄ってるの、どんな気分?」 「や、やだっ、言わないでっ……!」  羞恥を煽り立てる渡井教諭の言葉に、欲望が破裂しそうに膨れ上がる――が、その一方で、この教師の言葉にぬぐいがたい違和感を覚える。 「すごいわよね。高校生の男の子なのに、こんなに可愛い女児スーツを着て、女子小学校に入学して――しかも、『特別入学式』だなんて。周りのみんなは誰も疑問に思わずに準備してるし、私自身もよく判らないまま、そんな気になっちゃってるんだもの」 「せ、先生……っ!?」  その瞬間、昂奮が一気に冷める。緊張に血の気が引く感覚と、羞恥に顔が熱くなる感覚とが、同時に夢月に襲い掛かった。  現実を書き換え、この異常事態を引き起こしているアプリ「おもらしガールリンク」。  それは物理現象にとどまらず、プレイヤーの夢月とトレーナーの紗月を除いた、すべての人間の記憶や認識をも塗り替える。街行く人も、クラスメイトも、目の前の女子小学生たちも、家族である母親さえも、少なくともアプリがもたらす影響である限り、程度の差こそあれ逃れることはできない――そのはずだった。  なのに――アプリを「プレイ」するための前提を覆す事態に、夢月はペニスをしごく手を止めて凍り付く。 「そ、そんな……もしかして、通じてない……?」 「ふふ、やっぱり夢月ちゃんが何かしてたのね。いったい、何をしたのかしら?」 「それは、その……ご、ごめんなさいっ……!」 「あら、謝らなくても大丈夫よ。別に怒ってるわけじゃないから」  渡井教諭の甘い声と吐息が、夢月の耳朶をくすぐる。 「むしろこんな面白いことに巻き込んでくれて、感謝してるくらい。お嬢様学校ってみんな大人しくていい子たちばっかりだけど、刺激が少なくて物足りないのよねぇ。かといって、高等部の男子にいたずらするような、生徒に示しがつかないようなことはできないし。だからこうして、君みたいに可愛い男の子を、『女子児童』として迎えられるなんて、あたしにとっては最高のシチュエーションだわ」 「う、うう……」 「だからそのお礼に、いっぱいいっぱい、気持ちよくしてあげる。ほら、おちんちんしこしこする手を止めないで、もう一回動かして。いーち、にーい」 「うぅ……は、はい……」  思わぬ事態であったが、最悪の展開は免れた――とはいえ、「異常」を認識した相手に責められるのは初めてで、 (これもこれで、恥ずかしすぎるよぉ……!)  泣きそうになりながらも、夢月は再び声に合わせて、怒張を前後にしごき始めた。   (続く)


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