連載小説 第三話「おねしょと制服通学と」(7)
Added 2019-10-13 08:59:01 +0000 UTC「だ、だめだって! せっかく綺麗な髪の毛や服が――!」 いくらなんでも、同級生の女子めがけて顔射するわけにはいかない。妹には二度もぶっかけたし、幼馴染の乳房に射精したこともあるが、それはそれ、これはこれだ。 しかし鏡花は引かず、 「どうしてですの? わたくしが構わないと申し上げているのですから、遠慮なさることはありませんのに。それとも、こうしたほうがよろしいのかしら。――夢月さま」 ふいに様子を改めると、制服のリボンの前で手をぎゅっと握り合わせ、上目づかいで瞳を潤ませて、 「お願いいたします。わたくしに、夢月さまの精液をかけてくださいませ。夢月さまの熱い精液を、全身に浴びせかけていただきたいのです。お情けと思って、ぜひ……」 「う、うっ……!」 「夢月さまっ……!」 鏡花が懇願するその姿に、夢月の中で何かが目覚める。自分がサディストだと思ったことはないし、むしろここ最近マゾヒストの気のほうが強いと思っている彼だったが、真相の令嬢めいた容姿で被虐を求める彼女を見ていると、むらむらと欲情してしまい―― 「ほ、本当に……いいの?」 「はい。わたくしに、夢月さまの、精液をっ……!」 全身に浴びようとするかのように両手を広げ、恍惚とした表情で待ち受ける鏡花。 そんな彼女に向かって射精する――綺麗な人形を汚すがごとき、背徳的で冒涜的な行為を想像すると、かえって夢月は劣情を滾らせてしまい、 「だ、だめ、もう、我慢できないっ――ごめんっ、鏡花さんっ……!」 「構いませんわ。さぁ、わたくしの体に、夢月さまの欲望をぶちまけてくださいませ!」 二人の叫びが交差したその瞬間、ついに赤黒い肉欲の砲身が精を吐いた。 高々と噴きあがった白濁液は空中でいくつもの塊に分離し、鏡花の上に降り注ぐ。艶やかな黒髪、真っ白な頬、赤い唇、そしてリボンやブレザー、スカートの上にまで撒き散らされ、清純な女子高生の装いを穢した。 しかし鏡花は嫌な顔をするどころか、ますます恍惚と目を細めて、 「ああ、熱い……! 夢月さまの精液が、わたくしの髪を、肌を、服を――」 「はっ、はぁっ……!」 その姿に、さらに射精が止まらなくなる。二度、三度、四度――次第に薄くなりながらも、それらすべてが鏡花の上に吐き出されて、打ち止めになったころには、鏡花はすっかり精液まみれになっていた。 「はぁっ、はぁっ……!」 強烈な射精の余韻に膝が崩れそうになりながらも、夢月はようやく冷静さを取り戻し―― 「ご、ごめん、鏡花さん。こんな、俺は……」 萎えたものをハンカチで拭いてショーツの中にしまい、スカートも穿きなおしながら、夢月は鏡花に謝る。ほどんど場の勢いだったとはいえ、しでかしてしまったことに慚愧の念で胸がいっぱいだ。 鏡花は、唇の端についた精液を指ですくって舐めとると、 「ああ、最高……最高ですわ」 頭からスカートまで精液を浴びせかけられ、雨上がりの草むらのような青臭い匂いに包まれながら、うっとりと呟く。 「女子制服を着ていることに昂奮して、勃起してしまう夢月さん。恥じらいながらスカートをめくって、自らの手で男性器をしごく夢月さん。わたくしに精液をぶちまけて、罪悪感にさいなまれながらも我慢できずに射精してしまう夢月さん。精液まみれの私を見て、後悔に顔をゆがめる夢月さん。……そんな夢月さんを見ているだけでわたくし……んっ、はぁっ……!」 不意に体をのけぞらせ、しばらく電流を浴びたように痙攣したのち、ふいに脱力する。その様子からするに、彼女自身も絶頂に達したようだった。 夢月はそんな彼女を見て、 「……うわぁ」 「夢月さん、そんな引きつったお顔で、距離を取らないでくださいませ? さすがにわたくし、少々傷つきますわ」 「う、うん、ごめん。とにかくいま拭くから――」 「いいえ、夢月さん」 鏡花はきっぱりと首を振って立ち上がり、 「わたくし、このまま帰りますわ。殿方の欲望に汚されてしまった悦びを、もう少し味わっていたいのです」 「えっ、さ、さすがにそれはまずいんじゃ……?」 (そう言えば、アプリの力でどうにかできないかな?) 夢月はとっさに、スマホをチェックする。メニューを開くと「クリアモード」があり、ここから変更できるようだった。 「えっと、精液を、クリア――」 夢月がスマホを操作すると、鏡花の全身にかかっていた精液は綺麗に消え、彼女は元通りの清楚な女子高生に戻っていた。 「あら、夢月さんの精液が……もう、いけずですわ」 残念そうに唇を尖らせる鏡花。しかし、とつぜん精液が消えたこと自体には何の疑問も抱かないあたりが、このアプリの恐ろしいところだった。 そこへ、 「おーい、二人とも、もういいか―?」 三〇分経っていたのか、久能香澄が顔を出す。鍵をくるくる回して、 「お、三村もすっきりした顔してるな。鏡花にどんだけ奉仕してもらったんだー?」 「きいてくださいな、香澄さん。夢月さんったら、わたくしに精液をかけてくださるまでは良かったんですけど、それを全部、消してしまったんですよ? 夢月さんに汚された姿で、夢月さんの精液の匂いに包まれながら帰るつもりでしたのに……」 「さすがにそれは迷惑だからやめたほうがいいと思うぞー。それより二人とも、鍵を閉めるから、教室から早く出ろー」 リングに指に引っ掛けて鍵を回しながらあきれたように言う香澄に、二人は慌ててバッグを掴み、教室を出る。 香澄が教室に施錠する横で、夢月は先ほど操作するとき、ちらりと見たアプリ画面に映ってた文字を思い出す。 今朝はシークレットになっていたアダルトイベントの場所に、 アダルトイベント「クラスメイトの女子の体に射精」 たった今の出来事が、はっきりと書かれていたのである。 * 帰宅してシャワーを浴び、アプリ指定のネグリジェに着替えて部屋に戻ると、夢月はぐったりと呟いた。 「はぁ、疲れた……」 「んふふっ、文字通り、精根尽き果てたって感じね」 今日も紗月は兄のベッドでごろごろしながら、スマホを弄っている。 二人が着ているのは、おそろいのセーラー襟ネグリジェだ。裾はかなり短く、太腿どころか、下に穿いているセーラーフリル付きのTバックショーツがちらちらと見えているほど。特に妹は隠そうともしていないため、めくれ上がった裾からお尻が丸見えになっていた。 「学校の女の子とまで、えっちなイベントを済ませてきたんでしょ? ぶっかけだなんて、お兄ちゃんいい趣味してるじゃん」 「しょ、しょうがないだろ、アプリのせいなんだから……だいたい、紗月があらかじめ言っておいてくれたら、回避できたかもしれないのに……」 恨みがましい口調になる夢月。女装も、鏡花とのあれこれも、別に望んでやっていることではないのだ――ただ、結果として昂奮してしまうだけで。 すると紗月はスマホを弄りながら、 「ふふーん。それじゃあ、明日のことについて、ほんのちょっとだけ教えてあげるね」 「お、教えるって……イベントを?」 「うん。明日はなんと、あたしとえっちなことをします。良かったね、お兄ちゃん」 「良くないよ!? それに、えっちなことって、まさか……」 「具体的なことは内緒。それとも今からしちゃう?」 「うう……」 意味深な言葉に振り回される夢月。 そんな兄を横目で見つつ、紗月はアプリを操作するのだった。 トレーナーモード 発生イベント編集(四日目) アダルトイベント「対象変更:トレーナー」 アダルトイベント「内容変更:フェラチオ」 ――変更が、完了しました。 (第三話「おねしょと制服通学と」了)