SS「おもらしガールリンク」(4)
Added 2019-09-24 09:51:45 +0000 UTC「こ、これも……あの、アプリの影響……?」 いや、違う――彼の中で、自らを偽れない心が欺瞞を否定する。 もともと身長と体格、女顔のせいで容姿にコンプレックスを持っていた彼は、女装には強い忌避感をおぼえていた。しかしその反面、女子用の服を着せられることを想像すると、陰嚢が締め付けられるような、緊張とも昂奮ともつかない感覚に襲われていたのも、ごまかしようのない事実である。 認めたくなかったが、認めるしかない。すなわち―― 「はぁっ、はぁっ……俺、女装して、勃起しちゃってるんだ……!」 左手でスカートをめくってお腹の上に固定しながら、右手をそっと、ショーツのウエストゴムに引っ掛けて下げる。 すると中から、ようやく外に出られたことを喜ぶかのように大きくその身を震わせて、色欲の化身が顕現する。触る前から包皮は剥け、亀頭が赤黒く膨れ上がるほどの勃起など、今まで見たこともない。 「ん、うっ……すごい、こんなに、い、痛い、くらいに……!」 下ろしたショーツを陰嚢の裏に引っ掛けると、屹立はほぼ水平を向いて固定される。 それを握ると、血潮の熱さと脈動がそのまま手のひらに伝わってきて、昂奮に息をつくこともできない。アプリのイベント通りになるのは癪だったが、オナニーして鎮めないことには、これほど激しい勃起はしばらく収まりそうにない。 「だ、出したい、でも、こんな……!」 正面を見れば、女子制服を着ているばかりか自らの手でスカートをめくり、そこから露出しているペニスを握りしめる自分の姿。あまりにも変態的な光景と行為に、陰嚢がいっそう竦みあがる――が、そのせいでますます股間に血が集まり、まるで思考を乗っ取られたかのように、下半身でしかものを考えられなくなってしまう。 出したい。出したい。出したい。 女子制服を着たまま射精して、気持ちよくなりたい。 加速する欲望に理性が押し負け、夢月はゆっくりと竿をしごき始める。 「はぁっ、はぁっ……! だめ、こんな、うっ……!」 握った手のひらを前後に動かすだけで、竿全体がしびれるように気持ちよくなってくる。脳髄に弾ける快楽はいっそう思考を鈍麻させて、手の動きは一層早くなり、そのまま絶頂へ―― 「あらあら」 行きかけたその瞬間、ふいにドアが開いて妹の紗月が顔を出す。そのまま部屋に入り込んでドアを閉め、 「お兄ちゃんったら、さっそくオナニー始めちゃったんだ。しかも鏡を見ながらなんて、へんたーい」 「さ、紗月、これは、その……!」 「アプリのせい? えー、ほんとかなー?」 「う……な、なんだよ、俺にそんな趣味は……」 慌ててペニスを握っていた手を放し、ショーツの中にしまい込もうとするが、手のひらに余るほどの大きさに膨張していては、とてもビキニショーツの中には収まりきらない。 その間に、 「あははっ、そんな格好で言われても説得力なーい。それにお兄ちゃん、あたしの服とかパンツをじっと見てるときあったけど、本当は女の子の服が着てみたかったんじゃないの? でもって、女の子の服を着て、そうやっておちんちんを弄りたかったんじゃない?」 紗月は意地悪く言いながら近づいてくると、部屋着のポケットからハンカチを取り出す。ピンクに淡い黄緑色のクローバーが刺繍された、女児用のハンカチだ。 彼女はそれを広げると、いまだ水平に硬直したままのペニスの先――先走りが露を結んでいる亀頭にふんわりとかけ、その上から小さな手のひらで包み込んでしまう。 「紗月、何を……?」 「ダメでしょ、お兄ちゃん。このまま出したら、床に精液が飛び散っちゃって、掃除が大変だよ。ほら、こうすればもう大丈夫だから――」 そこまで言うと、背伸びして夢月の耳元、耳朶に触れるほどに唇を寄せて、 「さ、お兄ちゃん。あたしのお気に入りのハンカチに、お兄ちゃんのザーメンを思いっきりいぶちまけてちょうだい」 囁きかけながら、ハンカチで亀頭をすりすりと撫で始める。 「ひっ……さ、紗月っ……あ、ああっ……!」 我慢など、できるわけもなかった。 ほんのひとこすりかふたこすり、たったそれだけで我慢の限界を突破して、夢月は叫びをあげながら絶頂に達する。 ペニスは大きく脈打ちながら妹の手――そのハンカチの中に欲望を吐き出していた。 「わ、すっごい……!」 妹の驚いたような、しかし愉しげな声に、いっそう夢月はいきり立つ。実の妹の手のひらに射精している背徳感と、淫猥な妹の反応がもたらす不可避の欲情。それらが合わさって、二度、三度と連鎖的に射精を繰り返してしまう。 連続絶頂がもたらすかつてない快感に、夢月は眩暈を起こし、立っているだけでやっとの状態だ。 「はっ、はっ、はぁっ、さ、紗月……」 「んふっ、んふふふふっ……」 紗月は笑いながら、亀頭をハンカチで包んでいるのとは反対の手で、兄のペニスの根元をぐっと押さえ、そのまま先端に向かってしごき上げる。尿道に残っていた精液までもハンカチの中に絞り出すと、妹は満足したように、ハンカチの中に精液を包むようにして取り除ける。 そして改めてハンカチを広げ、その中心にべっとりとまとわりつく精液の塊をうっとりと眺めて、 「はぁっ……お兄ちゃんの精液、すっごいいっぱい出てる……」 鼻を近づけて、青臭い匂いを嗅ぐ紗月。 そんな妹の姿に、夢月はようやく我に返り、 「さ、紗月……その、これは……!」 ようやく通常サイズに戻ったペニスを慌ててしまおうとしながら、言いかけた時だった。 「ただいま、夢月。ちょっといい?」 再びドアが開き、母親が二人の前に顔を出した。 (続く)