今回は1話読み切りの短編で、新キャラの登場回となっております!
海外団体の元王者であるソフィア相手にニノはどう立ち向かっていくのか!?
挿絵は全6枚、SSは約8200文字です(pixiv換算で読了まで約16分)。
それでは対戦よろしくお願いします~。
■Content of the match
This issue is a one-episode short story, and it is the introduction of a new character!
How will Nino stand up against Sophia, a former champion of an overseas organization!
Please enjoy the game!
There are a total of 6 illustrations including standing pictures and differences.
★最後にアンケートがあります。プラン内容の方針を決める要素になりますので、よければ皆さんのご意見を教えていただけると幸いです。
There is a survey at the end. This will be a factor in deciding the content, so if you would like to give us your opinion, please do so. (Japanese)
★For non-Japanese users★
Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m
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Phantom Silver Flash and Idol Boxer - Sophia vs. Nino
都内一等地にそびえ立つ高層ビルの地下深く。
商業施設が集まったエリアを素通りし、”フロアガイドに記載の無い”地下8階へと、専用エレベーターは休む事なく稼働していく。
お目当ては、地下格闘技団体UBCによる興行。
極上の美女達による本気の殴り合いを見るべく、大勢の観客達が殺到していた。
「それでは只今より、JKボクシングリーグのランキングマッチを行います!!」
「まずは青コーナー……なんと、海外団体の王者がUBCのリングに殴り込みをかけてきました!!」
艶のある銀髪をなびかせ、圧倒的なスタイルと激しい闘志を兼ね備えた美少女にスポットライトが当てられていく。
とても殴り合いの場に相応しいとは言い難い薄いマイクロビキニは、観客達の視線を根こそぎ奪いとり、彼女の存在感を強めるのに一役買っていた。
「本日デビュー戦…………”幻影の銀閃(ファントム・フラッシュ)”こと、ソフィア選手~~~~!!!」
「ハァ~イ、ジャパンのみんな~~♪
今日はアタシのショーに来てくれてありがとね~~♡」
スカートをヒラヒラさせながら客席へ愛嬌を振り撒いていくソフィア。
一部の席からは下に穿いているインナーが見えてしまっており、そのファンサービスを受けた幸運な者達は特に盛大な歓声を送っていった。
「続きまして赤コーナーは……JKボクシングリーグ現在ランキング7位。
現役アイドルでもあるこの選手です!!」
柔らかさを感じさせる腹筋にリングで闘うとは到底思えない華奢な肉体。
愛くるしい顔の造形も相まって、地下格闘の舞台とは余りに不釣り合いな少女がリングの上で眩い光を浴びていた。
「現役JKアイドルボクサーのニノ選手~~~~~!!」
「みんな~~、今日もニノの応援に来てくれてありがと~~!!
サクッとKOしちゃうからぁ……三日後のライブは絶対観に来てね~~~!!!」
アイドルとしての彼女を推している客から盛大な歓声が上がっていく。
その声の出所をいち早く察したニノは、決めポーズと共に軽くウインクをしていった。
「ワォ! この国ではアイドルがボクサーの真似事をしてるのね♪」
リングで相対したニノに対して、ソフィアは挑発的な言葉を投げかけていく。
「貴女……立つステージを間違えてるんじゃないかしら?」
身長差があるため半ば見下されながら発されたその台詞は、煽り耐性のあるニノには響かない。
だが言われっぱなしで流す程お人好しでもない為、少女は語気を強めて言葉を返していった。
「ナメた口利いてくれるわね……その調子に乗った鼻っ面、へし折ってやるんだから!!」
「相変わらずねソフィー……全く、その見事な煽りっぷりは感心しちゃうわ」
セコンドに付いているエリザベスが呆れた声を出していく。
過去に同じ団体でしのぎを削っていた二人は親友と言っても良い程の間柄である為、今回は快くセコンドを引き受けていた。
「ギャラリーも喜んでるみたいだし、まぁいいじゃない♪」
機嫌の良さそうな表情を浮かべながらマウスピースを咥えさせて貰うソフィア。
彼女にとってボクシングは真剣勝負であると共に、集まってくれたお客を喜ばせる為のショーといった意味合いも強いため、こうして必要以上のパフォーマンスを行う事も多かった。
「それじゃ、試合のアドバイスなんだけど…………ニノはああ見えて強いわよ」
おどけた雰囲気を消し去る様に、真面目な声色でエリザベスは説明を始めていく。
「貴女程じゃないけどスピードもあるし……何より、ガッツが素晴らしいわ」
現在ランキング2位であるエリザベスだが7位の少女に対して一切侮る事はなく、特にその精神力の高さについては一目置いている。
「アイドルだからって舐めてると、貴女でも足元を掬われるわよ」
「ありがとエリー……やっぱり貴女にセコンドを頼んで正解だったわね」
親友の言葉を真剣に受け止めたソフィアは、気を引き締めると共にお礼の言葉を述べていく。
「でも…………すぐ帰国するとか言ってた癖に、いつまでも戻って来なかった事……アタシまだ許してないからね」
いつまでも戻って来ない親友を追って日本に来たソフィアが、じっとりとした視線を向けていく。
「アハハ……本当はその予定だったんだけど、思ったより楽しい遊び相手がいたからつい…………」
「それって、あの凛香って女のことよね? …………まぁいいわ、その話は後でじっくり聞かせて貰うから」
言いたい事は山程あるけれど、今考える事ではないと判断したソフィアは瞳を閉じて試合への集中を高めていく。
「今夜も……愉しいショーになりそうね」
そしてゴングが鳴る直前にゆっくりと開かれたアメジスト色の瞳には、紛れもない強者の風格が漂っていた。
カーン!!!
「本日デビュー戦のソフィア選手はスピードが持ち味という話ですが、奇しくもニノ選手も同じタイプのボクサーです!! 果たしてどちらの疾さが上回るのか!?」
「しっ、ふっ、やぁっ!!」
素早く間合いに踏み込むと同時、桃色の髪の少女は俊敏な動きで左の三連打を放っていく。
挨拶代わりのその拳はソフィアの整った顔面へ真っ直ぐ向かったものの、あっさりスウェーで避けられてしまっていた。
「いきなりご挨拶ね……それじゃ、これはお返しよ!!」
瞬時に体勢を整え直したソフィアは銀色のポニーテールを揺らしながら反撃のジャブを打ち込んでいく。
「くぅっ……」
ニノの想定よりも疾く鋭い拳が迫りくる中、口元を歪めながらも少女はその一撃を回避していき、商売道具である自身の顔を守り抜いていった。
そして、その後も互いに懐に踏み込む事はなく、遠距離での目まぐるしい打ち合いが続けられていく。
見目麗しい少女達が繰り広げるハイレベルな攻防に、観客達は大いに湧き上がっていった。
「両者とも一歩も譲らない、アウトボクサー同士の見事な攻防です!!
下馬評に反してジャブの応酬は全くの互角と言っていいのではないでしょうか!?」
人気はあるものの決して上位ランカーではないニノに対し、母国の地下団体でベルトを巻いていたソフィア。
当然ながら賭けのオッズは大幅に偏っており、ここまでは予想に反してニノが善戦していると言えた。
そんな中、ソフィアは一旦動きを止めて徐ろに口を開いていく。
「貴女、思ったより動けるのね……それじゃぁ、ちょっとだけ本気出そうかしら」
「フン……やれるもんならやってみなさい、って…………!!」
試合が始まる前から一貫して相手を見下した態度を取るソフィアに対し、ニノは憎まれ口を返していったのだが─────
その直後、少女は対戦相手の姿を見失っていた。
同じスピードタイプのボクサーと評されている両者だが、その性質は大きく異なる。
ニノが軽量級を活かした身のこなしの俊敏さを持ち味とするのに対し、ソフィアは鍛え上げた下半身の筋肉で爆発的な加速を生み出す事を得意としていた。
それ故、これまでより数段階跳ね上がった、まるで閃光の様な疾さの踏み込みに少女は全く反応する事が出来ず──────この試合初の被弾を許してしまう。
「うぐぅぅっっ!!!」
「あ~っとニノ選手、ボディをモロに貰ってしまったぁ!!
これで試合の均衡が崩れてしまうのか!!?」
加速と共に放たれたレバーブローは彼女本来の筋肉量と体格差も相まって少女の腹へ深々と突き刺さっていき、脳天まで痺れる様な激痛に耐えかねてニノは悶絶してしまっている。
「あ゙……ぅあ…………」
僅か一撃で動きを止めてしまった対戦相手の情けない姿を見て、まるで”格付けが済んだ”とでも言うように、勝ち誇った表情を浮かべていくソフィア。
そして汗一つかいていない銀色の髪を揺らし、愉しげに言葉を投げかけていった。
「アタシのリズムについてこれるかしら?」
そこからは、一方的な展開だった。
「ぶっ、つぅっ……ぶひゅっっ!!!」
「あ~っとニノ選手、またしても左の連打を貰ってしまったぁ!!
ソフィア選手のスピードに全くついていけておりません!!!」
脚の長さと下半身の筋肉量を活かした豪快な、それでいて洗練された足捌き。
速さと美しさの両方を兼ね備えたそのフットワークに少女は翻弄され、為す術なく被弾を重ねてしまっている。
「がふぅぅぅっっ…………」
嵐の様な左の連打の最中に挟まれた強烈な右フックを貰ってしまい、アイドルである少女の薄い唇からは白いマウスピースがこんもりと盛り上がっていく。
「んぁっ…………」
(コイツ……速いだけじゃなくて、拳が重い!!)
速さが最大の武器ではあるものの、筋肉に裏付けされたソフィアの拳は並のボクサーを遥かに凌駕しており、ニノは思わずよろめいて腰が落ちそうになってしまう。
(…………でも、こんな女に負けてたまるもんですか!!)
だが、生来の負けん気の強さとファンの声援が彼女の背中を支えており、少女は力強く足を踏みしめて反撃の拳を振るっていく。
「やぁっっ!!」
だが固く握りしめられた拳は虚しく空を切るばかりであり、少女は舌打ちと共に口を歪めていった。
「ワォ!……今のはちょっと危なかったわね」
言葉とは裏腹にソフィアは余裕の表情を浮かべており、大きく腕を引き絞りながら右側へ重心を傾けている。
(来るなら来なさい……ニノのカウンターでぶっ飛ばしてやるんだから!!)
それを見て、またあの閃光の様な踏み込みが来るかと少女は身構えていたのだが─────瞬きをした直後、完全に相手の姿を見失ってしまっていた。
「えっ、どこに…………ぶふぇっっっ!!!」
相手の予備動作から予想していた方向とは真逆から放たれた強烈な一撃。
無警戒な所に炸裂した強打で少女の肉体はコーナーポストまで軽々と吹き飛ばされてしまい、そのまま大きな音を立てて崩れ落ちていった。
「ニノ選手、ド派手にぶっ飛ばされてダウンを奪われてしまいました!!
虚ろな瞳を浮かべておりますが、果たして大丈夫なのかぁ!!?」
(”アレ”は所見じゃ絶対に防げないわよね……)
カウントが進む中、セコンドのエリザベスは久々に目にした親友の得意技について想いを馳せていく。
”ミスディレクション”
主にマジック等で使われる、視線誘導の技術である。
マジシャンである母親譲りのその技は、自身の閃光の如き高速の踏み込みと相まって、対戦相手にとってまるで幻影を見ているかの様な錯覚を起こさせていく。
故に、付けられた二つ名が”幻影の銀閃(ファントム・フラッシュ)”。
母国の団体においてエリザベス以外に負けなしであるその少女は、日本の観客達の前でもその強さを十全に見せつけていった。
「ぜぇ……はぁっ……調子に乗らないでよね……ニノは、まだ全然やれるんだから!!」
カウント内に立ち上がった少女は、客席へ向けてファンサービスを行っていた対戦相手へ向けて鋭い眼光を向けていき、そのままファイティングポーズを構えていく。
多少荒い呼吸をしているものの、瞳には闘志が溢れており足元もしっかりとしていた。
「ニノ選手、カウント8で立ち上がりました!!
まだまだ試合はこれからといった所でしょうか!?」
ファンを中心にして巻き起こる歓声は彼女が人気ファイターである証であり、これから起こる逆転への期待度の高さを物語っている。
(そう言いたい所なんだけど……これは、ちょっとマズいかも…………)
だが周囲の熱い声援とは裏腹に、当の本人は彼我の実力差に関して不安を感じ始めていた。
「ぶへぇっ……がひゅっ……おぶぅぅっっ!!!」
「ニノ選手、またしてもコーナーで滅多打ち~~~~~!!
ソフィア選手の動きに全くついていけておりません!!!」
試合は既に第3ラウンドの後半を迎えているが、ニノは反撃の糸口を掴む事すら出来ず一方的に嬲られ続けてしまっていた。
「アハッ♪……アイドルの癖に、大分イイ顔になってきたじゃない♡」
「んぶぅっっ……ぶふぅぅっ……ぼひゅっ、ぐぴゅっっっ!!!」
殴られ続けた顔面は腫れ上がっており、身体中いたるところに紅い痣が出来てしまっている少女。
桃色の髪を振り乱し顔面を左右に弾かれながら、半ば朦朧としてきた意識の中で対戦相手について思考を巡らせていく。
(悔しいけど……コイツはニノより相当強い…………)
純粋な実力差もさる事ながら、同系統のファイトスタイルで完全に劣ってしまっている為、少女は何も打つ手が無い厳しい闘いを強いられている。
「んがっっ、ぶふぅっっ…………」
(けど……こんな奴に、負けたく…………)
情けない悲鳴を奏でながらポロポロと大粒の涙を流す少女の後ろで、ラウンド終了10秒前を告げる拍子木の音が響いていく。
それを耳にしたソフィアの動きが一瞬だけ止まると、
「…………それじゃ、リズムを上げるわよ♪」
更に一段階ギアを上げて、超高速の連撃を放っていった。
「はぶぅっ、ぶえ゙っっ、ぐひゅっっ、ごふぅっ、んびゅっっっ!!!」
ソフィアの最高速で放たれた5連打は、その全てがアイドルの商売道具である顔面へと突き刺さっていき、最後に貰ったアッパーで脳を揺らされたニノは意識がトんでしまっていた。
「……ぁ……んぁ………………」
ぐるんと瞳が上ずり腰が落ちていく中、対戦相手であるソフィアは大きく腕を振りかぶり、崩れゆくニノの顔面目掛けて大ぶりの右ストレートを放っていく。
「これで…………フィニッシュ!!!」
会場の誰もがこの先訪れるであろう惨状を予感する中─────少女にとって救いの鐘が、リングに響き渡っていった。
カーン!!!
「お~っっと、ここでゴングです!! ニノ選手、完全にゴングに救われました!!!」
「ぁ……ふぇ?…………ごん、ぐ…………?」
そのままリングにぺたんと座り込み、虚ろな眼でぼうっと上を見上げている全身ズタボロのアイドルボクサー。
そして自身が描いた目論見通りの光景を作る事に成功したソフィアは、無様な対戦相手の姿を見下ろしながら軽口を叩いていく。
「ワォ!……貴女、とんだラッキーガールね♪」
ドラマチックな展開で大いに盛り上がる観客達の声援を受けながら、舞台の上に立つその少女は心の底からの笑顔を浮かべていた。
「ぜぇっ…………はぁっ……………………」
セコンドであるマネージャーの懸命な介抱を受け傷の治療と体力回復に努めていくニノだが、その表情は暗い。
(悔しいけど……今のニノじゃ、この女には勝てない…………)
脚はガクガクと震えており、何度も打ち抜かれた腹は絶えず痛みを訴えかけてくる。
万全の状態であっても一発も殴る事すら出来ていない以上、ここからの逆転が不可能である事は本人が一番良く理解していた。
(でも……このままやられっぱなしなのは性に合わないわ)
だが、それが試合を諦める理由にはならない。
(せめて、あのムカつく顔に一発ぶち込んでやらないと気がすまないんだから!!)
こんな状況になっても変わらない熱量で声援を送ってくれるファンの期待に応える為に、少女は今一度自らを奮い立たせていった。
カーン!!!
「さぁ始まりました第4ラウンド!! ここまでソフィア選手のワンサイドゲームが続いておりますが、ニノ選手巻き返せるか!?」
(せめて……一発だけでも、ぶち込んでやる!!)
強い想いを胸に秘めて迎えた第4ラウンド。
だが、気持ちだけで覆るほど二人の間の戦力差は少なくはなく─────リング上では、再びのドミネーション劇が行われてしまっていた。
「あべぇっ……んぶぅぅっ、おゔゔゔっっっ…………」
「あ~っとこれは酷い、ニノ選手またしてもサンドバッグ状態です!!!
まるで先程の再現かの様な展開になってしまったぁ!!」
アイドルにあるまじき情けないうめき声を上げながら、為す術なくタコ殴りにされてしまっているニノ。
だがその瞳にはまだ光が灯されており、少女は拳を握りしめ懸命に桃色のグローブを振り抜いていった。
「ぶひゅっっ…………このっ、やぁっっ!!」
被弾覚悟での決死の反撃。
だが、捨て身で放たれた相打ち狙いの拳が対戦相手へ届く事はなく、逆にカウンターのボディアッパーが少女の傷ついた肉体に捩じ込まれていった。
「おぶぅぅぅぅぅっっっ…………」
「ニノ選手、カウンターのボディで悶絶してしまったぁ!!
完全に動きが止まってしまっております、これは危ないかぁ!!?」
「ぁ、んがっ……あ゙ぁ゙………………」
全身をガクガクと震わせ口元からはポタポタと唾液を垂れ流してしまっている現役JKアイドルボクサー。
どう見てもKO寸前であるその獲物を見たソフィアは、この試合二度目となる台詞を口にしていった。
「これで…………フィニッシュ!!!」
先のラウンドとは異なり、今度は言葉通りの意味を込めたフィニッシュ宣言。
そしてトドメの一撃として放ったアッパーカットが勢いよく突き進み、少女の顎を跳ね上げていく。
「ぶぎゅっっっっっ!!!!!」
「ニノ、強烈なアッパーを貰ってしまいました!!
あ~っと、完全に腰が落ちてしまっております、これはまたしてもダウンかぁ!!?」
唾液に塗れた純白のマウスピースが飛沫を撒き散らしながら宙へ舞い、少女のトレードマークであるリボンも解けてヒラヒラと舞い落ちている。
「お疲れ様……クソ雑魚アイドルさん♪」
勝利宣言をしているソフィアを含め、会場の誰もがこれで試合は終わったと確信していたのだが────少女は、力強く足を踏みしめ反撃の拳を放っていった。
「えっ、ちょっ…………ぶひゅぅぅぅっっ!!!!」
「ニノ選手、ここで起死回生の左フックが炸裂~~~~~!!
ソフィア選手のマウスピースを弾き飛ばす見事な一撃が決まりました!!!」
「アイドル……舐めんじゃないわ、よ…………」
肉体、精神共に限界を通り越していた中で放たれた、半ば無意識での攻撃。
勝利を確信し油断しきっているこの瞬間でなければ容易に躱されていたであろうその一撃は、観客達の心を激しく揺さぶり、会場内はこの日一番の盛り上がりを見せていた。
「こ、このっ…………くたばり損ないがっ!!!」
端正な美貌を大きく歪ませたソフィアは、叫びと共に乱暴な拳を少女へと打ち込んでいく。
もはや指一本すら動かす事が出来ないニノにその凶拳を避ける術はなく────
「ぐぴゅっっっっっ!!!!」
少女は、この試合6度目となるダウンを喫してしまっていた。
「決死の反撃も虚しく、ニノ選手またしてもダウンです!!
しかもこれは……失禁してしまっております、流石にこれは立ち上がれないか!!?」
現役アイドルが地下ボクシングの試合中に失禁という余りにもショッキングな光景に一部の観客からどよめきがおこるも、カウントは着々と進んでいく。
「ぁ…………んぅっ……………………」
最後の一発が決め手となり、完全に失神してしまっているニノ。
アイドルとしての彼女の象徴であるリボンは自身が作り出した聖水の泉の中へと落ちており、生地の純白の部分は黄金色に染まっていく。
「7………………8………………9……………………」
ピクピクと小刻みに痙攣を繰り返す少女は一切立ち上がる気配を見せず、股間から敗北の証を垂れ流しにしている中──────試合の終了を告げる鐘が鳴らされていった。
カンカンカーン!!!
「4ラウンド52秒……ソフィア選手、見事なKOでその圧倒的な強さを見せつけてくれました!!」
実況が称賛の言葉を述べていくもソフィアの顔に笑顔はなく、真剣な表情でズキズキと響く頬の痛みを噛み締めている。
(ジャパンのボクサーも意外と侮れないわね……)
「ですが、ニノ選手も最後に見事な根性で一発返し、アイドルの意地を見せつけてくれました!! 二人の素晴らしいファイトに今一度拍手を!!」
「Hey! ギャラリーのみんな~、今日はアタシのショーに来てくれてありがとう~~~!!」
惨敗を喫してしまったアイドルボクサーが担架で運ばれる中、リング中央では勝者である女がマイクを握り観客達に語りかけていく。
「次の試合では、凛香とかいう元チャンプの雑魚女をボッコボコにしちゃうから、みんな応援よろしくね~~♪」
マジックショーの後に行われるカーテンコールの如く、ソフィアはとびきりの笑顔を観客に見せ、愉しげな空間を演出していく。
だが、少女の底抜けに明るい立ち振舞いに反して、そのアメジスト色の瞳の奥底には確かな憎悪が宿っていた。
(アイツのせいでエリーは……あの女だけは、絶対に許さないんだから!!)
【堕ちた王者と幻影の銀閃】に続く__________
ナッツが主食
2025-06-01 15:22:22 +0000 UTCナッツが主食
2025-06-01 15:20:33 +0000 UTCGarland01
2025-06-01 06:53:08 +0000 UTCきのこ
2025-05-03 04:17:43 +0000 UTCきのこ
2025-05-03 04:11:39 +0000 UTCナッツが主食
2025-05-01 05:34:44 +0000 UTCナッツが主食
2025-05-01 05:30:49 +0000 UTCナッツが主食
2025-05-01 05:28:01 +0000 UTCナッツが主食
2025-05-01 05:22:08 +0000 UTCナッツが主食
2025-05-01 04:08:21 +0000 UTCNM$L
2025-04-30 16:37:57 +0000 UTCイテ-い
2025-04-30 06:55:53 +0000 UTCknu
2025-04-30 05:02:39 +0000 UTCMaster-TuT
2025-04-30 03:53:10 +0000 UTCMarcacis
2025-04-30 03:16:33 +0000 UTC