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2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka

■試合内容

今月からはアンナVS凛香でJKリーグのタイトルマッチをお送りします!!


この組み合わせは2回目となっており、前回は奇しくも凛香に敗れてしまったアンナがJKリーグ卒業を控えたこの試合で雪辱を果たす事が出来るのか!?


といった内容で、Part1では試合の序盤戦をお送りしております。



挿絵は全7枚、SSは約8000文字です(pixiv換算で読了まで約16分)。


それでは対戦よろしくお願いします~。



■Content of the match

Starting this month, we will be presenting the High school girl League title match between Anna vs. Rinka!


This is the second time this pairing has been made, and Anna lost to Rinka in the previous match, so can she make up for it in this match before she graduates from the High school girl League?


In Part 1, we will show you the early stages of the match.


There are a total of 7 illustrations including standing pictures and differences.


★最後にアンケートがあります。プラン内容の方針を決める要素になりますので、よければ皆さんのご意見を教えていただけると幸いです。

There is a survey at the end. This will be a factor in deciding the content, so if you would like to give us your opinion, please do so. (Japanese)


★For non-Japanese users★

Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m


---

【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~

Last challenge - Anna vs. Rinka

※JK=Jyoshi Kousei=High school girl


試合も終盤戦に突入しつつある中、”鉄の女”は素早くエリカに近づいていき、拳を硬く握りしめて腰の入ったボディアッパーを放っていく。




「おぶぅぅぅぅぅっっっ!!!!」


「ファーストヒットはアンナ選手!!

 あぁ~っとエリカ選手、一発で悶絶してしまったぁ!!!」


(コイツ……試合序盤より明らかに拳が重い!!)


疲労した身体ではあるものの、逆に余分な力が抜けてアンナの拳は鋭さを増しており打撃力を上昇させている。


(やっぱりエリカさん、スタミナ切れてるわね……なら、一気に攻め込む!!)


目の前にいるのは圧倒的強者ではなく、もはや死に体同然の弱った獲物。

そう確信したアンナは動きの止まった女目掛けて漆黒の拳に力を込めていった。






「やっぱり……私と前に闘った時よりも、かなり強くなってるわね」


1週間後にタイトルマッチを控えた凛香は、挑戦者であるアンナの試合映像を見て背中に汗が流れるのを感じた。


目の前のモニターに映されているのは女子リーグ2位の実力を誇る圧倒的強者であったエリカを相手に真っ向から闘い、ズタボロになりながらも勝利を掴み取った少女の姿。


(エリカさん……もし私が闘ってたら、勝てたのかな)


確実にイエスとは断言出来ない問いが脳裏に過る。


嫌な妄想が浮かんだので頭を振り払って思考を一旦リセットするも、来週のタイトルマッチは一筋縄ではいかないと、少女は肌で感じとっていた。



(厳しい闘いになるのは間違いないだろうけど……それでも、私は絶対に負けられない。 だって…………)


「由乃と闘うまでベルトを守るって約束したんだし……あの娘の期待を裏切る訳にはいかないわよね」


愛する妹との約束を改めて口に出した凛香は、来る決戦へ向けて静かに闘志を高めていく。


(とにかく、前と同じくスタミナ勝負になる筈だから……ボディには気をつけないと)






(…………って、凛香ちゃんは考えてるでしょうね)


アンナは風呂上がりの火照った体を涼めながら、次の対戦相手の思考を予測していく。


その推測は概ね的を得ており、その上でどう作戦を組み立てていくかが目下の課題となっていた。



「…………いけない、もうこのシーンか」


モニターに流していた、とある試合の動画がクライマックスに差し掛かった事で、少女は一旦思考をストップさせて画面へと意識を集中させていく。


それは自身が王座奪還を試みた結果、無様なKO負けを喫してしまった時の記録。

すなわち、今度闘う凛香との前回の対戦動画であった。






「ぶぎゃ……お゙あ゙っ……あびゅっ…………ぶへぇっっ…………」


「チャレンジャー、手も足も出ず滅多打ちぃ~~~~!!

 虚ろな瞳を浮かべているが、果たしてまだ意識は残されているのかぁ!?」


「ぁ…………んぅ……」


僅かに意識は残されているものの、もはや満足に身体が動かせない状態のアンナ。既に気力すらも尽き果ててしまっていた。


(だめ…………かてな、い…………)


王者の拳が身体に食い込む度に情けない声を上げさせられ、その度に体が大きく揺れてしまっている。


「はぶっ……ごぶぅっっ!!! ……ぉ、ぁ…………ぶぎゅぅぅぅぅっっっ!!!」


(この女…………つよすぎ……る………………)



そんな中、ロープ前で完全にグロッキーな姿を晒してしまっているアンナに対して、凛香は息を切らせながらも笑顔で語りかけていく。


「楽しかったわよアンナさん……また、闘りましょうね!!!」


(わたし……ま……け………………)


そして--------


「がひゅぅぅぅぅっっっ!!!!!」


凛香のアッパーカットが、アンナの微かに残っていた意識を完全に刈り取っていった。





「チャレンジャーまたしてもダウ~~~ンッッ!!! 激しく身体が震えてしまっておりますが、立ち上がる事は出来るのかぁ!!?」


余りの威力にロープから身体がはみ出し、辛うじて片足だけリングの中に残っている状態のアンナ。


「ぁ…………ぅ……………………」


整っていた顔は完全に腫れ上がってしまっており、身体の至る所に激闘の痕が刻まれている。


そして激しく身体を震わせているその少女が意識を取り戻す事はなく、レフェリーによって10カウントが数え上げられていった。


カンカンカーン!!!






あれだけ渇望したチャンピオンベルトを後少しで逃してしまった自身の不甲斐なさで、握った拳に思わず力が入る。


(次は絶対に……負けない)


何度動画を見返してもその悔しさが薄れる事はなく、リベンジを果たしたいという想いは日に日に高まっていた。



(だから…………今は冷静に頭を働かせないと)


冷たい瞳に秘められた身を焦がす程の激情を一旦抑え、少女は勝つために思考を働かせていく。


(前回も惜しい所までは行ってたし、王者にしては毎回ボコボコにされちゃってる印象の強い凛香ちゃんだけど…………弱いなんて事は一切ない)


思い返すは先日行われた、女子リーグの王者と闘った際の凛香の試合。


(あのレイさんの本気に真っ向から打ち合っていた……それだけで、十分あの娘も化物に値するわ)


一度負けている相手だからという理由ではなく、それ以外の試合も徹底的に研究した上で、アンナは凛香の事を高く評価していた。


(特にギアが上がってからは手もつけられない理不尽な強さ…………だけど、弱点もある)


圧倒的な爆発力を持っている手強い相手ではあるものの、凛香が完全無欠の選手ではない事をアンナは知っている。


(彼女からKOを奪うには…………)


いつもの様に、彼女は対策を練っていく。

エリザベスやエリカといった、一度手痛い敗北を喫した相手に再び挑むのは慣れたものであり、それ故変に気負うこともなく冷静さを保てていた。



(厳しい闘いになるのは間違いないだろうけど……それでも、私は絶対に負けられない。 だって…………)


「次が……最後なんだから」






―――――試合当日、地下格闘技団体UBC特設リング―――――


「大変長らくお待たせしました!!

 それでは只今より本日のメインイベント、地下格闘技団体UBCが誇るJKボクシングリーグ、そのタイトルマッチを開始いたします!!!」


薄暗い地下闘技場に実況の声が響き渡ると同時、これまで静まり返っていた観客達が一斉に歓声を上げていく。


2階席まで埋め尽くされた会場内に溢れる熱量が、これから始まる試合の期待の高さを表していた。



「まずは青コーナー…………JKリーグ卒業を間近に控えた彼女が、再びタイトルマッチの舞台に降り立ちます!!」


セミロングの黒髪に無表情な、だがしかし端正に整った顔立ちにスポットライトが当てられていく。


「前回の凛香選手との間で行われたタイトルマッチでは惜しくも敗れてしまった彼女…………ですが先日行われたJKリーグ対女子リーグの対抗戦ではリーグ2位であるエリカ選手を下し、JK側で唯一の勝ち星を上げております!!」


ゆっくりとガウンを脱いだ少女の姿を見て少なくない数の人間が違和感に気付くも、熱の籠もったアナウンスは続けられていく。


「この勢いに乗って今度こそ念願の王座に返り咲けるか!!?

 JKリーグ元王者…………”鉄の女”こと、アンナ~~~~~!!!」




十分に鍛え上げられ、引き締められた腹筋を見せつけるかの様に露出の高いコスチュームを身に纏った少女。


だが、その身体からは既に滝のような汗が滴り落ちており、とても試合前のボクサーとは思えない様な姿をしていた。






「続きまして赤コーナー…………妹の為に地下リングに参戦してから幾度となく劇的な逆転勝利を繰り返し、エキシビションを除いた公式戦では未だ無敗の現王者」


チャンピオンベルトを腰に巻いた少女にスポットライトが当てられていく。


「何度ダウンを奪われても再び立ち上がる事から、ついた二つ名は"堕ちない少女(アンブロークン)”…………UBC女子ボクシングリーグJKの部、現チャンピオン……凛香~~~~~~!!!」





タイトルマッチの大舞台であっても特に気負うこともなく、少女はいつも通りの真剣な眼差しで対戦相手を見つめている。


(アンナさん、既に汗だくに見えるんだけど……どうして…………)


そして当然の如くアンナの異様な姿に対して疑問を抱いたものの、その答えを導き出す事は出来なかった。






「久しぶりね凛香ちゃん……またこの舞台で闘う事が出来て嬉しいわ」

「私もですよアンナさん……今日も、良い試合にしましょう」


試合開始直前、リング中央で相対した両者は言葉を交わしていく。

拳での語り合いを通じて互いに認め合っている事もあり、前回の様な刺々しさは言葉に宿ってはいなかった。


「あぁそうそう……言わなくても大丈夫だとは思うのだけど、JKリーグ最後の試合だからって、私に気を使ったりしなくていいから」


年齢的な意味合いでこの試合を最後にJKリーグの卒業が決まっているアンナ。

それ故今回がJKリーグのベルトを巻くラストチャンスであるのだが、手加減された上で掴み取った王座など微塵も価値がないと考えているため、念の為凛香に釘を差していく。


「もちろん……言われなくてもまた返り討ちにしてあげますから、覚悟して下さいね」


年下の現王者はにこやかに、だが王者としての風格たっぷりに言葉を放つ。


「なら良かった…………今度は、絶対に負けないから」


一度負けている相手に向かって、体中汗塗れのアンナは鋭い眼光を飛ばしていく。

そしてその言葉を最後に、両者は互いのコーナーへと踵を返していった。






カーン!!!


「さぁ始まりました、因縁の二人によるJKリーグのタイトルマッチ!! 一度勝利している事も相まってオッズはややチャンピオン有利ですが、果たしてどの様な試合になるのか!?」



ゴングと同時、リング中央へ向けて二人は躊躇なく加速していく。

そして踏み込んだ勢いを止めることなく、彼女たちはお互い全力の右ストレートを放っていった!!



バキャッッ!!!


「試合開始と同時にお互いのストレートがぶつかり合っていく~~~!!

 あぁっとチャンピオン打ち負けたか、拳を弾かれてしまったぁ!!!」


奇しくも前回の試合と同じストレートの衝突で始まったのだが、その結果は前回と大きく異なり、王者である凛香の拳が一方的に力負けしてしまっていた。


(えっ……私、押し負け…………)


衝撃で体勢を崩されながら凛香は動揺を隠せないでいる。

これまでの経験から純粋な打撃力では自分に分があると考えていた為、目の前の結果は信じがたい物だった。



「くぅっ、ぶひゅぅっ………」


そしてその隙を見逃さず素早く接近したアンナは教科書通りの丁寧なワンツーを放ち、王者の整った顔面に黒い拳が突き刺さっていく。



「ファーストヒットはアンナ選手です!!

 チャンピオンの顔面が勢いよく弾かれていったぁ!!!」



「つぁっ…………」

(アンナさん、前よりも格段にパワーが上がってる!!)


予想外の衝撃に思わずたたらを踏んでしまった凛香は、脳内で相手の評価を上方修正していく。


凛香が感じた通り、トレーニングの量や食事の内容を見直す事でアンナは前回の対戦時よりも筋力が上昇している。

だがそれでも純粋な打撃力では王者である凛香に分があり、彼女の拳があっさりと押し負けてしまったのには別の理由があった。



「おえっっ……ごふぅっ、がひゅぅっっ!!!」


開いた距離を瞬時に詰めたアンナによる連打が王者の肉体へと突き刺さっていき、凛香は透明な唾液と共に醜い嬌声を上げさせられてしまう。



「挑戦者のコンビネーションが炸裂!!!

 チャンピオン、殴られっぱなしですがここから反撃に移れるか!!?」


強烈な右フックで首ごと勢いよく半回転させられてしまった凛香。

三半規管の悲鳴に身を任せて倒れ込みたくなる衝動に駆られたものの、持ち前の根性で踏みとどまり拳を硬く握りしめていく。



「っぅ…………ぁ、このぉっっ!!!」


体勢の悪い状態から強引に放たれたスマッシュ気味の一撃。

JKリーグトップクラスの威力を誇るそれは、当たれば容易に試合の主導権がひっくり返る代物であったのだが――――――



「ぐぴゅっっっっ!!!!」


完全に動きを読み切っていたアンナによるカウンターが、凛香の整った顔面を押しつぶしていった。



「クロスカウンターが炸裂~~~~~!!

 あぁっとチャンピオン、完全に動きが止まってしまったかぁ!!?」



「ぅ…………ふぁぁ………………」

(やばっ、今のっ……効いたぁ…………)


勢いよく頭部を弾き飛ばされた結果、視界がチカチカと明滅している様な錯覚に陥ってしまった凛香。


まだ意識は残されているものの対戦相手の姿を見失ってしまっており、鋭いステップで迫りくる挑戦者に対してまるで無防備であった。




「がうっ、ぐふっ、あぶぅっ、っぷぁっっ!!!」


ここぞとばかりに放たれた漆黒の嵐が少女の艶めかしい肉体を蹂躙していく。

闘う身体として鍛え上げられつつも女らしい柔らかさを残した白い肌に、黒いグローブが深々とめり込んでいった。


「挑戦者、動きが止まったチャンピオンに拳を叩きつけていく!!

 チャンピオンは打たれるがままで全く対応出来ておりません!!!」




”ギアが上がるのが遅すぎる”という、凛香の致命的な欠点。


それは全力を発揮出来れば無敗の女王であるレイからもダウンを奪える程の力を発揮するものの、ムラッ気の激しさに加えて極端なスロースターターでもある彼女が未だに克服出来ていない弱点である。



「ぶへっ、がっ、ごぁっっ……あびゅっっっ!!!」


凛香の試合を研究していく中でそこに勝機を見出したアンナは、試合前に異常とも思える量の入念なウォームアップを行っていた。


初手から全力を出す為に、リングインの時点で身体から滝の様な汗を流す程の体力を消費してしまったのだが、その成果は期待以上の結果を伴ってリング上に現れている。



「開幕からまさかのドミネーションです!!! チャンピオン、下馬評に反して挑戦者に手も足も出ず滅多打ちにされてしまっております!!!!」



普の選手であれば終盤のスタミナ切れを懸念して採用する事が出来ない作戦なのだが、過酷な鍛錬によって類まれな持久力を身に付けたアンナにはその心配もない。


(何もさせない……このまま、一方的に押しつぶす!!)


失ってしまったベルトを取り戻す為、絶対に負けたくない試合で敗北を喫してしまった女にリベンジを果たす為、アンナは必死に拳を振るっていった。




「ごぶぅっ、かひゅぅっっ!!! …………ぅ……んぁっ………………」


鋭い右フックで下顎を貫かれた直後、意識が朦朧としてしまった王者は動きが止まってしまい、だらんと腕を下げたままリング中央で佇んでいる。



「何やってんの凛香!! 相手来てるわよ、早くガード上げて!!!」


外からセコンドの激が飛んでくるものの、その声で凛香が復帰するよりも早く追撃の拳が放たれていき―――――


「んびゅぅっっっ!!!!」


挑戦者の放った腰の入ったアッパーカットが、王者の肉体をロープ際まで弾き飛ばしていった。


「チャンピオン、挑戦者の一撃で派手に吹き飛ばされてしまったぁ!! このままダウン……いや、ロープに腕を絡めてダウンを拒否していきました!!」






「くぅっ……はぁっ…………」

(いきなり滅多打ちにされちゃった……アンナさん、前とは段違いに強くなってる)


アンナの猛ラッシュを浴びてしまったものの、JKリーグ最上位のタフネスを誇る凛香は未だ十分な余力を残しており、冷静に次の行動を起こそうとしていた。


(早くガードを固めなきゃ……って、来ない…………!?)



ロープに腕を絡めて隙だらけの自分へ追撃が来るものかと思っていたのだが、その予想に反してアンナは攻撃の手を止めてゆっくりと凛香の元へ歩み寄っていく。


そして十分に距離を詰めた後、一部の観客が予想していた通りの台詞を述べていった。



「このままあっさり勝ってもお客さんが満足しないだろうから……

 来なさい凛香ちゃん…………一発、好きに打たせてあげるわ」



「アンナ選手…………タイトルマッチにも関わらず、いつもの”アレ”をやる気なのかぁ!!?」


相手の攻撃をわざとその身に受け、鍛え上げられた肉体をもって真っ向から跳ね返すという、まるでプロレスの様なパフォーマンスを得意とする事からついた通り名が”鉄の女”。


絶対に負けられない大舞台でもいつも通りのファンサービスを貫くその姿勢に、会場は大いに湧き上がっていった。



「この試合でもそれをするなんて…………

 その選択……後悔させてあげますから、ねっ!!!」


(キツイ一発をお見舞いして、ここで流れを変えてやる!!)


これまでの劣勢を一気に覆すべく、魅せつけるかの様に突き出された腹筋目掛けて全力で拳を振るっていく凛香。



JKリーグ現王者の本気の一撃は、寸分違わず挑戦者の腹へと打ち込まれていき―――――――



「くぅっ…………残念だけど、その程度じゃ私を後悔させるには足りないわね」


”鉄の女”の肉体の強靭さを、自らの拳で証明する事になってしまっていた。



「アンナ、チャンピオンの一撃を受けてもビクともしません!!

 まさに”鉄の女”の面目躍如です!!!」




「う、嘘…………」


予想外の事態に思考がショートしてしまい、硬い腹筋に拳を押し付けたまま動きが止まってしまった凛香。



「それじゃ、次は私の番…………」


それ故アンナが放った強打に反応する事が出来ず、漆黒の拳を自らの腹で受け止める羽目になってしまう。




「お゙え゙え゙え゙っっっっ………………」


挑戦者の拳は力の込められていない腹の奥深くまで入り込み、唾液に塗れたマウスピースが唇の間から顔を覗かせていく。



「チャンピオン、挑戦者のボディでたまらず悶絶~~~!! ノーガードのボディ合戦は、格の差を見せつけられる様な結果になってしまいました!!!」




ボディ対決は完全に決着がついたもののアンナの攻撃はこれで終わりではなく、凛香の下腹部にめり込んだままの拳をぐりぐりと捻り上げていった。


「っが、あ゙っ…………お゙お゙っっ!!!」


白い腹に差し込まれた黒い拳が捻られる度、リングに情けない嬌声が響いていく。



「あ~っとこれはエゲつない!!!

 チャンピオン、挑戦者の手を跳ね除ける事も出来ずただ喘ぐばかりです!!」


ハイライトの消えた瞳からボロボロと涙を流し、体中を駆け巡る痛みにただ打ち震えているだけのJKリーグ現王者。



「お゙っ……ごっ…………ん゙あ゙あ゙あ゙っっ!!!」


うら若き乙女の口から発せられているとは思えない様な濁音がリングに木霊し、挑戦者の拳が”効いてしまっている”事を観客たちに分かりやすく伝えている。



「お゙ゔっ……お゙っ…………ふぁぁ……………………」


そして満足した様子のアンナが拳を引き上げると同時、激痛から開放された少女はそのまま前のめりに倒れ込もうとしていった。



「あ~っと、チャンピオンの身体が力なく崩れ落ちていく!!!

 これは流石にダウンか!!?」


何もしなくてもあと数秒で確実にダウンを奪える状況。

観客達はこのまま王者が倒れ込むものだと思っていたのだが―――――



「がびゅっっっっ!!!」


挑戦者のアッパーカットが、王者の顎を真上に弾き飛ばしていく。



「あ~~っとチャンピオン、またしてもアッパーでロープに吹き飛ばされてしまった!!」


数十秒前の再現かの如く、ピンと伸び切った肉体がロープへと激突していく。

だが先とは異なり少女の腕がロープに絡まる事はなく、リングを彩る4本のそれはギシギシと不快な音を奏でていた。



「……………………ぁ、ぅぁ…………」


激しく脳を揺らされて既に失神してしまった凛香。

完全に脱力しきった肉体はロープの反動で勢いよく前に投げ出され、そのまま前のめりに倒れ込もうとしている。



健康的な色香を醸し出している肉体とキャンバスの距離が次第に近づいていき、数瞬の後にダウンが確定するといった状況で―――――



挑戦者の一撃が、激しい衝撃音を立てながら王者の顎をカチ上げていく。




「りっちゃん!!!」

「おねぇ!!!」


試合開始前、凛々しい表情で咥えた純白のマウスピースが高く、高く宙へと舞い上がり、スポットライトの光を浴びて眩く煌めいていた。




【最後の挑戦~アンナVS凛香~】Part2へ続く






■あとがき

普段はプロットをガチガチに固めてからSSを書き始めるのですが、今回はまだ最後までプロットが固まりきってないのでもし希望のシチュなどあれば気軽にお声掛け下さいませ~。


■postscript

Usually I start writing SS after I have the plot firmly in place, but this time I haven't yet finalized the plot, so please feel free to let me know if there are any situations that you would like to see.


■次回

hate.fanbox.cc
https://hate.fanbox.cc/posts/8160763




2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka 2024.6【Part1】最後の挑戦~アンナVS凛香~Last challenge - Anna vs. Rinka

Comments

Thanks for supporting Anna! We don't know what the outcome of the match will be, but we wish her the best!

ナッツが主食

I want to see Anna destroys Rinka's zombie boxing and Champion's pride!

Garland01

リクエストありがとうございます! どうなるかは分かりませんが、是非次回以降もご期待下さいませ~。

ナッツが主食

ボディ悶絶のお返しでアンナへ強烈なボディアッパーをぶつけて嘔吐させてほしいです!

どら焼き

高いプライドをへし折られて許しを乞う展開、めちゃんこ唆りますね!! この試合がそうなるかはまだ不明ですが、是非次回以降もお楽しみにー。

ナッツが主食

プライドの高い王子が、「勝てないっ!!」「もういいや...!」 と許しを乞うてトドメをさされるとか展開を妄想しました...

けんけん

Thank you! I don't know what will happen, but stay tuned for the next installment!

ナッツが主食

Expectations for the game of domination are rising

JayLoCco

熱量の籠もった長文感想を書く程に楽しんで頂いて、作者冥利に尽きます😊 アンナを応援して頂きありがとうございます! まだ試合は始まったばかりなので、彼女のJK時代最後の闘いにご期待下さいませ~。

ナッツが主食

アンナちゃんの復權を待ち望んでいた私としては、読んでいる間中、興奮を隠し切れませんでした…!今でも何度読み返したことか!特に凛香の戦略を完璧に見抜いて試合を支配していく姿は…(´∀`(´∀` どうかアンナちゃんが今の圧倒的な勢いを最後まで維持できますように…(これからは気楽な気持ちでアンナちゃんの勝利を応援したいと思います...まさか試合前に体力を消耗したことがフラグになることはないですよね…?(ºΔº なんだか話が長くなってしまいました…ごめんなさい (´ω` アンナちゃんのJK最後の試合ということで、緊張と興奮が半端ないですね…。

細氷

仰る通り成長のためには過酷な試練が必要なので、凛香さんは今は厳しい時期かもしれません。 その試練がすぐ終わるのか長引くのかはまだ分からないので、是非次回以降もお楽しみにー。

ナッツが主食

As the title suggests, Anna is the star this time. However, just because she is the main character does not necessarily mean that she will win. Thanks also for the match prediction! Look forward to seeing how the two of them battle it out!

ナッツが主食

Thanks! Look forward to more good work from me in the future!

ナッツが主食

主人公には時には試練も必要なのです。凛香にとって今は試練と戦う過程なのでしょう(その試練がより過酷で長ければ長いほど良いのでしょうが...?😅)

イテ-い

Anna is about to demote Rinka from main character status lol. I think Rinka is gonna get smacked around a lot till the end, start to make a comeback, then immediately get knocked out. Anna will win but we'll have gotten to see Rinka's true potential that the undefeated Queen Rei was attempting to witness.

SHADOW

👍👍👍👍👍 the best so far

Beliar

楽しんで頂きありがとうございます! 情けなくボコられてる姿が似合いすぎる凛香さん……流石のヒロイン力ですね^^

ナッツが主食

それほどまでに楽しみにして頂きありがとうございます! 次回は月末更新になりますので、是非気長にお待ちくださいませ~。

ナッツが主食

コメントありがとうございます! エリカを倒した事で成長を遂げた彼女の活躍にご期待下さいませ~。

ナッツが主食

コメントありがとうございます! 試合結果はどうなるか分かりませんが、是非彼女を応援してあげて下さいませ~。

ナッツが主食

Thank you for your comment! Please look forward to seeing more of her in the next issue~!

ナッツが主食

あー、いい煽り。凛香ちゃんはやっぱ情けない姿が似合いますゼェ

きのこ

素晴らしいドミネーション...🥰 この展開だと、次のエピソードを待つ毎日が苦痛になりそうな予感が😭

Mo Mo

女子リーグランキング2位の強豪エリカを破ったアンナが、この試合でどんな凄まじい姿を見せられるか。これまで完勝の戦績がなかったアンナが、もしかしたら今日の試合で完勝できるかもしれないという気がしますね。

fUkcovid

本当に待ちに待ったアンナの復讐劇。徹底的な圧勝で恨みを全て晴らすことができますように。。。

wsd

It was great to see how intense Anna was in this match because it was her last challenge! :) I hope she can join the ranks of the greats like Rei by pulling off a perfect victory! XD

Marcacis


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