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2024.3【Part1】紅薔薇の女王~サクラVSアリサ~/Queen of Red Roses - Sakura VS Arisa

■試合内容

おまたせしました。

告知していた通り、今月からは新作ゲーム(ふたなりボクシング)のキャラ達と、女子リーグ/JKリーグのキャラ達との闘いをお送りしていきます!!


初回は闘技場の妖精ことアリサVSふたなりボクシングリーグの現王者であるサクラの対戦となります。

内容的には女子リーグ最速の女対古武術にルーツを持つ女の闘いです。


ちなみにふたなり化薬を使わない、通常の女子ボクシングルールでの試合になります。



また挿絵に関して、今回からはゲームで使用する予定のCGを一部使わせて頂きたいと思います。

(それでも基本的に毎月一枚はFANBOX限定のCGを描く予定です)


今回は立ち絵含めてCGは全5枚、SSは約8100文字となります。(pixiv換算で読了まで約16分です)



新キャラではありますがいつものノリでやっておりますので、是非お楽しみ下さいませ~。


■Content of the match

Sorry for the delay.

As announced, starting this month we will be presenting a fight between the characters from our new game (Futanari Boxing) and those from the Women's League/High School Girl League!


The first match will be Arisa, the fairy of the arena vs. Sakura, the current champion of the Futanari Boxing League.

In terms of content, it is a fight between the fastest woman in the women's league versus a woman with roots in kobujutsu (ancient martial arts).


Incidentally, this match will be held under normal women's boxing rules without the use of futanari drugs.


Also, regarding illustrations, we would like to use some of the CG that we plan to use in the game from this time on.

(Even so, we will basically draw one CG every month, which will be exclusive to FANBOX.)


There are a total of 5 illustrations including standing pictures and differences.


Although this is a new character, we are doing it with our usual flair, so please enjoy~!


★最後にアンケートがあります。プラン内容の方針を決める要素になりますので、よければ皆さんのご意見を教えていただけると幸いです。

There is a survey at the end. This will be a factor in deciding the content, so if you would like to give us your opinion, please do so. (Japanese)


★For non-Japanese users★

Please take a moment to translate and read this short story on sites such as https://www.deepl.com/translator m(_ _)m


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2024.3【Part1】紅薔薇の女王~サクラVSアリサ~

Queen of Red Roses - Sakura VS Arisa

※JK=Jyoshi Kousei=High school girl



「大変長らくお待たせしました!! それでは本日のメインイベント……女子リーグ対ふたなりボクシングリーグのエキシビジョンマッチを開始いたします!!」


ふたなりボクシングリーグ。

地下格闘技団体UBCにおける一部門であり、そこでは一時的に男性器を生やす薬を使用し、ふたなり化した美女達が日夜しのぎを削っていた。


特筆すべきは使用されているふたなり化薬。

その成分にはUBC特製の媚薬が高濃度で含まれており、選手達は相手の攻撃を受ける度、肉体のダメージだけではなく性的な快楽も与えられてしまう仕様となっている。


故に普段は通常のボクシング形式での試合は行われないのであるが、先日まで行われていた女子リーグ対JKリーグ対抗戦の好評を受けて、他のリーグ同士での試合も行うべきだとの運営の思惑があり、今回女子リーグ対ふたなりリーグでの試合が組まれていた。



「まずは青コーナー……UBC女子ボクシングリーグ現在4位。

 果たして今日の相手は彼女を捕まえる事が出来るのか!??

 闘技場の妖精(リング・フェアリー)ことアリサ~~~~~~!!!」」




闘う人間とは思えない程にきめ細やかな白い柔肌。

透き通る様な髪は肩の上でふわっと結われており、女の可憐さを演出するのに一役買っている。


やや華奢な体つきではあるものの、その胸部にはたっぷりと女の魅力が詰め込まれており、ライトブルーの瞳が彼女の顔に華やかさとある種の神秘性を与えていた。




「続きまして赤コーナー…………ふたなりボクシングリーグの女王が早くもやって来てくれました!!」


薔薇の様に綺麗な紅い髪を揺らしながら、その女はゆっくりとリングに足を踏み入れていく。


普段の試合とは異なり股間に一抹の寂しさを覚えてはいたものの、その表情はいつも通り自信に満ちていた。



「古武術仕込みのファイトスタイルであの妖精をどう攻略していくのか!?

 UBCふたなりボクシングリーグ現王者…………

 紅薔薇の女王(スカーレット・クイーン)ことサクラ~~~~!!!」



強豪揃いのふたなりボクシングリーグにおける頂点であり、その可憐な見た目の内には幼少期より積み上げてきた圧倒的な”武”が内包されている。


サクラと呼ばれたその女は、これから激しい殴り合いが行われるにも関わらず優しげに微笑んでいた。






リング中央、レフェリーによる試合前の諸注意が終わった辺りでアリサが口を開いていく。


「悪いわね、こっちのルールに合わせて貰っちゃって」


この試合のレギュレーションはふたなり化薬なし、つまり両者共に通常の女子ボクシングルールでの試合となっている。


その為ふたなり側のボクサーはいつもと試合形式が大きく異なる事から、実質的なハンディキャップとなっていた。



「大した問題じゃないし、別に良いわよ」


ふたなり射精を促す等の戦術レベルの話以外にも、身体の感覚さえも違ってくる為それなりのハンデではあるのだが、サクラは軽く流していく。



「それより……今日は楽しい試合にしましょうね。

 期待してるわよ、妖精さん♪」


アリサは女子リーグ現在2位であるエリカと毎回互角の試合をしている事から、実力的には女子リーグ2位相当といえる。


その実力者に対してハンデを抱えながらの闘いになるにも関わらず、紅薔薇の女王は優しげな笑みを浮かべていた。






カーン!!!


「さぁ始まりました、ふたなりリーグ対女子リーグ初のエキシビジョンマッチ!!

 いかに紅薔薇の女王とはいえ、レギュレーション的にはやや不利か!?」



両者ともにオーソドックスな構えを見せ、互いの制空圏内へ向けてじりじりと距離を詰めていく。


そろそろ間合いに入ろうかという頃合いで、不意にアリサが口を開いていった。


「ねぇアンタ……お得意の”アレ”はやらないの?」


相手が王者という事もあり、前もってサクラの試合を研究してきていたアリサ。

それ故、この紅い髪の女が”普通のボクシングの構えを取っている”事に違和感を覚えていた。



「あら、知ってたの?

 ……でもご希望の所悪いんだけど、まだ使ってあげないわよ」


自身が幼い頃より修練を積み上げてきた古武術に由来する、とある秘技。

彼女の代名詞ともなっているその技を”まだ”使う事はないと、女王は断言していく。


「だって……」


そして長い睫毛に彩られた朱色の瞳を細めながら、ゆっくりと言葉を吐き出していった。


「最初から使ったら簡単に勝てちゃうし……それじゃ修行にならないじゃない?」


元々は実戦形式の修行が目的で地下格闘技に足を踏み入れたサクラ。

それ故、対戦相手から余程の脅威を感じない限りは、ある程度自身の技に頼らない闘いも行っていた。




「へぇ…………つまり私は”舐められてる”、って訳ね」


目尻をピクピクと吊り上げ、苛立ちを隠そうともしない声色でアリサは語りかけていく。



「それじゃ……その余裕がいつまで続くか、見せてもらおうじゃない!!」


その言葉と同時に、女子リーグ最速を誇る女は鋭い踏み込みを見せていった。



「しっ!!!」


一息で間合いまで詰め寄ると同時に放たれた空色の三連打。

並の相手であれば小気味良い音と共に頭を弾いている筈のそれは、しかし辛うじて防御が間に合ったサクラによって防がれてしまっていた。



「妖精が女王に突っ込んでいった~~~!! あっと、素早く身を引きました!! ここから得意のアウトボクシングで攻め立てて行くのでしょうか!?」



(この人、疾いわね……私よりも一段、いえ……二段は上かも)


初手の防御は間に合ったものの、一瞬の攻防で相手が自分より数段上の疾さを持っている事を女王は正確に把握していく。



「まだ終わりじゃないわよ……そこっ!!!」


サクラが反撃の拳を振るう前に、再び高速の左ジャブを放っていくアリサ。


紅薔薇の女王といえども純粋なアジリティだけであれば自分の方が上であると確信を持った彼女は、動きを止めずひたすらに拳を振るっていく。



「しっ、ふっ、やぁっ!!!」


「アリサ選手、容赦ない左の連打~~~~!!

 サクラ選手は反撃も出来ず防戦一方です!!」


女王相手に一方的に攻め立てる妖精の姿を見て、会場内にいる大勢の観客達が盛り上がりを見せていく。


そして歓声に背中を後押しされる形で、闘技場の妖精はその名に相応しい舞を披露していった。




「ふっ、くっ、そこっ!!!」


「アリサ選手が止まらない~~~!!!

 あの紅薔薇の女王を相手に見事な舞を披露しております!!」


女子リーグ最速を誇るハンドスピードから繰り出される妖精の連撃。

速度、キレ、精度、どれをとっても一級品のそれが女王の端正に整った顔面目掛けて容赦なく襲いかかり、リング上では一方的な展開が繰り広げられている。



―――――だが、



(嘘でしょ……ここまでやって、何で一発も当たらないのよ!!)


アリサの得意技である高速ジャブの嵐。

その全てがサクラに完全に見切られてしまい、空色の拳はここまで相手の肌を掠める事すら出来ないでいた。


(動きは対して疾くない筈なのに、なんで…………)


速度は自分の方が数段上であるにも関わらず、何故か一発も当てられない。

これまで経験した事がない事態にアリサは動揺を隠せずにいた。



「ふふっ……♪」

(このスピードでここまで連打を打てるなんて……女子リーグの選手も中々レベル高いのね)


眼前に迫りくる空色の弾丸を紙一重で躱しながら、女王は顔色一つ変えずに心の中で対戦相手を称賛していく。


サクラが幼少期より学んできた、実戦派を謳うとある流派の古武術。

その跡取り娘として英才教育を受けた彼女は相手の殺気を読むのに非常に長けており、それ故速度で上回るアリサのジャブを全て躱す事が出来ていた。



「劣勢に見えるサクラですが、ここまで一発も被弾なし!!

 女王の名は伊達ではないという事か~~~~!?」



(っさいわね……そんな事言われなくても分かってんのよ)


自分より遅い相手に上手くあしらわれてしまっている事実に苛立ちを覚えるアリサ。


「くそっ、これなら…………どうだぁっ!!」


そしてしびれを切らしたアリサは今まで一度も振るわれなかった右腕を振りかぶり、高速の右ストレートを放っていった。



(へぇ、そういう事しちゃうんだ……なら)


相手の気配から当然の様にアリサの次の行動を見抜いていたサクラはこの試合で初めて拳に力を込めていき、そして―――――



「ぶふぅぅっっっ!!!」





「カウンターの右フックが炸裂~~~~!!

 ファーストヒットを奪ったのは紅薔薇の女王サクラです!!」


アリサの白くきめ細やかな頬肉が激しく波打ち、女王の拳の力強さを観客達に解りやすく伝えている。


予期せぬ攻撃を受けた事により空色の瞳は明後日の方向を向いてしまい、妖精はその動きを止めてしまっていた。



「がふぅっっ、んぶぅっっ…………」


返す刀で左フックがアリサの顔面を反対方向に弾いた直後、再びの右フックでまた元の方向に顔を弾かれてしまい、透明感のある女の髪が激しく振り乱されていった。



(あれっ……私、何で殴られっ…………)


何が起こっているのか分からず混乱状態に陥っている闘技場の妖精。

そんな女の無防備な腹へと、女王は容赦なく拳を突き立てていく。



「おぶぅぅぅっっっっ!!!!!」


ボディの衝撃で腰が落ち、身体をくの字に曲げさせられてしまうアリサ。

その男好きのする美貌は苦痛に歪み、大きく見開かれた瞳からは既に涙が溢れ出している。



「あ~っとアリサ選手、試合序盤からまさかの滅多打ち~~~~!!

 リーグは違えど女王の壁は厚いという事か!!?」



辛うじてダウンはしていないものの、カクカクと膝を震わせ俯いた体勢のままのアリサ。


まるで”ここを殴って下さい”と言わんばかりの位置に突き出された顎を見逃すほど、紅薔薇の女王は甘くはない為―――――



「がびゅぅぅぅっっ!!!!」


「強烈なアッパーカットが決まってしまったぁ~~~~!!

 アリサ選手、流石にこれは耐えきれないか!!?」


妖精とまで言われる整った美貌と共に、胸にぶら下げている双丘が大きく真上に弾かれていった。




(よしっ、良いのが入った!! 表情もいい具合にトロけてるし、これで射精するだろうからその隙に…………)


拳に感じた確かな手応え。

対戦相手の虚ろな瞳も相まって、先の一撃でアリサからふたなり射精を奪えると確信したサクラ。



(派手なの一発、やっちゃおっか!!)


絶頂後に訪れる無防備な時間で致命的なダメージを与えるべく、大きく右腕を振り絞り、全身の体重を込めた一撃を放っていく。



「これでも……喰らいなさいっ!!」



違和感に気付いたのはその直後だった。


射精して絶頂状態で動けない筈の対戦相手が、何故か未だにその表情に知性的な色を浮かべており、あまつさえ反撃の体勢を整えている。


(あれ……アリサさん、何でもう構えて…………あ、そうかこの試合は)


サクラがふたなり化薬を使用しない、通常のボクシングルールで闘っている事を思い出したのとほぼ同時、リングに妖精の声が響いていった。



「このっ……舐めんじゃないわよっ!!」


「ぼひゅぅぅぅっっっ!!!」


サクラのうっすらと割れた腹筋に、空色の拳が深くめり込んでいく。


全力で体重を乗せて打ち込んだ威力が丸々返されてしまっていた為、比較的膂力に劣るアリサの拳であってもサクラは一発で効かされてしまい、完全に動きを止めてしまう。



「そのスカした態度、後悔させてやるわっ!!」


漸く巡ってきた好機をものにすべく、妖精はすかさず両の拳を立て続けに振るっていく。



「おぶぅっっ、ごへぇっっ、あうっっ、んぶぅぅぅっっ!!!」


狙いは全て腹。

重い一撃を貰って軽くヒクついてしまっている乙女の腹筋へと、空色の弾丸が次々と突き刺さっていった。



「アリサ、ここで猛ラッシュ~~~~!!!

 いままでの鬱憤を晴らすかの様な凄まじい気迫です!!」



(アンタの技は知ってるのよ……その要は下半身、ならまずは足を奪ってやる!!)


紅薔薇の女王が王者である所以の技。

それを警戒して、アリサは徹底的に相手の腹を責め立てていった。



「あ゙っ、っがぁっ、おぶぅっ、ぼひゅぅぅぅっっ!!!」


華奢な体格に見えるアリサだが、持ち前の打撃の疾さからその拳は見た目以上の重さを有しており、その高速の連打を浴びてサクラの腹は徐々に赤色へと染まっていく。



「これで……沈みなさいっ!!!」


そしてアリサの呼吸が尽きそうになってきた頃合いで、女は右拳を固く握りしめ、これまでよりも大振りのボディアッパーを繰り出していった。



「おぶぅぅぅぅっっっっ!!!!」



「これは強烈~~~~!!

 サクラ、目を見開いて悶絶したまま動けません!!!」


サクラの腹筋を貫き、深々と奥まで突き刺さっていったアリサ渾身の一撃。

多少の体格差はあるにせよ、内蔵まで衝撃を届けているそれは間違いなく彼女に深いダメージを与えていた。




「アンタ……チャンピオンって割には大した事ないのね」


激しく息を切らせながらも妖精は勝ち誇った笑みを浮かべ、苦痛で表情を

歪めている女王を嘲笑っていく。


口だけではなく手もしっかりと動かしており、女の腹に埋もれたままのグローブがグリグリと左右に捻り込まれていった。



「お゙っ……あ゙ゔっっ…………」


痛みで身体を小刻みに震わせているサクラは対戦相手へ言葉を返す事すら出来ず、その潤った唇の端から大量の唾液を垂れ流し続けている。



「はいおしまい♪…………それじゃ、ダウンして良いわよ」


そして空色の拳が女の腹から引き抜かれると同時に、女王はそのままリングに膝を付き頭を垂れてしまった。




「サクラ選手ダウ~~~ンッ!!! 

 あの紅薔薇の女王がファーストダウンを奪われてしまいました!!」


不利なルールでの試合ではあるものの、ふたなりリーグのトップに君臨する女王が早々と地べたを這いずる展開に観客達はどよめき立っている。



「ぜぇっ……はぁっ…………」

(絶対に”あの技”を使わせる訳にはいかないから…………今は少しでも削っておかないと)


女王相手に大金星があるかもしれないという期待感で会場が盛り上がりつつある中、アリサは激しく肩を上下させ呼吸を整えていく。


その表情には一部の油断もなく、未だその本領を発揮していない対戦相手への警戒を緩める事はなかった。



「さくちゃん!!

 焦らないで良いからカウントフルに使ってしっかり休むのよ!!」


ダウンカウントが進む中、リング下ではサクラの親友である汐音(しおん)が激を飛ばしている。



その声を聞いた紅髪の女はボディの痛みとはまた異なる、苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべていった。


「がぁっ…………くっ…………」

(油断したせいで汐音にカッコ悪い所見られちゃった…………)



そしてアドバイス通りカウントギリギリまで休んだ後に、口から垂れていた涎を腕で拭うとサクラはゆっくりと立ち上がっていく。


端正に整った顔は試合前と変わらず微笑みを浮かべており、しっかりとした動きでファイティングポーズを構え、試合が再開されていった。






「ボックス!!!」


「立ち上がったサクラ選手、その表情にはまだ余裕の色が見えますが、果たしてダメージはどの程度残っているのか!?」



試合再開直後、サクラはこれまでのオーソドックスな構えを解き、ガードを下げて左腕を大きく突き出した構えを取っていく。


(これ以上、汐音に情けない所は見せられない…………)


フットワークを刻む事を止めた両の足はべったりとキャンバスへ密着しており、それでいて身体は完全なる脱力状態を維持する、彼女本来の構えを取っていった。



「あぁっとサクラ選手、まるでボクシングとは程遠いいつもの構えに戻して来ました!! …………という事は、遂に”アレ”が飛び出すのでしょうか!!?」



(…………とうとう来たわね)


目の前の女がこれから何をしようとしているのか、正確に理解しているが故にアリサはより一層気を引き締めていく。


(でも私の疾さなら躱せる筈…………”最速”、舐めんじゃないわよ!!)


遠距離での打ち合いに絶対の自信を持っているアリサは、明らかに先程までとは雰囲気が変わった女王を見ても一切怯む事はなく、じりじりと前へ歩を進めていく。



集中力を極限まで高めて相手の動きに目を配りつつ、アリサがゆっくりと互いの間合いに足を踏み入れたその瞬間―――――



「ぶひゅぅっっ!!!」


薔薇の様な真紅の拳が、妖精の顔面を弾き飛ばしていった。



「決まった~~~~!!

 サクラ選手の十八番、”無拍子”が綺麗に入りました!!!」



サクラが修めている古武術、その奥義の一つである無拍子。


筋肉の力ではなく脱力状態からの自重移動によって繰り出されるそれは、静止状態から攻撃へ転じる際に生じる予備動作の全てが排除されていた。



(全く見えなかった……実際にやられると、ここまで厄介だなんて!!)


古武術が現代格闘技にもたらした不可避の秘技。

殺気を消した上で完全なるノーモーションから繰り出される一撃は、攻撃を行うタイミングすら相手に読み取らせない。


紅薔薇の女王の代名詞でもあるその技に対してアリサは最大限注意を払っていたにも関わらず、躱す事はおろか反応すら出来なかった。




「がひゅぅっっ!!!」


再び女王の左が妖精の端正に整った顔面を弾き飛ばしていく。

顔の前でガードを固めていたにも関わらず、その紅いグローブは僅かな隙間を正確に貫いていた。



「んがっ…………」

(また見えなかった……それに、想像より”重い”!!)


自重を使って放たれる無拍子は、一撃毎にしっかりと体重が乗せられている。


また反応できない所に打ち込まれることも相まって、気軽に放たれている様に見えるそれは、通常のジャブよりも遥かに高い威力を有していた。



「ぶふぅっっ、ぼひゅぅっっ!!!」


体勢の崩れた妖精の顔面を、左右のフックが弾き飛ばしていく。

無拍子を起点とした一連のコンビネーションは、サクラの必勝戦術であった。



(この距離は不味い!! 取り敢えず一旦離れて…………)


サクラの左の間合いを嫌ってバックステップで距離を取るアリサ。

安全圏まで避難出来た事で束の間の休息を得られたと思った次の瞬間、



「んぶぅぅっっ!!!」


古武術由来の独特な歩法で一気に距離を詰められ、またしても無拍子を顔面に貰ってしまっていた。


(嘘でしょ…………こんなの、どうしようもない!!)




「ふふっ……ご希望通りに使ってあげてるんだから、ちゃんと楽しんでね」


たとえどれだけ疾く動けたとしても、相手の攻撃のタイミングが解らなければ回避のしようがない。


それ故、女王がその薔薇の様な真っ赤な拳を振るう度、リングに妖精の可憐な鳴き声が響き渡っていった。






「がひゅっっ…………んがっ、あべぇっ、はぶぅぅぅっ!!!」


「あ~っと、またしてもサクラのコンビネーションが炸裂!!

 アリサ、先程から全く良いところがありません!!」


女王の秘技に為す術なく蹂躙され、絶対の自信を持っていたアウトボクシングで一方的に打ちのめされてしまっているアリサ。



「んぁ…………ぅぅ……………………」


幾度となく顔面を叩かれ続けた結果、神秘的な雰囲気を纏っていた瞳は既に虚ろなものになってしまっており、ロープ際でグロッキーな姿を晒してしまっている。



「ふふっ、中々良い顔するじゃない…………じゃ、次は”これ”ね」


聞こえていないであろう相手に愉しげな声で語りかけながら、女王は素早く対戦相手へと距離を詰めていく。


そして肌と肌が触れ合う程の至近距離まで近づいた後、拳をそっとアリサの腹へ添えるとその動きを完全に止め、大きく息を吸い込んでいった。



「あ~っとこの構えは…………とうとうあの技が出てしまうのか!!?」



「……………………んぁっ?」


ここに来て意識を取り戻したアリサは、すぐ目の前まで近づいてきていたサクラの姿を見て驚愕の表情を浮かべていく。


(やばいっ……”アレ”が来るっ!!)


身体に力を入れて逃げ出そうとしたのだが、アリサが足を動かすよりも早く、恐れていた事態が起きてしまった。




「おぶぅぅぅぅぅぅっっっっっっ!!!!!」





「””不動撃””が遂に炸裂~~~~~!!

 アリサ選手のお腹が衝撃で大きく凹んでしまっております!!!」


不動撃。

それは紅薔薇の女王(スカーレット・クイーン)のもう一つの代名詞であると共に、アリサが試合前最も恐れていた技であった。




紅薔薇の女王~サクラVSアリサ~Part2(Fin)へ続く





■あとがき

確定申告等の関係で更新が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。。。


月末に更新予定のPart2で決着となっておりますので、是非そちらも楽しんで頂けますと幸いです。


We apologize for the delay in updating this page due to tax returns, etc.


Part 2, which will be updated at the end of March, will conclude the story, and we hope you will enjoy it as well.




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Comments

ありがとうございます! サクラはお気に入りのキャラなので、王者っぽい感じが出せていたのであれば良かったです😄

ナッツが主食

ボクシングと格闘技の組み合わせがこんなに合うとは思いませんでした。 すごいカリスマ性ですね~、さくらさん!😀

イテ-い

💕💕

ナッツが主食

Thanks for saying so! I am very motivated and happy! I'll do my best to live up to your expectations, so keep looking forward to it.

ナッツが主食

😇😇

細氷

I'm sure Sakura is a fascinating character, and I can't wait to see her in a new game! :)

Marcacis


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