漫画のスラムダンクを読んでいたのはまだ学生(高校〜大学)時代だったと思うが、コミックスは通常版の他に豪華版も購入した程に好きだし、アニメも観ていた。
なんなら鎌倉にあるあの踏み切りを見に行ったこともある。
(その時撮影した画像 ↓ コロナ前)
じゃあすごいファンなのかというと、もっと本気で好きな人達が多いと思うので、大声で好きだと主張するのは畏れ多い。
スラムダンクに登場する女性キャラにはあまりセクシャリティを感じないし、自分の作風に影響を与えたような部分も多分ない。
ただもう純粋に面白いコンテンツとして、あるいはその年代の基礎教養として見ていた。
さて、映画「THE FIRST SLAM DUNK」の感想は巷に溢れているので僕が書く必要もないとは思うが、せっかく観てきたので書かせてほしい。
結論から言うと、
面白かった。
試合シーンの描写は迫力があったし、絵も完璧に再現されていて綺麗だった。
それだけでもまぁ十分なのかもしれないが・・・
ただ自分の期待とは違った点もあった。
おそらくファンの人たちの期待とも微妙に違ったのではないだろうか。
作者本人による脚本と監督なのだから、それに文句をつけることもないのだが、時間を経たことで、当時のスラムダンクとは変質したものになっていた気がする。
これは僕自身のノスタルジーかもしれないが、当時のスラムダンクは(NBA選手をモデルにしていたこともあって)もっとカラッとしたアメリカ(西海岸)的な空気感だったような気がする。しかし今回の映画はやけに暗くてジメッとした日本(沖縄でもなく湘南でもなく)になった印象を持った。
それがリアルとかバガボンドを経て到達した今のアーティストとしての井上先生の感性なのだろうと思うわけだが、それはリアル等の他の作品で表現してほしいと思った。
原作でもリョータの背景の描写は確かに少なかったが、まさか今回の主役になるほどにスポットを当てるとは。
実は当時から温めていて描けなかった構想なのかもしれないが、映画としては明らかにバランスが悪いし暗いし重い。
原作を補完するための映画、といった感じ。
原作のあそこのシーンカットするんかい!みたいなところも多々あるし、
最後にアメリカに渡ったリョータと沢北が対戦というのも疑問だ。
やはり主役は桜木の方がしっくりきた気がする。
井上先生的にはそういう結末にしたかったんだな、と納得するしかないが。
じゃあ自分が望んでいたのはどんなものか、と妄想すると
やはりTVアニメをベースにしたい。
特に声優さんと主題歌は。
絵がヌルヌル動くのはいいが、肌はエアブラシ的な表現ではなく2Dアニメルックがいい。
あとは原作を忠実になぞりたい。
試合後は「世界が終るまでは...」に乗せてエンディング、
スタッフロールの合間に「あれから10日後...」のシーンを挟む、
という展開を希望。
(あと晴子さんは昔からとにかくもっと可愛く描いてほしいと思っていたけど、あれはドカベン岩鬼にとっての夏子はん的な感じなんでしょうか。)
ついでに、
どうでもいい話ですけど、自分がプロになってから原作のスラダンを読んで感じたのは、初期の不良マンガ的な描写とか、唐突なギャグシーンとかは、かなり編集者の指導が入った部分なんじゃないかな、と推測してます。
ジャンプとマガジンでは編集方針も違うでしょうけど、僕自身は作中に全然馴染んでいなくてもとにかく画面が楽し気に見えるようにギャグシーンを入れるように指導されたことがあったので。
そういうところで考えると今回カットされた部分には実は編集者に描かされたものの気に入っていないシーンとかがあったのかもしれませんね;。