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シカク
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psi - 1 -

「お前が無事に戻ってきてくれて嬉しいよ!」 「お前が敵だなんて一時はどうなるかと思ったぜ」 「ほんと、もうヘマして洗脳なんてされるんじゃねぇぞ」 「ほんと、みんなありがとう…もうあんなヘマしないよ」 敵として傷つけた俺の事を思う皆んなの優しさに思わず涙が出そうになる。 俺の名前は古田響20歳。職業はヒーロー、能力はサイコキネシスだ。 科学が発展し、犯罪の手口が卑劣になっていく世の中で、国は適性がある人間を選別して特殊能力を与えるヒーローという存在を作り出した。ただの人間では出来ない速さで動いたり、車を軽々持ち上げたり、火を纏ったりとまるで漫画の世界のようなヒーローが生まれた。だがまだその数は30人ほど。ヒーローと言うのは人体に特殊なナノマシンを埋め込んで能力を発現する事を可能にしている。なのでナノマシンとの相性や適性が100%一致しないとヒーローにはなれない。適性がない者にナノマシンを埋め込んでしまうと命を落としてしまうこともある。しかもナノマシン一つにも莫大なお金が必要となるのでヒーローというのは稀有な存在なのだ。 そんなヒーローに俺がなれたのは国が実施している適性検査で見事マッチしたからだ。友達と遊び半分で受けた検査がまさか合格するとは思っても見なかった。それから地獄のような訓練に耐えて晴れてヒーローとなったのだ。 だけど数ヶ月前。俺はヘマしてしまう。 ヒーローとしての勤務が終わり、その帰宅途中に部活帰りと思われる高校生が襲われていた。本来なら本部に報告をしてから救助活動に当たればよかったのに目の前で襲われている少年を助けることだけに夢中になってしまい、報告を怠ってしまった。報告をしていれば近くのヒーローが応援に駆けつけてくれたかもしれないのに。俺はすぐにヒーロースーツを纏い助けに入ったはいいが、少年を人質に取られてしまい動く事が出来なかった。そして動けない俺は意識を刈り取られて敵組織に捕われてしまった。 そこで俺は洗脳を施され組織の戦闘員として皆の前に立ちはだかる敵となってしまった。俺の洗脳は強固なものでなかなか解けるものではなかったそうだ。だけどヒーローたちが諦めず何度も何度も戦闘員となった俺と拳を交えてくれて倒してくれたそうだ。本部へと連れて行かれた俺はそこで本格的に洗脳解除の処置を受けて本来の自分を取り戻す事が出来たのだ。今こうして皆と再び笑い合えることに改めて俺は感謝の念を抱いた。 数ヶ月のリハビリと検査で俺は完全に洗脳が解けた事が確認され、体力も戻ったことからヒーローへと復帰。また正義の為に犯罪者と戦う日々を送っている。同時に本部では俺を捕え洗脳したドミネイトと呼ばれる組織の壊滅作戦が動いている。最近急激に勢力を伸ばしている組織で一般人や俺のような力のある人間を洗脳し、戦闘員として悪事や犯罪をさせるタチの悪い組織だ。洗脳された人間が実行犯として動いている為、ボスの名前がブレインと言う事しか分かっておらず未だ謎が多い組織だ。だが俺が洗脳されていた頃の記憶が微かにあり組織の基地の居場所を覚えていていた。そこで密偵に確認させたところビンゴだった。敵はまさか俺が覚えていたと思っていないのか、未だにその場所にいる。このチャンスを見逃すまいとすぐに作戦は立てられた。俺は一度ヘマもしているし、また洗脳でもされても困ると言われ大人しく基地で待機組となった。作戦の決行日が決められいよいよ内容も詰め作業に入る。俺の記憶が頼りなので俺も待機組だが何度も会議に参加して、記憶の奥の奥を引き出してなるべく情報提供をした。 作戦決行まであと1ヶ月。帰宅した俺のプライベート用の携帯端末に非通知で電話がかかってきた。またストーカー気質のファンかとやれやれと思いながら電話に出た。 「もしもし」 「そろそろいいかなと思って」 「えっ?なにが?ってか誰ですか?」 「思い出してもらおうか。"全てはブレイン様のために"」 その言葉を聞いた瞬間、俺の脳内でさまざまな記憶がフラッシュバックする。 そうだ俺はヒーローなんかじゃない。真の姿はブレイン様の奴隷で組織の戦闘員だ。あんな緩い治療でブレイン様が施してくれた洗脳が解ける訳が無い。いや、そもそも脳科学者であるブレイン様は洗脳なんか俺たちにしない。俺たちの脳を作り替えてるのだ。解ける解けないの話じゃもうないんだ。しかもそれは簡単で針のような5センチほどのナノマシンを額から脳に直接刺すだけ。刺されたナノマシンは溶けて脳と同化し、脳の神経を支配して精神をブレイン様の御心へと導いてくれる。そうして俺たちはブレイン様の奴隷へと生まれ変わるのだ。更にブレイン様のお眼鏡に叶った者はそこから直接ブレイン様に頭を弄ってもらえる。もちろんヒーローである俺も弄ってもらった。最高に気持ちイイんだ。 さて、俺が再び戦闘員の頃の記憶を無くしてヒーローたちの元へと戻ったのはブレイン様の作戦だ。そして信用を取り戻した頃合いを見て合図を受けた俺が再び戦闘員としての自覚を取り戻す、ブレイン様しか出来ない作戦だ。 ここ数ヶ月のこと、俺は全てブレイン様に話した。久しぶりにお声が聞けていつも以上に饒舌になってしまう。 「なるほど。思った通りの展開だ。やっぱりヒーロー共は馬鹿ばっかだな」 「全て予測されていたのですかっ?」 「お前の言葉を信じればそういう行動に移すとは思っていたよ。だが思った通りすぎて笑いが出る」 さすがはブレイン様だ。 「ではヒーロー達の作戦を逆に利用させてもらうとするか。お前の動きが重要となる。分かっているな?戦闘員ブレインサイキック」 「はっ!お任せくださいませ!全てはブレイン様のために」 ブレイン様への忠誠の言葉。久しぶりに発声出来たことに感動し、興奮し、俺は胸に拳を当てながら射精するのだった。 電話を切ると早速作戦内容とその為に必要なものがあるロッカーの場所が送られてきた。俺は早速ロッカーへと足を運ぶ。復帰してから1週間ほどは本部から見張りがついていたが今ではもうそれも無い。完全に信用されている証拠だ。連絡のタイミングもバッチリ過ぎて改めてブレイン様に感嘆する。ロッカーの電子キーを解除するとそこには俺専用の戦闘員スーツに変身できる指輪型の端末と数本の針型ナノマシンと同じ数の端末。俺はそれを見て思わず口端を上げずにはいられなかった。 数日後、俺は組織への攻撃部隊の1人である先輩ヒーローの村岡達真さん、タツさんを自宅へ呼んだ。 「忙しいのに今日はありがとうございます」 「大丈夫大丈夫。俺は能力的に後ろから援護する役だからそこまで大した役割ないし」 タツさんは俺の5つ年上で最初ヒーローになりたての頃俺の教育係でもあった尊敬する先輩だ。ヒーローとしての能力はプレッシャー。圧力使いだ。俺が物体を操るサイコキネシスに対して、タツさんは気体などを操る。普段は銃などを媒介にして圧縮された空気砲で援護してくれる頼れる縁の下の力持ち的な存在だ。今日家に呼べたのは俺が未だに洗脳されて皆の敵になった事に落ち込んでいるとタツさんに吐露し、優しいタツさんがご飯に誘ってくれたからだ。そこで俺が"ゆっくり俺の家でどうですか"と誘いこの状況に持ってこれた。テイクアウトした飯を食べながら改めて謝罪を言うとタツさんは大丈夫と俺を必死に励ましてくれる。程よく夜も深くなった時間。俺は行動へ移す。 「今日は本当にありがとうございました」 「これぐらい気にするな。落ち込んでるヒビキなんてヒビキらしくないぞ」 「はい!」 「じゃあそろそろ帰るかって、体が…」 俺は能力を発動させてタツさんの体を動けなくする。 「なん、の、おふざけだ?ヒビキっ…」 「ふざけてなんかないですよ。いたって真面目です」 「おまえ…まさか、まだ…っ」 「流石タツさん。察しがよくて説明が楽です」 座ったまま動けなく、苦しいそうな表情を見せるタツさんに対して俺は先ほどと変わらない笑顔を見せながら説明する。 「ずっと、演技、してたのかっ」 「いや、助けてもらった時は本当にヒーローの古田響でしたよ。でもね、ブレイン様ってすごく偉大で優秀な方なんですよ。今の状況を見越してわざと俺を一度戻したんですよ。そしてヒーローとしての信頼が戻ったタイミングを見計らってまた俺を組織の戦闘員、ブレインサイキックへと戻してくれたんですよ。なので戦闘員に戻ったのは数日前のことです」 「なん、だと…!ブレイン、サイキックって…」 「ブレインサイキック!もっと呼んでください!ブレインが付いたコードネームって特別な戦闘員しかもらえないんですよ!光栄な事にそれを俺頂けて!拝命された時はヒーローになれた時よりも嬉しかったなぁ…おっと喋り過ぎてもたもたしてたらダメですね」 ブレイン様の事になるとやっぱり饒舌になってしまう。俺は仕切り直してナノマシンを取り出す。それをタツさんの額に照準を合わせる。 「なに、を..、するんだ…っ?」 「勘がいいタツさんなら気付いてるでしょ?」 「くっ…やめろっ…」 そして俺は針をそのまま深く沈めていく。引っ掛かりはなく布に糸を刺すように。皮膚を通り、骨を通り、そして脳へ。全て体内へと入れると後はナノマシンがタツさんを導いてくれるはずだ。 「あっ…くぁァ…アっ…ア"っ…」 タツさんは白目を剥いて涙を流しながらビクビクと痙攣する。脳へと根を張ったナノマシンがブレイン様への忠誠心を焼き付けているのだろう。この時凄い気持ちイイんだよな。ブレイン様の偉大さが段々と理解出来ていくのが、ブレイン様のモノになっていく感覚が。分かる、分かる。俺も今ブレイン様の任務を遂行出来てると思うと射精してしまいそうだ。ちゃんと命令通りタツさんを戦闘員にしてる。 「あっ…ブレイン様っ、イクっ♡クっ♡」 やっぱり出ちゃった。しょうがない。 「んッ…あっ…あっ…あ…あっ…あ…」 タツさんも腰を小刻み揺らし股間を濡らす。やっぱりタツさんも射精しちゃったか。でもこれもしょうがない。それほどの快感をブレイン様は与えてくれるのだから。腰の揺れかが治まるとタツさんの目に黒が戻る。 「おめでとうございます。これでタツさんも戦闘員の仲間入りですね」 「ありがとうございますブレインサイキック様」 恍惚とした表情でタツさん俺の足下に跪く。それを慌てて俺は止める。 「タツさんっ!確かに俺は戦闘員としては先輩ですけどとりあえず今まで通りでお願いします!」 「そ、そうか。ならヒビキ、ありがとうな。俺を組織の戦闘員にしてくれて。これで俺もブレイン様の奴隷になれた」 タツさんは立ち上がり爽やかな笑顔を見せてくれる。そして手を差し出してきたので俺も差し出し握手をした。 「タツさんは作戦決行時に役立ってもらいますよ」 「あぁもちろんだ」 「それまではとりあえず俺のサポートって事で動いてもらいますね」 「何でも言ってくれ。ブレイン様の役に立てると思うと、あぁ、ダメだ、勃ってきちまった」 「ハハッ大丈夫ですよ、タツさん。俺といる時は戦闘員らしく欲望全開で。だけどヒーロー達といる時は気を付けて下さいね」 「あぁ。作戦を台無しにするぐらいなら死んだ方がマシだからな」 「あっ、忘れてましたこれ」 そう言って俺は指輪を渡す。 「タツさんの戦闘員スーツ」 「ありがとう!!スーツ着ていいか?」 「もちろん!俺も着替えよ」 タツさんはすぐに指輪を嵌めると戦闘員として完成された姿になる。顎近くまでピッタリ張り付くタイツに手袋とブーツ。色は全て黒で統一されており、胸には組織のエンブレムが刻まれている。俺のスーツはそれにジャケットを羽織った姿だ。ブレイン持ちはただの戦闘員とスーツが違う。それがまた俺の股間を膨らませる。早く慣れないと。 「じゃあタツさんが生まれ変わった記念に」 そう言って俺はタツさんと体を重ね楽しむのだった。


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