1話 https://soda-sf.fanbox.cc/posts/6081405 パラレルワールドで暴れまわり、都市をいくつも壊滅に追い込んだ翌日。 京嗣は、また新たなパラレルワールドにやって来ていた。 この日、京嗣のいる場所は―― 満員電車の中であった。 朝のラッシュ時の、都心の環状線。8両編成の先頭車両で、多くのサラリーマンたちと共に、京嗣は混雑の中にいた。 スポーツ選手である京嗣にとって、朝の満員電車というのは縁遠いものであった。いつもは移動手段は車が主であり、公共交通機関を使う機会はほとんどない。 だからこそ、どんなものなのかと興味本位でパラレルワールドで乗ってみることにした。ご丁寧に、スーツまで着込んでいた。 しかし、車内は酷い有様だった。乗客がぎゅうぎゅう詰めになっている。体幹が良い京嗣だから何とか立っていられるものの、車両の中央付近にいる京嗣は、四方八方から圧迫されていた。 そんな中、電車が走り出した。しばらく経ったところで、京嗣はニヤリと不敵な笑みを浮かべると、スゥーーっと深く息を吸い込んだ。そして―― グググググッ! 力を込めた京嗣の身体が、みるみる巨大化していく。 「な、何だ!?」「ちょ、狭い、狭い!」「ぐぇ!苦しい!」 京嗣の体が大きくなっていくにつれて、周囲の人々は悲鳴を上げながら押し合いへしあいし、車両内が混乱に陥る。 京嗣は、そんな周囲の様子など一切気にせず、ただひたすらに巨大化していく。天井に頭がぶつかり、ただでさえ窮屈な満員電車の中で京嗣の体積はますます膨れ上がっていく。 「ぐぎゃあああああ!!」「やめろおおお!潰れるうううう!!」 やがて、京嗣のすぐ近くにいた乗客は、京嗣の肉体の下敷きとなってしまう。 だが京嗣は、そんなことなどお構いなしに、どんどん周りの乗客を圧壊させていく。体中のいたるところで、周囲の人間の肉体がブチブチと弾けていく感触を味わい、その快感に酔いしれていた。 とうとう巨体が車体を突き破り、破片を粉々に砕け散らせながらも、依然として巨大化は進む。 「グオオオオオオ――ッ!!」 大きな唸り声を上げた頃に、ようやく巨大化が止まった。 京嗣は、全長185メートルの巨人へと変貌を遂げていた。 足元には、先程まで乗っていた電車の車体が京嗣の肉体によって内側から破壊され、原型をとどめないほどに変形してしまっていた。連結した他の車両も脱線し、激しく横転してしまっている。 「フゥーー!人混みの中で巨大化するのもなかなか気持ちいいな!」 京嗣は、軽く伸びをしながらそう言った。今回は、着ていたスーツは一緒には巨大化させなかったので、今の京嗣は全裸だ。しかしそれでも何ら問題はない。小人に己の裸を見られても、恥ずかしくもなんともない。 「うっしゃあ!今日も滅茶苦茶にぶっ壊してやるか!」 京嗣はそう叫ぶと、手始めに、足元で横転している先頭車両を見下ろすと、その巨大な足を持ち上げていき―― ズドオオーーーンン!! そのまま勢いよく踏みつけた。 大勢の乗客を乗せた車両が、京嗣の27.5メートルにも及ぶ足によってまるで紙であるかのようにペラペラに圧縮され、あっけなくぺちゃんこに潰されてしまった。 続けざまにもう片方の足も振り上げ、2両目も踏み潰す。 「ハハハハハ!脆い、脆すぎるぞ!」 京嗣は笑い声をあげながら、次々に電車を踏み潰していった。何度も何度も足を踏み降ろすその度に、グチャグチャに鉄塊がひしゃげ、バラバラに粉砕されてしまう。 「これでトドメだっ!」 最後の1両となったところで、京嗣は、両足を揃えてジャンプした。 途轍もない質量を秘めた巨体が宙を舞い、電車に向かって落下していく。 「オラアァッッ!!」 ズッドオオオオオンン!!! 着地した衝撃で、地面が激しく揺れる。すさまじい衝撃音とともに、電車は一瞬にしてスクラップと化してしまった。ものの数分で、8両編成の電車は跡形もなく破壊し尽くされたのだ。 「ふん、小人共の電車なんてこんなもんか」 京嗣はつまらなさそうに鼻で笑うと、辺りを見渡した。 周囲には、破壊し甲斐のありそうな建物がゴチャゴチャと乱立している。 「オラァ!」 京嗣は早速、目の前にあった高層ビルに蹴りかかった。 サッカー選手らしく逞しい脚が、ビルをえぐり取るようにしてめり込んでいく。 たった一発のキックで、ビルの内部の鉄骨がむき出しになり、自壊し始めてしまう。 「ハハ……すげぇ、すげぇぜ俺のパワー……!」 己の力に興奮しながら、京嗣は今度はビル群に連続でパンチを繰り出していった。 一撃一撃拳を喰らう度に高層ビルには大きな陥没ができていく。 「オラオラァ!こんなもんかよ!」 ついには上空から叩きつけるように振り下ろされた拳によって、ビルは完全に崩れ落ちて倒壊してしまった。 「ハハ!いいぜ、いいぜぇ!」 京嗣は大声で叫びながら、目に付く建物を片っ端から殴り壊し、蹴り壊していった。 足元で小人がパニックを起こして逃げ惑っていようとお構いなしだ。 蹴りを入れたビルのエントランスから、命からがら逃げ出してきた小人の群れに、足の甲でなぎ払うような蹴りを思い切り放った。 「ぐわああ!」「ひぃいいいい!」 十数人の小人がまとめて吹っ飛んでしまう。 京嗣の足の直撃を受けた者は、原型を留めずグチャグチャの肉塊と化してしまう程の強烈なパワーだった。 しばらく、気の向くままに歩みを進めて蹂躙を繰り返す京嗣。 小人達の阿鼻叫喚の声によって、京嗣は身体の内側から熱くなっていくのを感じていた。 普段、サッカースタジアムで聴く観客が発する声援とは全く質の異なる叫び声。それは、純然とした絶望だった。 その悲鳴が、京嗣をさらなる興奮へと導いていく。 もっとだ。もっともっと、泣き叫べ。俺に恐怖しろ。 興奮の高まった京嗣が大きく足を振りかぶり、足元を逃げ惑う小人に向けて一気に振り下ろそうとした、その時。 ズドン!ズドン! 突如として爆音が響き、京嗣の胸や腹筋に爆風が炸裂した。 「なんだぁ?」 顔を上げる京嗣。そこには、自分に向かって大砲を発射している自衛隊の戦車の隊列があった。 ズドンズドン!と続けざまに大砲を撃つ戦車の群れ。 「……」 正直なところ、その爆撃は、京嗣に何のダメージを与えていなかった。 だが、その砲撃はブチィッと京嗣をキレさせるには十分だった。 「舐めやがってぇ……!!」 京嗣にとって、小人とは神たる自分を楽しませるための玩具であり、蹂躙され逃げ惑ってさえいれば良い存在だった。 楯突くなど、不遜で無礼千万なことこの上ないことであり、京嗣にとってそれは許しがたい愚かな行為であった。 「てめぇら!!小人の分際でこの俺様に攻撃するとはどういう了見だ!!あぁ!!?」 京嗣は眉間に深々とシワを寄せて憤怒の形相を浮かべると、大口を開けて叫び散らす。 しかしその直後、今度はスッと静まり返ったかと思うと、ククク……と不敵に笑みを浮かべる。そして―― 「あぁ……分かったよ。そっちがその気なら、お前らには本当の絶望ってヤツを味わわせてやる……」 両足を肩幅に開いて、スウウウゥゥーーーっと深く息を吸う京嗣。 そしてグググッと全身に力を込める。すると、ゴゴゴゴ……という地鳴りとともに、京嗣の巨体がグングンと更に巨大化し始める。 「グウォオオオオオオオォォォ―――!!」 その勢いは凄まじく、あっという間に1,000メートルを越し、2,000メートル、5,000メートルとどんどん巨大化していく。 「まだまだああああああああ!!」 昨日の超巨大化時の体長を越えたが、そこからも巨大化の勢いは留まるところ知らない。 最終的に京嗣は、186,000メートルという、驚異的な超々巨大な大巨人へと変貌を遂げていた。 先程まで壊しまわっていた町並みは、もはや京嗣の足の間でみすぼらしいほど小さくなっていた。 そんな町並みの中の道路上で隊列を組んでいた戦車の一団など、もはや京嗣には視認するのも適わないほどちっぽけな存在だ。しかしそれでも京嗣はギロリと地上を睨みつけると、静かに口を開けた。 「なあ、どうだ? これでもまだ、俺様に逆らうつもりか……?」 静かに語りかけるような口調だが、地上の小人には超爆音として耳に届いていた。 もはや巨大すぎて蒼く霞むほどになってしまっている京嗣の顔を見上げて、小人達は完全に戦意を喪失してしまい、失禁したり嘔吐してしまったりする者も出始めていた。 しかし、京嗣は地上に蔓延る無様な微生物共を見下ろしながら言い放った。 「フハハ!お前らが俺を怒らせるのが悪いんだぞ?これは神からの天罰だ……!」 ゆっくりと足を持ち上げた。 そしてそのまま、一気に振り下ろす。 ズドゴオオオオオオオオンンン!!! たったそれだけの動作によって、戦車の一群もすでに破壊された瓦礫も、皆まとめて完膚なきまでに圧壊されてしまい、桁違いの体重によって地中の奥深くまで押し込まれ、見る影も無く潰されてしまった。 その踏みしめた足をグリグリと動かして踏み躙る京嗣。 「フハハッ!ざまぁねぇなあ!俺様に逆らうとこうなるんだよ!」 京嗣は勝ち誇ったように高笑いする。 しかし、まだこれで終わりではない。 なぜなら、京嗣の股間の巨塔は、これまでの蹂躙と、先程の圧倒的なパワーを見せつけたことで最高潮に興奮し、ギンギンに怒張してしまっているからだ。 京嗣は、その巨根に自らの手で触れて、荒々しく扱き始める。 「んっ、おぉ……っ!」 思わず声を漏らす京嗣。 ただでさえ巨大なそのモノは、ムクムクとさらに大きくなっていく。ついには自身の身体と同等なほどに巨大化したそれは、もはや滑稽なほどのサイズだった。 京嗣は、その太く硬くなったそれを腕全体で掴むと、先端を無理矢理地面へと向ける。そして、そのまま渾身の力で地面を抉り取るように、突き立てていった。 ズゴオオォォンン!! 凄まじい轟音とともに、地面が大きく陥没する。地上にあった高層ビルはもちろん、地下鉄や地下街をもあっけなく巻き込んで、地中奥深くへと潜っていく。 「オォ……!オッ!オオ……ッ!!」 京嗣は快楽に顔を歪ませながら喘いだ。その表情は完全に蕩けきっており、普段の凛々しい面影など微塵もない。その姿は、街全体を犯しているといっても過言ではなかった。 ズン!ズンッ!ズズンッ!! 京嗣は腰を打ち付け、巨根を地面へと突き立てていく。その度に、凄まじい地響きと衝撃が周囲を襲った。 もはや小人にとっては天災に等しかった。 「オラァッ!!オラッ!!どうだぁっ!?」 京嗣はそう声を漏らしながら、己の快楽のために腰を振り続けた。最早小人を粛清することすらどうでも良くなり、ただ己の欲求を満たすためにのみ行動していた。 ズン!ズンッ!ズズンッ!! 貪るためだけにひたすらに腰を打ちつけ続ける。 そして、ついに絶頂の時が来た。 「オオ……ッ!イクぞっ……!イックゥウウッ!!」 ドビュルルルーー!!ブピュルッ!ビュクッ!ビュクッ!! 京嗣の巨大な肉棒から勢いよく精液が放たれる。 地面深くの空間に途轍もない量の白濁が無理矢理放たれ、地下街や地下鉄の走る空間をあっという間に占有するが、それでも勢いは止まらず、地上へと溢れ出していく。 ドロリと白いマグマのようなそれは、大きなうねりとなって地表に溢れ出し、ビルの瓦礫や小人など地上のあらゆるものを呑み込んでいく。 「オオオオォオオッ!!」 京嗣が吼えると同時に、巨根からは更に膨大な量の白濁が一気に放出され、凄まじい勢いで広がっていった。 「フゥ……フゥ……」 京嗣がようやく全てを出し終え肩で息をしている頃、小人の街は精液によって完全に満たされてしまっていた。 そして京嗣が見下ろす地上の街には、もはやただ白に染まっているのみだった。 「フハハ……!どうだぁっ!思い知ったか小人共……!巨人様を怒らせるとこうなるんだよ!」 京嗣は高らかに哄笑する。そして蹂躙の後を目に焼き付けるかのように、遠くまで一面広がる瓦礫のみと化した惨状を見渡した後、静かに目を閉じた。 その瞬間、彼の巨体はスッと姿を消す。念じるだけで、彼は元いた世界へと帰っていったのだった。 残された小人世界の彼が座っていた場所では、突然開いた空間を埋めるかのようにドロドロと白濁が雪崩れ込んでいた。 終