「ほらほら暴れないの」
不気味な液体が満たされたタンクの上に吊るされた私が抵抗してると主が慌てる様子もなく声をかけてくる
私を吊るしている鎖がジャラジャラと音を立てて降ろされていき、ついに脚が得体のしれない液体に浸かり始めてしまった
主は迷いも躊躇もなく淡々と私をタンクへ沈めてしまった、そして異様にトロみのある液体に沈んだ私は起き上がる事ができず、できるのはタンクの底で空気を吐き出しながら暴れることだけだった
沈められてから数分経つと鎖が巻き上げられて私はやっとタンクから引き上げられた、ほぼ溺れていた私は力なく吊るされてるだけだった
「いい浸かり具合ね、降ろしてあげるわ」
主の操作によってまるで機械が加工品でも運ぶかのように私は移動させられる
鎖から開放された私は横になったまま呼吸を整えていた、溺れていた影響なのかなんだか体が上手く動かせない気がする
「あら?そんな悠長に寝てていいのかしら、もう時間がないわよ?」
時間がない…?どういう事なんだろうか、まとまらない頭で必死に考えるが答えは出なかった
何か周りでミシミシと音が聞こえる、そう思っていた時
「もう時間切れね、姿勢を整えてあげるわ」
主は私の両脚を広げてガニ股にするとその間で膝立ちになって私の上に覆いかぶさってきた、咄嗟に動かそうとした腕は何故か動かすことができず主の手に掴まれて今は頭の横に押し付けられている
「もうほとんど動けないでしょう?」
主に言われて体を動かそうとするもカタカタと音が鳴るだけだった
「可愛い…そのままアクリルに埋め込んであげるわね」
え?アクリル…?と言ったつもりだったが喉からはヒューヒューと空気が抜ける音しか出てこなかった、今何が起きてるのか理解が追いつかない
「アクリル漬けにした時に飲み込んじゃったのね、喉も固まってて喋れないのでしょう?」
さっき沈められたのってつまり…と、やっと理解し始めた時だった
ゴポッと耳に何か入ってきた、まるで水に潜ってる時のように音がボンヤリとして自分の心音がやけに聞こえる
「あはは、こんな丸見えのまま固まっちゃって恥ずかしいわね、今だけでも私の靴で隠してあげるわね」
何か股を硬い物で触られている感覚はあるのに体は動かない、だがそれよりもさっきからバキバキと耳障りな音が頭に響いていて主の声がよく聞こえない、いったい私はどうなっているのだろう…
あれから少し経って頭に響いていた音は止んだけど今も主の声は聞こえにくいし体は動かない
「そろそろ型から外してもよさそうね」
ぼんやりとだが主が何か言ってるのが聞こえた、それからガチャガチャとさっきよりも耳障りな硬い音が頭に響いてくる、まるで耳の中を直接叩かれているかのようだ
視界が揺れて持ち上がるとゴンッと縦に衝撃が走って視界が少し上に向いて止まった、今は天井しか見えない
「体は動かないし声も出せない、耳の中まで固まってて音もほとんど聞こえないかしら?まぁテーブルには全ていらない要素ね」
テーブル…微かに聞こえた言葉に今の状況が重なっていく
私は体を固められたまま埋め込まれて…主の部屋でテーブルとして使われるんだ…
「凹凸のある身体だから利便性はなさそうね、でも最高のデザインよ…ずっとずっと使ってあげるわね」
終