↓part2
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『大変長らくお待たせいたしました!続けてお届けするショーは、なんと16歳と17歳の若きボクサー同士の殴り合いです!』
アナウンスの声が辺りに大きく響くと同時、観客たちが湧き上がる。
『さあ、本来ならば赤コーナーよりご紹介するのが通例ですが、今回は本日デビューする新人選手から紹介しましょう!格闘技を始めてわずか1年程度の現役高校生ッ!足りない実力を若さと熱さでどこまでカバーできるのかッ!?172cm、63kg、天ヶ瀬ー彗翔ーッ!!』
スポットライトに照らされて、オレはリングまでの花道を歩き出す。そして、観客たちの歓声を受けながらのリングイン。まるでプロの選手になった気分で片手をあげる。
『ワーーーッ!』
『良いとこ見せろよ、新人ーーー!』
(うわっ、観客の反応やっべ…オレ、本当にプロになったみてぇ…!)
自分の動きに合わせて観客が反応する様子にオレはすっかり酔っていた。
(この試合、ぜってー勝ってやるッ!こんだけ盛り上げられといて、負けるなんてダッセぇことできねぇっての!)
オレは気合十分とみせんばかりに、グローブをバンバンッと胸の前で叩きつけた。
『さあ、そして皆様お待ちかね!今日、新人の相手をするのは『ディザイア』の上位ランカー!かつての世間に名を轟かせた伝説のチャンピオン、宮鷹 雄冴(みやおう ゆうご)の息子、その血は、DNAは脈々と受け継がれているッ!!174cm、61kg、宮鷹 涼冴(みやおう りょうご)ーーッ!!』
『わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
『来たぞおおおおおおお!』
アナウンスの声に観客たちがより一層の声を上げる。そして、スポットライトが、宮鷹涼冴と呼ばれた、一人の男を照らした。
スポットライトから出てきたのは、少しグレーがかった髪の色に、黒色のグローブに青いラインの入った黒色のトランクスを身にまとった男だった。
「み、宮鷹選手ッ!?」
オレはアナウンサーの声にびくっとし、思わず声を上げる。
(あの宮鷹 雄冴の息子ッ!?マジかよ…!?)
宮鷹 雄冴、と言えば、キックボクシングで無敗の王者として一時期超有名だった選手!どーりで宮鷹って名前が頭にひっかかってたワケだ…。そんな強い選手の息子と戦えるだなんて…オレはテンションがどんどん高ぶってくる!…でもそんなオレと宮鷹の雰囲気は対照的だった。
『宮鷹ーーーーーーーーー!』
『待ってたぞーーーーーーー!』
宮鷹は観客たちに見向きもせず、不愛想にリングインをすると、ガウンを脱ぎ捨て、少しだけ首をコキコキとストレッチする。
『うおおおおおおおおお!』
観客たちはそんな不愛想な宮鷹の一挙一動に興奮した声を上げるが、当の本人は観客に全く興味がない様子だ。
(…なんだよ、観客たちがあんだけ盛り上がってんのに…不愛想な奴だな)
オレは、なにか腑に落ちない感覚を覚えながらリングの中央へと向かい、宮鷹とにらみ合った。
「今日はよろしくな!あの宮鷹 雄冴の息子と戦えるなんて、夢みたいだぜ!」
「…あ?」
「…ん?」
「そのクソみてぇな名前を二度とオレの前で出すな、アホ面」
「は…ハァ!?ア、アホ面だとッ!?」
オレはすました顔でケンカを売ってきた宮鷹に喰ってかかる。
「んだよテメェッ!いきなり何様のつもりだよ!」
「…お前、どうせここがどんだけクソみてぇな場所か知らずに来たんだろ?」
「あぁ!?リングなんだから試合する場所に決まってんじゃねーか!」
「…アホなのは面だけじゃなくて脳みそもかよ」
「んだとッ!?って、オイ、待てッ!」
オレが叫ぶのも聞かずに、宮鷹は自分のコーナーへと戻っていく。
(なんなんだよ!あんなスゲー父親をクソみてぇとか、サイテーなヤツだな!あんなヤロー、ぜってーにKOでぶっ倒してやるッ!)
オレがそう心に誓うと同時に――
カァンッ!
――短いゴングの音が鳴った。オレはリング中央で宮鷹とグローブタッチをする。
(ヒットアウェイが得意…だったろ?要は逃げ足が速いってことだ!日向先輩に教わったとおり、近づけば余裕だろ!すぐにアホ面ってのを撤回させてやるぜッ!)
オレは軽くそう考えると、真っ直ぐに宮鷹へと突っ込んでいく。そして。
「そこだッ!」
開口一番に右ストレートを仕掛けた。――宮鷹は全く動く様子を見せなかった。
(おっせぇ!もらった!)
オレがニィッと笑った瞬間だった。
「…ド素人かよ」
宮鷹は一言そう言うと、すっと、首を軽く動かし、オレのパンチをかするように避ける。
「なッ!?」
そして、
「…んなパンチが当たるかよ、アホ面」
そのまま、オレの右ストレートの下へと潜り込むと、がら空きになった腹にストレートをたたきつけた!
ドゴオッ!
「あぐッ…!」
カウンター気味に入ったボディーブローに一瞬に息が詰まる。オレは慌てて距離を取ろうと、後ろへ下がろうとするも――
「だからトロいんだよ」
宮鷹はオレにそのまま猛進すると、追い打ちのワンツーを仕掛けてきた!
パンパァンッ!
「うッ…!ぐあッ…!」
オレは顔面に2発もらうと、少しだけバランスが後ろに崩れる。
(くッ!…はええ…!けど…!負けられっか…ッ!)
オレは足をグッと踏ん張り体を支えると、そのまま突っ込んでくる宮鷹を迎え撃つかのように右ストレートを放つ。
「オラァッ!」
だが、宮鷹は体をすっと横にずらし、それを最小限の動きで回避する。そして。
バシィッ!
「がッ!」
そのまま、右フックをオレにの脇腹に当ててくる。
「くそッ!」
オレはそのまま反撃するように右のボディーを放つ。
「…トロいっつってんだろ」
宮鷹はバックステップをするとそれを綺麗によけると、
バシバシッ!
オレにワンツーを当ててくる。
宮鷹の動きは熟練のアウトボクサーそのものの動きだった。オレは必死に反撃のパンチを打ち続けたが、まともに宮鷹を捉えることはできなかった…。
「がぁッ!」
宮鷹の何度目かのワンツーがオレの顔面を叩く。
―—オレは、すっかりと宮鷹のペースに飲まれていた。
(くぅ…日向先輩や樹神に比べたら大したパンチじゃねえけど…!このままじゃ…!)
オレは必死に頭を回転させる。だが、打開策は何も思い浮かばず―—オレはひたすらに拳を振り回すだけしかできなかった。そして。
「そろそろ沈んどけ」
パァン!
「グブッ!」
宮鷹の右ストレートがオレの顔面を一方的に叩いた瞬間だった。グラッと、足が少し震え、体のバランスが崩れかかった。
(しまっ…た…!)
「ブッ潰れろ」
宮鷹はまっすぐとオレに詰め寄ると、その拳をオレの顎先めがけて打ち放つ!
(やられる…!)
オレがぐっと身体を固くし、覚悟を決めようとした瞬間。
カーンッ!
ゴングの音が鳴り、宮鷹は黒いグローブをオレの顎先でピタッと止めた。
「…次のラウンドで潰してやる」
宮鷹はオレの耳元でそう宣言すると、自分のコーナーへと戻っていく。
そして、オレはスクリーンを見て、今更ながら1ラウンド目が終わったことにやっと気が付いた。
(…そっか、1ラウンド目終わったのか…!って、今のでたったの3分かよ…!?)
このラウンドで俺は一発もまともに拳を当てることができなかった。俺は宮鷹との実力差を痛感する。
(クソッ!しっかりしろオレ!一方的にボコられ続けるなんて…んなのダサすぎんだろ!)
オレは自分自身に喝を入れるように顔をグローブでバンバンと叩き直すと、コーナーに戻って必死に息を整えた。
↓part4
fanbox post: creator/3284045/post/1522364
涼冴リングインイラストのガウンなしverです!
元々はこちらが挿絵の予定だったのですが、ガウン着たほうが上裸よりエッチだったので…😳😳😳
ガウンなしverはえちえちスリットがちゃんと見えるので、そこが売りです😳😳😳
とある方のFANBOXを参考に、改行が多めにしてみたのですがいかがでしょう?
FANBOXの環境だとこちらの方が読みやすいですかね?
うらき
2020-10-18 13:56:17 +0000 UTCゆーと
2020-10-18 00:34:04 +0000 UTCうらき
2020-10-17 04:03:27 +0000 UTCミケ空
2020-10-17 02:54:22 +0000 UTC