「ハハ……自業自得とはいえ、まさかこの私がこんな所で働かされる事になるとはな」
塩木は過去を思い出し、そして後悔をし続けていた。
自分の今までの言動を悔いて……悔いて。
「それに、私と同じ目に遭った皆は無事なのだろうか……」
ふと、自分の他にもいちびの御前で土下座をしていた、四人の安否を気遣う。
だがしかし、無事ではないだろうと内心では思っている。
おそらくは自分のように、女性の役立つ物にされているのだろうと。
~塩木は知らない。
まさか彼と同じように四人共――この化粧室内のそれぞれの便器の中にいる事を。
針を刺されて意識を失い、目が覚めたらここにいたのだ。
だから知らない。 隣接に並ぶ個室の中の便器内にいる四人の男も、同じく……。
そんな時、遠くから地鳴りを上げて歩く、人間の足音が塩木の耳に聞こえてきた。
「ああ、またお客様がこられたか……」
足音は化粧室内を闊歩しているようで、地面を踏む足音が激しさを増す。
それによって、便器内にある池のような水が、地面を踏む震動により僅かに波紋を広げてゆらゆらと波打つ。
どんどんと近づいてくるお客様の足音。
それは、塩木のいる個室前で鳴り止んだのだった。
「わ、私がいる個室を選ばれてしまった……か」
ドアが開く音。
そしてすぐにドアの閉じる音が聞こえた後、塩木のいる天井を覆っていた天板が、機械音と共にゆっくりと開きだす。
御使用される、お客様を迎えるために。
また、力強くモーター音が鳴り始めた。
これは、便座をヒーターで温めている音だ。
お客様であるご淑女様が、少しでも快適に座って頂くための。
「ぅ……ぉぉ…………」
眩く差し込む光りに痛む目をこらえ、便器の中から外を仰ぎ見る。
そこには、強い逆光を浴びて佇む、山のように大きな影があった。
無論これは人影。 今からここを御使用なさる、ご淑女様の人の影だ。
「ハァ~お腹が張ってる。 パーティーに出された食用小人が美味しかったから、つい食べすぎちゃった。 でもあの小人のサンドイッチはまた食べたいな……。 好きなタルタルソースをふんだんに使っててほんとやばかったし。 そうだ! いくつか部屋に持って帰って明日の朝食用に取っておこうっと」
差し込む光りに目が慣れてきて、佇む人影が色付きだす。
今や、使用者であらせられる女の姿が、塩木の目にはっきりと認識できるようになった。
「こんどのお客様はえらく若い娘だ……」
年齢は二十代前半だろうか、おそらくまだ大学生ぐらいの娘だと当たりをつける塩木。
そんな娘は、飴を舐っているのか、口をモゴモゴと動かし、また腹をさすっている。
スゥ……ハァ……と深い吐息を吐いて。
「ハァ……お腹が張ってめちゃ痛いけど、まだ出そうにないなぁ……。 まあいいや、んーっ――ペッ!」
娘は先程から舐っていた物を、口からおもむろに吐き出した。
「えッ⁉ な、なんだこれは……」
便器の上に落とされ、陶器にこびり付いた物体。
塩木は、一瞬これが何なのかが分からなかった。
しかしすぐに理解する。
――これが “人” であると。
「ぅぁぁ……そんな……ウブッ! ――オエェェッ!」
便器にこびりつく人間のあんまりな姿に、塩木は気持ち悪くなってしまい口から吐瀉物を撒き散らす。
体中の水分がなくなり、ミイラみたくなった男の姿を見て。
……娘はずっと舐めていたのだった。
男の腹部に噛んで大きな傷を付け、そこから溢れ出す、 “血” という甘い男の体液をチュウチュウと吸って。
人の口は、密閉した真空状態になれば、信じられないほどの力の吸引力を生じさせる。
そんな口の中で、舌の動きにも抗えない小さな男は当然逃れるはずもない。
ただただ吸われ続けていたのだ。
娘が味を感じなくなるまで。
体がミイラのように痩せ細ってしまうまで……。
「ゼェ……ハァ……ゼェ……ハァ……ヒッ! ヒィィッ‼」
何と惨い姿か。
塩木は嘔吐して辛そうに呼吸をしながら、娘がした悍ましい行為に恐れ慄く。
そんな塩木に一切視線を合わせる事無く、後ろを向き出す若い娘のお客様。
そうした行為に塩木は、便器の中から巨大なショートパンツを穿いた巨尻を、見上げる形となった。
「ぉぁ? ……ぁ…ぁぁ…………」
ここに来てから毎日と見ている光景なのに、圧倒されて言葉が出なくなる塩木。
だが仕方が無いのかも知れない。
この男性よりも大きく発達した臀部。
むちむちとはち切れんばかりの臀部は谷間を作り、ショートパンツごと見事に食い込ませているのだ。
そんな女の発達した尻に最大限まで伸ばされ、そして穿かれたショートパンツを見た塩木の目には、ありもしないのに悲鳴を上げて、拷問を受けているかのように見えていたのだから。
「んっ……」
そんなショートパンツを緩やかにズリ下げ、次には下着を露わにさせてしまう。
……淡い紫色の下着を。
「ひッ……ぅ……ぁ……」
塩木の真上でいそいそと行われている行為。
巨大なお尻を自慢気に左右に振り、優美な物腰で下着すらも脱ぎだしていく。
そして、とうとう姿をあらわしたのだった……。
さんざんと拷問をしていた巨大なる生尻が、ブルリと打ち震わせて外気にさらして。
「……ぁぁ……すごい…………」
なんとも陳腐な言葉だ。
だけども、それ以上の言葉が出てこないのである。
それほど、きつく谷間を作った娘の生尻は圧巻であったため。 言葉を失ってしまうほどの。
そんな生尻が、空気を切り裂きながらさっそく落ちてきた。
轟々と唸りを上げて、遥か頭上から。
「オワァァァァッ‼」
思わず悲鳴を上げる塩木。
この光景は何度も目にしてきたはずだ。 ――だというのに、毎回潰されてしまうという想像をしてしまうのだ。
彼の目には、とてつもなく巨大な隕石が、自分目掛けて落ちてきているように見えている。
便器内に衝撃波を巻き起こすほどの音の圧力。
天井一面には、どこを見ても尻、尻、尻。
人間の肌色の生尻だけで覆い――蓋をしている。
人間の娘に座られた便座からは、潰れてしまうかと思わされるほどの軋みを上げている。
遠慮なしに体重をかけられて乗られているがゆえに。
「ぅあ……ぁ……ぁぁ…………」
塩木はそんな惨状を見て圧迫されていた。
天井一面を覆う娘の尻の――その存在感に。
圧倒的重圧感。
人間の……それも自分よりもかなり若い小娘の尻なのに、歯向かうなんて事すら考えさせられない。
ただ便座に座ってそこにある。 たったそれだけでも、何もしていないのに平伏して、赦しを乞いたくなるほどだ。
娘が太ももを少し広げたおかげで、便器の中に光りが差し込んできた。
だからこそ、塩木の目には天を覆う娘の尻の様相が、色良く見えるようになってしまった。
尻肉の谷間の中心にある、黒ずんだ肛門の穴の様相が……。
「ぅぁぅ……気持ち悪い……」
思わず呟いてしまった言葉に、慌てて両手で口元を抑える。
娘本人には聞こえていないだろうが、万が一聞かれて不快な思いをさせたら、自分の身がどうなるか分からないから。
だがしかし、塩木が思わず呟いてしまうのも致し方がないのも確かである。
何せ、目の前にあるそれは――人間が汚物を排泄する器官なのだから。
そんな穴が、娘の力強く息む声と共に膨らみ、盛り上がりをみせはじめだす。
だけども、すぐに元の形に戻っていく。
もう一度娘は力強く息むと、また同じように肛門が膨らむ。
「す、するつもりだ……この娘はここで……」
もう、何をやろうとしているのかは明白だった。
塩木自身も当然の如く理解している。
だから、だからこそ塩木は、これから襲いかかってくるであろう激臭に、鼻を摘まんで待ち構えていたのだが、
「あーやっぱり出ない……。 出しやすいようにせっかく “入れてる” のに、それでも浣腸用なの? まったくもう……」
どうやら塩木のその行為は無駄だったみたいだ。
「よ、良かった、今は出せないみたいだな。 助かった……」
娘本人が言うように、塩木が思う最悪な事象は起こりそうにはない。
だからこそ安心してか、ホッと息を吐いて胸を撫でおろすのだが、その代わりに……。
突として、巨大な水滴の塊りが零れ落ちる。
「うおッ……」
ビチャッ! と真っ白な陶器に付着する水滴の塊。
直ぐ様、想像も絶する勢いのある水流が、天を覆う肌色の隙間から滝の如く噴き出し始めた。
「ああ……ぁぁ……なんて酷い…………」
無論分かっている。 これが排尿――娘のお小水であると。
だけども、あまりにあんまりな光景を見て、塩木は嘆いているのであった。
何しろ、娘が口から吐き出した、便器にこびり付いた男の “亡骸” の上に、尿の滝の雨を降らしているのだから。
この男も、自分と同じ……いや、娘とも同じ人間だったはずだ。
だけどもその同じ人間であるはずの娘に、飴のように口の中で舐り吸われ、またガムみたく便器に吐き捨てられ――挙句、今は尿を浴びせられている……。
どれほどの無念であるか。 死して尚、その体に冒涜の限りを尽くされて。
弔う事すらされず、ただただ……。
人に、人として扱われないという事は――これほどのものなのかと、塩木は改めて実感した。
尚も出し続ける放尿。
男の亡骸は、その放尿を受けてこびり付いた便器から剥がれ、ズルズルと流れ落とされてゆく。
透明で綺麗であったはずの、尿で黄色く染まった深い溜池の中に。
あんなに力強く出していたのが嘘のように、娘の排尿はすっかり勢いが無くなってきた。
だというのに、そんな勢いが無くなった尿であっても、溜池に浮かぶ男の亡骸は波にさらわれ、クルクルと池の周囲を回る。
それほどのちっぽけな存在なのである。 娘からすれば、この男や塩木なぞ、排尿だけで楽に制圧できるぐらいの。
……それからさほど時間が掛からずしばらくして、完全に尿の流れはおさまったのであった。
だが、なおも息んで出そうとしている娘。
膀胱の内部に溜まってある尿を、最後の最後まで出し尽くすつもりなのだろう。
そのおかげもあって、少量の尿が噴き出した。
一回、二回……弱まりをみせて三回も。
後は娘のマンコが形を変えてうねうね動くだけ。
どうやら、本当に全てを出し切ったようだ。
「おわわッ!」
何処からか、ボタンを押す電子音が鳴る。
そんな音と同時に、塩木が乗っている棒状の板が伸びて、ガタガタと動き出す。
――娘が尿を出したばかりの、マンコの真下まで。
「ウッ……ウプッ…………」
強烈に薫るアンモニアの臭い。
娘のマンコのあらゆる箇所が、尿で濡れて汚れている。
ただでさえ便器の中は尿の臭いが充満して臭いのに、その元凶であるマンコは、それ以上に濃い匂いを放ち臭かった。
「ぅぅ、臭い。 これを……今から私は掃除を……」
――そう、彼は今からこの娘のマンコを、綺麗にしなければならない。
塩木が便器の中にある棒状の板…… “洗浄ノズル” の上に置かれた意味は、この為だけであるから。
まさしくお客様である淑女の方々に、彼は “ビデ” という道具として使われているのだ。
来る日も来る日も、この便器をお使いになされるご淑女様の、股間やお尻の洗浄道具として。
ペチャ……チュプ……チュピ…………
だからこそ塩木は、膝や手をついて座っていた体勢から立ち上がり、さっそく尿が噴射していた小さな穴を舐め始めたようだ。
彼自信が、ここに置かれた自分の役目を認識しているがゆえ。
ヒクッ! ヒクヒクッ……
小さな舌の感触が気持ち良いのか、膀胱の穴がヒクつく。
それだけではない、マンコ全体が戦慄き、動いている。
あげく、左右にパックリと広がっていたマンコのヒダが、塩木を包み込むように閉じだしてきた。
「……くっこの……」
そんなヒダを、塩木はまた両手で開いて中にある膀胱の穴に舌を這わす。
ペロペロと、精一杯舌を伸ばして。