人体改造カルタ 2
Added 2022-05-01 13:51:31 +0000 UTC―――パンッ――― 乾いた音を立てて床が叩かれる。いや、正確に言えば叩かれたのは床に置かれたカードなんだけど。 カードが読み上げられた直後にマモルがカードを取ったみたいだ。ルールがルールだけに、みんなもっと躊躇するかと思っていた。 それこそ、取っても影響の少ないカード……例えばおっぱいが大きくなるだとか今読み上げられた乳輪が大きくなるみたいのは女子が、おちんちんが大きくなるみたいなのは男子が取ることになるのかなって。 それだけに、乳輪が大きくなるだなんてカードをマモルが躊躇せずにとったのは意外だった。 「悪いけど……」 真剣な口調でマモルが話始める。 「俺、本気でやるからね。だからみんなも本気でやって欲しい。その結果、誰が勝っても恨みっこなしってことにしておこう。」 「そりゃ誰かを恨んだりはしたくないけど……でもさ。被害を一番小さくする方法とか無いのかな。」 答えたのはサオリだ。私がさっき考えていたみたいに取っても影響の少ない人に取らせる、ってことを考えてたのかな。 「難しいと思う。相談するってことは誰かに負けを受け入れさせるってことだろ? 後から出てくるカードの方が内容が酷いって分かってるのに残りたいやつなんているか? そもそも読み上げられてからの余裕は1分しかないんだ。相談なんてしている間に時間切れになって誰もクリア出来ないまま被害が大きくなっていくのがオチだ。」 「確かに。そうかもな。」 今度はハヤトだ。 「俺も考えたんだけどさ。もしカードを割り振るみたいなことをする場合、女子の方が有利じゃないか?」 「有利? 条件はみんな同じでしょ?」 思わず私も口を挟んでしまった。既に胸をこんなに大きくされてるのに有利なんて言われるのは正直納得がいかない。 「あーいや。有利って言うとちょっと違うかも知れないけどさ。女子の方が後々の影響、小さくないかってこと? ほら。胸が大きくなるとかってのが多いじゃん。今マモルが取った後に出てきたカードも『乳首が2mm太くなる』だったろ? これって男子にとっては割と致命的なんだよ。」 いや、女子だって大変だと思うけど…… 「女子って胸が大きくなっても普通……と言うか、胸が大きくなること自体は有り得ることだろ? でも男子ってそうじゃないじゃん。俺とかマモルの胸が大きくなったら明らかにおかしいだろ。」 「で、でもっ! カードの中には女子が取ったらその……男の子のが生えるってのもあったよ。」 「うん、だからさ。あくまで比較しての話。胸自体とか乳輪とか乳首とか、女子だったらそれなりに大きくなっておかしいってことにはならないよな。でさ。女子もちんこが生えたら困るって話だったけどさ。普通に生活してれば股間を人に見られることなんてほとんどないじゃん? でも男子ってさ。水泳の時とか、上半身は裸になるんだよ。だから胸が変化した場合の人に見られるリスクが大きいんだ。」 別にハヤトも感情的になってるってわけじゃない。サオリの反論にも丁寧に答えている。 確かに、仮におちんちんが生えてしまったとしても3cmくらいなら何とか隠せなくもない……のかな? 水着を着た時にどれ位目立つんだろう。試してみないと分からないけどそこまで大きく目立つってことじゃないハズ。それに乳輪は当然分からないし乳首の大きさだって水着の材質によっては分かりづらくなる。スクール水着なんて厚手だからきっとバレることはない。でも男子は、今の私みたいなサイズのおっぱいになったら隠し切れそうもない。数センチくらいなら胸板が厚くなったって言えるかもしれないけど、ここまで丸みを帯びたおっぱいになっちゃったらそれも無理だ。 「うん。とにかく、みんな本気でやってその結果恨みっこなし。マモルが言った通りでいいよ。」 改めて言葉にしたけど、結局最初っからそれしかやりようが無かったんだと思う。 『お話は纏まりましたぁ? では折角ですからぁ、次のカードを読み上げる前に皆さんにどんな変化が起きているか分かりやすくしておきましょうかぁ。』 「え? きゃっ!?」 「おい、なんだよこれ!!」 「ちょっと、ウソでしょ!?」 はっ!? 服が、消えたっ!? 私だけじゃない。ここにいる6人全員が一瞬のうちに全裸になってしまっていた。 『あぁ、勝ってここから抜ける際にはちゃあんとお返ししますから安心してください? もっともその時になってもちゃんと着れるかどうかは分かりませんけどねぇ。』 「そんな問題じゃ……」 男子は股間を、女子は股間に加えて胸を隠している。こんなの、片手を自由にできる男子の方がずっと有利じゃない。 『とは言いましてもねぇ。これから先の変化によってはぁ、服を着ていると危ない場合もあるんですよぉ。いきなり胸が1m大きくなったとしたらどうなります? 服に締め付けられて肋骨が折れちゃったりするかも知れませんよねぇ。』 1m!? ちょっと待って。10cmでもこんなに大きくなるのにその10倍って…… 「1mなんて……そんなカードあるの!?」 『どうでしょうねぇ。あくまで例えですがぁ、最終戦辺りまで行ったら出ないとも限りませんねぇ。』 バストが1mになる、じゃなくて1m増えるってことだよね。絶対にそこまで残るわけにはいかないじゃない。 「おい。じろじろ見るなよ。」 「え? あ、ごめん。ちょっと気になっちゃって……本当に大きくなってるんだね。」 これはマモルとクミの会話だ。乳輪が広がるってカードを取ったんだよね。5mmじゃ大して違わない気がするんだけどな。っていうか、クミは元の大きさを知ってたってこと? 『それじゃあ準備も整ったところでぇ、次のカードを読み上げますねぇ。はい、“1センチィ”……』 妙な間が伸びる。この時点でカードは2枚に絞られる。おちんちんか肛門か。本気でやるとは言ったけど、やっぱり出来るならおちんちんが生えるなんてのは避けたい。胸が見られるのはもう諦めよう。カードを取る方が重要だ。 『“おちんちんが大きくなる”』 ―――パパンッ!!―― マモルとハヤトの手が重なる。一瞬早かったのはハヤトだ。やっぱりクミもサオリもこのカードには手を出しづらかったんだろうな。タケシは手を伸ばしかけてはいたものの途中で遅れてるのに気付て止めたって感じ。 「んぐっ。」 『うふふふふ。おちんちんが大きくなって嬉しいですかぁ? ちなみにぃ、1cmと言うのはあくまで平常時のサイズですからねぇ。おちんちんが大きくなる時にはこれまでと同じ比率でサイズアップしますからぁ、1cmよりももおっと大きくなりますよぉ。』 ……それって後出しじゃないの? じゃあ私たち女子が取った時は? 生えたのが3cmでももっと大きくなるってこと? 『さぁ次々行きますよぉ。6人が帰るまで続けなくちゃなりませんからねぇ。次はぁ……』 うぅ。みんながみんな、真剣にカルタに取り組んだせいでかなり拮抗してしまっている。つまりそれだけみんなの身体が変化してしまっているってこと。 トップはマモルの7枚。本気でやると宣言しただけあって、内容を選り好みせずに取っている。他の皆はやっぱり内容によっては手を出すのを躊躇してしまっているってのが見て取れる。私にしたって出来るだけ被害を少なくしようとしているわけだし。 逆に最下位はタケシの2枚。しかもこれ、両方とも2枚以上の候補が残ってる状態で取ってるんだよね。下手したらペナルティになるのに、そうでもしなきゃ取れないって判断したのかな。 『次はですねぇ……“肛門の最大直径が2cm増加”ぁ。』 「はいっ。」 反射的に声を上げながらカードを取る。この系統は割と被害が少ない方だ。いくらお尻の穴が大きく広がるようになるからって普段の生活に影響は…… 「んひぃっ!?」 何? なんか、お尻が変!? 「ど、どうしたの!?」 『あらあらぁ、スペシャルカードを取ったんですねぇ。』 スペシャルカード? なにそれ。そんなの、説明になかったよね。 『簡単に言いますとぉ、裏にも書かれたカードのことですねぇ。今取ったカードをぉ、裏返してみて下さい?』 「裏って……え、なにこれ。『肛門の最低直径を+1cm』!?」 『はい、その通りです。最低直径。つまりぃ、どうやってもそれ以上は小さくならない直径のことですねぇ。これから先、どれだけ力を入れてすぼめようとしてもお尻は1cmの穴が開きっぱなしになるってことですよぉ。』 ……うそ…… 『あぁ、一応説明しておきますとぉこの空間にいる間はうんちを漏らすってことはありませんので安心してください? ただ元の世界に戻った後は1cmの穴を通過できるモノに関しては止めようがなくなっちゃいますけどねぇ。』
Comments
ありがとうございます。反応が大きめなので続けてみたいとは思ってます。
克浦
2022-05-06 07:18:26 +0000 UTC必死に策を巡らせても結局ひどい結果にしかならないのメチャクチャ興奮しますね...。 この後ズルズルと改造されたり改変されたりして、日常が困難なレベルに至る所まで是非読みたいです!
いもばたけ
2022-05-05 10:49:25 +0000 UTC