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ワタル
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BGMの話

漫画のセリフやコマ割り等のプロットを考える時は無音でないと集中出来ませんが、ストーリーの大枠を考える時やキャラクターの設定を考える時は、音楽を聴いていることが多いです。大抵は歌詞の無い著作権フリーのBGMを聴いています。



私は今MTGのレガシーフォーマットで遊んでいますが、レガシーに参入したひとつのきっかけになったのが、当時からニコニコ動画でアップされていたMTGの架空対戦動画でした。例えば東方やアイドルマスターのキャラクターがレガシーに興じるといった趣のものです。これらの動画に触発されて、決して安くないカードを買い集めてレガシーフォーマットに参入するに至りました。そういう意味で架空対戦動画には恩があり、また、機会があれば自分でも作ってみたいという薄らとした憧れのようなものもありました。



実際に架空対戦動画を作ることは、恐らく無いような気がしています。ACG(アニマルカードゲーム)では設定がふわっとし過ぎていて動画にならないでしょう。今から既存のTCGを掲げて動画制作に突入する気概もありません。しかし、例えば「もし動画にするなら鷲崎はこんなBGMが似合うな」とか、「Zooのランク1位の対戦回はこのBGMにしよう」とか、そんな妄想をするのは今でも好きなのです。あれ、なんかこの話恥ずかしいかもしれないな。まぁ要するに私も厨二病を患ったオタクということです。自作のキャラの戦闘BGMの妄想くらいするんです。普通です普通。



そんなわけで、キャラクター、あるいはストーリーの要所には、対応するBGMがあります。まだストーリーやキャラ設定の詳細を詰めきれていない、ふわっとした状態の内にBGMを割り当てており、このBGMを無限に聴きながら、どんな話にしようか、どんなキャラクターにしようかと煮詰めていくのです。

かなりの時間聴き込みますので、例えばトラ夫の設定を考えようと思った時には対応するBGMを聴き始めれば、頭の中が一気にトラ夫一色になります。パブロフの犬の要領です。特に詳細が決まっていない初期構想では思考が関係無い方向にぶっ飛びがちなので、このBGMを活用して集中するようにしています。著作権フリーのBGMに絞っているのは、万が一にも動画化するようなことがあった際、問題無く音源として使えるようにという配慮です(まぁ徒労に終わるでしょうが)。



今回、このBGMをいくつか紹介してみたいと思います。奮闘記は初期構想期間がクソ短かったのでBGMは使っていません。鷲崎伝以降です。エピソード・ライ太に関わるものは、現在進行形で聴いているものもあります。BGMの無いキャラクターも勿論いますので「アギトのBGMは?」と聞かれれば「ここに無ければ無いですね」ということになります。



鷲崎伝同人誌の余白欄でBGMの話をしようと思ったのですが、まさか紙面にURLを載せる訳にもいかず断念しました。ご支援いただいたいる皆様にのみ、裏話程度に共有します。もしご興味があったら聴いてみてください。特にストーリーに関わるBGMについてはとても思い入れのあるもので、自分の過去作を思い返す度に対応するBGMが頭の中に流れます。




・鷲崎剣士のBGM Flap2


https://m.youtube.com/watch?v=RF79ViqrtMc


キャラクターとしての鷲崎、また鷲崎伝の最終盤のストーリーを構想する時に聴きまくっていた曲です。最終盤とは具体的には第二十九話と三十話。虎穴閉店後の剣士の出稽古の話と、ライ太vs剣士の最後の対戦回です。

鷲崎伝の構想を練っていた二ヶ月間はこの曲ばかりヘビロテしていました。クソガキの頃の剣士というよりも、出稽古を通じて成長した剣士をイメージして聴いています。大空へ勇ましく舞い上がるような、どこかヒロイックな感じのする曲です。

鷲崎伝絡みで聴き過ぎた結果、虎穴勢はだいたいこの曲のイメージです。パン田も基本はこれ。




・ヒョウvsカバ六のBGM Will you still cry?


https://m.youtube.com/watch?v=lcCCV3Wtgf0


鷲崎伝第二十八話、ヒョウとカバ六の最後の対戦回を考える時に聴いていた曲です。卓についたら真剣勝負。もう二度と卓を挟んで座れないかもしれないふたりにとっての、最後の真剣勝負です。シリアスな曲調の中にどこかやさしさを感じられるこの曲を聴いて、最後のヒョウの「カバ六さん、どうかお元気で」という一言を決めました。

私の中では非常にシリアスな場面を想起させる曲になっていますので、これから描くパン田引退のBGMとしても聴いています。なんかもうこの曲聴くたびに泣きそうになります。辛いです。




・氷室雪之丞のBGM 情動カタルシス


https://m.youtube.com/watch?v=sk-LYM7xiVA


ユキはエピソード・ユキとして三十話ほど描いてもいいくらいに私の中ではかっこいいキャラクターとなっています。移りゆく環境に翻弄されつつも、信念を持ったガチ勢。龍堂とはまた違った方向で突き抜けた男です。終盤のストーリーで描くユキの最後の対戦回に向けて聴き込んでいる曲であり、その対戦の中でユキは、曲名よろしく自らのカタルシスを解放していくことになるでしょう。この曲が無ければこのストーリーにはならなかったと、そう思います。




・トラ夫のBGM Havoc


https://m.youtube.com/watch?v=yfE5y2uiBX0


大好きな趣味であるカードゲームを楽しみたいのに余計なことばかり考えてしまい、悩み苦しみ嫉妬をし、それでも自分なりにデッキと向き合って、いつかランカーにまで登り詰める男。トラ夫のBGMです。回り道をしながらも卓に着く時には腹を決める、そんな彼のイメージに重なる曲。なんだか王道の主人公じみた趣のある曲でもありますが、トラ夫にはトラ夫のストーリーがあり、いうまでも無くその主人公はトラ夫なのです。がんばれよトラ夫。




・くま吉のBGM Puppeteer


https://m.youtube.com/watch?v=X3po362vhW0&vl=ja


すごく限定的なのですが、エピソード・ライ太というよりは、どちらかというとランク2位に君臨している奮闘記時代のくま吉の「戦闘曲」です。バリバリ上手いコントロールデッキの名手。序盤は軽くいなし、中盤からエンジンがかかり終盤に向けて盤面を固めていくくま吉のプレイスタイルに重なる曲です。トリッキーな感じもしますね。

著作権フリーという訳ではありませんが、東方紅魔郷のラクトガール〜少女密室も吹け上がるのに時間がかかるくま吉のイメージにぴったりです。





・野良勇気のBGM Ride out


https://m.youtube.com/watch?v=n33Q2HnfXsg&pp=QAFIAQ%3D%3D


最速の火力野郎、野良のイメージ曲です。

野良は性格面では真っ直ぐな火力バカですが、プレイスタイルは非常に複雑で老獪です。ただ火力を右から左に叩きつけるだけではなく、例えばキバ戦では状況証拠を並べて火達磨を警戒させたり、ユキ戦ではフルバーンに擬態して動物へのガードを下げさせようとしたりと、経験に裏打ちされた十重二十重の戦術家でもあるのです。この曲も終始アップテンポではありますが、所々ガチャガチャと曲調が変わり、一筋縄ではいかない聴き応えがあります。




・Zooランク1位のBGM Trick style


https://m.youtube.com/watch?v=elZZpZCes48


エピソード・ライ太における龍堂辰雄のBGMであり、奮闘記におけるライ太のBGMでもあります。ザ・ラスボス戦といった荘厳な趣ではなく、ショップ内現役最強の圧や勢いをビンビン感じられるような曲です。この曲を聴くと、序盤から終盤まで隙を見せる事なくプレッシャーをかけてくるランク1位のイメージが頭に浮かびます。

ちなみに、かっこいい曲の入りに引き摺られて、龍堂がバンドマンという設定になりました(無事没になりましたが。詳細は過去のファンボ限定記事「龍堂裏話」をご参照ください)。




・エピソード・ライ太終盤のBGM たったそれだけの物語


https://m.youtube.com/watch?v=DYauIL8isoE


今、最も聴いているBGMです。昨年の秋に初めてこの曲を聴いて、エピソード・ライ太のストーリーの大枠が思い浮かびました。特に最終話辺りの回は全てこの曲を聴きながら構想しています。

今作は長い分、多くのキャラクターが登場します。それぞれに考え方があり、それぞれに文脈がある。でも、なんだかんだ言っても、結局はショップで寄り集まって皆んなでカードで遊んでるだけの話です。たったそれだけの物語。名曲です。




こんな感じでしょうか。調子乗ってURLまで貼ってしまいましたが、本当に聴いてみる人いるのかな。冬休みの暇つぶしにでもなれば幸いですが。

面白いのは、音楽からストーリーやキャラクター設定を発想しているケースもある点です。アイディアが生まれるメカニズムを解明できる日が来るのかどうかはわかりませんが、音楽が物語の「元ネタ」になり得るということは身をもって体験しています。なんか不思議。



この文章が年内最後のファンボ更新になるはずです。最後がこんなんですいません。

皆様、よいお年をお迎えください。

Comments

ラストバトル前に再び聞きに来てる

komekkun

ユキさんのBGMが強く華やかでとても素敵でした!エピソード・ライ太の終盤をBGMを聴きつつ楽しみにしています。

吟蔵

自作キャラではないですが二次創作する時とか、創作しなくても特定のキャラにBGM当てはめるオタクムーブわかるマンとして全部聞いたしリストも作成しました

めそっぷ

遊戯王に参入したきっかけのアニメでのエースモンスターやラストアタックのときのテーマ曲、MTGを始めるきっかけになったアイマス動画での盤面展開に合わせたBGM、たしかにカードゲームにはBGMが付きものですね 自分も脳内でred zone流しながらアリーナを遊ぶことがよくあります

raito

TRPGのシナリオ描く時に街やキャラのテーマ曲、その回のボス戦BGM、クライマックスのBGMを考えて実際に流しながらプレイしていた時期を思い出しました

zuihou_mbng

どの曲も熱くて皆に合ってて最高だぁ。特にRide outは対面に野良さんが座ってる光景がばっちり見える

磯巾着 烏

多くの学問、文芸において様々な分野は点と点で離れている訳じゃなく、間に線があることを見つけ、その中から創作がされるのです。一見すると関連性を持たないものにも、比喩で関連性を見いだすことは素晴らしいことだと思います。(同じことをアリストテレスも言ってます) BGMからの逆算式創作、素晴らしいです🤔お見事❗

SHOW-Hey

むかしむかしの同人誌とかの巻末に執筆時に聴いたBGMを書いておく文化を思い出した老害です

あと


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