NokiMo
サトー
サトー

fanbox


『悪魔の角に寄生され…』(3)完結

純一(21) 173センチ 60キロ ⇒ 210センチ 150キロ(魔人化 第一段階) ⇒ 240センチ 180キロ(魔人化 第二段階) 誠也(25) 181センチ 72キロ ⇒??? 修史(35) 169センチ 65キロ 夏輝(18) 175センチ 70キロ (3)  会社において無断欠勤は重い意味を持つ。それが一人ならまだしも、同時に二人も起きるのは珍しかった。純一も誠也も真面目な社員だったから尚更だ。同僚らはひそひそと二人の無断欠勤について好奇心を剥き出しに話し合った。  きっと事故に巻き込まれて一時的に連絡が取れなくなっているんだよとか、そういえばこの前だったか会社の不満を述べていたのを聞いたとか、あの二人は前から異様に仲が良かったから同性愛のケがあるのかもしれないとか、さまざまな(大半は下世話な)憶測が飛び交った結果、安否確認という名目で、係長の修史が家に向かうことになった。  会社としては異例の対応であり、今まで無断欠勤した社員の家を訪れることはなかった。入社して間もない社員が連絡もなく欠勤した挙句そのまま退社に至るケースはたびたびあったが、今回は違った。純一は二年、誠也は三年ほどの勤務歴を持ち、それぞれ重要な仕事を抱えている。同じタイミングで二人も逃げられてしまっては仕事が立ち行かなくなるという、切実な理由があったのだ。 「係長、僕も一緒に行っていいですか?」  新入社員の夏輝が、係長に同行したいと言い出した。  夏輝の教育係りは誠也だった。憧れの先輩が無断欠勤したのは、自分の覚えが悪かったせいじゃないのか? 周囲の社員は「それは関係ないよ。そもそも夏輝君は覚えるの早いし」と一笑に付したが、第六感というのか、夏輝は今回の件に何かただならぬ気配を感じ取っていた。「ただならぬ気配」が何なのか、自分の目で確かめたいと思ったのだ。  修史が車を運転し、夏輝は助手席でスマホの地図アプリを使って案内した。まずは純一の家から。ファミリー層向けの三階建てのアパートの最上階だった。近くのコインパーキングに車を停めて向かうと、窓のカーテンが閉まっているのが見えた。外階段を上り、突き当たりの角部屋のインターホンを押した。  反応はなかった。修史と夏輝は困った表情を浮かべて顔を見合わせ、曖昧に笑った。何度かインターホンを押すと、ごとん、とドア越しに物音が聞こえた。修史は少し強張った顔で、「純一君、純一君、いるのかなあ、会社の竹岡ですけど、開けてくれるかなあ」と声を張った。    どんどんどん、と足音が迫った後、がちゃりとドアが開いた。  修史と夏輝は口をぽかんと開けて言葉を失った。血と精液の混ざったような強烈な生臭さが鼻を突く。玄関には見上げなければならないほど背丈が高く、分厚い筋肉の鎧を纏った全裸の男が立っていた。それもただの男ではない、全身の肌は濃い灰色で、額の両端からは山羊を連想させる黒々とした角が生え、股間には凶器のような規格外のデカさの巨根が反り立ち、足元には肌と同じ濃い灰色の太い尻尾が垂れていた。夕陽に照らされ、全身が血と精液に濡れているのがはっきり分かった。体格はまるで違っていたが、顔立ちそのものは純一のそれだった。しかし別人のような雰囲気に様変わりしていたため、修史も夏輝も男が声を発するまで自分たちの知っている純一だと信じられなかった。 「ああ、係長と夏輝じゃねェか。誠也の誕生日を始めるところだったから、ちょうどよかった。二人とも遠慮なく上がってくれよ」  純一の爬虫類のようなぎざぎざした形の深紅の瞳に射抜かれ、二人は肉食獣に睨まれたように凍り付いてしまっていた。真っ黒に染まった結膜もまた異様な印象を与えた。筆舌に尽くしがたい感覚だったが、純一の鋭く冷たい視線に晒された途端、もう無事に生きて帰ることはできないだろうという足元の抜けるような絶望感がした。 「え……? あ、え……? じ、じゅんいちくん、か……?」  修史はかろうじて疑問を発した。  あまりにも立派過ぎるガタイの雄を前に、声が震えた。  悪魔、という言葉が修史と夏輝の脳裏によぎった。純一は玄関先で凍り付いた二人を部屋の中へと強引に引っ張っていき、それぞれリビングの椅子に座らせた。純一は玄関扉を閉じて施錠してから、片手で造作もなく内鍵のつまみを壊した。中から開けられないようにするためだった。  リビングには血と精液の臭いがよりいっそう濃く漂っていた。床や壁の至るところには血飛沫が散っており、テレビの近くの床にはどこかの男だと思われる四肢の引き千切られた死体が置かれていた。血はまだ鮮やかな赤色を保っており、死後まもないことが窺えた。胸や腹や太腿などが特に喰い荒らされた形跡があり、内臓は夥しい量の真っ黒い液体(それは魔人と化した純一の精液だった)が注ぎ込まれて変色していた。  修史は椅子から崩れ落ちて床に吐いた。  夏輝は目を見開いたまま固まった。  見知らぬ男の死体から少し離れた場所に、上半身にベージュのシャツを纏った誠也が仰向けで倒れていた。下半身は丸出しで下着さえ穿いておらず、股間と太腿の辺りに乾いた血が張りついているのが見えた。生きているのか、死んでいるのか、それさえも修史と夏輝には判断することが出来なかった。目の前に広がる光景のすべてが非日常的だった、すべてが二人の理解の範疇を越えていた。 「誠也、お前の新しい誕生日に係長と夏輝が祝いに来てくれたぜ?」純一はニヤニヤしながら意識を失った誠也に語り掛け、頬に接吻をした。「まだ目が醒めねえのかよ。仕方ねえ、俺が仕上げに一発サイコーのを入れてやるか」  そう言って、純一はギチギチに勃起した凶器の巨根を誠也のアナルに無理やり捻じ込んだ。そして太い尻尾を持ち上げてその先端を誠也の太腿にぶっ刺した。純一は慣れた様子で激しく腰を振った。誠也の身体はびくとも反応せず、なされるがままに犯されていた。それを見て、夏輝はすでに誠也は息絶えているのだと思い込んだ。純一は誠也の身体を使って死姦しているのだと。  修史に至ってはその光景に目も向けずに、嘔吐した体勢のまま俯いていた。夏輝も修史もスマートフォンを持っているのだから、それで助けを呼ぶこともできたはずなのに、ショックのあまり理性的な思考がいっさい働かなくなっていた。仮にスマートフォンで助けを呼ぼうとしても、その前に純一に妨害されるのは目に見えていたが……。  悪魔と化してからまだ一日しか経っていなかったが、人間の血肉を喰らって純一の肉体はまたさらにデカくなっていた。昨日の210センチだった身長は240センチと驚異的な高さに達し、それに伴って筋肉の鎧もまた化物じみた幅広かつ重厚なものに発達していた。当然、魔人のイチモツもそれに合わせて尋常でない大きさに成長していた。規格外の巨根に掘られ、誠也の腹にはボコンとそのシルエットが浮かび上がっていた。 「アアッ! アアッ! イイッ! イイぜェッ! お前だけだからな!! 俺が!! こんなに!! 注いでやるのはッ!! 身体もッ、心もッ、すべて俺の色に染めてやるッ!! 俺がッ! お前をッ!! サイコーの魔人にしてやるからな……ッ!!!」純一は恍惚とした表情で叫びながら、魔人特有の粘り気の強い真っ黒い精液を何度も何度もぶち込んだ。ブシュッブシュッブシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァ――ッ!!!! アナルに精液の溢れる音、グチュグチュと内臓の捩れるような音、パンッパンッと肌と肌のぶつかる音がつづく。  誠也の尻の辺りからは血が流れ、下腹部は内出血を起こして赤黒い色に変化していた。魔人のエキスを注ぎ込まれていたおかげで死に至ることはなかったが、誠也は無意識的に自分の身体感覚をシャットアウトしていた。ただ魔人と化した純一専用の性処理係になっていた。誠也の体内には悪魔の神経系が芽生えており、いつ目覚めてもおかしくない段階に達していた。  純一は誠也の身体を押さえつけながら、どす黒い精液を注ぎ続ける。直腸の奥にまで突っ込まれたイチモツから、魔人特有の濃厚な精液が吐き出される。大量過ぎる精液が尻の穴とイチモツの隙間からビュッビュッと溢れ出し、血に濡れたフローリング床に新たな真っ黒い水溜まりをつくった。純一は自分の精液の毒々しく甘美な匂いにうっとりとした。純一は射精と同時に尻尾をブルブルと激しく震わせ、その先端から真っ黒い固形状の物体を誠也の太腿に注ぎ込んだ。固形状の物体は、尻尾の内側に悪魔のエキスが凝縮・凝固された結果として完成したものだった。魔人の一級品とでも呼ぶべき代物が注ぎ込まれ、それは縦横無尽に体内を駆け巡る。誠也のすべては邪悪なエネルギーによって染め上げられていくのだった。  その時、ビクビクッ、と誠也の身体が大きく動いた。  純一は待ってましたとばかりにニイッと頬の端を釣り上げて不敵な笑みを浮かべ、立ち上がって修史と夏輝を振り返った。「さあ、これからが本番だ」と純一は言った。お前ら、ちゃんと見てろよ、と低い声でつけ加えた。  誠也は悪魔のエネルギーを大量に注ぎ込まれ、意識を失っているにも関わらず、身体が勝手に進化を始めた。まず、純一の巨根で掻き回されて無数の傷を負っていた内臓があっというまに修復された。しかもただ修復されるのではなく、人間よりも遥かに優れた魔人特有のそれへと細胞レベルでつくり直されていくのだった。  ボコッ、ボコボコッ、ボコンッ、と、誠也の身体から何かが盛んに沸き返るような音が鳴った。それは誠也の皮膚の下には純一から注ぎ込まれた悪魔のエキスの固形状のものが騒いでいる証拠だった。ベージュのシャツの上からでもはっきり見て取れるほど、悪魔のエキスの凝固体は純一の皮膚を盛り上げるように蠢いていた。内臓に限らず、脳ミソや筋肉や皮膚や神経系など、誠也のあらゆる器官が新たに目覚めようとしていた。髪の毛の先から汗の粒が滴っていた。誠也の脳ミソには新たな回路が生み出され、《最凶最悪の悪魔》に相応しい最適な(最悪な)感情・思考システムへと組み替えられていく。  既に魔人と化している純一にも言えることだが、魔人化に伴って肉体だけでなく精神も変化するのには大きな理由があった。その理由は、人間の時の抑圧から解放されたから、圧倒的な力を手に入れて自信を持ったから、という事柄だけでは説明し切れない。最たる理由は、脳ミソの特徴や構造までもが特別な変化を迎えることにあった。良心、恥、罪悪感といった「人間らしさ」は削ぎ落され、反対に、嗜虐心、快楽性、支配欲といった「魔人らしさ」がより強化される。結果として、魔人特有の冷酷無比でサディスティックな人格がごく自然に形成されるのだった。 「ギ、ィッ!!」 誠也は白目を剥いて短く叫んだ。 「イッ、ギッ、ィッ、ィッ、ギィッ、」  床から跳ね上がるかのように身を捩り、獣じみた声で叫びつづける。それは極めて動物的な叫びだった。誠也は相変わらず意識を失ったままで、口の端からは唾液の泡が流れていた。しかし想像を絶する痛みに、身体そのものは激しく反応をつづけていた。ビキビキッ、ゴキッ、ビキッ、ゴキンッ、と骨が折れるような異音が響き、誠也の全身の骨格は次々に伸長・拡張されていく。骨格の急激につくり替えられる痛みを誤魔化すように、誠也はほとんど無意識にうつ伏せになって床に頭を打ちつけていた。肋骨は大きく押し広げられ、背骨は波打つように蠢き、骨盤はひと周り拡張され、手足の骨はぐねぐねと動き、腕や脚はガクガクと震えながら伸びていく。上半身に纏っていたベージュのシャツがパツパツに張り、今にも破れそうだった。 「ウアッ、ガアアッ、ウグッ、フッ、フゥー、ウガアッ、」  ドクンッ!! ドクンッ!! と誠也の心臓の脈打つ音が、純一や修史や夏輝の耳に届くほど大きく響く。骨格の急激な進化を追い掛けるように、ミシッ、ミシミシッ、ギシッ、ギシッと全身の筋肉が成長を始めた。誠也は手足を突いて四つん這いになり、頭を床に擦りつけ、喉の奥から獣じみた声を絞った。  その様子は、理性を失った野獣そのものだった。 「アッ、ガアッ、ゥギッ、ィ……ッ!! アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――ッッ!!!!!!」  誠也は魔人のエネルギーに突き動かされるように絶叫した。  誠也の胸はヒューッ、ヒューッ、と荒々しい呼吸に上下する。その不規則な呼吸のリズムに合わせ、誠也の肉体はギギッ、ギギッと軋みながら凄まじい勢いで進化していく。首から肩に掛けての筋肉がミシミシと音を立て膨らんでいき、滑らかな丸みを帯びた山形のラインを描く。背中は筋肉の房と房とがうねうねと互いを押し合うように蠢きながら盛り上がり、自らの陣地を広げんばかりに左右に大きく張り出す。背中のバルクアップに負けじと、胸筋もまたミシッミシッと音を立てながら分厚く迫り出し、ずしりとした重量感を見せつける。バチッ、バチッ、とベージュのシャツに留まっていたボタンが弾け飛び、シャツの生地は木っ端みじんに破れ散る。いつの間にか腹筋はバキバキに割れ、ひとつひとつがくっきりと盛り上がり、見事なシックスパックに仕上がっていた。それらの変化とほとんど同時に、首や腕や太腿や脹脛もまた成長していた。それぞれ皮膚の下で巨大な毛虫が駆け巡っているようにグムグムと蠢き、急激な筋肉の肥大化を迎え、一回りいや二回り以上も腕や脚はぶッ太くなり、そこにうっすらと赤らんだ太い血管が浮かび上がる。尻はきゅっと引き締まり、左右に窪みがあらわれる。  進化に伴う強烈な快感に貫かれ、誠也の肉体は頭の天辺から足の爪先までもが歓喜に打ち震えているようだった。腹の底から湧き起こる悪魔のエネルギーを発散せずにいられず、誠也の肉体は手を必要とせず勝手にイクことを覚えた。ビクッビクッと腰を震わせ、我慢汁にまみれたチンポの根元がボコンと膨らむ、その直後、  ドシュッ!! ドシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥ――ッ!!!!  それは未だかつて体験したことのない、あまりに強烈過ぎる野獣じみた“性欲”だった。誠也のイチモツは膨大な熱量の捌け口を求めて限界まで硬く張り詰め、何度も何度も夥しい量の精液を噴き上げた。快感のあまり膝がガクガクと震えていた。その度にチンポは聞こえるか聞こえないかの微かなキシキシという音を立てて長さと太さを増し、筋骨隆々とした肉体に相応しい立派なものに成長していく。無尽蔵な精液タンクとしての役割を果たすべく、睾丸・陰嚢もイチモツに合わせて重量感を増した。テストステロンが過剰に分泌されたせいで、モミアゲから顎先にはびっしりと短い髭が揃い、胸板そして肩から背中に掛けてがうっすらと産毛のような体毛が生えた。腹直筋にも垂直にチクチクと短い毛が揃っていき、もともと生えていた腕や太腿の体毛はさらに濃くなり、イツモツのデカさを引き立てるように陰毛の黒い茂みも密度を増した。  劇的な“雄化”を経て、誠也は24時間ぶりに意識を取り戻した。 「あ……?」  まだ夢見心地のぼうっとした様子で、誠也はゆっくりと立ち上がる。筋肉が盛り上がり、鬼の顔の浮かび上がった逞しい背姿に、天井の照明の白い光がぬらぬらと輝く。呼吸に微かに上下している肩から湯煙のように熱気が立ち昇り、誠也の周りには薄くモヤが掛かっているように見えた。部屋いっぱいに、汗と体臭とチンカスと精液の混ざった濃過ぎる雄のニオイが充溢した。 「フゥーッ、フゥーッ、フゥーッ、フゥーッ……」  誠也は血肉の匂いに誘われ、純一の喰い荒らした若い男の死体に近づいた。何の躊躇いもなく、ハアハアと息を荒げながら死体の太腿の肉に喰いつく。誠也自身も、自分が何をしているのかよく分かっていなかった。ただ本能に突き動かされるように死体を貪った。飢えた犬のようにハフッハフッと声を上げ、すっかり冷たくなった死肉を異様に長くなった犬歯で食い千切った。ほとんど咀嚼せずにごくんと飲み込み、また夢中になって太腿が骨になるまで喰い続けた。  誠也はぶつぶつ呟きながら、今度は死体の胴体部分を引き寄せた。死体の首元に深々と犬歯を穿ち、陶酔し切った顔でごくごくと美味そうに血を啜った。そして純一が食い漁したせいでグチャグチャになっている死体の内臓にイチモツを突っ込み、激しく腰を振って血肉を存分に掻き回した。両手で大腸だか小腸だか分からない臓器を握ってグッと引っ張り、自らの腕や背中に巻きつけながら死姦しつづけた。肉を喰らう行為だけでなく、ヒトの人体を破壊することに強い快楽を覚えているようだった。 「アアッ俺ッ、どうしちまったんだッ、ハッ、アッ、ヤベッ、アアモッ、気持ち良過ぎんだろッ、が……ッ!!」そう叫びながらも、誠也は死体の腹の中にガチガチに勃起したイチモツを突っ込んだまま腰を振るのを止めなかった。誠也は自分がまさに人間の領域を越えようとしていることに異様なほど興奮し、全身の血肉の沸き立つ感覚を覚えた。爪先の方からゾクゾクと激しい快感が駆け巡り、ビュル!!ビュルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!ビュルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルッ!!!!! 人間離れした凄まじい量の精液を放ちながら、誠也は進化に伴う万能感に酔い痴れた。誠也の瞳孔は爬虫類を連想させる鋭く冷たい形に変わり、煌々と深紅の光を放ち、結膜は真っ黒に染まった。精液もまた人間時の白いそれから魔人特有の暗黒色に変わっていく。筋骨隆々とした圧倒的なガタイに、更なる進化の兆しがあらわれた。 「アアアッ、アッ、アアアアアアア、イッ、フゥーッ、俺ッ、スゲェッ、スゲェッ、何だよッ、ハアッ、アアアアアアアアアアアアアアッ、もっとッ、くれッ、早くッ! 俺を、早くッ、最高のッ、魔人にしてくれええええええええええええええええェェェェ――ッ!!!!!」誠也の叫び声に呼応するように、ギシギシッ、ギシギシッ、ミシッ、ミシミシミシッと音を立てながら、更に身長が伸びて更に筋量が増していく。額の真ん中の髪の生え際の辺りから、一角獣を思わせる悪魔の角が盛り上がる。尾てい骨の辺りから、鉤型の鋭い先端を持った悪魔の尻尾が生え出す。分厚く逞しい胸筋の中央には円く小さな深紅の石があらわれ、その深紅の石を中心として全身の皮膚は魔人特有の濃い灰色に染まっていく。人間だった頃の精液やら、魔人へと変化する途中の灰色がかった精液やら、現在の真っ黒い精液やら、死体の血肉を貪った赤色やらが混ざり合い、独特な臭気が生じた。  誠也は死体の腸を引き千切って立ち上がった。頭の天辺が天井に触れるほどの巨躯になっていたため、常に少しだけ身を屈めていなければならなかった。全身鏡の方へと悠然と歩いていき、魔人と化した自分の姿をうっとりと嘗め回すように見つめた。 「アー、何だこれ、これが俺なのか? 凄過ぎんだろ。マジでカッケェな……」  誠也は恍惚とした表情を浮かべ、死体の腸を自らのチンポに絡めながらグチュッグチュッと音を立てて扱き上げ、鏡に向かって魔人特有の真っ黒い精液をぶち撒けた。自分の肉体が本物であることを確かめるように角や顔や胸や腹や脚に触れ、 「なあ純一、見てくれよ。お前のおかげで目覚めることができたんだ。俺はずっと魔人になりたかったんだって、やっと気づいたぜ」  そう言って誠也が振り返ると、純一は修史の血肉を貪っているところだった。純一は誠也が魔人に進化する様子を見て性欲を我慢できなくなり、衝動的に近くにいた修史に食らいついてしまっていた。 「誕生日おめでとう、誠也。さすが俺の恋人だ」  純一は口の端から血を滴らせながらニイッと笑った。  確かにそれは魔人としての新たな誕生日に違いなかった。 「――あ? 何でここに夏輝がいるんだ?」  ふと誠也は壁に背を凭せ掛けている夏輝を見遣った。夏輝は何も答えずに、スーツのスラックスの股間を片手で押さえながら俯いていた。恐怖に凍り付いていた訳ではなかった。自分がどんな状況に巻き込まれているかも分からないまま、ただ先輩である誠也が魔人へと進化するプロセスを目の当たりにして、異常に興奮してしまっていたのだ。誠也は魔人特有の鋭くなった嗅覚で、夏輝がスラックスの下で射精しているのを覚った。どうやら夏輝も、魔人としての素質を十分過ぎるほど備えているようだ。 「安心しろ。明日はちゃんと、夏輝の誕生日にしてやるからな」  誠也はそう言って、夏輝に向かって満面の笑みを浮かべた。 (完)


Related Creators