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~進捗報告~『ヒトグイ』(下)

いつも応援ありがとうございます! 『ヒトグイ』下巻の進捗報告になります。 主人公の筋肉増量シーンが好きで、何度も書き直しているせいで、進捗がなかなか遅れています……(滝汗)。 とりあえず、今の時点で書けている部分まで公開させていただきます。 魔人化・食人・暴力・強姦等の展開を含んだ、 『ヒトグイ』下巻の完成版は今月中に公開予定です! ========================  ――クソ、暴力がキモチイイなんて、兄貴かよ……  俺はそこで我に返ってチンポを扱いていた手を止めた。飛び散った精液をトイレットペーパーで拭い、元通りボクサーパンツを上げて制服のスラックスのベルトを留めた。精液で濡れた生地の感触が気持ち悪い。骨格そのものが少し大きくなったんじゃないだろうか、筋肉でウエストが太くなってベルトを留めるのが苦しい。サイズのきつくなったスラックスではチンポの膨らみがより目立ち、だがギチギチに勃起したそれは収まる気配がない。ここでじっとしていてもムラムラするだけなので、とにかく家に帰ることにした。  唯一の救いは、祖父母は今日の昼から明々後日の昼まで旅行に出ているため、家には弟しかいないということだった。  俺は公衆便所を出て、日が暮れて暗くなったテニスコートの横を過ぎる。狩野もさすがに帰っていったようで、煙草やライターの散乱している場所に近づくと、点々と黒くなった鼻血の跡が残っていた。血の痕跡を見た瞬間、ざわ、とふたたび心が騒いだ。狩野を何度も殴りつけた時の感触、そして自分が物凄い力を手に入れたような万能感が甦り、俺はスラックスの上からぎゅっと股間を握ってしまう。ドクッ、ドクッ、と胸が高鳴り、興奮のあまり手が震える。ハアッと深い息を吐いて目を瞑った。  ――アアモ、ヤッべ、すっげェヌきてェ……  欲望に流されるままにヌいたら兄貴にますます近づいてしまいそうで、どうにか自制して押さえつける。俺は性欲を発散するように自転車を必死で漕いで全速力で家に帰った。いったいどこで遊んでいるのか、聖也はまだ帰宅していなかった。俺は制服を着替えることもせずに二階の部屋に駆け込み、「アアーッ、クソッ、クソがッ!!」と叫んで布団の枕を殴りつけた。狩野を殴りつけた時の映像と感触、そして病的な高揚感に襲われ、だがそんな兄貴を思わせる暴力的な要素が自分の中にあるのが許せず、俺はしばらく枕を殴り続けていた。ああ、これが狩野だったらメチャクチャ興奮するのになァ、という考えが脳裏を掠め、その瞬間、ドクンッ、と腰が動き、チンポに触ってもいないのに射精していた。ボクサーパンツとスラックスの内側に生暖かい精液が流れる。  ――あれ? 俺、今、なんて思った……? 《は? すっ呆けんのか? これが狩野だったらメチャクチャ興奮するなって思ったんだよ》  頭の中にもう一人の自分の声が鳴り響く。  これは何だろうかと思いつつも、「いや、いや、何、言ってんだよ……」とか細い声で反論する。頭がフリーズしたように固まってしまい、ただ扱いてもいないのにイッてしまった自分に呆然としていた。射精の快感は収まることがなく、俺は布団の端を握りながら「ふゥーッ、ふゥーッ、」と息を荒げていた。 《今まで散々いじめられて疲れたよな。これからは自分を解放していけばいい。本来の姿に戻っていいんだ》  本来の姿、という言葉を聞いて、意味も分からないままにゾクッと興奮している自分がいた。  俺の、本来の、姿……? 《本当は、兄貴みたいになりてェんだろ? 何もかも柵から脱け出して、自分の凄さに酔いたいんだろ?》 「そんな訳、ねえだろ。兄貴みたいになるくらいだったら、死んだ方がマシだ。あいつのせいでどれだけ苦しんで来たと思ってるんだ!!」 《ハハ、お前が闘っている相手は何だ? 今までモラルを守って、自分の正義を貫いて、得したことが一度もあったか? いつも得しているのは、モラルや正義を無視して、自分の欲望のままに相手を操ろうとする玉川や狩野のような連中だろう? そう、お前がやってきたことは全て無駄だったんだよ》 「ふざけるな! あいつらと同じ道を辿るなんて絶対に嫌だ!」 《そう言いながら、お前はどうして狩野を殴った時のことを思い出してチンポを握ってんだよ?》  俺はその言葉に胸を抉られて絶句した。  ちょうどその時、俺はスラックスの上からチンポを握って擦っていたからだった。 「……仕方ねェだろ、気持ち良すぎて、止められねェだ……」 《ハハハッ! 気持ちが良い? それって俺の言うことを認めたようなもんだろ? そうだよ、気持ちが良いんだ。お前はこれまで気持ち良いことを我慢してきただろ? これからは、自分の気持ち良い道に進めばいいんだ。それのどこが悪いことなんだ?》 「いや、だってそれは、社会的に駄目、なことだって……」  そう答えながら、それが俺にとっての本当の理由なのだろうか? という疑いが芽生える。モラルを守って、正義を貫いて、そうやって生きていけば、俺を目の敵にしている母親から認められる日が来るんじゃないか、そんな漠然とした淡い期待が自分の中にあったことに気がついた。 《社会的に良しとされることをして来て、お前はこれまで救われたことがあったか?》 「……分からねえ、分からねえよッ、クソッ、」  これまでの記憶が一挙に甦り、心の奥底からどす黒い怒りが込み上げる。  俺は今まで何と闘ってきたんだろう。  俺は今まで何を我慢してきたんだろう。  母親なんて大嫌いなはずなのに、その母親に愛されたいという執着が自分の中にあることを知って驚く。その驚きはたちまち激しい怒りに変わり、「ふざけやがって……」という震えた声が口から洩れた。玉川にしろ、その取り巻きの狩野たちにしろ、弟の聖也にしろ、俺をひたすら馬鹿にして見下してくるクズ野郎じゃないか?  俺は、どうして、こんなクズどものために我慢しなきゃならないんだ?  心の奥底に眠っていた怒りは留まることを知らず、クソッ、クソがッ、と叫びながら、ますますそれは加速していく。  今まで押し殺されてきた感情をガソリンとし、自分の中にむくむくと爆発的なエネルギーが湧き上がる。 「ふざけんな! ふざけんな! ふざけんじゃねえ!!」  今まで俺は自分の意思で動いてきたつもりだったが、その自分の意思は、今まで周囲から受けた影響によって大きく歪まされていたのかもしれない。そんなゾッとする考えが脳裏を過ぎり、復讐、という言葉が浮かび上がる。  もしかしたら、魔人と化した兄貴も、俺と同じような苦しみを負っていたのかもしれない。そう思うと、あれほど憎かった兄が好ましい存在に見えてくるのが不思議だった。 《それがお前の答えなんだな?》  頭の中でもうひとりの自分の声がくつくつと低い笑い声を上げ、俺は、ああ、と答える。 「もう、我慢はヤメだ。俺をッ、いじめた奴らをッ、見返してやりてェッ!! 俺の方が圧倒的に強ェんだッて、あいつらの身体にッ、メチャクチャに教え込んでやるッ!!」」  俺は布団から立ち上がって叫び声を上げた。カチャカチャとスラックスのベルトの留め具を外し、大量の精液でグチャグチャに濡れたボクサーパンツを下ろすと、バチンッ、と硬く勃起したチンポが反り返って下腹を弾いた。勃起したチンポは根元の部分が根元の部分がぼこんと膨らむ。直後、自分の中でマグマのように渦を巻く激しい怒りを発散させるように、パンパンに膨らんだ亀頭と竿を震わせ、今までにない量の精液をぶち撒けた。 「あァァ――……」  かつて経験したことのないエネルギーの放出に、足元がぐらりとして眩暈に襲われる。イッたことで性欲が収まるかと思われたが、ズクンッ! ズクンッ! と下腹部の熱源からエネルギーの満ちていく感覚とともに、すぐに睾丸に精子が補填されてパンパンになるのが分かり、足先から腰の辺りに掛けてゾクゾクとして性欲がふたたび湧き上がる。 「ァッ、アアッ、スゥッッッッゲェッ! 何だ、これ、」  ドクンッ! ドクンッ! ドクンッ! 撃ち抜くような激しさで心臓は脈を打ち、俺は胸の鋭い痛みに歯を食い縛る。何かぽたぽたと音が聞こえるなと思ったら、身体中から噴き出した汗の粒が畳に滴る音だった。ヒューッ、ヒューッ、と歯と歯の隙間から息が洩れ、大きく上下する肩の動きに合わせ、骨と筋肉がミシミシと軋みを上げる。激しい快感と同時に想像を絶する痛みに貫かれ―― 「うッ、ァッ、ァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア――ッッッ!!!!」  俺は喉を絞り尽くすような悲鳴を上げた。ゴキッ、ゴキッ、ビキッ、ゴキンッ、と不穏な軋みを上げ、全身の骨格は拡大・伸長されていく。頭蓋が割れるような激しい痛み、背骨はガチガチと震えるように波打ち、肋骨や肩甲骨は強引に抉じ開けられるように広がり、腕や脚の関節やギシギシと蠢き、よりダイナミックかつ強靭な骨へと造り変えられてゆく。 「もっと、俺はッ、格好良くなりてェ!! 本来の姿にッ……兄貴みてェにッ……いや、兄貴なんかより、もっとッ、もっとッ、スッゲェ雄に、なりてェェンダアアアアアアアアアァァァァッッ!!!」  胸と肩と腕と背中の筋肉がミシミシッ、ミシッと盛り上がり、カッターシャツのボタンがバチッ、バチッと弾け飛ぶ。ブレザーの肩と腕と背中の裁縫はほつれを見せ、カッターシャツと肌着のTシャツもパツパツに押し上げられた後、胸と背中から生地がビリビリと裂けて畳に散った。身に纏っていた制服と肌着から解放された瞬間、まるで長年の呪縛から解き放たれたような強烈な快感が迸り、俺は布団にしがみつくようにしゃがんでがくがくと膝を震わせながら夥しい精液を噴き上げた。兄、いや、魔人の姿が何度も瞼の裏でちかちかと点滅し、睾丸を締め付けられるような欲情を掻き立てられる。気がつけば、俺は飛び散った自分の精液を指を取って舐めていた――そう、自らの精液を飲めば、ますます兄の姿に近づけると言わんばかりに……。精液を舐め取ると舌には中毒性のある甘みが広がり、それは脳髄の蕩けるような独特な高揚感を伴った。高揚感はビリビリと全身を駆け巡り、俺は「ハアッ、ハアッ、モット、モットだ……」とぶつぶつ呟き、腹の底から爆発的に湧き上がるエネルギーを我が物とせんばかりに、ふたたび立ち上がって胸の前で腕を広げてグッと力を込めて咆哮した。 「モットッ! モットモットッ! イキテェンダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァ――ッッ!!!」ドシュ!!ドシュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウゥゥゥゥゥ――!!!!  その咆哮に応えるように、胸筋はグッグッと更なる厚みを増し、肩には山のような筋肉が上乗せされ、腕はひと回りもふた回りもぶッ太くなり、腹筋には六つの割れ目がくっきりと浮き出し、背中は大きな広がりを見せた後に鬼の顔が現れ、太腿は幾重もの筋肉のラインが浮かんでパンパンに膨らみ、脹脛は角材が入ったような盛り上がりを見せ、尻はきゅっと引き締まって左右にわずかな凹みが現れた。手で扱いていないのにも関わらず、チンポからは常人離れした勢いで精液が噴き上がる。パンパンに膨らんだ竿には幾重にも太い血管が絡みつき、亀頭は色の濃い精液に濡れてらてらと蛍光灯の明かりを反射し、勢いよく射精する度、チンポはギチギチと小刻みに震えながら、臍を越える長さと太さを湛えた逞しいイチモツへと成長してゆく。睾丸がぐみぐみと蠢く感覚とともに、陰嚢もまたずっしりと重量感を増してチンポに見合う大きさへと垂れ下がる。  その時、どたどたと階段を駆け上がる足音が近づき、バンッ、と勢いよくドアが開かれた。 「おいッ! クズ汰ッ! さっきから五月蠅ェんだよッ!!」  弟の聖也だった。  自らの新しい姿に夢中で、弟が帰って来ていたことに全く気がつかなかった。学ラン姿の聖也は俺の姿を見るなり目を丸くして後退り、「え? え?」と困惑した表情を浮かべた。部屋中に飛び散った夥しい精液と、以前の面影のない圧倒的なガタイを手に入れた俺を交互に見て、「え? 何? 何? え? 蒼汰、なのか……? 嘘だろ、え? 意味分かんねェ……」と呟いた。俺を見上げた目には、明らかな怯えの色が滲んでいた。弟とはあまり背丈に差はなかったが、今では俺の方が遥かに凌ぎ、何でこんな相手に馬鹿にされていたんだろうと不思議になる。筋肉の鎧を纏い、背丈も飛躍的に伸び、それまでの世界とは、何かもが違って感じられた。腕を動かすと胸筋や背中の筋肉ともぞもぞと触れる。まるで自分が新たな存在として生まれ変わったような開放感を、深く息を吸い込みながら味わった。 「なあ、お前、兄貴のこと、大好きだっただろ?」  俺は弟に語り掛けた。  弟は、何を言っているんだ? と言わんばかりのぽかんとした表情を浮かべている。 「なあ、スッゲェだろ? これが俺なんだぜ? ヤベェだろ? これでお前も、俺のこと、兄貴って認めてくれるか? ずっと強い兄貴が欲しかったんだろ?」  そして俺は口の端が裂けそうな笑みを浮かべながら、弟の方へ近づいた。 (続く)


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